来年の担任だれかママたちは予想屋となり集ふ我が家に
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風のに羽をまかせて飛ぶ鳥の声清らかな春はかろやか
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雨降る日 ラジオ体操 休みなり ほっとするやら 物足りぬやら
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飛梅とびうめの さくに結びし 『吉』神籤みくじ  『大』がつくまで 引いてみようか
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箱根路の高嶺へ消ゆる86を焦がれど我は愛でし軽トラ
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「さよなら」の 余韻は直ぐに消え去りて 都市なるものの 本質を見る
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望んでる 答えを聞くまで 繰り返し わかっていても 尋ねてしまう
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親ひとり 置いていくのは 忍びなく ただ鬱々と 何とか生きる
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何かこう 口さみしくて キッチンと 居間行き来する 花の雨の日
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どうしようもうダメダメだダメすぎる私の場所はあるのだろうか
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誇る花 散る花もあり 野辺の花 人が愛せば 次の世もあり
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真夜中に窓の戸開けて誰か見ていたら怖いな風の音聞く
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団塊の端にも春はひかり満つ 妻とおとなうたまゆらのはな
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雪花(せっか)ほど 縁に欠けある 飯碗(めしわん)に 囲炉裏火映り 麦飯を食む
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何もかも移り変わるよ花開き落ちる木蓮香り残して
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先を行く きみの腰に揺れる水筒 共に歩きし あの日の野辺に花
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左右からライトの当たるキッチンに晒す吾の抱く影のさまざま
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麺すする音にオーイと叫びまた食べるとハヒーと笑うインコ・ナナ
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フランスの街の音も打つデ・ヴィルを貴女の右の手首へ捧ぐ
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爆笑で沸き出す脳の幸の波「は」が満ちて虚脱の吐息の僕ら
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「だめ」という言葉の数だけ撫でるから僕は夜色のただの猫だよ
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風が吹く桃も桜も吹き飛ばし春のただ中切りさくように
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週末に 雨に打たれし 祭り場は 静寂の時 耐える店員
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雨の中 カアカアカアと 鳴くカラス その鋭き目 力みなぎる
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雪解より湧き立つ土の匂ひこそ生きてある日の切なき証
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満開の桜の宵は仄冷えて桜の珈琲おとすひとあり
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春の宵 建て替えられた街をゆき 昔の匂いそぞろに探す
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カメラ持ち一人深夜のドライブで向かう先にはダイヤモンド富士
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ガスグリル魚はダメよパン専用こんがり焼けるわ恋も未来も
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けふもまた殊更などに非ずして過ぎゆくものをただ見送るや
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