天下布武覇道で制しあぢきなく王道ものはすぐ消してよい
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3年も 経つけど未だに治らない 次逢ったなら「愛」を刺しそう
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父法要 帰省し息子と夜の語らい 互いの平穏 確かめ安堵す
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衿を開け 雲一つない 道を行く 東の山は 少し霞みて
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両脇に 幼な子かかえる 細腕が かけるメダルは 何色だろう
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行列や現世利益の祭神に 忍耐力を競ふがごとく
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一冬ひとふゆを共に歩みし雪靴のぽこぽこ響くアスファルトかな
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歌があるくらいなんだしそこここでやってるんだろ猫踏んじゃった/猫の日
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甘口のカレーを頼む お子ちゃまと君に言われた春は帰らず
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ユーミンの歌詞が優しく飛んでゆく冬と春との間の空に
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湯上がりに 姉とふたりで 飲むビール 姪らはココア 日帰り温泉
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誇らしくカート押しする女の子 歩く姿勢はずっとバンザイ
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惜別か ブラームス四番シンフォニー 小さき窓越し鳥の声あり
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「義理チョコを今年もあげる」と手渡され そうか今年も 味はビターか
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黄泉ばかり見ている人の袖をひくこの身をもちて碇となさん
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ぱらぱらと雫は頬に傘以外のものならぜんぶ持っているのに
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アラ古希の働く人の七割がリア充らしい そうなんですか
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原発の処理は進まずまたけふもだれかがつくる灯りをともす
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目を閉じてひつじの刻の仮充電 目覚めて駆けるとりの刻まで
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取り敢えず不審と懐疑で聞いておく耳触り良き正義の言葉
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純然とロマンメルヘン味わえた幼少期あり幸いという
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痛みさえいつか眠りに溶けるまで 夜の帳を独り見つめて
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ヤオコーの店内ソングの謎を解き 誰かに言いたい「中押しの市」
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老いたれば絆の揺らる夜もあり LINEグループかそけき誤爆
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夏時間芝に寝転び空見上ぐ何のジャッジも自責も無しに
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あの頃の父母おやと同じ歳なのか何たる迂闊何たる未熟
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3時半おやつ食べたら病みつきにでもゲームはねすぐに飽きぬる
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弾かれるやうに車両を抜け出せば肺の奥より息吹返れり
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民をこそ守りし城の石垣に枯桜かれざくらのみにし代を舞う
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釉薬の景色は均一重ねてく稀に炎のよだれしたたり
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