頂戴と吾子のてのひらぷっくりとビスコひとつをまたひとつ乗せ
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マシュマロのシュクシュク溶けて今日雨と反し真白な夏雲浮かぶ
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フットポンプの上下の動き ぐっすり眠る君の呼吸に似て 術後の我癒す  /フットポンプ…脚に巻く血栓予防機器
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はな散らす 風は熱波を 従えて 二季となりる 夏に怯える ※ 備える余裕が ……
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子の部屋に大きく空いたこの穴はブラックホールここは宇宙だ
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吾の焼いたシフォンの脇にホイップと苺で君はまばゆい笑顔
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言霊を信じて願い唱えるも夢見草散る叶わぬ願い
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隙を見て羽を引き抜き消ゆなれど我を見下ろす雲が貴女だ
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生姜湯(しょうがゆ)の 腸(わた)に着く頃 眠くなり ひねもす止まぬ 花の雨かな
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散り花を踏む足取りは柔らかく風織り上げた雲を踏むよう
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笑い声 透過してゆく春の陽に 苦めの珈琲が未来予想
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もしキミが追って体験できるよな歌ができたらシェアな微笑み
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乱心を湯浴みに清め明日君の幸よ届けと一途な吐息
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5回死と遭遇したが目が覚めて思った神は不確かだった
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遠くから愛でるだけもう散っちゃった桜にきみに触れたかったな
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団塊の端にも春はひかり満つ 妻とおとなうたまゆらのはな
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雨上がり ひときわ映ゆる 花の色 清らかさとは 後に気づきぬ
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春の夜も鈴虫たちの合唱を聞けて楽しき我の耳鳴り
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「だめ」という言葉の数だけ撫でるから僕は夜色のただの猫だよ
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週末に 雨に打たれし 祭り場は 静寂の時 耐える店員
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五目豆炊く出汁の香に癒されつ過ごす休日やすみのまろき静けさ
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神様よこの北海道を抱きいだきしめ叫びたいほど 春がまぶしい
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春の明日あさ 黄昏たそがれし想い 吹き返し 新たな希望 我に巡り来る
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公園に 桜のいろの風ひかる 言の葉むすぶ 人の輪ひらく
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幼な子を未来につなぐひかりかな 飛行機雲は桜の空へ
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無花果の枝の武骨にそよそよと水仙の白 病める身の春
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うっすらと紅粉べにをぼかして微笑めば枝垂桜の妖艶なるかな
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窓からの陽射しは膝に熱を射て 開けっ放しで車ころがす
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裸木はだかぎが ああも見事に 咲きほこり 桜なるもの センターに立つ ※マナーが悪いようです
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⋯リルと⋯ビア⋯ミン⋯ヂン⋯チンと名を言って卓に並べて飲む薬かな
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