12キロ痩せた努力は水の泡 副作用には勝てないと知る
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我行かば ただ鳥のよう 風に乗り 風に逆らい 居場所見つけ
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朝六時 わたしのためのコンサート あなたの寝息と鳥のさえずり
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親戚の鼻筋見ればふと分かり祖父と吾には禿げの血筋も
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ミッションはゴミ出し、チャリ通10km、お仕事さ お金に吊られ宙を泳がん
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微笑めば微笑み返すレジ台にやっと届いた小さき子の指
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透明の水彩画からこぼれ落ちだいじな欠片かけらうまくけない
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人並みに生きむとすれば遠ざかる里のけやきのうろ風の鳴る
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ミモザ色に 願いを託し 植樹する 毎日会えるね 声もかけるね
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植民地支配のやうにアメリカのねっとふりっくすだぶるびーしー
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春のはず視界は温し凍る風お昼の旅びと陽風サンド
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ピンクから黄色に変わりし店先の居並ぶ花に頬ほころびぬ(再考)
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太陽が眩しい君の微笑みに夜空に+SPFを
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ねこ母へ お悔やみ申し上げまする タヌ猫さんへ冥福あれと
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犠牲者の数字は言わずタンカーが来ない場合のガソリン価格
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陽だまりの たんぽぽひとつ 春が来る 小さな風が そっとゆれてる
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往き方は調べたけれど間に合わず 疾うに葬儀が始まる刻や
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PCもスマホも持たぬ野球ファンほんとにないと困惑の淵
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傘の花色とりどりに揺れる朝六年生とゆく通学路
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諧謔ユーモアと 忠恕おもいやりさえ あればいい  世界平和は かくも易きに
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努力など誰も見てなどいないこと分かりつつある二十代なり
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水やりて ミモザのご機嫌 聴く朝に ひとつ増えたる わがルーティン
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毎日の何が一番楽しみか以前は呑むこと今眠ること
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哀しみはわれにもあれど濃さゆえに福島行きの遅くなりにし
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一時間に一本しかない田舎駅 古食堂にてタンメンを食ふ
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春陽の庭の片隅しみじみと想い咲きかな菊の一輪
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ぽっかりと中央白き寄せ書きの端へ端へと人の寄りゆく
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落涙し 絵になる女と ならぬ我 顔面格差に なお泣けてくる
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掛け違うボタン一つが床に落ち妻の差し出す裁縫セット
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慰霊碑に刻まれし子の年齢は二歳とありて孫と重なる
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