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とりたてて秀でるもののなかりせば凡なる
平
(
たひら
)
のなほもむずかし
25
不愉快な子供であった私でも大人になり
晴
(
は
)
れ
晴
(
ば
)
れ
花水木
(
ハナミズキ
)
25
群れ集う習いが常の水仙が道端ひとり風に吹かれて
25
君といた春そそぐ海ふかみどり 炭酸水と後悔で割る
25
北の海 静かな
鏡水
(
きょうすい
)
取り戻し 夕べの不安 無きことの様
25
芝生から毎年顔出す ネジバナの タフで可憐な ピンクの
螺旋
(
らせん
)
25
窓外
(
そうがい
)
は春晴 傘持参迷ふ 抜き打ち雨予報に戸惑ひ
25
「お不動さん泣いているの」と
幼
(
おさな
)
問うこんな顔して泣くのか人も
25
庭で摘むミツバ、ぎょうじゃ菜持ち帰る姉の暮らしの豊かな春よ
25
初恋の甘い記憶を呼び戻す青くて丸い小花イベリス
24
母親の涙思うと耐えられずテレビを消して願う明日の灯
24
朝を待つ鏡の奥の静けさに光り零れる涙を拭う
24
笑み揺れてオレンジに染むチューリップ白き花びら観覧車の窓
24
丘は萌へ峰も萌へたりやまなかの 自生の 花は今ぞたけなわ
24
稀なりや心に燃ゆる蜃気楼やおら夢世にわが身いざなひ
24
花散りて 桜の枝先若葉萌ゆ
季節
(
とき
)
は巡りて新緑の風
24
寒き朝 鈴の小花に 揺れ雪の 細き水降る スノーフレイク
24
車窓から 過ぎ去る雲と長閑なる 田園風景独り眺むなり
24
片恋と不戦敗とをくりかえし さらりと澄んだ新月の空
24
春陽の
下
(
もと
)
小
(
ち
)
さき星型の花 咲き
初
(
そ
)
む 多肉葉«朧月»
24
一鈴の童のような無邪気さに憧れ宿すサクラソウかな
24
細いのに暑さ寒さをはね返す日日草は僕の友達
24
通りあめ真白きシャツはシャボンの香 きみを抱きしむ夏の匂ひと
24
厄介な出来事歪んだ心持ち記憶から消え
躑躅
(
つつじ
)
は
蕾
(
つぼみ
)
24
れーずんは ねこにはきけん ぶどうもね たべたらだめよ みんニャきをつけて
24
聞こえくる 田起こしの音響き来て 春の鼓動は良きリズムかな
24
今年初冷し中華に舌おどる 甘酢の冴えと茗荷の香り
24
置き忘れ 菓子折り拾い 自転車でバス会社までゆっくり走る
24
畑仕事に関心うすき我を前に夫は今日の手順を語る
24
早天の薔薇の棘こそ緑濃し朝露浴びていよいよ尖る
24
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