花散らす目白に蜜はゆずらじと雀は桜一輪落とし
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買い物のメモを忘れてはて?何が要るのだったか店頭に迷う
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温室に滴る苺の甘さほど想う気持ちは夏を待てずに
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光含み 魔物のごと咲く 白き花 桜よ今年も 我は惑えり
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今年もまた 感謝の想い伝え来る 墓に春の陽降り注ぐ朝
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彼岸だが一面白の雪景色今日も墓には行かぬ土曜日
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剃り残しあるわと君は手を伸ばし指先頬にさわと触れたり
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目に見えぬウィルスと戦う人がいて見えるが存在しない星見る
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近くに見ても 遠くに見ても 美しき 光、闇さえ 従えしはな
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野に咲くは紫、黄色、白き花 心焦がされ見つめし君は
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3時間2万歩歩いて消費した 脂肪はたったの82グラム
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助手席の私を越えて春の山 見えぬ動物けもの呼吸いきに霞めり
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これほどに 待ち望む花が 他にあらむ 古きより胸に 刻み込まれて
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開けてすぐじゃなきゃだめと猫殿は銀のスプーンのまぐろ返品/パウチ
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めでたしと終わらぬ粋なストーリー再び誰かが紡ぐ時まで
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荒田こうでんあぜにひっそり植えられた膝丈ほどの桜にも春
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懐かしき頃のおもひで恋の華いつかの夢に燃えて尽き夜に
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かりん茶の湯気に喉をあずけつつ「悪くないよね」インフルの春
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人詠みし歌の葉に知る季節かな花はもも色うたかたの夢
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貼り紙に「子の卒業」と書き まちの接骨院は 春の休診
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スーパーの 惣菜コーナー目を引くは 値下げシールの貼られし餃子
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心をば畳んでみたくなりまして折り目きれいに揃えています
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雪国の林に残る雪間から 真っ先に春告げるフクジュソウ
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「転んじゃった」破れた膝を笑う祖父 一センチずつ春削がれゆく
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目の前に迫る手術日 たかぶるこころ 短歌詠みつつ平静保つ
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年かさね連れ合い頼り並み歩く陰の長さも重なりゆけり
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無駄足を何度も踏んだ野心家はしつこく古希の初恋をまた
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大皿に アスパラ菜花さやえんどう 彩りサラダ 春ひとりじめ
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雪溶けて  冬の女王  やぶれたり  長きトカゲも  春に這い出す
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春もみじ紅き新芽の妙なるや朝陽に愛でし仲なればこそ
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