既読さえつかぬ画面の奥側に冷えたままある僕のスタンプ
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冬晴れに干し柿の影ふくよかに障子に映るやさしき影絵
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ストーブの一番近くを陣取って自分をちょっと「えこひいき」する
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きみが言う「さみしいじゃん」は青空に画鋲をひとつ刺すような音
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杖をつく爺ちゃん追い越す背中あり子供は風を連れて走るよ
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家族五人 笑いまくった正月を 静かに閉じて 進む日常
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洗濯機回る真っ白「ねぇ、こっち」幸せなんてたぶん二拍子
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言えますよ春の七草すらすらと秋の七草 はてススキとか
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はからずも連れて帰った参道の 玉砂利たちは靴底におり /「初詣」
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塚口の ホームでヒロタの シューアイス 疲れた体 癒しの思い出
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そうなのか母に聴かせる童謡の歌詞改めて意味をかみしめ
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母さんが土砂降りを君に降らせては晴れた後から虹が痛くて
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「ごめん」より「おやすみ」と言う大学生 許されているのは私のほうか
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「立つんだジョー」我と我が身に投げかける ホカペのうえで平たくなって
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「いいね」などなかった時代が良かったね 少し寂しき。サラダ食みつつ
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鳥の声 虫の声 静まりぬ冬 遠くより聞こへ来るや予鈴
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好きなもの選んでいいよに歓声こえ上げてメニューに飛び付く小さな君よ
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初春の 宴の後の後悔に 七草粥は胃の腑に優し 
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足伸ばし 昔の住まい 武庫之荘 街の賑わい 笑顔変わらず
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除雪車が削ったカーブの側面は 巨大なケーキに見えて楽しい
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ストーブに一番遠い季節呼ぶ窓の雪見つガリガリ君を
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競い合うものでもなくて それぞれに 個性があって そこがまた良し
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あけ口があけちゃだめだとかたくなで辟易してる今朝の食卓
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タイムマシーンあればあの日の僕の背を 叩いてやりたい「傲慢だよ」と
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連休初日のドライブ 冬のはれ 車窓より見ゆ 富士と残月
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喜寿の吾を「若くていいね」と米寿の姉が そうは言っても歳のみのこと
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八の字で初ゲレンデを滑りきり涙たたえる八つの吾子は
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愚作でも 一日一首続ければ いつか秀作出ると信じ
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のど飴の個別包装剥けなくて咳こだまする映画館 闇
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家族写真 いるはずだった 吾子の分 猫が一緒に 笑っているよ
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