卒業という出口へと続く坂 最後の春を履き潰しゆく/明日から四年生
20
薄桃の衣脱ぎ捨て 桜木は やがて萌黄に衣替えつつ
20
サザエさん見て笑ってはニュース見て迫る明日へ憂い染む夜
20
ステテコをエアリズムにと替えた朝 開脚幅が少し拡がり
20
シュッシュッシュッピーに階段駆け下る機関車みたくケトルへ向かう
24
コクも香も苦も酸も無き即カフェに失くした恋の記憶を願う
19
ひからびた木箱に入った臍帯さいたいは母のつもりで私を呼んでる
19
来た頃は 周り田畑 外遊び 蛙の歌を また聞きたいね
19
頂戴と吾子のてのひらぷっくりとビスコひとつをまたひとつ乗せ
19
マシュマロのシュクシュク溶けて今日雨と反し真白な夏雲浮かぶ
19
はな散らす 風は熱波を 従えて 二季となりる 夏に怯える ※ 金がない ……
19
吾の焼いたシフォンの脇にホイップと苺で君はまばゆい笑顔
19
言霊を信じて願い唱えるも夢見草散る叶わぬ願い
19
望んでる 答えを聞くまで 繰り返し わかっていても 尋ねてしまう
19
生姜湯(しょうがゆ)の 腸(わた)に着く頃 眠くなり ひねもす止まぬ 花の雨かな
19
散り花を踏む足取りは柔らかく風織り上げた雲を踏むよう
19
たばこ火の終えしまでにピーヒョロとトンビを真似て仰ぐ空かな
19
遠くから愛でるだけもう散っちゃった桜にきみに触れたかったな
19
降る雨に春の炎の鎮まりて集いのはなしずかに立てり
19
雨上がり ひときわ映ゆる 花の色 清らかさとは 後に気づきぬ
19
無言人ぬっと現れぬっと去る持ち去るようじゃ猿かも知れず
19
先を行く きみの腰に揺れる水筒 共に歩きし あの日の野辺に花
19
左右からライトの当たるキッチンに晒す吾の抱く影のさまざま
19
蕎麦すする音にオーイと呼ぶナナも食べてワーイと笑うインコや
19
いい馬に目がない僕は駆く馬出資馬に未来の夢を歓声を
19
見栄はってコートを着ずに出歩いて 取り憑かれたかよこしまな風
19
のど痛しこれから始まる展開に 暗澹とする来週多忙
19
やれやれと 特定検診とくていけんしん 結果みて これで一年 少し気楽に
19
真っ白に青ざめ消へし歌の跡 鍵をたがへて未知の泡沫 (絶句・・・ですね💦 さくらもち様へ)
19
花散るや 最後の一行「おやすみ」と柑橘の香をほのかに残し
19