隠れ蓑羽織る数だけ身は軽く化身ふえゆき我も誰やら
18
スーパーのチラシに家族が溶けていて私自身は何も見えない
18
金沢でおでんにはたはた暴飲も 3キロ泳いで帳尻合わせ
18
炊きたての熱いごはんに塩たらこ 海苔で包んで頬張りたしや
18
セピア草 匂ひ惑ゑば玄関へ 訪ふ先生ボクと通園
18
馬鹿がいい馬鹿を目指して馬鹿を積む馬鹿は前向き馬鹿は希望さ
18
ベトナムへ行かぬと決めた「Aの意志モハメド・アリ」継いでいこうよ全人類で
18
真夜中の 北西の風 寂しくて いきものがかり 「YELLエール」を聴く
18
孤の粒で磨けば光る木目かな熱に応えて艶は浮き出し
18
生き抜けばいつの間にやらフル装備キズは消せないあとの祭りで
18
不都合さ 出始めて知る 老化なり 長い付き合い 時は過ぎ行く
18
塵まみれ シャッター街の カーブミラー 人通りなく 飾りものなり
18
某党首ゼロで割るごと問いたれば模範解答聞きたくもあり
18
幾度かの寒の戻りに嬉しきこと も一度君が膝で丸くなる
18
忘れない 忘れてはならぬ あの記憶 幾多の想い届け鎮魂歌
18
お互いに 相思相愛 知りながら 無意味に帰る 別々のドア
18
新たなる 業務管理を 打診され 息つく暇なし 東京出張
18
溢れくる涙はそのまま流しなよ 優しき君の心なりけり
18
リンゴ酢と梅肉入りの飴ちゃんで体を起動さすダルい春
29
ひたすらに 下腹あたたむ 月数日 ときどきねこも 乗ってくれたり
22
ヒヨドリや掴む小枝に揺れながら見上ぐ紅梅かをる蜜舐め
24
油価騰がり陰で笑うはたれあらん バーコード髪風になびかせ
17
一打差も勝てば嬉しき負け悔し 飛ばぬ白球止まらぬ破顔
17
ある時に ふと亡き父が居ないこと もう会えないこと 強く感じる
17
真冬より 肌を舐めたる 春の風 襟袖口を強く締めたる
17
ひもすがらネット揺蕩う老人の終の住処か雲井の空は
17
イチゼロの波の間に間に小舟ゆく情と涙の櫂に絆され
17
山はまだ 寝起きのような 色をして 少しくしゃみを こらえている
17
朝ラジオ 『ジャマイカ療法』教えたり 魔法のことば 『じゃ、まっ、いいか』
17
五円玉十円玉の幅きかす駄菓子選ぶや子らの王国
17