庭先の五葉松にも花咲かせ音なく積もる束の間の雪
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「ゲルニカを世界の国旗に刻みましょう」人の心を刻まぬように
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降りしきる 雪の墓参り 雪だるま 2つ作って 父母にお供え
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雨もやにあずけて行こうほころびを癒していくさ僕の呪文で
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言語化はできないけれど諦めず突っ走る古希まだ若いから
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新しいケリケリ猫に渡したら猫喜んで蹴りに蹴りけり
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その歳で恋愛なんてはしたない田舎者ほど堅きを演ずる
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立春の 光りにダルマ 解けおちて 幻と知る かたちあるゆえ
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フルーツの付かないトマトに稀にある「まるでフルーツ」当たりのトマト
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生命いのちとは熱きものにてたらちねの母子はわれを父親にせし
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いや違うオレの真意はこれこれと言うも全ては後の祭りか
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面並べる演説臺のたれかは嫉み読みて辿りぬわが闘争を
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ふとした瞬間(とき) 息子が見せる表情に 夫の面影 見え隠れして
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許してね 鍵付き手帳に書いた夢 晒して笑う大人になったよ
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旧市街未来の候補は現れず蔦草絡む茶色いポスター
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「戦争は野蛮時代の遺物と見、軍備の撤廃未来の理想」
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真っ白なテストに消える雪の華 溶けて見えざる核だけ残し
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甘やかな愛情も義理も飛び越えたビターな惰性にリボンをかけて
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いにしえのくにまもりきしさきもりのしかばねまくらにオールドメディア
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祖父に似て寡黙な息子 言わぬとも伝わる優しさ 老いる我が身に
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不定期に演歌を離れクラシック今日はなんだかチェロの音が好い
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デイケアに見知らぬ人の集い来て会話弾みぬ学びの場かな
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短歌とは何でも作れる玉鋼ハートの矢から宇宙船まで
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望まずも訪れる事捨て置きて空に抱かれうたた寝をする
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雑に歌 詠みてまちたる 我が目には 着くも気付かず 声掛ける君 
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あたたかく柔くふくれる子の頬が 笑みをたたえる平らかな朝/ママ戦争止めてくるわ
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ナチス廣報戰略大臣ヨゼフ・ゲッベルスの群柏の拍手
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動員へ傾る水晶前夜ナツィストへ語る未來に虐殺の譽
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お茶だけのお茶漬け食べていた祖母のたまごボーロの雪の命日
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目覚めれば窓に飛び込む雪景色 天が促す清き一票
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