Utakata
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山本葉舟
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読売歌壇入選・読売俳壇入選。
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荒くれの街塗りつぶすグラフティー煤けた窓に切れた電球
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散り散りに逃げていくよな思い出も日に日に集まる老境の日々
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線路脇君が来るのも待ち遠し新型特急雑踏の中
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旅人の傘降り注ぐ
小糠
(
コヌカ
)
雨広重の絵を走る人々
5
枯れ枝を切るチェンソーの音がして山中の道踏みしめ登る
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転がった空瓶一つ工場前仕分けた廃品鉄カゴの中
5
シャキシャキと音立てしゃくるかき氷赤いシロップこの目に冴えて
8
禅寺の前を横切る雲水の厳しい顔は修行のあとか
7
嗚呼なんて傷口疼く心には君の微かな残り香が刺す
4
ウエストのペットボトルを取り出して水の喉越しランナーの汗
5
ジリジリと焦げる夏の日アスファルト蝉の抜け殻ゴロリ転がる
7
割れガラスビルの谷間の盛り場のバーのドアには落書きの跡
8
ふわふわと空舞い上がる風船を追いかけ笑う子らの楽しさ
10
様々な浮き沈みある世なれども我の幸とは如何にと思う
6
旅に出て青草の上寝転べば空の彼方に鳥一羽飛ぶ
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しんみりとしながら友と別れにて会える日あれば会おうと誓う
7
カラカラと下駄の音して小走りに駆け寄る君をときめいて待つ
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君の目に見える景色はそのままの彩り深く山野を映す
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暑い日はペットボトルのウォーター日課のRUNも三年続き
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太陽の光差し込む雲の間に傘をたたんで手のひらを拭く
9
朝露で濡れた校舎の窓ガラス街もとっくに人も少なく
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漆黒の闇歩きつつ思い出すかつての悔いと
永遠
(
トワ
)
の別れを
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しんみりと僧侶の読経聴いたあと門前町で仏具屋覗く
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川流れ鮎釣る季節近づいて釣り竿と
魚籠
(
ビク
)
用意する町
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散る椿アスファルトの道散らばって赤と黄色が映える薄闇
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リンリンと鳴るベルの音自転車の下る坂道春の風吹く
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寂し気に立ち去る君よそよ風の香る春の日別れの季節
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爛々と光る猫の目黄桜の一輪二輪と似てる気がする
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短刀を持ち追いすがる浮世絵を観る都美館のガラスのケース
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満開の桜川面に揺らめいて水に手を触れそろりそろりと
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