ワンピース仕立てる母を見た頃の穏やかな日々遠く過ぎ去り
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うっすらと紅粉べにをぼかして微笑めば枝垂桜の妖艶なるかな
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満開の桜の宵は仄冷えて桜の珈琲おとすひとあり
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春の宵 建て替えられた街をゆき 昔の匂いそぞろに探す
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カメラ持ち一人深夜のドライブで向かう先にはダイヤモンド富士
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朝採れの 菜花、スナップエンドウの たっぷりパスタ 春きらめきて
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飛梅とびうめの さくに結びし 『吉』神籤みくじ  『大』がつくまで 引いてみようか
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ガスグリル魚はダメよパン専用こんがり焼けるわ恋も未来も
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けふもまた殊更などに非ずして過ぎゆくものをただ見送るや
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歌声は未来へつづくリフレイン。出発たびだつ人へ『春のコンサート』
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今生に関わる人は三人か亡き両親と今ある妻と
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春のよの あさき夢にし君が影 満ちゆく月にかかる薄雲
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飛ぶ鷹へ爪を隠せと言わねども 平和を告げる鳩でありたい🕊️
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転倒の傷が消えない年になりだるまさんから目指すマネキン
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待ちに待つ解禁の日に大岩魚バラして一つ黒星を抱く
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吾の焼いたシフォンの脇にホイップと苺で君はまばゆい笑顔
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隙を見て羽を引き抜き消ゆなれど我を見下ろす雲が貴女だ
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親ひとり 置いていくのは 忍びなく ただ鬱々と 何とか生きる
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軽快なミシン作業で過ごす午後おもいがけずに時を忘れて
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愛しさは光の刺だ 賑やかなスタバを出れば影が長引く
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帰路の宵 待受を閉づ漆黒のスマホ液晶に 映る月影
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大木の枝垂れ桜の華やぎも丸太と竹に支えられおり
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春風はるかぜに  揺れてうつつの  水仙すいせんの  陽光ひかりを浴びて  夢を見にけり
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亡父ちち遺す『原野』に春は訪れて山桜咲く 些末を知らず
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友とランチ 応援めしと 決めて行く 聴くだけでよし 頷くだけでも
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「楽しい」に投げたボールをよく見れば小さくヒントが書かれていたり
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世直しへ 荒ぶる海と 猛し風 名もなき花が 命をつなぐ
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「この春にNHKラジオ変わります」 他は静かな早二日前/3局から2局へ
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駅前のパン屋で食べるメロンパン心を奪う甘ーいザラメ
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君に言う はずの言葉を 路地裏の ぬくぬく眠る 子猫に語る
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