葉舟
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読売歌壇入選・読売俳壇入選。

薄氷張る公園の水飲み場周りは雪にウズもれており
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またフラれ泣き顔見せる弟に姉ちゃんはもう言うことなどない
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クリスマスツリーの飾り作ったとクラスの話題話す娘は
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茶碗蒸し銀杏が乗り箸つまむ玉子の味が口に広がる
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老いた母もう何もかも懐かしく笑みをこぼして語らう茶の間
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ようやくに帰ってきたのは父の顔単身赴任の疲れも見せず
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堪らないその静けさがなんとなく図書館帰りの二人の影と
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戦場のメリークリスマスを弾く人の背中にあの日の面影を見る
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江戸川という土地の名聞いて懐かしむお客に向かい小鉢差し出す
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いけずやわそんなセリフを聞きながらコタツに集うウチの家族は
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来夏までずっと潜んで待っている氷のプール子らの歓声
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爺ちゃんの死に顔まるで眠るよう苦労したけど幸せそうに
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部長から呑みに誘われ嫌々と付いて行ったらキミと出会った
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ありきたりこんな映画を選んだのセンス疑う彼氏止めとく
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大部分うまく行ければそれで良しその生活が人生のコツ
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知らないと言ってスマホを切った娘を友達と呼ぶそれは嫌かな
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赤色と緑色とが映える街雪景色の中二人歩みて
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踏みしめる雪が長靴にこびりつき驚く我が子仕草かわいい
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君の父いい人だねと言う彼のほころぶ顔に安堵する夕
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さだまさし歌う案山子が耳の奥東京はもう殺伐として
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後悔の念また胸の奥湧き上がりずっと悔いても悔やみきれぬ日
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気が早く気持ちはすでにどんど焼き書道の出来を今から気にし
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臨月の姉を車で婦人科へ心配ながらも気持ちは甥に
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僕のこと一切話したくはないキミの話をスタバでずっと
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いろいろと有ったよほんと三年は高校時代は成長の時期
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雪あかり浮かぶ光は街灯か前から娘が迎えに来た日
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まだ残る言えぬ思いが胸底にあの時なんであんなことなど
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キラキラと雪華が空から舞い降りて特売サンタも二人のために
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何遍も冷や汗をかき営業で取引先を周る雪の日
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この道を行けば分かると言うレスラー行かねば分からぬこの人生か
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