春彼岸 深雪掘りて あらはれし しずくすがしくる 御影石
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球根のでし芽見んと四つ這いになりて地中の温さ伝わり
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寄り添いて不味き牡丹餅分かち合う 笑う夫の手の節愛し
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満開の 散りゆく梅の花吹雪 温まる風も春を知らせをリ
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種蒔きに 滋養の雨を 望みたる 土に寄り添う 春願いたる
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牛乳のパックを白い衝立ついたてに豆苗そわせて春の陽増し増し
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過ぎし日に 土筆の袴 子らと剥ぎ 湯がいて食した春の味わい
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池の島松ヶ枝に立つ白鷺に 射竦まされて暫し動けず
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春分ける四温の風のふうわりと臆病一枚脱ぎ捨ててみる
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二日間 メールを開けず 仕事して 週明け未読 百件超えて
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指さしてずどんと引き金引いたらば大雪山に夕焼けおちる
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インフルBという春休み 五日間家族の声で満たす喜び
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布巾ふきん干し振り向く夜空に沈みそな思わず見惚みとれる赤い三日月
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コンビニの駐車場わき 青年と並びて 煙草を吹かすおうな
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ほほつたひ 涙を隠す 春雨は 在りし日思ふ 弥生のしらべ
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窓帷カーテンひらかば しとどなる窓外そうがい 春暁しゅんぎょうを濡らし そぼ降る雨/しとど=びしょ濡れ
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標準語しゃべる男の声だけがローカル列車の旅をじゃまする
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ほー法華経 千葉の田舎の工場の駐車場にて初鳴きを聞く
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ヨーイドン津々浦々つつうらうらへこちらではひと足先に桜咲いたよ
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光含み 魔物のごと咲く 白き花 桜よ今年も 我は惑えり
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今年もまた 感謝の想い伝え来る 墓に春の陽降り注ぐ朝
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彼岸だが一面白の雪景色今日も墓には行かぬ土曜日
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剃り残しあるわと君は手を伸ばし指先頬にさわと触れたり
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目に見えぬウィルスと戦う人がいて見えるが存在しない星見る
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近くに見ても 遠くに見ても 美しき 光、闇さえ 従えしはな
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「反戦歌うたっても武器作るなよ」被爆二世が言ってもムダか
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野に咲くは紫、黄色、白き花 心焦がされ見つめし君は
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助手席の私を越えて春の山 見えぬ動物けもの呼吸いきに霞めり
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これほどに 待ち望む花が 他にあらむ 古きより胸に 刻み込まれて
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開けてすぐじゃなきゃだめと猫殿は銀のスプーンのまぐろ返品/パウチ
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