冬至まへの夜の明けきらぬ厨から汁のかをりと菜をきざむ音
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年の瀬に 毎歳まいさい思ふ 老親と 過ごす正月 あと幾度なり
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この先も 君が飛び立っていいように 明日花の苗を買いに行く
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通学路  友と歩いた  過ぎし日々  かつての道は  住宅街
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太陽は僕の詠久エネルギー夜雨には負けない歌って漕いで
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大群の羽音を追いて空観れば北風彼方故山の威風
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ほうれい線ひっぱり鏡にかつての私呟きたくなりアイラブユー
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安売りの値段につられ毛糸買うも 編み辛過ぎてはかがいかない
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目覚めても 君のおはよう 来ぬかぎり 私の一日 始まらないよ
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こんなにも 帰りたくなき 家なのに 三十五年ローン 背中に重し
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きな粉餅きび砂糖ならいくつでも心の機微に触れる甘さで
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ひたむきな 少年のころの 私に まだまだ答えを 出せていないよ
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「親友」の言葉を舌でころがしてとけないことを確かめている
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鎧だね地位やお金や筋肉は裏切らないから筋トレしよう
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去って行くバイクを聞いて朝刊のはいった音と知る夜明け前
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沈黙に溢れるばかりの愛ありて 口の端ついた 言の葉の罪
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夜明け前 いっとう明るく輝くは あれがきっと ベツレヘムの星
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遠い町見知らぬ街に吾を置き 地下鉄はただ走り去りゆく
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風穴を開けねば変わらぬ未来ならバンバン開けてやろうじゃないか
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年の差が十五離れた弟と シャボン玉遊び 浮かぶ泡沫うたかた
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選り分けるてのひらの上の黒大豆 酷暑の夏を二人語らう
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鶏を出しケーキ確保しイブにするメリークリスマスがんばれわたし
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忙しなく予定を埋めて 冬季休業(ふゆやすみ)待つ間の空の蒼き冷たさ
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長文でこいつ何かを言ってるが聞けど分からぬ猫語であった
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夕飯ができるのを待つ時間こそ 子供時代を彩る挿絵
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空き缶とペットボトルがせい比べ六畳一間は今日も賑やか
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年の瀬は誰もかれもが急ぎ足独り身の吾おいてけぼりで
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ラミー(のんある)は無事 セブンイレブンで ゲットだぜ いつ食べようかな ダイエット中😅
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誇らしく働く汗はきんの汗 黄金郷は心に宿り
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バス停も正月ダイヤが貼られててこんなとこにも年の瀬が来て
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