Utakata
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葉舟
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読売歌壇入選・読売俳壇入選。
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梅園の中歩きつつ足元の飛び石気にし足袋に手をやる
7
キリギリス蟻のどちらを生きようかこの人生の選び難さよ
11
久々に辞書を買っては引く言葉雅な色を
歌
(
カ
)
に踊らせる
11
ギリギリと身を締め付ける悔しさが積もる怒りとなるこの夕べ
10
南風吹きつけ揺れる硝子窓小学校は旧校舎となり
11
蘭の花いくつも並ぶ玄関の笑顔の
女性
(
ヒト
)
の輝き仄か
7
スマホ持ち
SNS
を眺めては学校へ向け歩く道のり
6
ドラム缶錆びつき転がる道端に散りしタンポポあれは予感か
8
オイとだけ愛犬を呼ぶ祖父なれど目を細くして皿に水汲む
18
ハサミ持ちシャツ生地押さえ裁断す春色柄の生地を選んで
16
干菓子来てさていそいそとお茶選ぶほうじ茶なんかが良いんじゃないの
8
カラコロと鳴るあの音は桐下駄か白鸚を観に歌舞伎座くぐる
15
爛々と光る猫の目夜の風アスファルト上二匹並んで
10
春の旬何だったっけとググる日にスーパー棚には輸入魚並ぶ
12
花屋にも春の色合い並ぶ時期少しお洒落をして出かけよう
9
パソコンのマウスを置いて立ち上がるコーヒーサーバーまでが遠くて
6
春の水両手に汲んで冷たさを確かめてみる野の小川から
14
流麗な詩文のような
女性
(
ヒト
)
がいて微かに香る花の色香が
10
サンダルをつっかけ歩くおっちゃんの背を見て走る天神の街
6
旅路にて霧雨の降る大通り楼閣の上鳳凰が乗り
10
キラキラとペットボトルが輝いてハードルの横並んだシューズ
9
入り浸る飲み屋の影にいる子猫そっと抱き上げ毛づくろいする
11
筆箱の消しゴムの先丸くなり受験の日々もあと一息か
7
一冬を越せば木蓮花開くそれまでの日々雪を踏みしめ
12
正しさは何と聞く友バーボンの小瓶をショットグラスに注ぐ
7
信じても信じなくてもこの恋は今生の下うたかたの夢
9
イヤホンの片耳外し嫌そうな顔して遠く見つめる君は
8
寂し気にたたずむ君の足元のショートブーツはブラウンカラー
7
沈む
魚
(
ウオ
)
浮かぶ泡とが交わって夕暮れがまたいつもの闇へ
6
色と色重なる街のクリスマス
硝子
(
ガラス
)
に映る二人の影が
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