朝イチは 体操しないと はじまらぬ けんぶつのねこ うろうろしてる
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寒気かんき深まりぬ歳暮さいぼに 開花せし 葉の枇杷びわさき白ひ花
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昔日の親族寄るは我が家にて怒涛の如き年末年始
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西方の海より来たる七福神 街へ村へと福を運んで
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ボコボコと電気ケトルが騒ぎ出し元旦をつつむ褐色のかほり
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静かな日いつもと変わらぬ街の音 聞こえていても静かな一日
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新年を祝ひ持ち寄るお裾分け雑煮の白は富士より白く
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東雲に東へ向かう飛行機を眺む元旦空気は冴えて
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唐突なLINE賀状に雪冠る辛夷こぶしの蕾撮ってあけおめ/あけましておめでとうございます
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娘から友の死因を聞いたとき境遇を知りただ真顔になる
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感情を表すことが不得意で真っ直ぐ言える人が眩しく
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苟且かりそめみぞれ 夜半やはんの雲間より覗くオリオン 十四夜の月
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烏賊メンチは「いがめんち」と発音されたし 津軽名物
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車内にて むずかる幼子をなだむ保護者を 見守る乗客 ぬく
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たましいは一面の霜 君という宇宙に熱を放ち尽くして
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室温を確認したら13℃ 蒲団の中に手足ひこめる
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来年こそ みそだれ餃子を 食べるぞと 決意新たに 年暮れゆきて
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母さんをやめたい日には缶ビール一本買って星と話そう
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ボーダーのセーターを着たキミの背の少し後ろ歩く冬麗
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病室の繭から出れば年の瀬のまちはわれをも主婦にもどしぬ
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ねこの手を握りつつ あちこちLINEする 「よいお年を」「また会いましょう」と
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元日の夜半よわ 初夢や 富士よりもとうとかたわらには亡き祖母
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四十年ぶりにひく手の大きくて しとどに酔いし息子を送る
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初詣 切に願うはこの二つ 無病息災 風呂キャン脱却
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西風に流るる雪を見やりつつ煮込むおでんは美味さ格別
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笑い声絶えぬリビング窓外に小雪の舞えど寿ぎの春
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冬晴れや 曇りガラスのやさしかり あの春の日の陽だまりに似て
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ねこたちの おつめをきろう ねんまつだ それまですこし 休むがいいさ
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縄跳びで大波小波夕暮れを削り取ってたとも気付かずに
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愛に満ちた 週を過ごしていましたか 繰り返し繰り返し 主は我に問ふ
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