春近し いざなわれ温泉に 広き湯船で心解けり
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萎れたるポインセチアの花殻を摘みて春光注ぐ如月
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きさらぎのゆるき光に微睡めば朧のかなた缶蹴りの音
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白紙こそ最強の歌。泥を撥ね生きて戻った俺がキラーワード
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「安全」と「必要」と有った震災まえ古き広告よぎる朝かな/柏崎原発試験的発電開始に
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消していく過去も記憶も思い出も すべて初めて赤ちゃんセンサー
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休日に伏して気づけば外は雨ようやく土に命の雫
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「とくりゅう」と「りくりゅうペア」を混同し さっき分かった私の世間知
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ことさらに人恋しくてこの夜は朔の月さえ空になくらし
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嬉しさは 尾っぽの振りにあらわれて 家人帰れば ちぎれんばかり
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ふた探す 隠した場所が 分からない? 昨夜ゆうべだんは 豆炭あんか(久々使用) /後編
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加湿器に耳澄ませれば春鳥の囀るように蒸気が撥ねる
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選挙後に改憲の風高まりて事前は忖度マスコミの罪
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世の中は 連休なれど 休みなく 仕事終えれば 月の微笑み
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十七の君に渡したチョコレート パッケージ褪せアルバムにあり
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ゆで卵 つるりと剥けた その朝は なんだかわたしも気分一新
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耐え抜いた冬を脱ぐごと洗車するために並んだうららかな日
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朝の浜もう桜貝は拾えない流れて来るはプラゴミばかり
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一夜ひとよ明け 咲夜の散財蘇る 自責の念に苛まる朝
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「出したくねぇ、あんたの都合は聞かないよ」 腸が手を組む自律神経
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放課後も解けぬ問題 青ペンは数式よりも君の名なぞる
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圧巻だ安宅あたけに槍ふる橋の上ゴッホは油彩をねて
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夕焼けを見るたび今日も想い出す 君の温もり煙草の匂い
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掛け軸の五段飾り雛わすられじ貧しきなれど心みたされ
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ありがたいお経のありがたいところ探したけれどよく分からない
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つまらないことは考えないことに挑戦をする古希若いから
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うたの星 選挙一票 清き短歌うた「おぉ」と唸らす者が王なり
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鉄砲が運動会のピストルの音くらいだと舐めてしまった
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膝の上 安心しきって 眠る君 今日一日の 無事を感謝す
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日常はデジャヴをループ時間の輪 鍵は誰かの輪のなか周り
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