咲く花に添える薫りの香ばしい初々しさの萌ゆる葉桜
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カメラ持ち一人深夜のドライブで向かう先にはダイヤモンド富士
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ほんのりと東を照らす朝の日は飛び立つさぎの透ける羽色
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人盛り 駐車のできぬ花盛り 今年はGoogleマップで花見
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早くから武道で鍛えし同輩は幾つになるも頼もしく見え
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「なんにでもなれる」と言われたあの春の教室にまだ私だけ居る
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わかってる馬鹿馬鹿しいとは思っても強迫的な不安になるよ
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雨降る日 ラジオ体操 休みなり ほっとするやら 物足りぬやら
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コクも香も苦も酸も無き即カフェに失くした恋の記憶を願う
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飛梅とびうめの さくに結びし 『吉』神籤みくじ  『大』がつくまで 引いてみようか
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水仙の咲く星があり水仙の咲く春が来て花また咲いて
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冬去りて  世代交代  椿らは  赤き絨毯じゅうたん  地にかえりゆく
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母は「デイ」 吾は洗濯 布団干し いい一日だ これまた癒し ※「デイ」=「デイサービス」
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これ以上傷を広げないように泣くだけ泣いてと考えている
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ホーと鳴きケキョと続かぬ春時雨 軒の端伝う 彼のひとは来ず
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春の日にキャベツ畑のモンシロチョウひらひら舞いて卵産みつけ
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叔父さんに冷凍餃子大量にもらった。リュックの背中がすごく冷たい。
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眼に映るすべてに心弾ませて発語なき子と手を繋ぎゆく
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きみのいる世界にぼくも触れたくてしゃがんでみたりおなじ目線に
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入社式となりの彼にドキドキと元カレに似て胸を離れない
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冬ごもり春日を待たずにけるを惜しと云はぬが華の枯人かれびと
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言葉には ならぬ悲しみ 拭へども 拭ひおふせぬ 血の涙かも  /挽歌
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朝顔の 垣根しなだれ 昼下がり 陽背負いその影 薄れ消えゆく
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いつからか忙しい時の口ぐせよ気合で乗り切るという「悲哀」
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ヨカナーンの 首に聖穢せいえがこびりつき サロメのキスは 破滅の調べ
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里帰り 7年ぶりの 友人は やはり同じく 歳を重ねて
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懐かしい 景色のはずが 変わりすぎ 思い出せない 昔のここが
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春の夜の 無音の中に ひとりぼち 嫌いな人さえ 恋しくなるよ
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ランタンの  光に惹かれ  星流る  集まる虫の  音色ねいろ奏でり
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友とランチ 応援めしと 決めて行く 聴くだけでよし 頷くだけでも
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