Utakata
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干寝区礼男
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言葉の驚異、それを短歌でなすのなら、短歌を超えた、超短歌といえる
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寄りかかり合って眠りに堕ちるとき世界はとても平和になった
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誰よりも君と長く居たいから冷たい雨と空虚になった
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アフリカで話すときには抱きしめるように話せと老人がいう
7
真夜中の閑散とした国道は苦しいほどにエロティックなの
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殺傷力高めの言葉を振るうのは暴漢罪に問われはせぬか
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歪みとは愛するものという娘 矯正すべきと譲らない母
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囀りと木々の香りと冬の日のきれいなひかりの中を行く朝
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しげしげと見れば拷問器具として真っ赤なそれを戴くお菓子
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逞しい涙みたいに温かな雨ばかりふる羨ましい夜
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抱かれつつ幸せそうに犬が言う「つまらん時代に生れたものだ」
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ああ今日もたった半径二メートル舞台の幕が目覚めとともに
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さみしくて初めて来たという人が頭に流すあいまいな曲
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一瞬を永遠にするピッチには緑の炎の魔法が生きる
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神居ますごとく輝く蜘蛛の巣にうすら悲しくそれは目覚めし
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真っ青な毒薬そっとしのばせて貴女は今日も人悦ばす
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今沈むあの太陽をその胸に名も知らぬ木が不細工に抱く
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真っ青で無情・無慈悲な「終わりね」を聴きたくてつい「ごめん」と言った
1
この世には片隅などはなく全て宇宙の中心なんじゃないかな
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醜さは惨めならずや秋空も川の青さも心開けず
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堕落して終わる運命なのだろう暗くて暑くていい匂いする
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昼下がり殺風景なベランダの無慈悲な光が動かぬ蝉に
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落ちてゆく飛ぶというより何処までも空抜け夜のような宇宙へ
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「EVの時代ですよ」とテレビから そんなポケモンいたなと思う
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リビングのソファーの上を白鯨が回転しながらロンバケ歌う
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命とは死を指し示すコンパスと本で読んだらお腹が空いたよ
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新しく古い地図から木漏れ日を指で掬えば阿修羅であった
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夜雲にしまっておいた月明かり本と一緒に食卓に置く
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重ねるという事だけがただ一つ正しい事です君に会いたい
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人の世の白々じさに悲しめば人知れず咲く白い紫陽花
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サイフォンに吸われるそれは虚無であり人の形の幸せとなる
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