摘草
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逆境に喘ぐすべての人に 全力エールを送ります
魂の歌を 高らかに歌え!

その声に心を澄ませ耳澄ませ今目の前の小鳥はきっと
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明月や団扇(うちわ)片手に手酌酒霰(あられ)豆腐に蛸(たこ)のぶつ切り
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前線に三十五分散りし間(ま)の炎(ほむら)と神と母と子と/ロシア兵前線での平均生存時間
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炎天に低く読経(どきょう)す虚無僧と燕(つばくろ)覗く駅舎の庇(ひさし)
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狛犬の目線の端にひっそりと夕顔揺れてお祭りの夜
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人気(ひとけ)なき礼拝堂にひとり立ち聲を限りの四○四番
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荒野(あれの)にて豪雨に打たれ手負い獅子転瞬一刻浅き夢見つ
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城東に錆びれネオンの灯る頃圧延(プレス)の脇で食む握り飯
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生まれてさ良かったですかと我が胸に問うて黙してまた春が来る
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余白にはへのへのもへじが脹れてるペケばっかりの答案用紙
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微笑めば微笑み返すレジ台にやっと届いた小さき子の指
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雷(いかずち)の身を貫いて落ちる間(ま)の蝶の羽音に仏の笑まい
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ひねり独楽(ごま)かさりこそりと卓上に朗らに回りコトリと絶えて
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悴(かじか)んだ指が何かを教えてるひと気(け)の絶えた二車線の路(みち)
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両の手で顔を覆って意識下の昏き小路(こみち)を辿らんとする
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ハレの日という言霊の美しさいざ旅立ちに笑って泣いて
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その刹那手中に何があるのだろういろんな候補が浮かんで消える
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目覚ましと言う概念が懐かしくひとつひとつを脱ぎ捨てて行く
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枕辺にその時立っててほしいのはなんだかんだで諧謔の神
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何となくまだまだ先と思ってた風に棚引く葦原に立つ
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イメトレは馴染みのOLD(だるま)でワンショット此岸(しがん)の端(はし)のちびたベンチで
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さはさりながら一介の今際(いまわ)の際(きわ)に行き暮れて海猫ひとつ映る影なし
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やったことないことするといいらしいコーラでも飲んでみようか
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難題は一晩経っても難題で青蛙ちょこんと突っつき笑ってみる
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一休のなんとかなるをなんとなく有難がって鰯の頭
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元日にサイダー飲み干し彼岸旅これを決めるが稀代の名手/久米氏哀悼
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ちょっと眼をつぶって僕はゆっくりと声の方へと振り返る空気の音が静かに止んだ
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このところとんと見かけぬ野良猫達(ら)何処(いずこ)に去りてあの月を見る
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闇闇(やみやみ)と旗色悪き闇なれど無窮の闇の我に尊し
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ストーブの前に座りて半睡の淡(あわ)いに遠き笛太鼓の音(ね)
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