「あの頃の輝き」とかじゃなくてさぁ、今が一番輝いてるよ 

それたちよ 智恵を知るまに死にゆかむ 知れば火宅か絶望か 

「せんせい」と男の声を混ぜる彼が、生徒でなくとも俺は先生 

福祉とは金と雇用の為にあり 弱き者にも重荷を課して  

バランスボールの君跳ね お菓子勧めつ尚更飛んで 

電線のすれすれ枝を剪る庭師歩道の吾に落葉が落ちて 

友が皆誰かの元カレになって 取り残される秋は焦燥 

ボールける感覚みたいな歩き方 仕事帰りのひそかな遊戯 

母からの仕送りのハム美味しいや 明かりもつけずストーブの側 

パチンコを去り行くときの財布見る冬の風しか味方はおらず 

優しさと陰口だけのこの町に姉は帰るのやめると言った 

甘酸っぱい 紅色の林檎とカスタード 「恋」という名の アップルパイ 

絶望が愛と呼ばれた慣習に倣う気はない それだけである 

今はもう 夢の中でしか聴こえない 貴女の声に耳傾ける 

知られたくないこと皆に知られても知らないふりして挨拶してる 

どうしよう神経質になりすぎて袖に腕が通らないんだ 

秋深し蔦のバス停時刻表旧尋常小学校前 

君を抱く雪の夜さえ白梅香 消える炭火と仄かな家屋 

君からの、たった一言の「すごいね」で、何百回でも頑張れる。 

ひとりでは片付けできず先見えず踏んだメガネで足を痛める 

叶わない 敵わないとは知っていて 膝をついてもペンは置かない 

味付けは甘め 卵はカチカチのカツ丼なして消えちまったの? 

サボテンに水をかければにんげんになればよかった冬せまりくる 

「焦がれ香」たぶんきみも好きなはず言葉に色挿し綴る便りに 

秘密だよ わたしがクラゲだったこと 橋の向こうまで海だったこと 

寝てるに生まれ変わりたい iPhoneのソフトウェア・アップデートみたいに 

走りゆく特急電車の音だけが救いだろうか 明日は晴れです 

人生は暇潰しだと笑いつつ一日一日ひとひひとひを色彩と生き 

食われるため生まれた(生まれさせられた)命がパックに詰められている 

大好きよ 今日も明日も明後日も その先はまだわからないけど