群がってディズニーランドの謎を聴く『弁当あったら没収なのよ!』
14
信号に西日が射して赤青黄分からぬままにままよと進む
14
木の芽風 綻び進む雪柳 髪切り心軽やかな道
14
木の芽晴れ まだ目覚めぬか池の亀 山のこぶしの花は咲きしが
43
困難の 多き時代を 歩き行く 百年先の 未来は如何いか
33
さくら花散るを誉れといくさ場につぼみの学徒数多帰らず
13
暴れ風吹きて屋根飛び浸水は親子の悪夢更地の生家
13
思い出の プロローグあり 住宅街 夕焼けのなか 鍋の湯気立つ
13
かすがいの 子どもがあっても いなくても 互い離れぬ 磁石がいいの
13
西風が 雲送り出し 室内に 晴れ晴れ曇り 晴れ一瞬曇り
13
細胞のひとつひとつの震えさえあなたのせいにしたくなる恋
13
町内のスタバは異国のバル化してガラスづくしのそとにふく風
13
母と医師姉妹のように会話するナースステーションカウンター越し
13
並列で春夏秋冬って書くことに抵抗したい雪国の人
13
鴨南で蕎麦を覚えし四十路過ぎ 君が馴染みの店に手を引く
13
その人の目にとまりなば炎上の 掠め去りたる安らかの 翳
13
黒板の隅に描かれた怪物が話しかけてくる五時間目
13
わたくしを付属品だと軽んじる直ぐに困るさ電源コード
13
高い位置 備えられしは 吾が祖父の 仏典経書遺影なり
13
日常と非日常 その合間 普通の生活復興の日
13
白皿に 赤きマグロの 色映ゆる 遅き昼餉に 足りて街行く
13
植樹した ミモザに今朝の ご機嫌を そっと尋ねれば 枝揺らしおり
13
詰んでいる寒くて辛く悲しいと言うあてが無くなるとはこれか
13
春を編む文字の飛び込みはっとすは闇夜に詠みしやさしこころね
13
物寂し きみに与えし ひと匙に 今や恋しき 張りすぐる乳
13
手弱女の 如く枝垂るる 盆梅の 赤きに触れて 風花の舞う /長浜慶雲館盆梅展
13
散歩道人なき家の庭先に倒れた枝に芽生えた蕾
13
この身吹く風の音が聞こえる そうかそうなのか 友の逝きし夜
13
恋したらどんどん歌が出てきたが鬱になっても歌は出てくる
13
大松明 燃え上がりけり 二月堂の 軒の垂木の 焦げむばかりに /二月堂修二会大松明三月十日
13