Utakata
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葉舟
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読売歌壇入選・読売俳壇入選。
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イライラと机を叩くボールペン課長の顔に苦虫浮かぶ
2
流木の浮かぶ湖面にさざ波が連れて来るのかあの思い出を
8
ランドセルカバー黄色の一年生大きさ合うのは数年後かな
7
厳しいと言っては愚痴る息子へと部活の辛抱大事と聞かす
5
ただ食いと言うのは映画で見ただけで小津や黒澤映したかしら
3
まだ未練残して次に行けなくて君への想い重く引きずる
5
ミスチルの桜井さんも恋の歌歌う時には胸痛むのか
2
まずまずと言うのは謙遜本心は上出来だよと君顔浮かぶ
2
荒事の歌舞伎を観たあと下駄揃え足袋のよじれをそっと整え
6
見送って荼毘に付したる肉親の想い出がもう我が身の内に
5
帰り際振り返る君言いたそう派手な言葉は今夜は止して
1
ヒヤシンス青い花びらチリチリと胸に刺さりて傷む恋情
2
日常の忙しさを君
輪舞曲
(
ロンド
)
など言うのは止して靴履きたまえ
4
上げ膳も据え膳なども構わないそんな器量は直りもしない
2
宍道湖のしじみは名物だと言って帰宅する父ホクホクの顔
5
散り際わの花さえ見えずうずくまる悲しみの果てたどり着く土地
5
入れ知恵をされて嫌な気分がし上手くいったら親友と化す
3
春めいて晴天の空輝いてスニーカー底なんだか弾む
9
大阪へ吉本を観に出かけた日ダウンタウンが新人の頃
5
ただ一度そういう恋がしたいなと母に言ったら私らそうよ
5
しんみりとする別れ際旅立ちの君のスカート風になびいて
6
手荷物を長距離バスの床に置き古里目指す家業を継ぎに
16
しらす干しお浸しの上乗せながら部活帰りの息子を案ず
9
犬を連れ朝の日課の散歩では話す知り合い二三人増え
11
水跳ねるプールの泡もすぐ消えて爽やかさだけ光と残る
7
そろそろか蛇口の水が美味しくて友を誘って明日も出かける。
8
朝ドラの幸福感が何となく鼻につく今日母と口論
12
革ジャンといえば不良の代名詞そんな頃にも単車転がし
6
まあホント横向きストロー吸う君の少しの冷たさ心離れて
5
苛立ちは物価高などではなくて今の自分の不甲斐なさにて
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