スカジャンの中の 礼儀正しき心 優先者に席譲りぬ紳士
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砂山の砂に寄る辺の霞み草沖行く船にテセウスの旗
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見たくない物を無用に見る人よ フォロー管理も大変なのだ
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流石です。やみつきになる「チョコまみれ」あの顔見れば不二家にまみれ
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切りたての君がショートの襟足よ 春空仰ぎ吾頬赤め
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迷い込む夜の近道チャリの罠ドラッグストアへ助けを求め
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種飛ばしざくざく喰らう西瓜かな 六畳長屋の縁側ぎる
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貴方には少し好意を混ぜておく 全部入れたら甘すぎるから
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見ない間に 変わっちゃったね 君の表情かお 私が恋した 貴方じゃないのね
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詠みつかれ往きつきたれば蔓橋月光菩薩ぐぁっこうぼさつは輪廻におわし/折句
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空振りをしない僕らは犠打の神ここなら振れる豪快の先
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このカレー実はシチューのリサイクル働く母が添えるらっきょう
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せんキャベツ 春きざむ音シャキシャキと 冷水くぐらせ 更にシャキシャキ
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義理でもなく 特別愛でもないけれど チョコは 勝手に  笑顔を運ぶ
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何人なんぴとも自由と権利有するが我子わこに口出すおろかな私
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赤い糸 たぐり寄せたその先に 君との出会い あの日の譲渡会
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扶桑なるゆずりはの葉や 歯固めのゆりかごゆれて きよらけき雪/折句
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丸まった背 いっぱいに陽を浴び まどろむ君 束の間の春 明日は春寒
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躁鬱と聞いて案ずる姉の身も僕には解けない未知の宇宙で
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出てくれよ、頼んでいるのに無視される 自律神経腸を支配し
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吾妻山 冠れし雪が 形変え 衣を少し 脱ぎたるように
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りくりゅうの金の鶴舞う朝空や よくぞよくぞの拍手轟音
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時々は納豆味噌汁海苔つけて 思い忍ばすトーストの朝
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いくらにもならぬ還付の手間暇を思えば迷う税の申告 確定申告始まる
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人は皆こころに憂うこと有れど 面(おもて)に見せず笑いで隠す
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スーパーの果物売場甘夏が姿見せれば春も近づく
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浅き春 枯れ草のあぜ道 真っ先に咲いたタンポポ ちょっと寸足らず
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Pの字のまっすぐな線やさしくて涙のしずく半分持ちて
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ほとりじっと鳥待つカメラマン無音の時をひととき享受す
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肩触れつ 春待ちバスは宙を駆け無限の星をひとつずつ巡る
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