自室より散歩の方が暖かい日が照っている師走の初日
11
日が照れば暖房つけぬ自室より散歩の方が暖かかったり
11
祖父と孫の電話おもつたより長くシャドーピッチの影ながくなり
11
数日で 飽きた日記を 懐かしむ 最後のページ 隠した本音
11
いたずらにテレビに映る飽食の時代の終わり間もなくみえる
11
さかずきに したたる血涙 み渡れ 戦火せんかの消ゆる 蒼天そうてん夢見て【折句:さしすせそ】
11
空白に勝手に咲いた水仙が勝手にしおれて勝手にさびしい
11
煤汚れみたいと言われ猫の柄とても愛しい君の個性よ
11
群青の空 オレンジの屋根 白い猫 窓越しに見るまだ眠る街
11
膜一枚隔てて感じる違和感がスマホと指とでしかわからん/人差し指に絆創膏
11
窓から見る 夜の道路に は点きて 外の寒さに 手さすり暖とる
11
失言のかたちを借りて本音漏る「そんなことより」「どうかんがえても」
11
熱心に漢字練習する子いて我もきちんとしようと思う
11
サルビアの蜜を吸い吸いランドセル 同じ色した夕日が沈む
11
眼が覚めて仄かな白の満ちた部屋ここから見えない月の光に
11
降雪は 許すけれども願わくば 屋根と庭には降ってくれるな/無理ゲー
11
3号か4号ならば おひとりで 召し上がれるかも 3号オススメ🎂>美南海様へ😸 それか、プチアソートとか?
11
カフェインセーブ時期に聴くCOSMOS温か冬の満月と眠る
11
手の上で ほどけた白が 囁けど 邂逅し得ぬ 白き髄
11
あと八日 今年はこれに懸けてきた 超楽しみで 淋しくもあり
11
二つ折り帯か腰巻紐切れたブックカバーに挟む栞に/しました文庫本
11
うららかに咲いて輝く花一輪ピンクの薔薇は影を照らして
11
街の灯が幸せそうに見える日は私がとてもちいさいからだ
48
うたかたの句ごとに深き物語窓に雪あり心温か
39
トーストに バターをのばし むしゃむしゃと 満たす空腹 わたし生きてる
18
会食を 終えて再び 仕事場へ 心暖か 事務処理集中
23
歳をとる事は嬉しくないけれど 君の祝福が欲しいだけかな
13
辞めてやる ずっと言ってた 先輩が 辞めるの辞めたと 吉野家で言う
10
令和でも 霜月師走しもつきしわすへ 変わりけり  雪でも舞えば なおぞ嬉しき
10
朝との境界線に照らされて我が主役とばかりのしっぽ
10