荒川の三角波は寒々と 花の浮かれをものともせずに
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宵風や 腑と足むる 夜桜と 雲間の月と重ね 眺むる
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散歩中 津軽じょんから 聞こへ来る 旅のガイドの十八番おはこ懐かし
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捨てられぬ物も想いもあふれすぎ部屋が心がゆらゆら揺れる
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冬去りて  世代交代  椿らは  赤き絨毯じゅうたん  地にかえりゆく
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蜜月の頬寄せ笑顔爽やかな私未生の若き父母
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はじまりの 光に抱かれ 導かれ 未来を拓く 入り口に立つ
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ポロポロと 悲しい雨音 聞いた夜 カップボードに ココアを探す
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枝垂るるは逆巻きに立つほむらかな 武蔵の国の東郷寺、春
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父母と 炬燵囲みし 遠き日の 帰ることなし 春の淡雪 /想い出は飢餓の如く
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並んだな並んだけれど入れられずハイブリッド車ハイブリッドを横目で見ては/ガソリン
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ため池の堤防で詠む春の歌「鳥はさえずりたんぽぽ笑う」
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ひとつない何かを消したアイコンを僕のうとうとスマホをいじり
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その手すり まだ要らぬと 言いし夫 いまや一番の サポーターとなり
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訃報来し 翌(あけ)の朝餉(あさけ)に ジャスミンの 匂ひは立ちぬ 泣けと如くに  /挽歌
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冬眠を解かれて未来 問う声は「フェイス チェインジ?」選択迫り
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内外に 果たす役割 見えてきた 「八十億分の一はちじゅうおくぶんのいち」日本
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ランデブーと古い言葉がお似合いの今夜の月と木星の距離
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画面より  あふる不安を  押し消して  スマホ置く手に  夢を見にけり
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十八の桜匂いし君想ふ 十八の孫 春の麗へ
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いい大人無邪気に意地悪などをする徳を失う事知らないの?
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ワンピース仕立てる母を見た頃の穏やかな日々遠く過ぎ去り
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幼な子を未来につなぐひかりかな 飛行機雲は桜の空へ
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掲げたる民族自決の正論は 常に戦の火種を孕む
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近距離に在りしが触れず紅白の無数の桃の花よ悲しき
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弟と爆笑したらゴロちゃんはくにゃり笑って心も見せた 「ゴロちゃん可愛かった」
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春の宵 建て替えられた街をゆき 昔の匂いそぞろに探す
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君が代も無くふつり閉ずさまを聴き今朝は閉じたと案内も聴く/ラジオR2終了に
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⋯リルと⋯ビア⋯ミン⋯ヂン⋯チンと名を言って卓に並べて飲む薬かな
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私のものと思いし国の旗そんな厭味になっちまったか
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