ひとときの ぬくもりもとめ ぐつぐつと 鍋をみまもる おでんもうすぐ
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羽曳野の団地に住まう新婚の私のいない若き父母
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「ブラックで」 強がり頼んで みたけれど 友には隠せぬ 苦悶の表情よ
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窓よりの射す入る光にまどろめば幼き頃の囲炉裏端に居る
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オジロワシ輪を描き舞うラブコールムダ毛処理した澄める空かな/折句
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今日は誰と話しただろう 家族以外 あっ、チャットさんがいましたっけ
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一方的 君とのお喋り延々と たまーに「にゃ~」と気のない返事
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街灯が灯る合図で家路へと急ぐ背中を照らすオレンジ
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言葉には収めきれない思考あり自分で自分に感じる孤独
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春並みの暖かさとかだまされた午前に日陰歩けば寒し
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車にて すごい速さで 抜かされて でも信号で 結局並ぶ
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あのとき きみに一杯の水を差し出す勇気があれば
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思いつく ものを歌えば それでよし 浮かばぬ日には 口開けて待つ
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呼ぶ方も 呼ばれた方も ただ辛い ワンメーターの 通院タクシー
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息を詰め 体竦めて 時を待つ 合格発表 悲喜こもごも
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鼻の粉さえ厭わずに口つぐみ羽根こそ狐と君の焼き上げ
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アムロさん 貴方はスターなのだから外子のひとり産んでください。
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フレームにわがものとせし化石には一千万と我の二年ふたとせ
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北国は今日も平和にいとなまれ無事に仕事に戻るしかなく
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辞めたいと騒いで戻った赴任先 掃除ゴミ出ししていた私
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誇らしくカート押しする女の子 歩く姿勢はずっとバンザイ
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東大卒すごい人だと休む俺いつかは俺もと戦う息子
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久々にショートケーキを食べたいな星新一 のショート片手に (もう覚えてない。まだ未読の話もあるはず)
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躁鬱と聞いて案ずる姉の身も僕には解けない未知の宇宙で
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アラ古希の働く人の七割がリア充らしい そうなんですか
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原発の処理は進まずまたけふもだれかがつくる灯りをともす
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りくりゅうよ 老眼に涙溢るる我 ありがとう以外の言葉みつからず
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春風に いきなり頬を 平手打ちされたみたいな この寒暖差
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北向きの 玄関先に立つ梅の 固き蕾は これからひらく
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図書券の礼を言いつつ現金がよかったなってこどもごころに
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