青い春 頬杖ついた 君を見て  シャツのぼたんに なりたいと思う 
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残業をバックレ競歩で出る職場今日の寄り道本屋でキマり(頑張るミドルシニア)
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ウイルスは稀に網膜惑わして街のカラスが青く見えたり
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君はいま 根を張る時ぞ まっすぐに 遠慮捨て大地ふかくへ入れ
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脱ぎ捨てた僕を拾って歩く夜シンクに朝のカップが残る
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ソリをした斜面は枯れ草見えていてベージュと白でお菓子のようで
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触れ合える距離に居ながら一番の秘密を抱き林檎を剥けり
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平日を 泳ぎきるため 休日に 息継ぎだけして また人の波へ
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榕庵宇田川は言葉を仰山ぎょうさんよう編んだ僕も編みたいひとつだけでも (細胞、結晶、法則、酸素など多数)
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家事が好きそれで主婦になったのに隣の芝生が青く見えるよ
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どうしてもわかってもらえぬこの気持ち私だけしか見えない世界
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鉄砲鍋てっちりや 由来を聞けば きな臭し  はずむ心に 弾丸たまはじかれず
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うっすらと雪の積もったヴェランダの放置の鉢に ハコベの緑
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ラブレター心で書いたものだからあなたは明日あすも変わらずにいて
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温暖化 「冬はやっぱり 寒くなきゃ」 そう言いながら 待ち焦がれる春
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暖かな リビング抜けて 浴室の あまりの冷たさ 熱めの湯を張る
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たった今 Bluetoothで ペアリング 去年の記憶を 君が再生
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顔洗い髪を整え紅をひく 社会人じょうしきじんへと変身完了
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雪だるま作れぬ世界すぐそこに 「対岸」溢れるCO2
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イエスマン 「良い人だよね」の問いかけに 心の中で「いえ、すまん」
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地元民高槻人優先されて仕方なし アウェーの中でよくぞ泣かずに(バッジはもらえた?)
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逆向きの電車に乗せる我が心 我が身はしっかりいつもの戦場ほう
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呑んだとき「旨い」と云つた酒の名を刻むで求む義父誕生日
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突然の 別れの日から 今も尚 ラインで繋がる 既読はつかずとも (亡き夫へ)
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双方の言い分甲乙付け難し大義はひとつとは限るまい
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待ちわびて 靴ぬぎかけの 足もとに  すり寄る愛猫 ギュッと抱きしめ
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新月の そこにあるかと なぞる指 ほんの一瞬 触れられたかも
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終電が過ぎて深夜を埋めてゆく誰かが動かす 鉄のうなりに
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スパ銭で半日過ごすくらいでは癒せぬ疲れ思い知らされ
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月下げっかなぎ 水面みなもに星が うつれども 下半分は 風前に
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