にぎわいを終えし桜のトンネルの若葉確かめ君と道行き
24
卯月満つ 藍裂くほどの静寂に 木群むらだちのぞく月ぞうつろふ
24
客先を 目指す街道 つつじ群 紅白並び 華やかな朝
24
冷蔵庫グァングアンと喘いでる そろそろだよねよく頑張った!
23
校庭のソメイヨシノも静まれり学科授業の開始を待って
23
古希の六月十三日は初恋の記念日いいね夜明けコーヒー
23
冷凍庫の ねこみにタルトと 目が合って 土曜の朝食 これで決まりと
23
待ってたが一斉開花肩透かし桜咲き初め梅の散る散る
23
パンツルック 流行はやりて 街に結果あり 背きて揺らげ スカートの花
23
チャリ通で見過ごす鳥居と石仏は誰も知らない由縁ゆえんを残し
23
泥付きの 荷台に寝転ぶタケノコを 「持ってけ」と笑む里山の春 
23
風となり卯月の君へ捧ぐのは散り急く白き菫の香こそ
23
詠む内に広がる世界に差す光この瞬間を待っていたんだ
23
草刈りてひとりの庭に佇めば 羽根欠けてなお空を見る蝶
23
ストーヴの石油も尽きて仕舞ひ頃 兜を飾る相談をして
23
オメラスを 去りて彷徨う道半ば 自由という字の 檻に似ており
23
盲目の世界に一人彷徨いし病と別れ愛猫は逝く
23
添い寝する我の傍らにじり寄り片手を預け愛猫は去る
23
土瀝青アスファルトの片隅 さき名も知らぬ白き草花 健気に咲く春
23
おさな子の手を引き歩いた野辺の道 変わらぬ風情ふぜい 若葉萠え立ち
23
昼過ぎに摂氏せっし20度超えたから雲引っ張って躑躅つつじ膨らむ
23
「暑いですね」 卯月と思えぬ挨拶交わし 額の汗拭き庭の草刈る
23
ながいことやってしまった『いいひと』のあくぬきするや竜泉寺の湯
23
夜半の竹 薮に光るや月の如 姫はなにゆゑ竹に入りてや
23
春の陽も徐々に空まで連れてゆく元気になれるパンジーの白
23
陽光の眩しさ時に灰になる頭痛持ちには遮光カーテン
23
両膝に炎症が起き水たまる 痛みの根拠あるのが嬉し /線維筋痛症ゆえに
23
透き通る赤の燃え立つ煌めきのルビーへ抱くあなたのこころ
22
さくら花命いっぱい咲きほこり散りぎわみごと夢の如くに
22
春の豪雨 桜花おうか一掃 新緑の季節へのいざない 一翼いちよく担いて
22