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春彼岸 深雪掘りて あらはれし
雫
(
しずく
)
すがしく
照
(
て
)
る 御影石
24
球根の
出
(
い
)
でし芽見んと四つ這いになりて地中の温さ伝わり
24
寄り添いて不味き牡丹餅分かち合う 笑う夫の手の節愛し
24
満開の 散りゆく梅の花吹雪 温まる風も春を知らせをリ
24
種蒔きに 滋養の雨を 望みたる 土に寄り添う 春願いたる
24
牛乳のパックを白い
衝立
(
ついたて
)
に豆苗そわせて春の陽増し増し
24
過ぎし日に 土筆の袴 子らと剥ぎ 湯がいて食した春の味わい
24
池の島松ヶ枝に立つ白鷺に 射竦まされて暫し動けず
24
春分ける四温の風のふうわりと臆病一枚脱ぎ捨ててみる
24
二日間 メールを開けず 仕事して 週明け未読 百件超えて
24
指さしてずどんと引き金引いたらば大雪山に夕焼けおちる
24
インフル
B
という春休み 五日間家族の声で満たす喜び
24
布巾
(
ふきん
)
干し振り向く夜空に沈みそな思わず
見惚
(
みと
)
れる赤い三日月
24
コンビニの駐車場わき 青年と並びて 煙草を吹かす
媼
(
おうな
)
24
頬
(
ほほ
)
伝
(
つた
)
ひ 涙を隠す 春雨は 在りし日思ふ 弥生のしらべ
24
窓帷
(
カーテン
)
を
開
(
ひら
)
かば しとどなる
窓外
(
そうがい
)
春暁
(
しゅんぎょう
)
を濡らし そぼ降る雨/しとど=びしょ濡れ
26
標準語しゃべる男の声だけがローカル列車の旅をじゃまする
23
ほー法華経 千葉の田舎の工場の駐車場にて初鳴きを聞く
23
ヨーイドン
津々浦々
(
つつうらうら
)
へこちらではひと足先に桜咲いたよ
23
光含み 魔物のごと咲く 白き花 桜よ今年も 我は惑えり
23
今年もまた 感謝の想い伝え来る 墓に春の陽降り注ぐ朝
23
彼岸だが一面白の雪景色今日も墓には行かぬ土曜日
23
剃り残しあるわと君は手を伸ばし指先頬にさわと触れたり
23
目に見えぬウィルスと戦う人がいて見えるが存在しない星見る
23
近くに見ても 遠くに見ても 美しき 光、闇さえ 従えし
桜
(
はな
)
23
「反戦歌うたっても武器作るなよ」被爆二世が言ってもムダか
23
野に咲くは紫、黄色、白き花 心焦がされ見つめし君は
23
助手席の私を越えて春の山 見えぬ
動物
(
けもの
)
の
呼吸
(
いき
)
に霞めり
23
これほどに 待ち望む花が 他にあらむ 古きより胸に 刻み込まれて
23
開けてすぐじゃなきゃだめと猫殿は銀のスプーンのまぐろ返品/パウチ
23
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