Utakata
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葉舟
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読売歌壇入選・読売俳壇入選。
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茶碗蒸し銀杏が乗り箸つまむ玉子の味が口に広がる
5
老いた母もう何もかも懐かしく笑みをこぼして語らう茶の間
9
ようやくに帰ってきたのは父の顔単身赴任の疲れも見せず
7
堪らないその静けさがなんとなく図書館帰りの二人の影と
3
戦場のメリークリスマスを弾く人の背中にあの日の面影を見る
7
江戸川という土地の名聞いて懐かしむお客に向かい小鉢差し出す
8
いけずやわそんなセリフを聞きながらコタツに集うウチの家族は
7
来夏までずっと潜んで待っている氷のプール子らの歓声
8
爺ちゃんの死に顔まるで眠るよう苦労したけど幸せそうに
6
部長から呑みに誘われ嫌々と付いて行ったら
娘
(
キミ
)
と出会った
4
ありきたりこんな映画を選んだのセンス疑う彼氏止めとく
5
大部分うまく行ければそれで良しその生活が人生のコツ
6
知らないと言ってスマホを切った娘を友達と呼ぶそれは嫌かな
3
赤色と緑色とが映える街雪景色の中二人歩みて
5
踏みしめる雪が長靴にこびりつき驚く我が子仕草かわいい
7
君の父いい人だねと言う彼のほころぶ顔に安堵する夕
10
さだまさし歌う案山子が耳の奥東京はもう殺伐として
6
後悔の念また胸の奥湧き上がりずっと悔いても悔やみきれぬ日
4
気が早く気持ちはすでにどんど焼き書道の出来を今から気にし
5
臨月の姉を車で婦人科へ心配ながらも気持ちは甥に
10
僕のこと一切話したくはないキミの話をスタバでずっと
3
いろいろと有ったよほんと三年は高校時代は成長の時期
5
雪あかり浮かぶ光は街灯か前から娘が迎えに来た日
4
まだ残る言えぬ思いが胸底にあの時なんであんなことなど
5
キラキラと雪華が空から舞い降りて特売サンタも二人のために
5
何遍も冷や汗をかき営業で取引先を周る雪の日
7
この道を行けば分かると言うレスラー行かねば分からぬこの人生か
5
足跡が点々続く雪道の靴の小ささ息子じゃないか
8
水しぶき浴びる僧侶の寒修行見ているこちらも手合わせ震え
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もうやめて二人を止めてと懐メロを歌う母親こっちは冷める
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