バカなのかリズムのせいか名前出ず「劇団ひとり」じゃないほうの人
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辛党の 夫に選びし洋酒チョコ 今は懐かし 甘き思い出
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AIに愛の言葉を囁けば「熱くなった」と言い、外は雪
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「ですね」から 「だよね」になった 瞬間も 気付かないふり 気付かれぬよう
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鯖味噌の残った汁にしめじ入れレンチン地球エコに周って
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残酷ねサンドイッチを食べさせて賞味斬り捨て無人コンビニ
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砕けたらそこで終わりの物語 君は水晶そっと抱きしめ
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慣れないと言うためだけに降る雪を 東京はまた 初めてみたいに
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かざす手に沁みゆく暖はしんしんとほのかな雪の火をゆらしつつ
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東京に 雪降り子らは 破顔する おむすび大の 雪だるまなり
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「ゲルニカを世界の国旗に刻みましょう」人の心を刻まぬように
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降りしきる 雪の墓参り 雪だるま 2つ作って 父母にお供え
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積む雪を忌みし軽薄 若人の命を燃やすイタリアの地よ
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パンクした自転車ひいて夕焼けの家路はとおく擦りむいたひざ
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クリスマス以来の雨に傘さして明日は通院買い出ししとかな
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秋は熊冬雪下ろし夏熱暑春なんだっけ防災無線
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在りし日の夫の口癖「まっいいかぁ」 わたしが受け継ぎきょうも前向く
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いつもなら隠さず物言う賢人の言わぬ本音に優しさを見る
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千体の観音を見ゆ回廊に居る訳も無しキアヌ・リーブス
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君のこと好きな私が内にいて 探さないで、と別れが言わせる
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枯れ果てた 稲田にひらり 舞い降りて  株間さまよう シラサギ一羽
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許してね 鍵付き手帳に書いた夢 晒して笑う大人になったよ
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旧市街未来の候補は現れず蔦草絡む茶色いポスター
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「戦争は野蛮時代の遺物と見、軍備の撤廃未来の理想」
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真っ白なテストに消える雪の華 溶けて見えざる核だけ残し
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甘やかな愛情も義理も飛び越えたビターな惰性にリボンをかけて
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いにしえのくにまもりきしさきもりのしかばねまくらにオールドメディア
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祖父に似て寡黙な息子 言わぬとも伝わる優しさ 老いる我が身に
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不定期に演歌を離れクラシック今日はなんだかチェロの音が好い
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デイケアに見知らぬ人の集い来て会話弾みぬ学びの場かな
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