山本葉舟
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読売歌壇入選・読売俳壇入選。

逃げ腰の相撲は取るなと監督に言われて泣いたあの寒稽古
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佇んで山茶花の咲く公園のベンチで二人話した記憶
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いきなりに畳替えした父親に尋ね答える終はここにて
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光る君空想の中いないかと思う現実いつか会うかも
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言い過ぎたつい母のした失敗に老いの暮らしも随分になり
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但し書き見る検定の試験場彼氏は先に取得し焦る
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ホクホクと二人手に取る焼き芋を二度ハフハフと言って味わう
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爆速の勢い宿題やるという息子の言葉に呆れて物が
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しみじみと炬燵に座り茶をすする両親を見て胸に感謝が
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生き様を語るタレントテレビにて白々しいと思いし我は
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寂莫とする河原にて見上げしはあの黒雲の上の太陽
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いきなりに分からぬ問題出る入試鉛筆転がすわけにもゆかぬ
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悲しいとばかり言う友慰めず踵を返すか心惑えし
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豪雪の東北地方を行く列車コート着れども身は震えたり
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あのアイス食べられないとグズる子にもうすぐサンタ来ると慰め
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マラケシュの砂漠の市場コーランの響きが思い起こすあの時
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風の声聞こえるという君がいて君のつぶやき聞きたい僕は
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冬の道登る穂高は険しけれ北アルプスは雲間に見えず
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義理の父なるかもしれぬ人を待つアイスティーを持つ手が震え
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雷雨追う我はひさしに入りたり傘先の水静かに垂れる
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色水を外に置いたら凍ってたキラキラ光弾くかたまり
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新湊海沿い走る路線バス風雪の音脳裏をかすめ
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キーボードタッチがいいねと言ったから今日は何の記念日にする
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荒地というグループいたなと思いつつ古本探す古書街温し
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僕ちゃんと昔に行ったデパートで言われたけれど今は大工だ
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怖いよとしがみつく子をあやしつつあれはただの案山子と言わず
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大根菜捨てずに湯がいてお浸しに君の料理はなぜかほっこり
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いい加減君に言われて謝った父に似たタチ僕は直せず
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さざ波が荒波にへと変わる冬日本海の海風寒し
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地響きに揺れる能登の地我が郷里親の身案じ今日も都会に
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