Utakata
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干寝区礼男
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言葉の驚異、それを短歌でなすのなら、短歌を超えた、超短歌といえる
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左目で盗みみやはり書いてある顔に大きくこのボケナスと
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夏川の輝きうねる長髪の娘包みし母の眼差し
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太陽が自動ドアからこの国に入ってきたよおはよう世界
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太陽の自転車を漕ぐ背中からきみの命の大波小波
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鉄道の赤錆くらう夏草の蔓のうねりは風を孕みて
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神様に「ナゼ」と問う者山羊の目で問いかけるのは何故なのだろう
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鼻歌と野菜切る音なぜ朝は頬杖ついてしまうのだろう
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ああ今も空に数多の船乗りの無垢なこころを掬うセイレーン
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ごく軽く少し冷たい人工の光の中を君らは游ぐ
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傘バンと開らいてパッと飛び散った金の音符で雨に歌えば
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雨雲の美味くて不味いヨーグルト手を腰に飲む燕のように
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夕方の帰り支度の歩道橋濃い紫の影が伸びてく
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剃刀で泡と髭とを剃り落とすあの快感を妻は知らない
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透明でいたいと思うことがある寂しいけれど安心なので
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抱いている犬と夜風に目を細め明日は大雨降る予報です
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瞬きを皮膚がどこかも分からなくなって狂ってしまうほどして
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鮫の群れ空を横切る雨の日のヘッドライトは深海魚の目
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屋根を打つ雨垂れの音ききながらボーっと夢を考えてみる
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ただあって光と風を分け合って貪ることなく笑っていたい
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指先に半透明の球体がいるので今日はネットを見せる
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日曜の朝の鋏の音のする雨上がり後の散髪屋の前
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心臓に直でテキーラ注ぎ込む言ってみるならそれが夏です
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一言の言葉にならない過剰さと非効率さがなんだと言うのさ
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而今とは今この瞬間の最大化つまりロックの精神なのです
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なだらかな開花のような毎日に急に戻りし束の間の冬
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愛犬と鼻を蕾に近づけるまだ咲かないね首を傾げる
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もしそれが本当だったなら春の空へときえて雲と笑うさ
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やさしさでベースとギターが絡みつき微笑むような日曜の朝
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夕暮れの商店街はダンジョンできみは勇者でぼくはヒーロー
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風よ来い空から掃いて雲ひとつ無くなるほどの強い風来い
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