花粉なのか黄砂なのかは知らねども 今日も車にザラリ張り付く
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何年か何十年後か振り返る今日の不遇は蟻ほども無い
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落とし込むギュッと丸めて泡に込めつつく烏がいない夜空へ
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掲示板いくつもあれど閑古鳥ツールは映えるビジュの時代へ
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太陽の  まぶしき光  に受けて  わがほしと  しずかに燃ゆる
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そよ風に 揺れる木の葉の 音色にも 春のきたるを 奏で知るかな
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季節感特にないけどなんでだろー 語源知りたや春雨春巻
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進次郎ならば得意の構文で煙に巻けたろパールハーバー
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牛食べて  豚食べたら  鶏食べて  なみだの数だけ  上がる霜降り
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残る日を数えて暮らすかの人もその人もまた 生きてきたひと
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春秋(はるあき)の 彼岸に会いし 大叔母を 偲ぶよすがの おはぎ食みつつ
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あの頃はヒロシマだった広島の戦後八十年も戦前
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苔むした義父の墓石 労るようにそっと撫で合掌す 在りし日の夫
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寄り添いて不味き牡丹餅分かち合う 笑う夫の手の節愛し
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三連休  土曜出勤  つゆ知らず  凍てつく朝に  仕事向かう
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慎重に針落としては聴いていたフォークルを今iPhoneで聞く
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雪溶けて  冬の女王  やぶれたり  長きトカゲも  春に這い出す
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魔術師は春風に乗り現れる桜の花に躍らされるたみ
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杖を見て手を貸す人の住む街に小さな春の温もりの宵
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敗戦に 力が抜けてぼんやりと 思考も気力も ダダ下がりの午後
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父母の家 月の裏より 遠きにて 日月ばかり 過ぎ去りにけり
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白毛布くるまり丸まるボク達磨 白き眼で何を見んとす
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陸奥みちのくの 花の盛りを 見ぬままに  時は過ぎ去り 十五年
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目を閉じて 香る梅の木 凛として 一本の木の 生命いのちの神秘
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夕暮れに古希予備軍が甘味買い一日遅れのホワイトナイト
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Xの解の起源はメソポタミア中東地域なぜに解けぬか神に問いたし
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春うらら カーテン越しに 影を見る 横切る鳥や 木々そよぎたり
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社長室 鋭いまなこ 睨み合い 漏れた言葉は 鮎釣りの日程
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名残香なごりこうほお梅紅色ばいこうしょく 三月みつきの花嫁 夢にゆれつつ
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堅豆腐ぬり箸で追ふ昆布の湯 弥生半ばの桜咲く前
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