山本葉舟
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読売歌壇入選・読売俳壇入選。

モニターのマウスポインタ指し示す数字に飽きてコーヒーマシン
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とりどりの色が差し込む教会の荘厳な影ステンドグラス
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想い出が心の底に浮き沈みこんな時には沈んで欲しい
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靴ひもを結んで伸びをする君を蹴りたい背中と書く本もあり
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寄席に来て三枝と米朝名調子次の出囃子聴きつつ外へ
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情けないことなど言うなと叱る父もう鬼籍へと旅立つ夜明け
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苦しみに似た言葉など言い飽きてさて朝一番に水でも飲むか
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皮膚の下紅く破れる屈辱か火のような血が湧き上がりたり
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飛び去りしあの影どんな鳥影か気持ちは既にあの人離れ
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水流れ小川の飛沫(シブキ)陽の光二人の影が水面に跳ねる
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連ドラのヒロインの顔影差して演技か気持ちの中身知りたし
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ラブレター燃やす火の粉が舞い落ちる嗚呼(アア)空想の中の別れか
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返されし君へと宛てた手紙には取り繕いの気持ち綴られ
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流水の音の聞こえる小川にて二三歩進んで木の葉見つける
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ゴリアテという名を聞きし教会のステンドグラス十字架と影
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銀紙をめくってかじるチョコレート甘い恋など忘れてしまえ
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染み付いた想い出はもう闇の中ただ蝉の声まばらに響き
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君に似たアルゴリズムに恋をして今日もそそくさ部屋へと急ぐ
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ドラム缶転がる脇の道端に咲くタンポポの散りゆくを見る
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蛍飛ぶ尻の光は何事か嗚呼亡き祖父の今わの言葉
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愕然となる盛り返す気になるもそう簡単に物事行かず
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旅路にて見える稲穂の揺れる波車窓の眺めも遠くの果てに
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草藪に見つけた蝉の脱け殻はまだ合唱が聞こえる前に
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紫陽花の花がもうすぐ咲く季節長靴無くて靴にスプレー
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缶蹴りの空き缶取っておく係あの頃クラスの誰だったかな
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何でなの人間味など無いじゃないもっと貴方の表情(カオ)が見たくて
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さらし巻き褌(フンドシ)締めた男衆火祭り花火の筒が踊りて
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びっくりポンあさが来た観て気に入って独り呟く聴こえぬように
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そろそろか揺れる青田の水の上滑るあめんぼ風吹く季節
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興福寺阿修羅の顔のそれぞれが毎朝ながめる鏡の吾の顔
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