竹と縄で職場の木々は冬支度 雪吊り美し霜月の空
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春生まれのに 秋の花 教えつつ 入院への道 急ぎ足にて
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オフィスには ポインセチアの 鉢植えが 光を浴びて 赤く輝き
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当日券無いと知りつつ会場に来てみるほどの推しがいた秋
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行きつけの店 バースデーサプライズ 居合はす客からも拍手を浴び
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城勤め無難な黒は好きなれど不思議と水色効率上がり
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仲なほり見とどけられず家をでるつかずはなれず流れゆく雲
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霜月に ハイビスカスの花咲きて 電信柱に 白鳩とまる
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山の方熊は逃げたと鳴ってから防災無線今日は静かだ
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染めたまへ きみが訪ひまつ肌の はまゆうの花からくれなゐに
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背筋のばす その方がきっと楽だから 大丈夫 空はあんなに明るい
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久方の友より届く 「元気か」と 添へられし静止画は錦秋きんしゅう
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畏れつつ自然のかたちを見過ごして先回りしてまた傷つけし
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数多ある歌を読み 自作を投稿 楽しきことの詰まるUtakata
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寝たきりになって案外楽になりばあちゃんがそうかあちゃんもそう/祖母と母
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花どろぼう 罪にならぬといふけれど やっぱり罪だよ 眺めるだけね
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豚肉で パワーつけよと キムチ鍋 お豆腐熱々 〆は雑炊
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空気澄み 風も冷たい 夜空には 星が輝き 明日の力に
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顧客先 金魚二匹 睨むよう 餌を欲しがり 必死の形相
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結婚し、妊娠流産、離婚して、再婚、出産、 出産、離婚
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くもり空 あいにく月は 見えねども ほのかに明るい そこにいるねと
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あと4時間 インスタ・タイムも そこそこに ちま猫ちゃんと なるべく一緒に
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眼下から 紅葉こうよう映る せせらぎを 無で眺めつつ カニを追いかけ
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今秋の塩の加減で冬越しの 野沢菜漬けの出来は如何にか
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風邪ひけば生姜の辛み際立ちぬ 喉によろしと人は言ふけど
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処方薬飲んでちっとも効きゃしない 咳に喉痛あぁ煙草吸いたし
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究極に荷物減らした旅支度 されど一冊「えいえんとくちから」
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白鷺は川筋舐めてフラフラと滑りバサリとひと掻き空へ
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あさゴハン やわらかじゃなく たべられた おかあちゃんもう それだけでいい
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けば モミの木、イルミ、 ジングルベル… まだ霜月よ? 気が早いって
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