会長の上に名誉が付くなんて殿堂入りということですか
23
いつもより早起きの分薄暗く明かりを迷いて通院の朝
23
ポンポンを振り 踊りをる チアの如 揺蕩たゆとふ菊の 冬へのエール
23
暖房の効きすぎた午後の研修で「愛」の反対は「無関心」だと
23
スマホでも着信音は黒電話まぎれず目立つと介護の折に
23
ジーンズで来たらダメとの御触れ出て迎えた社長ジーンズでした
23
弟から 土産は何が良いかとの LINEが入る 嬉し悩まし
23
「運動を始めるならば歩く事」私シューズを持ってなかった
23
「行ってらっしゃい」「楽しんできてね」と 手を振らる 八百屋のお姉さんの 笑顔が眩し
23
サイゼリア 隣の席の老婆食む肉、赤ワイン、肉、肉、肉
23
下戸だけどバッカス買った酔いたくて 心を満たすほどでなかった
23
喉痛く 唾を飲むにも覚悟要る 何故か風邪にも 長居をされる
23
家じまい ゴミ屋敷の実家いえ片付ける あゝ最後まで迷惑な親 /業者に依頼
23
脳トレにうた詠み始め楽しきも非凡なうたは遠く及ばず
23
目の前で机を叩かる不快さは された者には消えることなし
23
来年の自分に対し展望す出来ないことはやらないことと
23
風邪の芽を摘んと飲みし葛根湯 両の手のひら仄かにうるむ
23
人波にマスク重なる交差点行き交う日々に祈る幸あれ
23
立ちのぼる湯気のむこうに溶けてゆく冬の真夜中気だるさ一つ
23
街角のツリーの星がまたたけば神様のするウインクに似て
23
街灯り窓の扉に透けており静かな夜の終わりを告げる
23
明日への扉を閉じて今はただ心に灯すおやすみなさい
23
目覚めれば 師走の空に茜雲 今朝の気温はマイナス3℃ 
23
寒風の強し ビル間の吹き溜まり 集まる枯れ葉 秋の忘れ物
23
カリカリの袋を開けるその音に猫寄ってくる耳の聡さよ
24
栗のパフェ 眺めるだけの 対応で 血糖値への リベンジとする
22
三十一の 言の葉ほどけ 湯に浮かび 掬いては結い またほどきたる
22
不透明ガラスの窓の夕光ゆうかげに塀行く猫の大いなる影
22
ほんとはね おまえにガツン いいたいが 胸の内にて みそひともじに
22
刻々と毎夕望む富士の影 彩々讃歌 座して輝き
22