この短歌うたを投稿する日が来てしまう ずっと前から準備していた
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独身と独居女性の差を言えば傷の手当を一人でする事
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母親は過去に与えてくれた人娘の怪我にごめんねと言う
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うな丼は父の日祝う贈り物 土用丑の日卓に昇りぬ
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30年前の君から 今届く 宇宙の中ではすぐ そこに居る
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幾重にも枝分かれした路線図の隅で所在なさげな「よこはま」
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病院で夫の検査の結果聞く いつになく横顔かおおだやかな彼
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手術する夫はすでに病院へ 追いかけティッシュ一箱持って
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電車行く緑の川を泳ぐよに 流れのはてに夫待つ病院
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丁寧にマキロン吹いて手当するガーゼもテープも百均だけど
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其処此処で ラムネの瓶に 閉じ込めた 夏が噴き出す 陽に溶ける街
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八日目の 蝉臥す ここは土の上 気高く生きた 日々に想いを
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スマートな つばめ羨む鳩の居て 地上の鳩に憧るつばめも
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りんごちゃん心底母性の濃ゆいひと今日一番の感動となる
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愛したい縋りつきたい「誰か」とは結局いつもあなたであって
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屋台気分 お好み焼き(レンチン)を立ち食いで 煮浸しコトコト煮ていたゆえに
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クワガタやかぶとを育てた幼き日 蝉取りはしゃぐ子ら見て驚く
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おきにいりの「きゃっとたわー」に のれたのよ よかったチビ猫 そこ好きだよね
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トイレまで九歩の距離の往復に 母の筋力守られている
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洗濯をしてよいシルクの手軽さではじけて消える炭酸の泡
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テレビない昭和のこどもの楽しみは花火に興じる涼しき夕べ
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パンジーに隠れおりたり蝶二頭 帰宅の我を飛びて迎えり
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目覚めれば東の窓から金の朝 はちみつ色の妖精の道
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梅雨明けて山のヒグラシ目覚めれど星降る夜は温燗ぬるかん恋し
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久しぶり自販機で買うコカ・コーラ釣りはたったの二十円かよ!/マジ驚いて
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あれこれと試してみては気に入った靴だけなぜかサイズ欠けなり
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ベランダに干してる梅を見張るから今日はどこにも出かけなかった
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君の乗る小舟を沖へ押しやった。もう一緒にはいられないから
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真夜中に 今日一日を 振り返り まだまだいけると 意気込み眠る
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あれこれとパン屋で選ぶ家族分 子どもの頃の楽しい仕事
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