静かに雨降るこんな日は 壁時計さえゆっくり時きざむ
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何気ない言葉がそっとあぶり出す心の内を覗かれぬよう
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ひらがなを幾つも並べて通ずるは「ハ行だけ」だと気づきハハハハ
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指揮棒に追いつけぬまま怒鳴られる夕日にかなづユーファニアムよ
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ハサミ持ちシャツ生地押さえ裁断す春色柄の生地を選んで
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目を覚ませ正邪を問うな身を切るなお前が切るんだ大きな舵を
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白き花ひらかんとする沈丁花待ち遠しかな芳しき
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法律をうとむ上司は怪しいぜ弱者を守る盾じゃないのか
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孫の雛 ミッキーミニーの内裏雛 ドナルドたちにかしずかれ鎮座す
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ふきのとう 摘みし 畔を歩みつつ 君が迎えを 小躍り待たむ
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救えない僕らは誰も救えない剣はいらない斧もいらない
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山奥の精霊宿る木々たちに 春のエナジー伝わり行きぬ
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ロリ受けのあの女優さえ今はもう 母親役になって久しく
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掛け持ちの 病院通い 忙しく 帰れば日本茶 一服身をほどく
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生き急ぐ みたいに本の まだ先の ページをめくる 春前の風
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チグハグな今日のダメ押し 牛乳が余ってタマゴ買い忘れてる
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戯れ歌のこころの襞に添い寝する iPhone Macの絆のひかり
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原爆忌から敗戦忌へ傾るおほきみに籠る聲の玉音
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春を待ち ようやく土から顔出した 雑草抜きつつふとやましさ感ず
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髪漉けばまだシャンプーの香りして それでも夜ごとお湯を浴びたい
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我が家には 愛猫きみが定めし序列あり 猫様一番下僕しもべは二番
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どんどんどん図太い廻しを締めてやるしびれる柱を打て打て張り手
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国の長(おさ) 命が一つ 消えていく 巻き込まれたる 無辜の民あり
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いく粒かコーンの甘み染みゆかむ 主なくしたカップ温め
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おしゃべりと無口な人を並べても心の中は割と見えない
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真実はどちらでしょうか正確なアンドロイドと嘘つくニンゲン
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紅梅の花笠のうえ網目には天海に澄む夕暮れの月
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初鳴きのウグイス聞きつつ朝散歩  雪の富士にも春はすぐそこ
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いつの間にわれを気遣う年になり孫は手をふり家を出てゆく
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スーパーに久方ぶりに行き見れば品の爆値に目玉飛び出る
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