干寝区礼男  フォロー 7 フォロワー 5 投稿数 38

言葉の驚異、それを短歌でなすのなら、短歌を超えた、超短歌といえる

土深く海深くへと潜りゆく、異界の塔の歯車回る 

生々しい宇宙と死とが駆け巡り孔子の夢はサッパリとして 

ティッシュペーパーのこの世界から拒否られる少数民族 きみの歯ブラシ 

青空のしあわせ色の球体は何かを引き裂く力を秘め 

本当に必要なのは選ばれし勇者ではなく歌う人達 

「暁の、海老名サービスエリア LOVE」クラゲに彫られた刺青タトゥーに見惚れ 

やわらかく脆いものだけあつめたら世界でしたよ今日は寒いね 

少しずつ高く遠くへ去る雲を巨人のようなビルと見送る 

モニターで重油にもがく海鳥の海ここもあり狂うまであり 

午前2時ねむりゆく闇やすらかにタールの夢と戯れる人生とき 

運動会うすぼんやりと太鼓の音さまよう雲を眺めて過ごす 

悲しみはオセロのように灰色の空とあなたは真冬並みです 

柔らかく秋の日差しの射している手に何も無くただ怒り湧く 

歌うたい働き歌い働いて畑や空で歌った祖父母 

真っ直ぐな気骨を秋に 一本の香りを遺す宇宙と化して 

閉じた目に二つ分裂したIDイドがぷるぷる震えロシア旅立つ 

久々の星降る夜にただひとり人工呼吸器カップヌードル 

ホームレスみたいに冬をうたいたい月と誇りと自由の心で 

こおろぎのオレが籠から水槽に籠をしずめる俺を見ている 

真夜中のケンタッキーはもやの中 ホムンクルスがハンマー投げする 

緑林のギャルは宇宙のメル友でSNSは黄河の流れ 

「巫山戯るな」「悪趣味な奴」「冒瀆だ」優美な鳥の籠の中から 

ひたひたと雨の降る日は声だけが響き寂しい海月になりたい 

赤の月、青の煙の、一族の、凍える目から冬が生まれる 

さらば地球アインシュタインタンジェント月天心にいたる角度で 

この街の道から少し浮遊したあるいは気化したまるい絶望 

青と白マーブル柄のスニーカー 少年少女はショパンの「ショ」 

汗ばんで可愛くないと思うからかえって発想が北斗七星 

空が澄みキレイな光ふりそそぐキラキラとしたトリガーを引く 

天井の壁の柱の玄関の木目が見てる石になるのを