友人がばあばとなりぬ嬉しそなLINEを見れば妬ましくって
24
午後六時 教会の鐘 鳴り響く 聖夜を前に 子らははしゃいで
24
暗闇に吾を連れ去れ地下鉄よ もう帰れないほどの遠くへ
24
落ち葉くべ 焚き火の中の焼き芋の 甘き香りに腹の虫が鳴く 
24
選り分けるてのひらの上の黒大豆 酷暑の夏を二人語らう
24
年末も休暇が取れない業界の 働く人にぞ神よ恵みを
24
多忙にて 休憩取れず イブの夜 番宣に来る サプライズあり
24
雨あがり 人気ひとけの無い路地 イブの夜に 南天の実が 一粒手に落ち
24
敬虔なクリスチャンでは無い者も枕元など整頓をする
24
いるいないたまに戻ってきたりするこのプロセスは要る気がするな/認知症
24
ハンデ持つ吾にも翼あるのだと認めぬ母はそれをもぎ取り /麻だ。様 涙が出ました
24
くたびれに拾ひ物あり届けなば探す人ゐて胸ほどけたり
24
厩戸の皇子の伝説影薄くイエスの生まれに似せて語らる
24
ひさびさに ぼーるであそんだ あとがあり ねこ母うれしい げんきがでたのね
24
えっまじか「今から帰る」の伝言に慌てて温めなおすシチュー
24
来年の まっさらな手帳 用意して 夢と希望を 思い巡らす
24
どの家も玄関明ければその家の安堵と云ふ名の匂ひのありて
50
紅々と色づく部屋のポインセチア猫のあくびも冬を運びぬ
27
星空がきれいに見えるスポットがそばにあること忘れていたよ
23
降り積もる雪に溶けゆく夕映えのオレンジ色を鞄に詰めて
23
糖衣錠を舐めてるような生活と分かっていても飲み込めなくて
23
枕もと イケメン彼氏 期待するが 今年もサンタは 現れなかった
23
我が愛猫きみの 異変に気付き右往左往 孫子と同じ心配尽きぬ 
23
降誕祭クリスマス 泡立つ硝子の キャンドルよ トゥリーの陰の 異国の想い出
23
思うまま綴る言葉は笑っちゃうくらい陳腐なわたしそのまま
23
凛とした 空気の中を 通勤す 向かい風でも 日差し暖か
23
今晩は息子が西より帰り来る 一升瓶を背中せなに担いで
23
あごのした なでるとねこは よろこぶよ あたまもいいね せなかもいいね
23
土曜勤終えて仕事を納めたり 師走の空に うんっと伸びする
23
他人様の物に貼り紙した者の人となり見る稚拙な字と文
22