帰途の車窓 師走の宵は 既に闇 映るは乗客微睡まどろむ席
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秋深し くすみてよかれ うつろいの 言の葉つまる 妻の手をとる
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焼酎のソーダー割に柚子ザクザク「酔いどれ天国」一人気ままに
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哀しみに刹那打たれて落丁の次第に増えし人生を生く
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マツバギク 花の命の 短きや 朝な夕なに 水替えれども
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4.2kg このの命をあきらめない なんでも食べな どんどん食べな
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批判することは簡単トゲトゲをもて余してはスマホをさわる
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冬小雨乾いた空気に湿り気を 呼吸は楽に咳も落ち着き
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短日の四時にはすでに灯り付けなぜか忙しく厨に立てり
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雨あがり 空に浮かんだ 三日月が こちらを見つめ 明日へいざなう
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黒すじをよけておろした縦割りの残さる大根何にしようか
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パンプスの先に茶色にひからびた落ち葉がついて冬は間近し
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熟練の技に ひととき見惚れたり 平日限定ステーキランチ>母とバースデーランチ
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小春日に 透けて届くや 温もりの ひかりのなかに 君は微睡む
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霜月の夜空 冴へをる 一等星 南に土星 フォーマルハウト/魚座の一等星(フォーマルハウト)
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あの頃は良かったなんて言うようにいつの間にやらなってしまった
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文字数が合わずに検索 図らずも知らぬ言葉を知れる楽しさ
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ぬるき湯に浸かりて ゆるき幸詠う 忘却の路 そっともどりつ
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ゲジゲジはもう出てこないカメムシも枯れて動かずちょっとさみしい
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日中の友好を願い「大地の子」名優逝けど光る霊魂たましい / 仲代達矢氏を悼む
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大切に想えるものがある日々を 与えてくれたのは愛犬いぬでした
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繁忙期 貴女の笑顔が 続くよう 支える想い 更に熱くし
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クリスマスツリーを飾るセンスなく子のサポートに徹するわたし
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くもり空 月は清かに 見えねども シリウスあかるき 今日から師走
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道すがら紅葉もみじの葉先にハイタッチ心豊かに生くも還るも
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今日からが十二月でももうすでに飽き飽きしてるクリスマスソング
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真っさらそらには 太陽のみ光る 師走の朝の 暖かき冬
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いつ頃か 白髪混じりの我が髪も ロマンスグレイ穏やか染まる 
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窓に寄り 鰯雲見れば 君が弾く チェロの低く 空に溶けゆく
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王林がビール飲んでは「たんげんめぇ」こんな可愛い訛りにひかり
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