ベランダの隅に残れる鳥の糞木の実混じりか紫にじむ
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スカートをめくった相手はわたくしの おそらくそれは初恋の人
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鬼は外 多様性の この時代  鬼も内にと なる日も近し
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「ローゼ橋」「ランガー橋」など口にする 天草五橋 記憶のかけら
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少しでも春の進みが知りたくて河津桜と梅の木に日々
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投票所入場券の母の分影武者立てて活かす一票/嘘です
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諦めと度胸が身につく四十前しじゅうまえビビり散らかす明日も見えるが
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早朝の 家族忙し 洗面所 お湯になるまで すこし一息
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生きていていいのかしらと萎縮する心なき娑婆冷たき世界
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伝書バト荷も重くなる寒きふみふるさと目指し低空飛行
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末娘のくれし毛糸の靴下を大事に履きこしがつひに穴あく
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股越しに降る雪ならば昇るはず「ぐぐぐ重力」僕らを縛り
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贅沢の限りを尽くす午前2時  明日の仕事を生き抜くために
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氷点下6度の夜を越えた朝 カップを取った指から解けそう
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サクサクのパイを君と分かち合う今年はじめのガレット・デ・ロワ
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黄巾の乱をおもはすオレンジのジャンパー羽織り手をふる若人
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この俺の帽子姿がオシャレだと 帽子を脱ぐと何と言うやら
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しなびたる食堂の隅泣きぬれてうどん啜ったことありますか /中島みゆきさん「わかれうた」へのオマージュです(笑)
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寝付かれず 言葉さがしを 延々と…見つからないまま 白々と朝
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馬の骨いいねと父が言いました誰もが無理をしている家で
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唇の渇きも知らぬ恋だった リップの硬さにふと、そう思い
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食べ切れぬ ぽんかん貰い 有り難く  次に何をか じいさまの為
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紆余曲折 有りて 4児の父となり  家族を守りつ 息子は歩む
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足早に前を横切るキジ猫の耳にひとひら桜刻まれ
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やらなくちゃいけないことはあるけれど今日はも少し寝てたいのです
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立ち尽くすスターハウスの真ん中に星がすうっと吸い込まれた夜
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モコモコの クッションみたいに 丸まって  眠る猫の背中 そっと顔うずめ
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子への愛 気恥ずかしいな 何故だろう  けたる愛が 足りなかったか
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「生きるとは誰かを想うこと」と言う君の心に棲む人に傘
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木製の臼に湯を張り、湯を捨てて、ふかしたてのもち米を待つ
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