セルフレジ 行列できて 人のレジ 日祝日は それもいいかな
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血の色に染まりて蕊や 散る桜 連理の枝にゆくへぞ問はむ
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まほろばの 階段の下 遺書遺す 「もう疲れた」と どこに消えたか
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子の爪を切らうと新聞ひろげ知る土屋文明賞立ち上がり
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知らないでモヤっと不安でいるよりも 学んでしっかり不安でいたい
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思はでも過ぐせるものをなかなかに面影追ひ春の夜の月
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この春は花より蕊のこころして落ちゆくみぎわ水面の揺れて
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待ちわびし 花咲く春は 巡れども 黄泉竈食(よもつへぐ)いの 君は帰らず /挽歌
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たまきはる 君が命か ひさかたの 天つ御空に 帚星飛ぶ  /挽歌
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満開のあとの名残りの花咲かす黄緑ピンク恋人桜
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保育園の担任妻はピタリ当て足掛け五年つかんだ人事
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一夜漬け叶わぬゴルフスウィングのYoutubeなど彷徨いており
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ベランダの手すりに落つる鳥のフン妻嘆きおり空と電線
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カスハラに困り果てるもその人の神対応に胸はざわめく
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五分でも瞑れば楽の摩訶不思議何も知らずに生きてる不思議
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ちいかわの お猪口で酒を呑みほして はちわれかわい ついもう一杯
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2時間余の眠りにて飛んでイスタンブール目覚めれば晴天あさひ眩し
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口語歌と 文語の歌と 一目見て 「位相語」の如く 違う語彙の差
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マンションの三階までも階段を登った花びら廊下に散らばる
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月もなく 夜空を過る 航空機 明日に向かう それに乗っかり
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山の蔭蒼く重なる懐に一本の桜淡く雪洞ぼんぼりのごと
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揺れる枝ジョルノが走ったヘリの外カビに朽ちるな見晴らせ夜空
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曇天に星を隠した雨夜空 故人を偲ぶ月の命日 /2026.04.08
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絶海の小さな野原で浴びる春クローバー群れ紫ポンポン
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春風の二十度に耐え雪塊ゆきくれの汚れ汚れて名残りの冬の
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雲去りて 沈む心を 撫でる風 照らす望月 光の衣
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レコードになったことない作詞家の夢レコードを聴くプレーヤー
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朝露に にじむ街の 宝石など 持たないだろう うたかたの人
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家守り十五年経て奮い立つ 春時雨裁つ君の復職
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春霞む 天つ御空(みそら)の 退(そ)きへにて 天翔(あまかけ)るらむ 君が御魂(みたま)は /挽歌
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