桜散る 時同じくして ポポン咲く 木香薔薇モッコウバラの 愛らしさよ
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青空に四月の風は吹き抜けてスーツ着こなしニューフェイス行く
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葉桜の 下で鳩追う 幼児おさなごに 通行人の 眼差しまなざし優し
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特許はつめい案 漁って読んだ昼休み 詠う心の下敷きとなり
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新年度顔ぶれ変わるドライバースーツ姿のあの子がとおった
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開示さる富農屋敷の映像に 霧なお深し大家族の怪
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嗚呼君と その黒髪をくように さらりと老いて 死ねば幸せ
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通勤時うぐいすの鳴くこの道が京都に続いていればいいのに
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いつもより 幾分早く 家を出る 話せるかもと 期待を胸に
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赤っ恥晒して生きる我が身には 新芽青々 心ひいら
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まだ眠る 藤花とうか見下ろし ひこうき雲 初夏の翼を 置いて消えゆく
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沈丁花 甘さの奥で あの人の 整髪料の レモンがふわり
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春秋も知らぬ常盤ときはの山隠れ花も紅葉も見ずは長閑のどけし
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優しさが 我が身に届く この香り 思わず手に取る 柔軟剤かな
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紫の風鈴満ちて夜の風へ子守歌抱くカンパニュラかな
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珊瑚の美 狙うヒトデは胃で舐める 眉をひそめる食性の怪 (★ゲスな歌への感想込み)
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豆喰えば腹膨るるを知る午の留守居の我に春は過ぎゆく
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薄明に 姿見えねど 鳥の声 朝一番の 合唱団
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端午の日菖蒲と蓬を軒に差し束ねし菖蒲で門口叩く
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山に棲むヒルは葉の先伸び上がり道ゆく者の匂い嗅ぎつけ (★評論歌へパート2)
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時季ときを過ぎ いのちを閉じる花殻摘み 再び巡る春を待ちつつ
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譲れない条件レッドラインまで追い詰めてもういい友達だ
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四着の夏の上着のローテーション 三周半で運用休止
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何気ない朝も 失意の 夕暮れも 同じメロディ コンビニのドア
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家を出て 慣れない施設 ひとつずつ できごと語る 前向きな老母はは
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無邪気にはしゃぐ幼きまごが今 時折目を伏せ もの想うようになり
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まだ力む 背中をかすめ ひらりひら 頑張れと言わぬ 桜のエール
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書き損じ一枚めくれどなほ書けぬ 写せぬ思ひゴミ箱の底
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戦前は 金に頼らぬ 分かち合い どっちもどっち お互い様で
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桃色の 絨毯踏むを 忍びなく 風に頼みて 道をつくらむ
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