生きること 喜びあえる山めざす 道の左右に 駒草咲いて
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「おめでとう」 乾杯の声 高らかに 吾を母にせし 子と酌む地酒
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もう一度 結婚したら 良い妻となる自信あり  それでよいか君
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我が意決め 寒風の中投票へ 子らの未来託し筆圧強める
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日曜に子はべつべつの家へゆきサイズアウトの長靴すてる
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ビッグバン以前の宇宙は謎のまま解ければ消滅パチンっと弾け
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コンビニで朝刊を買う 天声人語に頷きながら この国想う
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無謀の木 夢の陽だまりてんとう虫 葉を食べムクムク無垢に描いて
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この冬も不意に出くわす死にひるむ倉庫のまえの骸のメジロ
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敷マットぐるりテープで止めてみる 妻褒めていて…空の青さよ
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おだやかな三寒四温の道すがら赤マグナムをひとり飲むひと
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一年の辛苦に耐えし老い梅の蕾つけしがヒヨドリの
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雨予報 草にも樹にもたっぷりと 春へといざなう恵みの雨となれ
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午前4時 うっすら見える オリオン座 冬の終わりも そう遠くない
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争点が 絞り絞られ こぼれ落ち 声なき声は 闇に消え去り
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いっしんに冬の太陽あびて立つ風にゆれてもゆれないススキ
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「体験と経験の差は観察よ」ナイチンゲールの実地の叡智
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正体を隠す仮面を並べては 鉄、ガラス、虎、それとも猫か
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春忘れ芽吹きを忘れしおれゆく市井の一票どこかに消えた
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こんな日は染み込んでいく恋歌のまったき透けて前川清
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純白のスノーボールが陽を浴びて荒ぶる心緩み感じて
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早春の天気のごとく 気まぐれで へつらうこと無く生きる君が好き(愛猫へ)
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『夢みたい』犬を迎えし孫つぶやく 緊張と嬉しさあふるる テレビ電話に
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カラオケもボウリングだって一人で行く 行けはするけど寂しい気持ち
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ママごめん 同窓会に孫の写真 持たせられないような娘で
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「犯人はあんたなんよ」と愛されたあの夜は昨日もう過去なのか
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いかずちの身を貫いて落ちるの蝶の羽音に仏の笑まい
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手術日決まり モヤモヤ解消 「ヨシッ!」と一声 気合を入れて 家路を急ぐ
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知らぬ子も 頑張る姿 活躍を 応援すれば 親戚気分
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いったんは「チョコはビター」とごねてみるストロベリーの綺麗な紅に/折句
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