幻肢痛 中途半端に片付けた部屋のかつてのギターの在り処
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いつの日か 孫と語らう 夢を見て 今日も励める 英会話かな
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若草の泉に寄り添ひ陽に向かひ 雲雀と歌ひ風とそよげる
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節分には 大豆と鰯 今もまだ 恵方巻きには のれずに過ごし
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「ポンコツね」なんて言ったら落ち込むわ「あんぽんたん」って言ってあげなきゃ
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小用に醒めし夜半に老境の雪月花なき「東京アプリ」
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耳馴染まぬ「片持ち梁」てふ技術語の人間臭き力の入る
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覇気が消え 雪と寒さに丸くなる 筋肉よろい消え失せ ただのアル中
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生更木の 凍てつく大地に麦踏みの ザクザクの音春近づきぬ 
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明日あすこそは 恵みの雨か 予報観て 渇きぬ草木を気に掛ける夜
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新商品?高級りんごカスタード(ヤマザキ) 今日はなんだか いいことありそう
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伝書バト荷も重くなる寒きふみふるさと目指し低空飛行
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末娘のくれし毛糸の靴下を大事に履きこしがつひに穴あく
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5歳 母はお礼に一台づつ園児は窓辺でミニカー走らせ
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贅沢の限りを尽くす午前2時  明日の仕事を生き抜くために
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氷点下6度の夜を越えた朝 カップを取った指から解けそう
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『最強王』ホッキョクグマの子殺しの慟哭に泣く児の誕生日
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悪かった、悪かったって終電でくまを抱えたひとが寝言を
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寝付かれず 言葉さがしを 延々と…見つからないまま 白々と朝
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行き違うあの子の視線流れ星今日も言葉は溢れなかった
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唇の渇きも知らぬ恋だった リップの硬さにふと、そう思い
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紆余曲折 有りて 4児の父となり  家族を守りつ 息子は歩む
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暗い歌ばかりを詠んだ 比例して笑顔になれる そんな気がして
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やらなくちゃいけないことはあるけれど今日はも少し寝てたいのです
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モコモコの クッションみたいに 丸まって  眠る猫の背中 そっと顔うずめ
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つきたてのもちの香りも食感も味わいもすべて伝えていきたい
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焼け野原だったであろう いつもなら見向きもしない雑草が咲く
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シュレディンガー方程式を解きながら短歌のことを考えている
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同じ時間に目が覚める体内時計は健在だ 今日に感謝
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うたを語りうたを愛せし剃髪は正岡子規に似たるよこがほ
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