あたたかく柔くふくれる子の頬が 笑みをたたえる平らかな朝/ママ戦争止めてくるわ
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「ですね」から 「だよね」になった 瞬間も 気付かないふり 気付かれぬよう
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お茶だけのお茶漬け食べていた祖母のたまごボーロの雪の命日
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かざす手に沁みゆく暖はしんしんとほのかな雪の火をゆらしつつ
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東京に 雪降り子らは 破顔する おむすび大の 雪だるまなり
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男ではどうにもならぬときが来て 女性権威にすがる民草
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元気でも慈しまれているような気になれるからおかゆが好きだ
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庭先の五葉松にも花咲かせ音なく積もる束の間の雪
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むせび泣き わすれてなんて 言う君の 隣で凛と 咲く勿忘草
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願うのは議論のすえの採決をたとえ単独2/3も
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雪だるま並んで浴びる如月の日差しよ僕も溶かしておくれ
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極寒の選挙済みてもまだ極寒 冬眠のぞむも許さぬ五輪
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コンビニで 買うか迷いし 恵方巻き 冒険できず 素通りし我
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八方へ 塞がる壁も権禰宜の 祝詞の声が厄を祓わん 
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薄雲に覆われて尚満月の 光が届く夜の明るき
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「マシュマロが好きなんだつて」日曜日はじめて遊ぶきみたちの頬
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つつましさ ほのかに香る 品の良さ 梅園に立ち 吸い込んでみる
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着いたよと山頂やまいただきに歓喜する死がそのようでありますように
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恵方巻 ばっさり切って皆で分け だって色々食べたいもんね?
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窓外に 息のむ程の 白き富士 ベストショット狙い 車内彷徨う (身延線より臨む)
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つかの間の 陽に照らされて 木々の枝の 雪落つる様に 春を夢見る
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サヨナラはいくたびかしらあったけど真の終わりの予行演習
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逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ これ以上嘘をついたら総理になっちゃう
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「オレンジのスノームーンよ」出窓から夏目漱石的に伝えむ 
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ありがとうその一言は泣き笑い陰と陽とを併せ持ってる
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あまりにも大判ぶるゆえ混雑の一万一千(点)「東京アプリ」
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のらぬ日に一駅前から朝散歩向かい風のに鼻歌をのせ
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自販機のペットボトルが水筒に名前を変える午後の仕事場
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十八歳じゅうはちの我らに教えし「たけませか」若き助教授リタイアと聞く/<撓み、傾斜角、曲げモーメント、剪断力、荷重>の頭文字
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かじかんだ指が何かを教えてるひとの絶えた二車線のみち
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