独りであるために必要なものとして、他の人間・そこまでの距離
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ひとりが好きだと言ったあなたの すぐ側にあるスマートフォン
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雨の日の空 青が見たければ描き分ければ良い どうせ同じ青
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諦めを濾過して取り出した結晶を「優しい」なんて言わないで
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「きみってさ、なんだか雑草みたいだなぁ」 私は強いが、言葉選びよ
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電車内うつむく人々みんなそう
お疲れ様とバイバイできない
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籠入らずの玉が梅干しのようだから涼やかな笑みへ擲果 あまくなれ
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皇女たずね師とともに来し猪養の岡 雨後のぬかるみ墓前に立てず
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正しくて生きづらそうで惹かれたな流れたマスカラ夏のせいだと
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窓見れば気がついたよう降り出した
ダイヤモンドの声がケラケラ
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「海を見に行きたい」 と言ったその声が まぶたの裏にまだ残っている
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太陽との 約束時間は明日朝5時 遅れないようにアラームを
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今日までの どこをやり直せばよいか 言えないのなら消えてアレクサ
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たのしみは
雨の日傘で
傘と雨
二つの鳴らす
音を聞く時
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6月にクリームソーダの傘届くから それまで梅雨よ、待ってておくれ
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