Utakata
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葉舟
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俳句も作っています。読売歌壇入選。
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イリジウム分析などして生きながら学者の父は老いに佇む
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青梅を綺麗に並べる硝子器に入れる焼酎あとは砂糖も
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じゅうしまつピーコと名付け可愛がる餌は何かとググるパソコン
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うち履きを家に忘れて学校へ一日外履き冷や冷やとする
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夜花火とはいえコンビニ売りパックそれでも家族の思いは弾け
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飛び立ったジャンボのエンジン音響き少しフェンスに寄りかかりつつ
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しらじらと明ける朝焼け涼しさがだんだん暑くなる時過ぎて
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カブト虫捕まえに行く雑木まで蜜を塗ったら明日まで待って
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嗚呼なぜかなぜか知らないこの気持ち恋と言うには狂おしすぎる
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川沿いの家の暮らしも長く過ぎ涼しい風にも慣れた
年月
(
トシツキ
)
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夏祭り焼きトウキビをかじりつつ隣の君を気にしたりして
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意味深な言葉を聞いて涙ぐむもしかしたらそれって告白
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新しい気持ちになった始業式ちょっと苦手の科目も努力
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顔に浴び冷たい水の爽やかさタオルで拭いて窓から光
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朝からの上司の叱責身に沁みて次の仕事は直すと決意
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影法師グランドに伸び響く音ミットにボールを繰り返し受け
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見に来てよ君の声聞く台所パプリカの色鮮やかに映え
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カブト虫そろそろ道具揃えだす息子もなんか忙しそうだ
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まあなんて事なのと言う叔母を見て満面の笑み甥の合格
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色ガラス使ったコップ手造りの職人の技切れ味スッと
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川べりを歩む足下影が伸びもう川面まで紫になり
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とりどりの色紙遊ぶ子どもたち参観の日も晴れて良かった
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見ず知らず声かけられた女性から道を聞かれて残念な気に
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伸び代がある年頃と言われたりあの大木の如くなれれば
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だらしなく着崩すパンツダンサーのカッコが良いと思う思春期
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流麗な音が流れて窓ガラス風吹く音がかすかに聞こえ
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ああアレか父の呟き耳にして亡き祖母好きな干菓子を買いに
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読み終えたドグラ・マグラの文庫閉じさて休日の午後は出かける
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導きの手さえ来ないと
哭
(
ナ
)
く君に何と声をかければ良いか
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濡れた道黒い
雲間
(
クモマ
)
に光射すふと気持ちさえ明るく変わり
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