しらべこそ歌がいのちと思ひなばわが耳問ふてうたひ続けむ
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明日旅行準備万端整えし留守番の猫鰹の刺身
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紫の風鈴満ちて夜の風へ子守歌抱くカンパニュラかな
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夜更しが峠を越えて朝になり 夢へ「おはよう」日の出と眠れ
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トーストに 新玉アスパラトマト載せ チーズを挟み まるっと春パクリ!
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流れゆく 月日の如く 留めかね いつしか覚めし 仲は還らず
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はずむ春 北へ駆けるや 角館 弘前めぐり 五稜郭へと
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晴れの日に旅立つ子から紅白のスイートピーの小鉢を貰う
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群れ集う習いが常の水仙が道端ひとり風に吹かれて
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「こんにちは!」つくしんぼうに声をかけ ひよこの如き子が屈みおり
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いつの間に始まっていていつの間に「老い」と呼ぶ日へ続く日曜
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重装備 なんと重いか ランドセル ブザーGPS  令和の一年
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自らも 確たる差別戦犯で 如何に支えり 工夫なき世を
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カンガルー 厳しき自然 母子ともに 乗り切ってなお まだまだ続く
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歩きたい気分だったの 指図など届かない二駅先へと
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飴玉をしょっぱいやつにかえようか散歩途中に思ったりした
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混じりなき 静寂しじまの中の 賢きに 頭を預け また身を預け
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あの人はあの子の前じゃあんな顔するんだなって知っちゃったから
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空仰ぐ落花の上に傘の花見え隠れする枝の恋しき
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愛おしむ 我が子の肌の ミルク臭 同志を求め 漁り見る句集
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そうだねぇ 命を懸ける 反抗期 曲がり損ねて 骸となりし
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八十歳 大国の長トランプさんの 反抗期 拳振り上げ 銭むしり取る
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死んだ時 あの世に渡る 通行税 「ホルムズ海峡」 カロンの渡し守 ※「The sails of Charon」 ※「三途の川の渡し守」
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高架橋リフレインする貨物列車 ガタン、ゴトン 私は消えて
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先輩の 人形みたいな その瞳 丁寧にくり抜き喰らいたくなる
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月も無き闇夜にひとつ声ぞする寝言云ふらし人めくうぐいす
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ダイサギよ ドブほとりで 何を見て 何を思うか 春雨の中
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春うらら やわに膨らむヘソ天と 同じ夢見る猫になりたい
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久々に離れたイオンに行ってみてよく行く店が消えてて寂し
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横顔の 影を見ながら 飲み干した ソーダ水の中 弾ける「またね」
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