どれ程のくらい時間を背負っても 今を生きてる君が綺麗だ /「流星」
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もう既に手の届かない過去のこと 思い悩むの止めた記念日 /「さらだ」
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この道で昔仔猫を見たことを思い出しつつ自転車を漕ぐ
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恥ずかしい思い出ばかりが甦る 恥を知らずに生きてきました
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子の帰省 洗濯物が 賑やかに 肩寄せ合ひて 風に吹かれし
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二度咲きは小さく可憐 夏空に薄紫の藤の花咲く
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夕闇の静かに迫る ため息の 一つ分ずつ黒染まる庭
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ねこ母は 麦酒びいるが好きだ かなり好き でもたまにはね 合わぬ種類やつもある
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眠る前温度調節難しく 上げたり下げたり働くリモコン
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気持ち悪りぃこんなおっさん恋を詠む仕方ないじゃん好きなんだから
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覚めてはや霞む微睡み 吹く風よ連れてかないで おもいだすから
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天才が制作したに違いない 今朝見た夢は難しすぎる
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夏のあいだ 教会行ける気がしない 礼拝堂は涼しいんだけど
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夏風邪に 咳き込む家人の 世話しつつ 遠いあなたの 身体気づかう
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鳥を焼く店主眺めるカウンター酒は辛口この店アタリ
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ほんとうのさいわいを追う旅路にはいつもあなたがほほえんでいた
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夏空に 咲く朝顔と 青鉢が 思い出させる あのころのぼく
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子を寝かす難しさは知らないままで自分を眠らせることに手こずる
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人並みに日々を暮らせぬ僕だからマックから見る人々の波
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木漏れ日の道はまっすぐどこまでもメタセコイアは太古に続く
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蝉の声木々の緑に水しぶき盛りなだけに夏こそ哀し
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残されし時間はあまり多くない今更だけど余生むさぼる
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作業して共に汗かく若者に メロンの半分おすそわけする
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混ざらないfloatみたいな夕焼けを浮かべたように夜のカクテル
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雨蛙座席のしたの鳴き声を森で降りると訳してあげる
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火をつけし蚊取り線香携えて 夜を探しに森まで散歩
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窓からは七割山の我が家にも 三割の空 真夏 連れ来る
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梅シロップの氷たっぷりソーダ割り くいっと飲み干しさぁ草取りだ
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いつからか雲に名前をつける癖 その時私は少女になった
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沢山の ギフトを君にもらったよ わたしは何をあげれたのだろ
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