何人なんぴとも自由と権利有するが我子わこに口出すおろかな私
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赤い糸 たぐり寄せたその先に 君との出会い あの日の譲渡会
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扶桑なるゆずりはの葉や 歯固めのゆりかごゆれて きよらけき雪/折句
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味もなき白湯をすすりて酸ひ甘ひわが身の内の塩梅を知る
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あっいけねポンカンの種飲んじゃったせめて短歌のネタにしなくちゃ
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丸まった背 いっぱいに陽を浴び まどろむ君 束の間の春 明日は春寒
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僕たちが 不動と信じ すがるのは 昨非今是の 正義に過ぎぬ
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さりながらみそひとのみちの遠ければ掃くも動ぜぬきざはしの塵
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出てくれよ、頼んでいるのに無視される 自律神経腸を支配し
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アイロンでシャツの皺のばすついでに こころもシャキッと正す朝かな
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吾妻山 冠れし雪が 形変え 衣を少し 脱ぎたるように
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りくりゅうの金の鶴舞う朝空や よくぞよくぞの拍手轟音
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我が子には 愛と不安が同居して 孫への感情 ただただ愛しい
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いくらにもならぬ還付の手間暇を思えば迷う税の申告 確定申告始まる
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愛しさのほむらしずかに立つ夕べグーグルフォトの走馬燈に似て
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つち振れば割れてひらける石のなか祖父の面影化石に映り
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涙星 泣きたいときは鳴けばいい いつかは渇れて 忘れてくから 
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羊羹の栗大き方きみに遣りふと手の触れし春炬燵かな
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皆が愛づ梅の花こそねたましや 水仙ナルシスはただうつむくばかり
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春近し 古木の白梅咲きそむる 若草色のメジロが二匹
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淋しさを隠して空を見上げてる 私の心この手で包む
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甘菓子を頬張るあどけなき孫は戻られぬあの春の日のきみ
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あぢきなし浮世に立ちて眺むればせめても吾が燈明ならむ
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はんなりと梅愛でる間の惜しければけんもほろろに鶯の邪魔
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母無き仔熊 自然の恵みに囲まれて 山中の暮らし 続けと願わん
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子を洗い 妻に託して 湯につかり アヒルのおもちゃ 沈めてプカリ
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切りたての君がショートの襟足よ 春空仰ぎ吾頬赤め
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青空に映ゆる紅梅 咲き揃い 指差すおさな子 見守る母の笑み
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白髪染め 終わらすことの むずかしさ えいやと春のピンク試せり
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花屋から淡いフリルが香り立ちほのかな喜び思ひ出しけり
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