砂漠より 言葉通じぬ 来日者 ジャリジャリと 翻訳は擬音
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テラスにて 資料まとめて 夕刻に 寄り添う親子 笑顔可愛げ
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島の猫集まり来たる船溜り網を繕う老いたる漁師 
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故郷の思ひで辿る旅終へて夫とねこ待つ家に帰へりき
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野に還る耕作放棄畑には黄色が満ちるたんぽぽ群れて
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ひんやりな布マスク数の少なさに夏日でかすめどまだまだ四月
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流れ星よ 悲しみ色の西の空 東の空では〈希望〉の待てり
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飼育箱きみの世界でゆっくりとレタスの芯を食むかたつむり
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デイサービス車見送る玄関に母の買ひたる紫陽花の鉢
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詠み人の こころに響く幾多の歌 吾のつたなさ今日も悟りぬ
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春の陽へ小花の集い風拾う赤き銀河の芝桜かな
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振り込め詐欺対策モード電話にこのごろ電話よく来ては切れ
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豊かさに目を見張るやも 水やりしもっこうばらを愛しむ人の
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ルビ振れぬ あちこちタップが マジ怖い ようやく覚えた 65
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老桜おいざくらの隣にありて若き木や みどり燃え立て刻をくなり
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しば犬リク 歩くの嫌い 犬の世も 個性それぞれ どこも同じか
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猫を撮るもっとも可愛く写るよう愛ので撮る言の葉パシャリッ
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深海は真っ暗闇でサバイバルゆえに輝く光は生まれ
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土日嬉しされど週中あってこそ そういうふうに幾年暮らし
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春秋嬉しされど夏冬あってこそ そういうふうに幾年暮らし
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野に遊ぶ 心潰(つい)えて けだるさに 家籠もる日を 春闌けてゆく /春愁
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心より ポロポロあふれるこの想い 断片あつめ 短歌今日より 
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一斉に緑に着替えて夏を待つ桜が散った後の山々
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スマホ鳴り揺れるあの日を打ち消して心配要らぬ心配要らぬ
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曖昧な 道交法と 道区分 どうぞお先に 目と目を合わせ
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朝に見た桃の花へと今日景色夕に話せる僕と自転車
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目が合った その時それが お互いの 人生さえも 変える事あり
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映像の凪の海には眼に見えぬ うねりに満ちた波の本質
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花咲けば手折るひとあり枯るるとも水やるひとの傍らにいて
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過ぎた恋 取れたと思った かさぶたが そぼふる雨に しくしく痒い
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