赤黄青 きららに透ける琥珀糖 幼き日々を 手のひらに置く
18
真夜中に 腰になにかが 乗っている たぶん ちま猫ちゃんだとおもう(暗いから見えてない)
18
樹々の中「ケキョ」と一声聞こえきてひと月待てば春告げ鳥よ
18
十五度がまあるくかこむ朝の息 春眠だものまた目をつむろ
18
寒戻り 落ち葉布団に 包まれた 青き新芽を 撫でる指先
47
推敲の堂々巡りの木阿弥に螺子とは知らず一歩進みぬ
17
春一番、幼き子らと戯れた記憶の土つぶ舞う広場跡
17
こんなにもみんなで帰る道のりが愛しいことを最後に知った
17
かんなぎのひとみ濡らせし神のこゑ何をか問はむ揺らぐ夜明けに (巫=巫女)
17
朽ちた工場のフェンス沿い 緋桜咲きて 辺りの景色に彩り添える
17
老夫婦 言葉交わしつ土起こし 手に手携えゆく道想う
17
静かに雨降るこんな日は 壁時計さえゆっくり時きざむ
17
何気ない言葉がそっとあぶり出す心の内を覗かれぬよう
17
ひらがなを幾つも並べて通ずるは「ハ行だけ」だと気づきハハハハ
17
指揮棒に追いつけぬまま怒鳴られる夕日にかなづユーファニアムよ
17
もう少しあと少しだけ勇気出し 手を伸ばしたら届いたのかな
17
ハサミ持ちシャツ生地押さえ裁断す春色柄の生地を選んで
17
目を覚ませ正邪を問うな身を切るなお前が切るんだ大きな舵を
17
伏せし妻 匙くちもとへ運ぶ夫  寄り添い生きし 老老介護
17
白き花ひらかんとする沈丁花待ち遠しかな芳しき
17
法律をうとむ上司は怪しいぜ弱者を守る盾じゃないのか
17
ふきのとう 摘みし 畔を歩みつつ 君が迎えを 小躍り待たむ
17
暮れなずむ駅の階段 手すりには傷の数だけ笑顔、泣き顔
17
あんなにも必死で学んだ英語より AIならば十秒で翻訳
17
掛け持ちの 病院通い 忙しく 帰れば日本茶 一服身をほどく
17
生き急ぐ みたいに本の まだ先の ページをめくる 春前の風
17
戯れ歌のこころの襞に添い寝する iPhone Macの絆のひかり
17
無意識に 米を移して はて…何合? 米びつ戻し また量る/よたか様 洗剤の件私もあります
17
日焼けあと 薄れた頃に 冬終わり 如月は逃げ 弥生うららか/心と裏腹に
17
春風しゅんぷうを浴びつ散策 梅咲きぬ家の 窓辺にすわる黒猫
17