軽くなる わがに 不安募りゆく だけど負けない 心折れない
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平等に人は死にます悲しんで惜しまれるのはどんな人だろう
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車窓から流れる雲を追いかけて「自由とは」など考えてみる
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三箇日過ぎ 御節も食べ終はりぬ カレーの味の恋しき夕餉ゆふげ
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一万歩歩いたところで腰掛ける 陽当たりのよい冬のベンチに
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白き画布に 向えば百鬼夜行する 未知のイメージ 徐々に現る
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立ったまま履く靴下の綱渡りまだ転けないと老いに抗う/朝
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病室の繭から出れば年の瀬のまちはわれをも主婦にもどしぬ
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西方の海より来たる七福神 街へ村へと福を運んで
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ボコボコと電気ケトルが騒ぎ出し元旦をつつむ褐色のかほり
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静かな日いつもと変わらぬ街の音 聞こえていても静かな一日
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元日の夜半よわ 初夢や 富士よりもとうとかたわらには亡き祖母
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新年を祝ひ持ち寄るお裾分け雑煮の白は富士より白く
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東雲に東へ向かう飛行機を眺む元旦空気は冴えて
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四十年ぶりにひく手の大きくて しとどに酔いし息子を送る
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薪風呂の 竈門に燃ゆる炎見ゆ くれないの陽が赤々沈む 
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久方の従兄弟らと顔合はせ呑む 積もる話の尽きぬ正月
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うしなひぬ人の命の 尊さを思ひし 切に健康祈願/初詣
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独り身の寂しさ煮詰めたかのようなレトルトカレー食む寝正月
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ネトフリでテンダンス見てコミックのテンダンス読むヒマな年末年始としこし
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空見上げ 馬の目遠くを 思うごと 青き泉を しんたたえり
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眠れずに夜中に起きて酒を飲む「ほろよいウィンターベリー」うまし
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隙間空くお節をいかに詰めようか思いあぐねる三日目の朝
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イヤフォンに届くあなたの声さえも雪のせいかな、どこか優しい
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横綱も幕下力士も隔てなく 四股に摺り足ぶつかり稽古(なんと二所ノ関部屋見学)
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食細くなりつ 持ち直す老犬 無事に一緒に 正月迎へり
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新春の 陽光跳ねる箱根路を タスキに託す若人の汗 
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北西の霞んだ月に照らされて車椅子分雪掃き均す/デイサービス
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この国は平和だわ見てドミノとかけん玉とかで盛り上がってる/紅白歌合戦
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冬至から三ヶ日までの取りあえず健闘たたえひそといたわる
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