歳をとる事は嬉しくないけれど 君の祝福が欲しいだけかな
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異次元の時を超えてく地球号 ボカロ響かせ船は満員
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順番を並んで待つつきたての食感感ずもちつき大会
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肩触れる 微かな熱に 重ねきし ときの記憶 静かに沁むる
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無人駅 氷雨で濡れる単語帳 私は私を好きになれない
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アドヴェントカレンダーやっと開けられる! かじかむ指先今日は一日ついたち
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残り物お弁当に詰めて起こす愚弟 「起きれた?」のライン ママのいない日
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はや12月 共通テストの影せまり 静かな焦りに襲われる
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つんのめり下りる坂道ただ独り破棄したファミリースナップショット
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◯ソッ!君たちは◯ソばかりしくさって◯ソをとりつつ呟く心/猫と⋯
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優しさが軽んじられる世界なら花屋はどうして街にたたずむ
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ちょっとだけヨコシマなことしてみる?と肩にもたれる霜月晦/八年目はじまる
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穏やかさ 宣言直後に ご機嫌が 吹き飛びそうで スイーツ補充
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スーパーで米高ければパンを買う珈琲なければお茶を飲む
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十六の春聴く アンディ・ウィリアムス 『イェスタデイ』はビートルズなる
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我が重さ支えるほどの脚力を 妻にも求む日 来ずともよし
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夕飯は何年ぶりかのバーモント体は憶えている作り方
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華のある時代もとうに過ぎ去って不思議な星に長居してます
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輝きに当てられ閉ざすひとたちは闇に呑まれて自我を失ひ
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凍風に 震える列車 独りきり 窓を閉じても 沁みる冷たさ
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ヤケドして2本包帯ぐるぐるで残り8本フルスロットル
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かまびすし駅のホームのベンチにて むしろ静かな心地で眠る
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今朝雪は真冬みたいにサラサラでなのにくっつくスノーダンプダンプべたぴた
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程々の緩さを秘めて仕事する真面目なあの娘に伝えられたら
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来月で介護3年目に突入 少しはわたし役立ってるかな
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秋の海 光のあみがゆれうごく僕のはだしと一緒にうごく
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富士山を習ひて高き山型に ざる菊昇る秋の蒼空
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新品のマフラー整え 無意識に 君の温もり探してしまう
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浴室の鏡に残る後悔を落とす洗剤(ミントの香り)
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夜半には雨に紛れた星が降る蛍光灯がパチパチしたので
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