モコモコの クッションみたいに 丸まって  眠る猫の背中 そっと顔うずめ
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「生きるとは誰かを想うこと」と言う君の心に棲む人に傘
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高さこそ突きつけらるる峰の花 霞の中にてとくと見据えん
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木製の臼に湯を張り、湯を捨てて、ふかしたてのもち米を待つ
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飛行機よ頼むよどうか飛んでくれ俺を家族に会わせてくれよ
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愛というインクで書かれているらしい二千字かけた百字のエッセイ
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北陸の友をおもひて北陸の酒呑む夜のこころの旅路
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ほどなくも睡魔の襲うはずなれど夜明けといずれが先か論ずる
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鏡面率百パーセントの月夜でも見られる確率限りなくゼロ
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もうふさん いまのうちニャン ひとりじめ おとうちゃん きょう てれわーくなの
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息が合い肌を重ねて来た証拠上手夜明けのコーヒー旨い
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スパ銭で半日過ごすくらいでは癒せぬ疲れ思い知らされ
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月下げっかなぎ 水面みなもに星が うつれども 下半分は 風前に
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ボトル入り烏龍茶を飲むパンダの子返還されるニュースを見つつ
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通話する 君の声まだ 聞きたくて 充電切れに ハラハラしながら
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塵どもの風に舞うさま目に入り 己の小ささ心に染み入り
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澪つくし波の間に間にくいありて 顧てみれば朽ちし我が身ぞ
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麻痺よりも恐いことはね麻痺してることに気付けぬ人の仕組みよ
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生きる意味 会社の利益 社会正義 オトナもなやむさんかくかんけい
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執拗なメッセージまたストーカーみたい自分へまだ古希じゃない
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スタバ会 という名のもとに 週一の 安否確認 おしゃべり弾む
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停車する車のナンバーゾロ目見て何か良い事あるよな予感
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いつまでも今のままではいられぬと 見上げた空にため息ひとつ
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冬薔薇よ世界に指でぶら下がる私自身が礼拝なのだ
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他の人よりも夜勤をこなすから オリオン座など星座が分かる
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眠れない理由を探して眠れない 明けない夜を探して明かす
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思春期は つら険しく うるわしく  『生きる』が多く まれし日々よ
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5歳 母はお礼に一台づつ園児は窓辺でミニカー走らせ
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春をまつ町でジャージの二つがいアオハルの夜熱をおびつつ
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詠む力楽しむ力がどこにある我がはらぞこを探しつづける
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