菜の花は間近に見ればモンキチョウ花と虫とは親戚なのね
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己の価値観もち込み秩序を軽んじる職場の若葉は伸び放題で
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通院と買い出しお勝手だけだって有るよと語る日々の歌かな
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愛されていた君ならん関取のようなる息子 泣き崩れさせ
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老猫を抱き上げ軽さ驚いてうまいものなど食わしてやろと
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山頂に捧げしカフェの湯気へ乞う友との無事の劔の下山
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しとしとと 恵みの雨が降りしきり 梅の香ただよふ菜種梅雨かな 
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病室の窓から眺むる桜花 小雨にけむり しらじらと咲く
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朝日差しこの頃見える電柱の弾く光が目を射て眩し
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この歌の この句がよいと 告げられぬ もどかしさあり WEB短歌は
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貼り紙に「子の卒業」と書き まちの接骨院は 春の休診
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良かったよえらい目に遭うとこだった災転じて何事も福
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今朝もまた トップページは 戦争で 仏壇からも 抗議の声が
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年ごとに冬越すごとに少しづつ壊れ続ける近くの空家
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愛憎も此処に至りて霞みけりふたりの旅はただ手を取りて
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ゆっくりと胸がつぶれる音がするさよならさよなら春が来たから
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君が去り空白ばかりのひと日には花の下にてひとりで歌おう
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春先は カイロと湿布の重ね貼り 腰のご機嫌伺うゴルフ
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風そよぎ背広の肩に舞ひ降りし 桜の花は払わずに行く
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純白の桜の花と若葉萌ゆ斜光に風の共演へ酔ふ
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荒川の三角波は寒々と 花の浮かれをものともせずに
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足るを知り 慈雨に感謝す 春の朝 吹く風ともに 年度始めへ
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トゲのない言葉を探す会話するへとへとになる今日も一日
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墓参終え伊勢を巡りて帰り来む杖つきつつも春の陽を浴び
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うつむいた 心も顔は 上を向き モーツァルトの 確かな調べ
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起き抜けにプリン蜂蜜ラズベリー目覚む命に瞳つむって
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霊園の名前ついたる駅に降り枝垂れ桜の寺へと下る
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窓叩く 雨音だけが響く小夜 微睡まどろみ辿る遠き日の記憶
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桜木にそぼ降る雨の染み入りて薄墨さえも春のはじかみ
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亡き人を 惜しめる如く 降りいでし 彼岸の雨に 顰(しか)むパンジー  /挽歌
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