Utakata
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葉舟
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読売歌壇入選・読売俳壇入選。
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氷張る小学校のプールには思い出という宝が沈む
12
粉雪の降り落ちる空足元の白い靴跡点々として
8
キラ星の如くデビューのアイドルも数年後には名前を忘れ
4
ありがちの言葉机に残されてあなたの居場所は遠い日の午後
13
コンビニのコリアンコスメ手に取ってラメのキラメキ見比べてみる
12
顔を上げ見回す周囲教室のテストの
最中
(
サナカ
)
と知りて驚く
7
心配のしすぎと友に言われても手の鳴る方へあなたはだあれ?
10
見ず知らず人の行き交う冬の街コートの襟を立てる夕方
9
あの日さえ離れてくれぬこの思い抱えて歩く枯野の草を
9
中3の夏に立ち寄る図書室の唐詩選から大河が流れ
10
足繁く通った店も今はなく会社帰りの独りコンビニ
8
散り咲いて香る風来る金木犀スニーカー底花踏みしめる
8
熱が出た我の額を冷やす母今は妻の手息子を拭う
8
スマホ見て天気予報は雨模様バスまで走る水跳ねる道
11
ヌメ革のトートバッグを持った君そろそろ街も薄暮の時刻
5
散り散りになる子供らを追いかける保母さん達の歓呼の声か
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緑色つい前までの山の木々五色の色に染まりし秋は
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香り立つエスプレッソの小カップ両手で包み白い息吐く
6
日記にも綴れぬ想いためらって窓濡らす雨そっと眺める
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曼珠沙華咲くのは肌か地の上か乱れ髪さえ整えきれぬ
7
旅路にて出会う人達影に似て脳裏の奥に浮かんで沈む
6
水の瀬に打ち寄せる波音かすか小雨降る空仰ぎて歩く
7
キリギリス窓の隙間を眺めつつ落ちていくのは奈落の底か
5
色づいたカエデの葉さえざわめいて僕の心の雲は暗くて
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暮れ時の小道慌てて小走りに仕事帰りの余計な用事
3
少しずつ寒さ近づく季節にはあの娘のカフェに入ってみるか
5
遠い地の戦争友の力説も我は言葉の綴りを気にし
5
夜寒など書きつつ続き決めかねて燗を一本つけるか迷う
7
ビルの影角度斜めに傾いて木枯し強く吹く季節来て
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スーパーの刺し身国産少なくて黒潮熱く魚も捕れず
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