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初夏に見しクレマチス 初冬の今も咲くと知りぬ 師走の小春日
24
風邪ひきの
感染
(
うつ
)
しあいっこ老夫婦 仲がいいのか、そうでもないか
24
ネガティブの沼にハマれり這い出さん走ればいいのさ脇目も振らず
24
街流る 聖夜の奏 数多く 耳に こだま す「♪最後のHoly Night」/♫杉山清貴
24
朝焼が 雲に映って 赤くなる 苺綿菓子 部下が笑って
24
鍋〆の太いうどんで胃を温め 古ストーブの青い火を愛で
24
年の瀬に
文
(
ふみ
)
のあてさきかぞへつつ 薄墨いろの
白菊
(
しらぎく
)
を見る
24
クリスマス前に旅立つ人看取る業務の心うち如何許り/介護士
24
寒くてもその色調は暖かい雪照らし出す冬の夕焼け
24
寒き朝 鍋に残りし煮凝りの 飯に染み込むゼラチンの汁
24
雨雲に解放されて青い空冷えきった気を日差しが
温
(
ぬく
)
める
24
電話口 後輩の声 懐かしく 深夜残業 頑張ったよね
24
透き通る 飴細工の虹 渡り行き まほろばの星で めぐり逢いたし
24
蝋梅
(
ろうばい
)
の 花芽迎へし 山寺に 母の手引きて 歩む石段
24
次々と 食べ物こぼす 子どもらに なす術もなく 茄子ひとかじり
23
ねこたちに みつめられつつ 芋を蒸す 友人レシピの スイートポテト(塩バター、うま🍠)
23
降車をす杖つく人に ばいばいと無邪気に
小
(
ち
)
さき手を振る
赤児
(
あかご
)
23
吾
(
あ
)
が慕ふ年長の友らおしなべて老ひの翳りを纏ひて寂し
23
ひざに乗る ねこの
しふく
(
至福
)
の顔を見る トイレもゆけぬが ひとときこれで
23
芽生えたる 夢を忘れる その前に。 命短し 挑めよ我ら
23
からからり風におされて大小の枯れ葉くるくる踊るよ
輪舞曲
(
ロンド
)
23
冷へ込みぬ朝 待機す乗客らを見送る如 ホームドアに
寒鴉
(
かんあ
)
23
街ゆけばファッションさへも黒系に冬こそカラフル決めて行こうぜ
23
お前らと子供に戻って笑い合うこの瞬間ごとインストールだ
23
父親へ感謝の気持ち添へ 花を
描
(
えが
)
きぬ子どもの チョークの壁画
23
泥の雲 掃きて清めて 拭い取り
抱
(
いだ
)
きて見たき 月の
顔
(
かんばせ
)
23
涙ぐむ理由がこんなにあるなんてあなたがいなきゃ知らなかったわ
23
焼きそばの湯切りで麺をぶちまけたシンクを眺めどうしたものか
23
除雪する手間はなんだが包まれて妙に落ち着く雪の景色よ
23
天敵の鎌首もたぐ掃除機に必殺パンチ一撃離脱/猫逃げる
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