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咲くたびに
庭のさんしゅうと歌ったそれは山茱萸ではないらしい
(
今寝たきりの母さんが歌っていたな庭のさんしゅう
)
/山椒とか
14
うっすらと
紅粉
(
べに
)
をぼかして微笑めば枝垂桜の妖艶なるかな
14
満開の桜の宵は仄冷えて桜の珈琲
滴
(
おと
)
すひとあり
14
自転車を始めた頃の道行くが抜きに抜かれて今も初心者
14
風に舞う うす紅いろの 春の使者 はかなさ愛でる 花なればこそ
14
咲く花に添える薫りの香ばしい初々しさの萌ゆる葉桜
14
君だけに纏いて包むあたたかな春の微風よジェラシーも消せ
14
積読を発掘中に重複をまた二つほど見つけ呆れる/持ってたのかよ!
14
人混みで 圧死の恐怖を 思いけり 改札口の 人波の中
14
咲き匂ふ 職場の
窓外
(
そうがい
)
公園の桜を眺めつ食む おむすび/職場の隣には公園
14
罰なんて今日まで信じて居なかった舅が首を吊ったと聞くまで
30
貧しくも思いは高くと言い訳し株は疎くて
短歌
(
うた
)
に溺れる
37
水たまり キラキラ光る 春の朝 森羅万象 神々宿る
36
ベテランの
刑事
(
でか
)
も目逸らす
現場
(
げんじょう
)
に立ち会った後飯五杯食う
13
桜の木山手通りに立っていて入学生を歓迎してる
13
春は来る朝が来るのと同様に 私ばかりを置き去りにして
13
『ちゃいるど』てふ歯科医院にかかりし子のそのまた子の 旅立ちの春
13
たらちねの南の山は白みつつカラスの声に母は身支度
13
いつしかも 車を走らせ 行かばやと 近くて遠い 夏の海辺へ
13
古寺の門をくぐれば背伸びすと
四方
(
よも
)
を眺めるみつまたの花
13
楽しげな嘘が溢れてそのなかで各自が愛を削がれていくよ
13
「ママはどこ?ねえパパ!」「百合が綺麗だろ今年は肥料が良かったんだよ」
13
春淡し 伊香保石段 のぼりつつ 湯けむり越しに 思い出埋まる
13
早春の 寒気なお残る 榛名路を 身を引き締めて 杉間ゆくなり
13
冬ごもり春日を待たず
去
(
い
)
にけるを惜しと云はぬが華の
枯人
(
かれびと
)
13
連絡の 遅れを詫びて 汝(な)が妻ゆ 訃報ぞ届く 彼岸の宵に /挽歌
13
徒然に かの君想ひ 筆をとる 短歌に込める
言えず
(
すき
)
の二文字
13
ぼた雪の 椿枝垂れる 春の朝 雪の間に落つ くれない滲む
13
まっすぐな視線に射られ こころ知る 正すつもりが逆に糺され
13
イランより むんずとふぐり 掴まれて 身動きとれず もがくトランプ
13
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