真っ白な紙の中から現れし尾っぽを立てて迎え出る猫
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低く飛び白高ければ黒今朝も白鳥たちの編隊が行く
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刑事ものデビット伊東出てくればもう犯人はこの人ですよ
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実家のタヌ ちゅーるも食べぬ朝が来た まだ生きてくれ まだ生きてくれ
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今日はまた 音もなく雪は おちてくる 軽やかに しかし明らかに地に
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洗濯機回っているけど洗剤を 入れたかどうか思い出せない/歳なのか、最近の良くあるある…
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考えて 無になるくらい 悩みつつ 藤沢の海 一人で泣いて
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花落ちてなおもあとひく椿かな紅溜まり心騒がす
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「ありがとう」の言葉を添えし春の花 墓前に供えあなたと話す/3月1日夫の命日
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クッションに頭乗せ 毛布を被り 飼い主の寝姿のよな犬
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そよぐ風 青空座り 人はなく 新幹線の 通過音聞く
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テヘランの ハイヤームホテルの 戦禍など 知りたきことを 知る術もなく /2月28日米国・イスラエルのイラン攻撃
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住んだ街二十年ぶり訪れてまだ在る本屋看板見入る
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二塁手を睨んで構え半回転!腕の振りなど見せはしないさ
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トレンドに「戦争とめて来る」とあり卵の殻をせはしく割りぬ
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弱きものに 力を振るう 横暴を 神は許さじ 回教も耶蘇教も /イラン攻撃
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市役所のベンチに座ってこれからの人生を思う。外は霧雨
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炭酸が弾けるような失恋にかすかに傷つく三十路の心臓
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風受けて 枯れ葉擦れ合う 寒戻り 手袋付けて 多少の暖
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雨降りの水蓮の花俯いて水面みなもに映り桜並木と
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宮殿の タイルの虎は 二頭とも 無事かと憂う 爆撃の後/ゴレスタン宮殿被害
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いつ見ても 清流 せいりゅうにして三篠川みささがわ我が心にも派川はせんたま
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家もない 居場所もない ホームレス 駅近に空きアパート多数あり
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愛おしきレモンの日々は遠くなり淡い香りの名残惜しさよ
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なんとなく残り二十歳と設定しさあてこれから何しようかな
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は募り 始発に乗りて 踏み出すは 夢の続きの 確かな一歩
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崩れてる姿勢が丸く崩れてるもしや心も崩れてるのか
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眩しくて目を閉じていても青いまま 影の輪郭黒く濃く浮く
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木漏れ日に 似たやさしさと 笑みだけが 今も私を 閉じ込めている
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憧れは 憧れのまま 遠ざかり 再び行けぬ 「黒の教会」 /ルーマニア ブラショフ黒教会2016年7月
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