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シュッシュッシュッピーに階段駆け下る機関車みたくケトルへ向かう
24
暗闇の中 我探し鳴く君の声 聴こえた気がして じっと耳澄ます
24
現実逃避 するなと人の言うけれど 生まれし日より 夢に生きたり
24
母の負を父の
勲
(
いさお
)
で拭ひ去り 私は独り
介護
(
あした
)
を編めり
24
嘘だったらと 思う哀しみあれこれと 連ねて浸る
4月1日
(
エイプリルフール
)
24
掃除機の音にも怯まず かまってと 棚を降り すり寄りぬ愛猫
24
今月に入って「すき」と告白を数えきれぬはエイプリルフール
24
小夜雨のテンポ早まり安定の君の寝息を数え夢見る
24
桜蕾
(
おうらい
)
に降り注ぎぬ 恵みの雨 潤ひて 満開まで待ちぬ
24
レンギョウの黄はまぶしき光となりうつの
脳
(
こころ
)
にまっすぐ刺さりぬ
24
立ち止まり迷う私のかたはらに 黙して笑う春の陽の夫
24
帰路の宵 待受を閉づ漆黒のスマホ液晶に 映る月影
24
青バナナ吊るし置くうち黄に熟し やがてあばたの天人五衰
23
川辺りの桜
水面
(
みなも
)
に枝伸ばし 映る我が身に見惚れるかのよう
23
春先は カイロと湿布の重ね貼り 腰のご機嫌伺うゴルフ
23
山の端の 真ん丸太陽 鮮やかに 白い息して 朝のお散歩
23
春だなと思うにおいは泥と土畑鋤き込む堆肥の香り
23
にくきもの止まらぬくしゃみ 日曜の朝のピンポン トランプの顔
23
風そよぎ背広の肩に舞ひ降りし 桜の花は払わずに行く
23
渡されしロールサンドの誇らしく赤きリボンを春空に解く
23
花見へと一三八タワー駐車場どこもかしこも満車満車
23
山かすみ何かが飛んでる気配するケミカルな太陽は柔らか
23
古
(
いにしえ
)
から 川辺りに立ちぬ桜の樹 老木なれど ひたむきに花咲かす
23
移ろいの四季の描写に飽きは無く自転車辞めぬ理由の一つ
23
猫柄の茶碗に 猫柄マグカップ 猫マドラーに キティのピーラー/うちのキッチン
23
川風に花はふるえて七分咲き
顎
(
あぎと
)
を上げて酒を呑む五時
23
想ひの葉ピタリ嵌れと
追敲
(
ついこう
)
す想ひ鎮めよ短歌の神よ
23
父と夫二人の影を背に負ひて 息子のなかの光へ歩む
23
荒川の三角波は寒々と 花の浮かれをものともせずに
23
目に花と人の集いを転写した絵手紙へ書く笑う春風
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