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山本葉舟
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読売歌壇入選・読売俳壇入選。
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色ガラス使ったコップ手造りの職人の技切れ味スッと
2
川べりを歩む足下影が伸びもう川面まで紫になり
6
とりどりの色紙遊ぶ子どもたち参観の日も晴れて良かった
5
見ず知らず声かけられた女性から道を聞かれて残念な気に
3
伸び代がある年頃と言われたりあの大木の如くなれれば
3
だらしなく着崩すパンツダンサーのカッコが良いと思う思春期
8
流麗な音が流れて窓ガラス風吹く音がかすかに聞こえ
3
ああアレか父の呟き耳にして亡き祖母好きな干菓子を買いに
7
読み終えたドグラ・マグラの文庫閉じさて休日の午後は出かける
4
導きの手さえ来ないと
哭
(
ナ
)
く君に何と声をかければ良いか
3
濡れた道黒い
雲間
(
クモマ
)
に光射すふと気持ちさえ明るく変わり
5
たらちねと言われて意味も分からずにジッと見つめる教科書の隅
3
かぶる水キラキラとした粒落ちて光るプールの
水面
(
ミナモ
)
が揺れる
6
蟷螂
(
トウロウ
)
を
籠
(
カゴ
)
に入れたる子供の目笑みを浮かべて声発したり
5
屈強な武士達まみえた合戦の寂しき影が風に変わりて
5
夏の雨慌てて走り込む
庇
(
ヒサシ
)
思い出すのは出会いか別れ
3
名物の茶碗を師から手渡され震える指で茶筅を回す
9
お下がりをダサいと言われて馬鹿にされまあいい
家
(
ウチ
)
の方針だもの
2
ただいまと弾む父の声色は昇進のこと嬉しげな夜
7
寂しげに机に肘つく横顔は君のいつもの顔と違った
(
)
6
桜花散るその下歩く二人には哀しい影がまとわりつきて
5
歩いては気づいて結ぶ靴紐をふと見上げれば桜並木が
5
紋白も揚羽も飛べば美しくどんな花など取り合わせれば
6
海辺にて遠くを見据え船を見る父とは違う道を進みて
7
ああ春かもう春かなど繰り言を言わないでよと君に叱られ
2
公園の水道からの跳ね上がる水しぶきで濡れ急ぎハンカチ
2
若さとは愚かさなどと言うけども弾ける思いはあの頃にだけ
3
ああ君の爽やかさに影潜む
理由
(
ワケ
)
美しさの奥言えぬ悲しさ
3
みつ豆をそろそろ食べたい時節には一緒に食べたい友も欲しくて
7
松山のホトトギスなど気にしつつ短歌を作る吟行の道
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