終わるとは 思わざりけり あの頃は 月の夜道で サルサ踊りて
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八の字で初ゲレンデを滑りきり涙たたえる八つの吾子は
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虚無僧こむそうは尺八吹いて托鉢す芸は祈りで修行の成果
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ベランダで見上げる空は空だけはいちばんだから四十五年
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カーテンを開けて 光を入れましょう フルーツ二種と みかんヨーグルト
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にうにう牛乳は ねことわけあい チンしてね おくちふかれて いやんいやんよ
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燦々さんさんとひばりの歌に包まれしエンゼルメイクの母は昼寝か
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本来は獲らなきゃ食えぬものだろと感謝を持って食むウインナー/たずさわる動物と人
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勉強はビリでもいいが弱い子は必ず守れ指切りげんまん
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賑やかな孫らの歓声来てみれば指さす先の部分入れ歯よ
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言わないと分からないこときっとある その納豆の期限は昨年
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寒中の寝具は重いが常となりそれこそ夏のタオルケットまで
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ねこと朝寝 至福のときよ お互いに 先に起きられ ちょっとサミシイ
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同世代訃報の多き昨今を馬耳東風に、生きてみている
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身を捨てて我が子を救う親鹿の瞳を胸に冥府への道
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比喩の風ヒューヒュー吹ひて耳ピクリ 風にも宿る心の声は
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猫母よまずは予選を突破せよ 高槻はそも右近の国ぞ(切支丹大名)
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あと三年みとし耐えてみるかと冬枯れの朝の冷気にすくんで想う
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春風の運んだような筆跡で 顔も知らない君に恋した /創作短歌「手紙」
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取り替えし電球色の懐かしき 暖かきやら 心ぼそきやら
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かーてんを あけるとチビ猫 おりてくる 「ひめべっど」なのよ おきにいりだよ
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この道を選ばなければ…なんてまだ言ってる私しっかりしろよ
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深夜二時 担々麺で 小休止 辛さに咳き込む 君が可笑しく
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カ―テンを開けても外はまだ暗く月と星との時間の最中さなか
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ちま猫ちゃん おこめすいなんて いいかんじ あさからニャンニャン ときどきケロり
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風と歌い踊り疲れて木々の葉が眠る公園 私は一人
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一筋の祈りみたいな名前やね「のぞみ」私は東京へ発つ
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そうだよねよく解ったよ心まで動かすものが札束なのかい
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「また明日」西日が照らす 交差点 仄かに薫る クチナシの花
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その努力復興なんて言葉ではあらわせるまい三十余年
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