朝六時 わたしのためのコンサート あなたの寝息と鳥のさえずり
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親戚の鼻筋見ればふと分かり祖父と吾には禿げの血筋も
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あと一品買えば送料無料です罠と知りつつカゴに一品
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透明の水彩画からこぼれ落ちだいじな欠片かけらうまくけない
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ベトナムへ行かぬと決めた「Aの意志モハメド・アリ」継いでいこうよ全人類で
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不都合さ 出始めて知る 老化なり 長い付き合い 時は過ぎ行く
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吾妻山 種蒔きうさぎ 巣に戻る ここ七日間 寒戻るらし
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運河から波打ち際をゆく汽車の窓辺で僕は演歌の男
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亡き母の語った話とあの頃の懐かしさ共に今日の一日/東京大空襲の日に
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もう苦しくないよね おいしくない療法食ゴハン たべなくていい せめてもの救い
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気になりて調べてみれば椿には多品種ありてちょっと驚き
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下手なりに 写経に臨む 我を見て 成長したなと 友が微笑む
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独り身が 語る事無く 桃節句 頬と心を 氷雨が叩く
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雨籠り じっくり煮詰めし金柑のまろさ小さきお日様のごと
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あられ降る寒の戻りのひなまつり夫婦静かにせり鍋かこむ
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サーモンを 宝石みたく 散りばめて 孫が微笑む バラちらしかな
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作家との うち合わせする イヤリング 貴女の笑顔 満開になれ
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明日を待つ春雨の日の夜は長く冬の香りを懐かしみけり
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オペ成功!拍手喝采鳴り止まぬ 脳内学会総立ちの夜/とてんからさんのピカー好き過ぎて二次創作
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「ご無事でね」東京四時に春星はミルクになって今日へ溶けてく
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油価騰がり陰で笑うはたれあらん バーコード髪風になびかせ
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ストレートなげてしまったまっすぐな月を見てたらいてもたまらず
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なに成せず褒章無縁なればこそ心平らに有り難きかな
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お雛様 今年は受験で 愛想出来ず しばらくオヤスミ 明くる年まで
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如月のきっと結んだ糸口が解されてゆく「や・よ・い」という音
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「わが国」と 連呼連発する国に 吾の命は 砂塵の如し
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氷の下をひそか流るる水の音今は健気に春を抱えて
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ミッションはゴミ出し、チャリ通10km、お仕事さ お金に吊られ宙を泳がん
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微笑めば微笑み返すレジ台にやっと届いた小さき子の指
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人並みに生きむとすれば遠ざかる里のけやきのうろ風の鳴る
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