飛梅とびうめの さくに結びし 『吉』神籤みくじ  『大』がつくまで 引いてみようか
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ガスグリル魚はダメよパン専用こんがり焼けるわ恋も未来も
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けふもまた殊更などに非ずして過ぎゆくものをただ見送るや
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歌声は未来へつづくリフレイン。出発たびだつ人へ『春のコンサート』
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今生に関わる人は三人か亡き両親と今ある妻と
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転倒の傷が消えない年になりだるまさんから目指すマネキン
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箱根路の高嶺へ消ゆる86を焦がれど我は愛でし軽トラ
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「さよなら」の 余韻は直ぐに 消え去りて 都市なるものの 本質を見る
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仕事終え雨のレーダー待つ河童どうせ降るならバチバチ駆けて
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息を止め箸で土筆を裏返す採取するのは緑の胞子
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土筆から花粉を取って料理した間違いなければムツゴロウさん
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「ありのまま」「アリのママ」だと思いつつアナ雪歌う三歳の君
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乗り越えし 我が歩みしいばら道 山あり谷ありひと花咲かせ 
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通院をメインディッシュに一日を盛りつけている老後のふたり
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桜蕾おうらいに降り注ぎぬ 恵みの雨 潤ひて 満開まで待ちぬ
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レンギョウの黄色まぶしき光となりうつのこころにまっすぐ刺さりぬ
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神さまか誰かがくれたギフテッド活かし育むためこそ、独り
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クラシック漂う遠い初恋の雨音探す珈琲時間
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亡父ちち遺す『原野』に春は訪れて山桜咲く 些末を知らず
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友とランチ 応援めしと 決めて行く 聴くだけでよし 頷くだけでも
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「楽しい」に投げたボールをよく見れば小さくヒントが書かれていたり
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世直しへ 荒ぶる海と 猛し風 名もなき花が 命をつなぐ
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「この春にNHKラジオ変わります」 他は静かな早二日前/3局から2局へ
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駅前のパン屋で食べるメロンパン心を奪う甘ーいザラメ
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君に言う はずの言葉を 路地裏の ぬくぬく眠る 子猫に語る
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公園の 二股桜 咲き盛り ドッジボールの 球が飛び交う
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満開の桜の宵は仄冷えて桜の珈琲おとすひとあり
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自転車を始めた頃の道行くが抜きに抜かれて今も初心者
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ルーティンの小言おぼろに消え入りて すぐれぬ君は はなのさかりに
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『エレジー』という名の記憶断片が七十年のよすがと知りぬ
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