「動けない」 「お金もないよ」 有事とは 人の暮らしを 顕わにしたり
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一日も 忘れずにいる 君のこと 一年経ちても きっとずっと
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大阪の環状線は危険なり 円を離れて知らないとこへ(猫好き様へ忠告)
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「誇り高き下等動物」君のことそう呼ぶことで怒り鎮めん
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在リシ日ノ仏臨ミテ手ヲ合ス つと会えたね、待たせてごめん
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マップには溢れるほどのPの文字 ハンドル切ればポイ活通りへ
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葉桜に囲まれ匂ひしるく立つ突羽根つくばねの木へ蟻の一筋
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足悪き老人ひとの願い聞きいれず夕暮れのなか走りゆくバス
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喜寿傘寿古稀米寿なる方たちのよほど元気な私などより
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海沿いの 無人の駅の日曜日 波間にカモメ 白い自転車
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リプトンを3分蒸らした色の海 夕陽のレモンを1枚搾って
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夕浜に紅く艶めく桜貝期待は気化し波が掻き消す
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抜歯済む 痺れの残る歯痒さがロイヤルミルクティーに ほつれる
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ボケてると思われていた爺ちゃんが 誰より綺麗に両手を合わせた
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蜘蛛の巣が 成長してゆく 春先の 牛歩のような 綱渡りかな
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夕暮れに古希予備軍が甘味買い一日遅れのホワイトナイト
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予定見て 今日行くところ あるだけで 心うきうき 朝が始まる
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聴き終えたやさしい話に作り手もきっとと思う「ゆず、香る」 /深夜便ラジオ文芸館にて
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名残香なごりこうほお梅紅色ばいこうしょく 三月みつきの花嫁 夢にゆれつつ
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歴史上生まれた人の総計は千百七十億人といふ
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墓仕舞うおのこかいな休めるは仏法僧か 裏高尾、春
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曲がり角ハッと目が合い同期して初めて君の存在を知り
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禁煙を口にす夫の不安感 すべての検査に病いは無きと
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軽トラの 荷台に転がる泥葱を 「食うか」と笑う翁のありぬ
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みこし引き手は軽トラで収穫を終えた田んぼの脇縫うまつり
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公園を彩る花もいいけれど 無造作に咲く野の花いと
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考えのまとまらぬ時 焦らずに 脳の声を聞く 休めのサイン
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言の葉を編み込み 悩み 絡ませて ほどひてはつくろ推敲歌すいこうか
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けれど吾の想像力はちっぽけでほらトマホークだよ、ジョン・レノン
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散歩道人なき家の庭先に倒れた枝に芽生えた蕾
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