放課後の音とにおいが好きだった心パンパンだったあの頃
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同世代訃報の多き昨今を馬耳東風に、生きてみている
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身を捨てて我が子を救う親鹿の瞳を胸に冥府への道
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あと三年みとし耐えてみるかと冬枯れの朝の冷気にすくんで想う
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春風の運んだような筆跡で 顔も知らない君に恋した /創作短歌「手紙」
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取り替えし電球色の懐かしき 暖かきやら 心ぼそきやら
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かーてんを あけるとチビ猫 おりてくる 「ひめべっど」なのよ おきにいりだよ
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この道を選ばなければ…なんてまだ言ってる私しっかりしろよ
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カ―テンを開けても外はまだ暗く月と星との時間の最中さなか
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父母ちちははと弟たちと住んだ家ドアを開ければみんないるよで…
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ちま猫ちゃん おこめすいなんて いいかんじ あさからニャンニャン ときどきケロり
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目的駅近づきぬ 睡魔に負けじと 車内アナウンスに 耳かぶ
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近江の海けふは静かに凪てゐて 日輪ははや比叡の峰に
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この胸の熱き重みの正体は「逢えて良かった」と告げる一瞬
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「ごめんね」を言えぬまま積む言の葉の 尖りて母を、僕を傷(いた)める
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哀しみも今の私の一部なり 焼きたてのパン切り分ける朝
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終業後「ほしい一首ピース」と格闘す外は強風シナプス燃やし
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寒けれど 寒さの中に 風情あり  ため息一つ 気霜きじもに変わる
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「この見た目!」美味いと確信、奮発し「バッチリ美味し!」皮ごとシャイン
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明らかの「ら」を抜き生まれた「あか」は和語 「赤」は「人 ×かけ 火」から生まれて
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刻々とつぎつぎ倒れ消されてく新たに駆け継ぐ命に託し
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夏、アイス 冬、缶しるこ ねだられる 娘と散歩 1歩進んで2歩下がる
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同志社の礼拝チラリ 懐かしき牧師先生 ご健勝で何より/本日はYouTube
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燦々さんさんとひばりの歌に包まれしエンゼルメイクの母は昼寝か
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闇にいる あなたの気持ちわかります、いつまで経てど終わらぬ吐き気
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わたしたち違っているから目をあわせ話しあって触れあえるのね
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「おなかちゅいた」の ねこに ひとくちおやつやり そのまま二度寝 月曜の朝
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いのちにはリミットがありどれほどに祈念懇願したといえども
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寒風に負けるもんかと下向きの椿の花が一輪二輪
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どんと焼き 今年はふたり 自転車で… 憶い出される 愛犬あのこの重み
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