「大丈夫」「全然平気」「待てるから」深夜の駅前雪だるま一つ
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早朝の 家族忙し 洗面所 お湯になるまで すこし一息
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生きていていいのかしらと萎縮する心なき娑婆冷たき世界
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伝書バト荷も重くなる寒きふみふるさと目指し低空飛行
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末娘のくれし毛糸の靴下を大事に履きこしがつひに穴あく
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股越しに降る雪ならば昇るはず「ぐぐぐ重力」僕らを縛り
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電線が空を縛っているために 天使が泣いて還るのを見た
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贅沢の限りを尽くす午前2時  明日の仕事を生き抜くために
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成果に自信はないが 継続はできる好きなこと 今日も続ける
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氷点下6度の夜を越えた朝 カップを取った指から解けそう
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サクサクのパイを君と分かち合う今年はじめのガレット・デ・ロワ
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黄巾の乱をおもはすオレンジのジャンパー羽織り手をふる若人
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しなびたる食堂の隅泣きぬれてうどん啜ったことありますか /中島みゆきさん「わかれうた」へのオマージュです(笑)
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寝付かれず 言葉さがしを 延々と…見つからないまま 白々と朝
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馬の骨いいねと父が言いました誰もが無理をしている家で
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北の湿原 タンチョウヅル 雪に映ゆ 雄々しき翼 広げつつ舞う
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曇天と 墨汁なぞる アスファルト 雪衣着て 緑待ちわぶ
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今はまだ偉くもないし一般のものだけど結果は藤原の性
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『抱っこして』 十年経てば 言わぬのに  してやらぬわれ 今日はしようか  
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モコモコの クッションみたいに 丸まって  眠る猫の背中 そっと顔うずめ
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外された眼鏡の奥に棲む嘘を飲み干す人が私でよかった
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大根の 鋭利な旨味 一筋ひとすじに  集めてからし かいわれ大根 
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歌を詠み 投稿作を 読むうちに拡がる 知識 行動範囲
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定位置で すやすやねむる ねこを見る キッスもしよう ちいさな額
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畑よりつま持ち帰る冬の菜を鍋に煮込みて一日ひとひに感謝す
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ひたすらに乾燥に耐えるこの地よりひたすら雪に耐える地を思う
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枕辺にその時立っててほしいのはなんだかんだで諧謔の神
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短歌とは 刹那せつな切り取り 言い過ぎず 身体感覚 心の動き
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背表紙を高さの順に並べ替え 運動会のようだと思う
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マットレス腰に負荷なる負の眠り浮遊の魔法を毛布に掛けてよ
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