継続が 進歩の一歩と 信じつつ 我は今日も 一歩踏み出す
17
ゴミ箱に 捨てるばかりの この思い 一つ一つを 拾い上げてく
17
通勤路いつものワンコ見えぬ朝主とワンコの安否よぎりぬ
17
水曜の美術館前 横顔よ 佇む君の頬にひとひら
17
職求め茅野の駅頭降り立ちて 歩荷ぼっか薪わり 赤岳を仰ぐ
17
重ねても 吐き出す穴があったとて 愛してくれぬ ただの女形にんぎょう
17
凧の糸ぐんぐん伸びて百メートル 手に掴むごと正月の北風ならい
17
真っ白な皿に積もりし埃だけ拭かねば固まり汚れとなりて
17
ひとり漕ぐ 眠れる街の赤信号 守る背筋を月は見ている
17
十代に聴いてた音が沁みる日々今夜は特に深夜高速
17
濯ぎてむ 雪に埋もる言霊を 夜明け前こそ君に捧げむ
17
誰も居ぬ事務所でひとりティータイム社長の椅子にふんぞり返り(私は末端社員)
17
豚さんはカナダ、メキシコ海を越えスープの海でしゃぶしゃぶ泳ぎ
17
君がいる 詠う横の その横で 馬に歌を 聞かせるようで
17
早朝の コンビニ灯り 太陽の ごとく輝く 飴ひとつ買う
17
土曜日の朝はロイヤルミルクティー 東京ばな奈のレーズンサンド
17
ねこ病院 ちょっとさむいから まふらーを 巻いて行こうね じてんしゃさんで
17
ごま団子甘く噛みしめ向かい見る 未来の僕を診るクリニック/団子屋の向かいは糖尿病クリニック
17
枯れ枝にメジロが遊ぶ昼下がり隣に見ゆる満開の梅
17
ひと月と二ヶ月ごとと半年と一年ごとの経過観察/みんな別の病院です
17
参道に鈴の音ひびき蜜を吸うメジロは集う早咲きの梅
17
この疲れ汚れにあらず生の証 泥を蹴りつつ我が家へ帰らむ
41
缶ココア片手に 友と語り合ふ 交はりぬ互ひの白ひ息
25
息子から「面白いよ」と差し出さる本で温もる家族の時間
29
のこりなどつゆほどおもひもせぬうちにいつしかそれのつゆのひぬまに
16
難漢字 みやびかほらす古都の風 地方の民は藁でみの編み
16
段々と 寒さに口が 固まって 身体が勝手に 奥津軽弁
16
爆ぜる音 重なりゆくは我が鼓動 君から逸らむ蒼き花火は
16
解散し 失職したのに 万歳す 奇なる風習 違和感ひとつ
16
空き瓶も思い出したい過去がありジャムの色した夕日を詰める
16