初対面 孫飼うチワワの 愛らしさ おもわず頬の ゆるむジジババ
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犬置いて スキーできぬと 十五年 銀の世界に 白き想う
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こんなにもみんなで帰る道のりが愛しいことを最後に知った
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憎しみと 誤解うごめく この世にも 人の真ごころ ありと信ぜむ
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咳続き眠れぬ夜は 君みたいに背中丸めてじっと朝待とう
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飴玉を噛み砕かずに舐め切れるそれぐらいには心穏やか
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伊丹発福岡行きの定時便 洗濯物干す我を見下ろし
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「いのち」てふ心の揺れる声のして蝋燭灯す 孫三歳に
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複雑な利害が絡む世を生きて二十日鼠の脳は戸惑う
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AIに短歌詠ませて投稿をするのだと聞きバカらしくなり
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躊躇わず蛍光灯の交換が出来るほどには独りに慣れた
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ピーポーが半音下がり通過して見知らぬ人の非常時を知る
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ばちなんて容易たやすく当たるものじゃない強運揃いはだいたい悪人
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寒風を漕いで夜行く受験路に十五の春の蕾膨らむ
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Pの字のまっすぐな線やさしくて涙のしずく半分持ちて
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 残されたいのちのリミットわかるなら 今より優しい自分で居たい
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集まり散じて人が変われば 仰ぐ理想は流転するもの(赤茄子日本翁へ返歌)
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理を超えて崩れ落ちたや 凛として 唯一無二なる宇宙の涯てで/折句
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春先の天気にリンクし我がこころ  晴れやかな日あり 落ち込む日もあり
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天下布武覇道で制しあぢきなく王道ものはすぐ消してよい
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3年も 経つけど未だに治らない 次逢ったなら「愛」を刺しそう
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喉仏やはらかに刺す微炭酸 吐いた言葉と呑み込んだ嘘
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父法要 帰省し息子と夜の語らい 互いの平穏 確かめ安堵す
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ツムツムと言の葉つむぐ僕の色 降ってくるかな?掴んでストンっ
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宰相は軍拡狂女と謗られど 笑みで返せる肚を据えたり
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押し寿司の押し殺したる旨さかな型枠の内躊躇いの果て、
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カラコロと鳴るあの音は桐下駄か白鸚を観に歌舞伎座くぐる
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Utakataで気づく君の日 ずっとずーっと  癒されてきた君にありがとう
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ゆるゆると 誘(いざな)われたる 夜の道 月暈(つきがさ)ありて ウサギを探す
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日の出前 寒さの元気 薄らいで 鳥の声聞く 今日の始まり
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