冷え込めど竹林はなお青く立ち 冬枯れのなか矜持保てり
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失敗を数々刻み林檎剥く このひとときがすべて正解
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「妬んでも泣いても良し」とつぶやきて私は私を許すと決める
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受話器持つ指の震えをそのままに 友の笑い声もう還らぬ
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「厄落し厄落し」言い礼も言う割れた湯呑みに捨てる湯呑みに
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まう少し甘へさせてと すねに擦り寄りぬ愛猫 出勤の朝
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キラキラと輝いていたつららが白濁しては身を減らす午後/暖かいポタポタ
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カリカリカリ 生命をつなぐ音がする ちま猫ちゃんや もっとお食べよ
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ひとりだと 墓も建てれぬと 聞かされ 母の遺骨をいだき 戸惑とまど
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ねこが呼ぶ 朝の5時から ねこが呼ぶ おみずほしいよ ながれるおみず
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外交の都合に翻弄される熊猫クマ 日本恋しと鳴いてはおらぬか
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貧しくも海苔巻きだけの折詰の 土産はうれし ほろ酔いの父
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朝おきた扉を開けて猫がいる可愛いけれどマジ包囲網
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撫子の湯にぞゆるりと浸かるれば 疲れ溶けてく 明日も頑張ろ
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「全おなか」で受けるストーブ幸福がはちきれそうな猫という毛玉
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「ごめん、重い」でも嬉しいよ ストーブといびきを分け合うチョコ色の午後
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乗り過ごす眠りをさそふ温度よな 電車のシートはまんじゅうふかし
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数人で 会話するとき 全員に 等しく目合わす そんな人、好き
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ふたおやの齢超え生く妻の目に映るかなしみ われそばにいて
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豪雪に渇水などと裏腹さ さながら真冬の室内・戸外
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まっすぐに背筋伸ばして歩む時 わたしはわたしの王様となる
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「いい子ねぇ」 言われ続けて 癒着した 仮面気づけば 剥がせなくなり
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寒空を ふと眺めつつ 月明かり 静寂な街 雪を照らして
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ふらふらで何がどうだか解からずに高次脳機能障害者行く
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何もかも 一休みしよ 日曜日 ホットミルクに蜂蜜入れて
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わかるともわからないとも五十年 妻の不機嫌スイッチ居場所
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やけ食いは 誰も幸せにしないけど プッチンプリンくらいはいいよね
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廻る寿司・茶碗蒸しなど召し上がれ(ご機嫌スイッチ押してみている)
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猫に聞くあんたお風呂に落ちたろと毛の乱れ後足湿り/しらにゃいそうです
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散らかったこの部屋見れば我が頭同じだろうと思う混沌
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