寒つのる手袋マフラーニット帽 枯れ草かしぐ北風の朝
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雪の朝もう騒いでる猫さんも外に出せとは言わない今朝は
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西の空 ぽっかり残る 残月や 風が強いね 雲が早いよ
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日は差せど冷たき風の吹く朝は木々ざわめきて木の葉舞いくる
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昭和感漂うゲーセン閉店の貼り紙もっと寄ればよかった
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胸に乗る猫の毛香るいい匂い洗濯物の上よりお越し
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溌剌と演奏愉しむ若きらを歌会終えておまけで楽しむ
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月眺め 貴女の笑顔 想う夜 怒った顔も ちょっと見れたら
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タヌ猫よ 2.7kg 軽かった 様々な想い 胸に去来す
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明日は雪シャコバサボテン取り込みて師走の空は曇りて低し
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猫二匹トイレが3ケどのようなローテーションか全部ご利用/日々掃除
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見て見ないふりではなくて見過ごして後ろ髪引く横断歩道
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小春陽に ゆるき坂押す車椅子 ストライダーのすれ違う角
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川沿いの 明かりの灯り無き宿に かつての賑わひ淋しからずや /鬼怒川温泉にて
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着ぶくれて厚み増す分低くなる冬の枕にタオル一枚
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寒空にふける歌ごと夜も更けて いつぞ止めよと問ふものもなし
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八戸の長者の森の園庭の 鬼胡桃の実 なゐに落つるや(息子が通った幼稚園)
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次々と 食べ物こぼす 子どもらに なす術もなく 茄子ひとかじり
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ねこたちに みつめられつつ 芋を蒸す 友人レシピの スイートポテト(塩バター、うま🍠)
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氷雨降る 駅のホームに吾一人 警笛の音冴え冴えと鳴く 
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ためらえど六十路半ばの吾ならば シルバーシートに座っていいよね?
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降車をす杖つく人に ばいばいと無邪気に さき手を振る赤児あかご
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湯気の立つ カウンターでの 一人鍋 ポン酢の香り 引き付けられて
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ひざに乗る ねこのしふく至福の顔を見る トイレもゆけぬが ひとときこれで
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残業す 湯気をたたえた マグカップ ココアの香り 部下の優しさ
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東北の 地震を受けて 会議する 防災マニュアル 見直し残業
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母娘とも合同供養墓入るのに二人の遺影を描いて遺した
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美人だよ、三割増しね、虚偽かしら?互いに描かれた遺影の批評
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からからり風におされて大小の枯れ葉くるくる踊るよ輪舞曲ロンド
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街中まちじゅううなりを上げる沈みかけお月さんだって飛ばされそうだよ
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