めしくれと足絡みつく猫蹴って母のご飯の準備を急ぐ/君等2番目
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あと5分・・朝は布団の芋虫で今日もきちんと羽ばたかなくちゃ
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しがらみを全て払って駆けてゆく貴方は私をどんな目で見る?
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冬出張荷物が増えて一苦労 コートも着膨れだるまの如し
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会長の上に名誉が付くなんて殿堂入りということですか
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いつもより早起きの分薄暗く明かりを迷いて通院の朝
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ポンポンを振り 踊りをる チアの如 揺蕩たゆとふ菊の 冬へのエール
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暖房の効きすぎた午後の研修で「愛」の反対は「無関心」だと
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薔薇色と すみれ混ぜたる 揚羽蝶あげはちょうの 形崩して 逝く夕雲よ
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の腹のうだる痛みに凛と立つ妻は修羅場の花の神なり
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スマホでも着信音は黒電話まぎれず目立つと介護の折に
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ジーンズで来たらダメとの御触れ出て迎えた社長ジーンズでした
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ケアをすること業にする人たちをケアできたならと密かに思い
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弟から 土産は何が良いかとの LINEが入る 嬉し悩まし
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「行ってらっしゃい」「楽しんできてね」と 手を振らる 八百屋のお姉さんの 笑顔が眩し
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生憎あいにく雨催あまもよひ 予定揺るがす 今宵はつまと イルミネーション
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サイゼリア 隣の席の老婆食む肉、赤ワイン、肉、肉、肉
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喉痛く 唾を飲むにも覚悟要る 何故か風邪にも 長居をされる
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果樹園の 端に植えられ 寂しげな 四季桜だが 満開アピール
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3℃冷たい雨の日曜日 36℃のプールで泳ぐ
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まだあるか雪で少しは落ちたけど届かぬ高い枝に生る柿
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あら、おかし小六の子より「いいね」来る 野鳥写真は世代を越えて
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賀状出す我が人脈も狭まりて卆寿を越せば僅かとなりぬ
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ちま猫も添ひ寝の母の甲斐ありて 野生の力四肢に漲る
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ふたご座の流星群に 願うのは 今はただひとつ 叶えて星よ
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まだ暗き公園の中見渡せば枯れた木々には鳥たちの群れ
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ちま猫ちゃん 流星みたかもしれないね よなかからずっと おそとみていた
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孫六人 サンタのいる子もいない子も 振込人は みんなのじいじ
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不透明ガラスの窓の夕光ゆうかげに塀行く猫の大いなる影
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ほんとはね おまえにガツン いいたいが 胸の内にて みそひともじに
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