黄まぶしき イペの大木イペローション ブラジルの 花と教えし 君は通りすがり
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逝きし犬独り想うてゐるところ友来てこころの現世へかへる
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薄明に 姿見えねど 鳥の声 朝一番の 合唱団
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端午の日菖蒲と蓬を軒に差し束ねし菖蒲で門口叩く
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此処彼処人の命が殺められ 戦無くともここは戦場
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庭に咲く 小さな花は 風に揺れ 木漏れ日の中 嫋やかに咲く
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規格外個性嫌われ春キャベツ 肉と抱き合い主役勝ち取る 
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テレビとかスマホとかから警報で心細さのひとり暮らしよ
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夢の夢 てての舞いを 見納めて 人生重ね 桜人たち
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かどかどにモッコウバラの家ありて日暮れのまちを春は過ぎゆく
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フルーツがミルクに恋するケミストリー化学反応時の経過で苦くなったり
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異国語で 聞きし嵐の 訪れに おびえし腹のわが子さすりつ
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ご酒杯は 塩焼き山女魚 渓風と 恵みの山へ捧げる月夜 
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高3で 故障発生 予後不良 人間だから 生かされており
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塩もみの胡瓜きゅうりするのに使うから塩麹しおこうじ仕込み始める夏日
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街路樹の 伐採されし 木の幹に 新芽宿りて 枝葉が伸びる
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友と会い こころゆくまで語り合い 一片のうれい スッと消えゆき
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逃げ逃げて此処まで来たり桜樹のもと 涙拭いし桜花はなの褥に
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君の声 波長に響く親知らず 抜いて解かれた僕への魔法
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暗闇の 静寂しじまの奥に 星たちが 瞬く空は 永久とこしえに続く
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かりんとう打ち消しす臭み牛乳のゴクゴクいける意外な出会い
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せせらぎを 泳ぐ花びら 追ひかけて 躊躇ひ覗く 春の望月
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青葉吹く 風筋見ゆる 渡殿に 風邪の名残を 咳(しわぶ)きにけり /山科毘沙門堂
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次こそは大事にするって決めたのにTシャツの裾で拭いてるメガネ
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素っ気ないふりで眺める橋脚に砕け散る波 胸に渦潮
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リュック発見の「親族」って誰? 他の家族は無関係なの?
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会えないとちょっとがっかりそれは恋なんていう名の感情でした
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「アツミゲシ」 「ナガミヒナゲシ」 毒草で 空き地があれば 花を咲かせる
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話題は尽きず三時間 スタバが出来て嬉しいね ババ達のお茶会
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駅前の 最後の信号 青ければ 僕は今頃 学校にいた
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