五年前はコロナ禍だつた長男と親が知らない卒園のかぜ
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夜の雨 種蒔き時に 慈雨となり お日様伸びて 大地たりなむ
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芽吹く風 淡紅揺れて 山桜 いまほどけゆく 一本の春
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冬去りて  世代交代  椿らは  赤き絨毯じゅうたん  地にかえりゆく
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青春てふ季節巡りて立つきみの頬に冷たき風のそよ吹く
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こんなにも 電波時計を 狂わせて お互い知らない 月曜の朝
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酷いもの含めて記憶もたんぽぽの綿毛の如く重力失くす
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ドゥルーズが難解すぎて胃が痛い概念上のロキソニンくれ
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お仕事は僕にボールを上げてくる働き者は嗅覚が効き
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月夜野つきよのは今はなき町 ただ歌を詠むためにあれ文字も響きも
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春だから 桜桜桜はなはなはなと 人は云う 気候たがえて 何を花とす
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ピュッと風くるの知っててまばたきを我慢するなどできるわけない
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ポロポロと 悲しい雨音 聞いた夜 カップボードに ココアを探す
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菜の花のこうに酔ひつつ螺旋なす蝶や現と夢のあはひに
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春の雨つぼみを濡らし花濡らし 風を誘いて花吹雪へと
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もう炬燵はずしたのかといや炬燵かけちゃいないよ転びそうだし
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あの時に捨てた「もしも」を拾い集め 抱きしめてやっと今日も眠れる
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くもり空 ねこたち今朝も おべっどさん ふたりなかよく きゅっとひっつき
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吸わないで買っては欲しいたばこかな防衛費まで虫が良すぎる/増税計5回で
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山頂を雲で隠して山たちは幽玄ぶって佇んでいる
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大木の枝垂れ桜の華やぎも丸太と竹に支えられおり
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目の前に迫る手術日 たかぶるこころ 短歌詠みつつ平静保つ
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父に似た人 二度見して すれちがい 背中見送り 春 ひとめぐり
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掲示板いくつもあれど閑古鳥ツールは映えるビジュの時代へ
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息切らし登った先の青空にぽっかり浮かぶ雲を追いかけ
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行きつけの 本屋が潰れる 寂しさを 共有したい 妻にはずっと
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皮だけを残して枝にある檸檬 君の心の器に似合う
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お袋の寝息に合わせ息を吸う 実家暮らしのメリットね、コレ
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堪えぬいた「忍び難き」をクリアして 手にした太平万世だもの
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頑なな桜の蕾膨らみて私の愛も若葉の頃に
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