朽ちた工場のフェンス沿い 緋桜咲きて 辺りの景色に彩り添える
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老夫婦 言葉交わしつ土起こし 手に手携えゆく道想う
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何気ない日常さり気なく詠む 世の先達は 見知らぬ恩師
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静かに雨降るこんな日は 壁時計さえゆっくり時きざむ
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ひらがなを幾つも並べて通ずるは「ハ行だけ」だと気づきハハハハ
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もう少しあと少しだけ勇気出し 手を伸ばしたら届いたのかな
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目を覚ませ正邪を問うな身を切るなお前が切るんだ大きな舵を
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法律をうとむ上司は怪しいぜ弱者を守る盾じゃないのか
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孫の雛 ミッキーミニーの内裏雛 ドナルドたちにかしずかれ鎮座す
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救えない僕らは誰も救えない剣はいらない斧もいらない
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山奥の精霊宿る木々たちに 春のエナジー伝わり行きぬ
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聞きやすく整えられた表現の削り取られた部分を思う
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戯れ歌のこころの襞に添い寝する iPhone Macの絆のひかり
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枯向日葵にしろき窩數多ありて項垂れつつ零す種子を
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春を待ち ようやく土から顔出した 雑草抜きつつふとやましさ感ず
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絆とか仲間とかやら家族やら しつこいほどの「正しさ」に飽く
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我が家には 愛猫きみが定めし序列あり 猫様一番下僕しもべは二番
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どんどんどん図太い廻しを締めてやるしびれる柱を打て打て張り手
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青空にひときわ映ゆる白木蓮 気高く顔上げ春謳歌せし
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つた絡む桜の古木塀越しに そっと春待つ 工場こうばはうらら
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プラレールつないだ後のお片付けしたいわたしと嫌がる息子
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息合わず崩れて5位のりくりゃうの逆転に似た多趣味のボクら
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こちらへと色あざやかに菜の花が 春を招くよ川辺の小道
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晴天の強い西日があぶり出す打ち寄せられた床隅のゴミ
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密かなる 自慢のくびれ 今は無く 狸の如き 腹を見つめる
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流れてく景色は季節まで進む 満開までの早送りの梅
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小夜更けて微睡みのとこしとしとと芽吹きの庭に木の芽雨降る
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初鳴きのウグイス聞きつつ朝散歩  雪の富士にも春はすぐそこ
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人の世と 猫の世つなぐ 縁側で 冬用毛布をたたんで くしゃみ
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はちみつに生姜を入れて湯を満たす気だるき朝に気合いを込めて
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