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山本葉舟
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読売歌壇入選・読売俳壇入選。
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雪渓をザイルを持って渡りおり皆の吐く息白く広がる
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十両の赤い実のなる植え込みにスマホのカメラを向けて撮る冬
7
君と行くファミレスでさえ言い出せず他の男子の勇気が欲しい
5
怖がりの息子が飛び込む温水のプールの台をじっと見つめる
3
途切れなく降る雪の中歩む道街灯の灯がほの明るくて
7
人生も針仕事とは似たりけり一目一目が出来栄えとなる
9
新梅田地下街の店一人呑む何ともなしの日々も受け止め
9
そろそろかもうそろそろかと思い込む彼女の告白待って一年
6
生け垣に積もる雪にも寒椿花びらがもうほころびたりて
6
年の瀬に仕事で埋まる彼氏とはデートもできず涙出てくる
6
初詣二人で行くか何となく家族も一緒に行くかと思い
3
長靴を買った買ったと喜ぶ子早くも雪を踏みたいらしい
7
ひざまずき神に祈りしクリスマス願いは皆の無事を想いて
7
ゼリー色空見上げては踏みしめる雪の具合はサクサクとして
5
クリスマス街並みに立つモミの木の光の点滅色とりどりに
5
まずまずの出来と思えど許されず師匠の筆を入れられる紙
7
手を合わせ寒し寒しと言うまではお百度を踏む階段上り
5
亡き父の真面目に生きろという声が遥か遠くに響く冬空
8
震えつつ巡る真冬の魚市場売り子の声と行き交う人と
7
飛び出した子ども捕まえ注意するその後ろにはクリスマスの灯が
5
キラキラと光る星空冬の星その下歩くふたり手を触れ
6
寒椿何度でも見て触れてみる葉の弾力に少し驚き
5
恋歌を歌う君とカラオケで二人っきりはやっぱり照れる
7
冬の海砕け散る波波の花東尋坊の風は冷たし
8
緑児の泣き声響く保育室親御は預け急ぎ仕事へ
8
雪積もる鬼瓦さえひび割れて朽ちゆく寺に人影ぞなし
8
北アルプスを望むアイゼン踏みしめて雪の晴れ間に道を作りて
9
ギュッと抱くいつもの普通の我が子でも大事だよって教えてあげる
10
クリスマスケーキは今年もショートだなもっと気になるあの娘のシフト
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瓦解する記憶も我も何もかも救い求めし誰ぞ来たまえ
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