オチのないショート動画の「いいね」だね、空回りする風車なんて
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泥だんご砂と水だけ根気だけ磨く心が艶を光らせ
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気ままに空飛びまわる言の葉を ひとつふたつと捉え歌にせり
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欲出せば 出した分だけ失って 欲無く生きればそれがしあわせ
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寒戻り 屋根付きベンチは 人疎ら ヌクきを求め 足早に去る
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レンチンの 下ごしらえを 覚えれば 何でもレンチン 主婦革命なり
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いつもなら 手に取る珈琲 スルーして アイスティーを 試すセブンで
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桜咲く 春に、早いと友が言う 青い春だね 君が笑うと
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格好つけ 苦きコーヒー飲み干した 十五の頃が甘く蘇へる
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ひ孫見ず逝きし父の姿かたちなり 息子の背中 桃の節句に
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初鳴きのウグイス聞きつつ朝散歩  雪の富士にも春はすぐそこ
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令和の世 個性派クセ強 褒め言葉 悪事せぬなら己のままに
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針を止め欠伸のひとつ伸びをして夜の明けたるにひとりと思ふ
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恵みの雨 ねこはねていて よいけれど キミが眠いは 困ったものだ(薬で)
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猫短歌最近詠めぬ感じある詠まない僕にニャンニャンと鳴く
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揚げたてのカツを喰らへばザクザクと奥歯のあつた歯肉にささる
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らしくあれ人の言へどもむなしけれ思ひのままに生きなばほとけ
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師の夜も長いだらうか『山月記』人虎の交わり忘形の友
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死ぬまでに 出したい声があるのだよ イケボといえば速水さんでしょ
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生き死には 我の事なれ つゆ知らず 明日の命を 願いし噤む
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言の葉に秘めらる光遮りて己みづから闇となすまじ
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このほかにいかなる道やありけむと思うに眠き春の宵かも
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「下に」「下に」 銭が通れる過疎地域 樹が枯れ街に続く獣道
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不揃いの房が多めの甘夏はどこか私と似ているようで
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静寂の 森の泉に 波紋立つ たった一粒 あなたのLINE
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夕支度 お味噌ひと匙 溶きながら 三十一文字が ぐるぐる巡る
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「つまんねえ」口に出したくなるだらう決めつけられたここにゐること
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赤黄青 きららに透ける琥珀糖 母への想い 口にくゆらせ
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ほうれん草はやく食べてと葉先からしおれる前に早く茹でてと
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放課後の紙コップから君の声こっそり「スキ」と告げる糸電話
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