干寝区礼男  フォロー 14 フォロワー 14 投稿数 108

言葉の驚異、それを短歌でなすのなら、短歌を超えた、超短歌といえる

「お父様」娘から叱られる予感しか無い呼びかけが来る 

真っ暗な夜空にひとつ星を持つ者の後ろに道が有るでしょう 

グルグルとかすりもせずに見もせずにやるせない夜のわたしの言葉 

湯気こもるうす水色の浴室の時の滴の落ちる剃刀 

きみがふと「相性いいね、SFと」ていったら手がぷるぷるふるえた 

The winter is burning 犯された街よ子供よ真っ当な日々よ 

暁の窓の無数の露にない暗い絆を求めて止まぬ 

タコ焼きの一口目は熱くって一家そろってハフハフしてる 

雑巾の匂いする手で腰伸ばしなんてキレイな青空なんだ 

ふくよかな線で書ければ良いけれど性根のままの痩せた字でした 

思い出は消毒液を泳いでたエントランスの回遊魚の下 

虚無よ虚無、いつあの子から北極の、輝く白い鳩を盗んだ? 

人生にインストールされている意識という名のアプリケーション 

根を捨てて幹を捨てても生き残り夜空と凍る家とヤドリギ 

悲しみの来た翌朝は必ずといっていいほど裏切った空 

車から時代を見れば交差点ヘッドライトに歩く人影 

うしなった時間の刃ものシンプルに少女ひとりの重さで刺さる 

赤色の端子を刺した剥き出しの脳で美を詠み死を探求す 

キラキラとした目は洟と流れ落ち宇宙をわらう子らと西藏チベット 

砕け散る様は異様に美しく何度も何度も砕いてしまう 

泣き叫ぶように砕けるあの光ともに消えられたならどんな気分か 

真心を込めて愛する何もかも三十一字で守る試み 

最高にイカした上句ができたって? じゃあゴミ箱に捨てる覚悟は? 

木星が間もなく見えてございますスゥパァドラララララララアイ 

ふかふかのコンクリートを爆砕し羊を殺すバストーニュ前 

太宰とか昔の作家の知ってる感、なまなましくも神々しい線 

引き千切るという動作を何処と無くあなたがするとエロく感じる 

沈黙は、厳しい冬か、死のように、貧しい庭で、無を折り畳む 

「輝きたい」ギラついていた白菜が土鍋の底で消し炭となる 

星たちと砂丘をこえる隊商キャラバンの足跡というアンダーライン