胸の上 安心しきって眠る君 吾の呼吸に 合わせる寝息
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猫床でへそ天ポーズしてたので電気アンマを施してみた/朝一
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いつの間に小手毬の花咲きにけり今年無職の春を見つけし
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暴投か捕逸か論じ合うようなダルい会議の末席に居る
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満開になれば終わってしまうから六分のままで僕を待ってて
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自転車の旅路に満ちる花の香をこぼさず走る夢の百キロ
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君からの 返信を待ち 午前2時 心踊りし 月まで登れ
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薄明に 姿見えねど 鳥の声 朝一番の 合唱団
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端午の日菖蒲と蓬を軒に差し束ねし菖蒲で門口叩く
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春風の 吹き通う野に 口ずさむ 妙なる和歌の 調べ愛(かな)しも
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駐車場 手持ち無沙汰の 両の手を 隠しきれずに ポケットのなか
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地図がなきゃ新人迷わず乗り越えろ地図は任せろ日曜だけど
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阿片アヘンなり 砂糖まぶせし落花生 ほうけ喰む我 止める術なく
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寂しさも寂しさのまま老いてゆく死にゆく人を見守るように
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マウントに馴染まぬボランティアなれば柳に『スルー』の風を吹かせて/自治会にて
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此処彼処人の命が殺められ 戦無くともここは戦場
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衆人をみな師と仰ぎ生くるなば 智恵は満たされこころ平安
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黒猫の 小さき瞳に 映り込む 月の光は 吉か凶か
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庭に咲く 小さな花は 風に揺れ 木漏れ日の中 嫋やかに咲く
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かろうじて路上に残る花びらが春の証しの汗をかく午後
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ご飯屋の 貼り紙を見た 2度見した 日曜休み こども運動会
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目印はミニこいのぼり京都での外国人のツアーの列は
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我が庭の 咲きほこる花美しき 美を残すため リースに丸む
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お出掛けは 年に一度の 里帰り 羽根が生えたよ 半世紀前
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ガラスペン 折れないように 紡いでも 結局朝には 引き出しの中
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宵の雨  止める朝に  飾り窓  覗く空色  蒸し暑さ示唆す
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耳立てて雨音に目を凝らしなば曇り硝子の灰のいや増す
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昼餉あと机に沈むひと時は生きる為なりなんちゃって歌
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疾風が どんより空を 消し去りて 晴天の果て 山はくすぶ
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大きくは決して漕がないきみたちもいつか漕ぎ出す 鞦韆ぶらんこゆれる
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