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淡路
(
逢はじ(ぢ)
)
島人を
松
(
待つ
)
帆の
浦廻
(
恨み・見
)
せで今宵
明石
(
明かし
)
の月を眺めん
9
どうどうと荒れてる馬を手懐けるように両手で傘握り締め
9
花型の砂糖をとろかすカフェオレとおんなじ目をしてわたしを見るな
9
地獄でも短歌よみたい 趣味ですし 俳句もよめたら尚いいかもね
9
暗闇と 花明かりのなか 目を潤め 花びら一枚 お守りにする
9
朝に鳴く鳥の声を聞く部屋は暗いほどに心も酷い
9
どんよりと 空は分厚い 雲ばかり 吹き飛ばす我 心は
昇々
(
じょうじょう
)
9
「行きたくない」放り出される朝7時。はめるイヤフォン、ユートピア行き
9
雨降りてソメイヨシノが去りし
後
(
のち
)
鬱金桜
(
ウコンザクラ
)
の緑輝く
9
一日中 薬飲んでる気もするが 漢方飲んで テレビ前待機(光る君)
9
頼まれてさらりと上げるブラインド 香炉峰の雪はないけど
9
同輩
(
ともがら
)
の秘めたる思い知りぬればいつもの顔も変わるものなり
9
思い出も写真一枚残さずに上手に消えたあの子の勝ちだ
9
人生が こんな豊かに なったよと 笑う君にね 支えられてる
9
雨の中春の祭りは賑わいて今から始まる新しき
年度
(
とし
)
9
人生を
背負
(
しょ
)
って
背負
(
しょ
)
われて 重さ知り 今なら誓えぬ 誓いの言葉
9
ストレスで 自律神経 自由すぎ 管制官も とっくに白旗
9
生きるとか 考えるより 貪欲に 夢中で駆けて 空に溶けたい
9
若過ぎた日々とはきっと十字路の真ん中に立っている様な気持ち
9
昼下
(
ひるさがり
)
犬連れ歩く 散歩道 やたら長いな 謎の路地裏
9
虫一匹殺す覚悟もないようじゃ一人暮らしはできないのだよ
9
美しいことしか言わぬこの舌は
2
ミリ程度の厚みしかなく
9
もう限界 知らなかったよこんなにも真っ直ぐ歩くことの難しさ
9
毎日の「おはよう」という4文字に救われてたの今朝はまだかな?
9
勢いよく噛もうとしたら飛んでゆき ねこはカリカリの行方を探す
9
この灯油 無くなった時 ストーブを しまうと決めた はずなのに、無理。
9
孫のよに目掛けてくれた先代の急死を悼む葉桜の夜
9
あの方に告げてみようかやめようか ピンクムーンが顔出す今宵
9
傘さしてるのに顔見えないのにきみだとわかる不思議、雨の日
9
幼子が「あしたあめだよ」無機質な天気予報にぬくもり与え
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