それなりに 一年過ぎし 及第点 自分のリズム 悪くはないと
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冬晴れにいざなわれ行くドライブは ふくふく並ぶ茶畑眺めつ /信楽まで
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習慣で猫は出てゆく朝散歩この頃まわれ右して戻る/寒い
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バス停のわき公孫樹イチョウ黄葉こうようは 今年見納め 今や切り株
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「じじばばはお金持ちか」と問う孫に「そうだ」と頷く百均の前
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子らの来ぬ二人きりの年の瀬は気楽ねなんて ちょっと強がり
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夕暮れの空を切り裂き怪獣のビームのごとく飛行機雲行く
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「にんじんを星のかたちにしてくれた」娘の中に残る聖夜は
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老猫の病は我を道連れにただひたすらに静謐な時
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50円のクロワッサンを 2個買っても いいよねべつに クリスマスだもん
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編み物に 気は急くけれど しばし仮眠 ねこたちみんな ねんねしている
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ほどほどに労を惜しまず生む利益「めんどくさい」に負けたら終わり
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南天の 雨に濡れたる 聖なる日 すこし休んでも きっと大丈夫
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規模拡大 新たな業務 連日の 視察と会議 寝不足続く夜
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今日も行く寄り道、抜け道、獣道、細き道ほど魅力に満ちて
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「年内は今日まで次は年明け」と「良いお年を」の年の暮れなり/ラジオにて
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冴ゆる空 寒かれど 気持ちも晴るる 通勤の朝 近し年の瀬
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関東は乾いた北風ピュウと鳴り 仕事納めの頭を冷まし
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えッ、トリは北島三郎じゃないの何十年かぶりの紅白/曲順発表
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クリスマス一番近くにいないけど一番思い浮かべてるキミ
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一瞬だけ 羽を休めて また飛ぼう 高く強く あの大空へ
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雪国の叔父の元気な声ひびく 「また米送ってやるすけのぉ」
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クマさんに保護区を作ってあげたいね人と争ふことのなき世を
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雨降らば茶色く濁る泥川の河辺に咲ける白き水仙
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キャラクターグッズを選ぶ孫たちを 爺はベンチで待つ、さらに待つ
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七福の即生いいね七難の即滅いいね七福めぐり
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腰痛に膝痛あれど楽しみつ正月準備勤しみており
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たんたんと置いてくニュースの味気なさ世間が遠し九日間ここのか長し/ラジオの年越し
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茶葉のことダージリングと言うわりにポン・デ・リングはポンデ呼ばわり
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カンタンに 鏡磨いて ひとつ済み 郵便局に 記帳に行こう
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