丁寧に愛情込めて育てても伸びぬ実らぬ咲かぬ子もある
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お年賀の 焼酎の栓 開ける夜 芋の薫りが 気持ちを癒す
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食道を熱して下る大根を ビールで追わん寒夜の夕餉ゆうげ
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今は無き仕事は「写植」子育て期 追い立てられし日々の懐かし
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日々追われ中途半端な子育てもははの愛にて子等健やかに
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束ねたる規定の髪は一尺を超えて初めてウイッグになる
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寒風に 軒につるされ 大根の 揺れる動きが 癒しを誘う
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大切な 君が生まれた 今日の日は 私の心 暖かくする
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家族写真 いるはずだった 吾子の分 猫が一緒に 笑っているよ
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幼子がママとはぐれて泣いている 私いつから泣かなくなった…?
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「いいね」より温かいのは三十一文字スマホの中に咲く花の雨
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八百屋には 最前列に 苺あり 嬉しい季節 春まで続く
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寒さうに見へる裸木はだかぎ 陽を浴びるために 枯れ葉を脱ぎて越冬えっとう
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星影を目隠しす如 膨らみぬ 雪催ゆきもひの雲 寒夜かんやを覆ふ
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いよいよに小さなアパート二人だけ 新婚生活戻ったようで
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白菜が 食べたい冬の 街道で 天理ラーメン 看板嬉し 
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七草粥 想いを込めて ただ食めり 「みんな元気で ありますように」
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旧友と再会もある体操会休憩とりつつシナプソロジー
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息子から 少し早目の 贈り物 幾つになれど やはり嬉しく
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餓鬼のよに芽生えた執着払っても払ってもまだまとわり付く闇
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幼日おさなびの雪の夜 もしも積もったら 雪だるま作ろうねと 姉と
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毎日の晴れて乾いて冷え込んであいも変わらずただ冬らしく
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冬晴れの温い日差しにくすぐられ綻ぶ紅梅うめ可愛かいらしきこと
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悪くない情緒不安定は君じゃないその原因が君じゃないから
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「わたしのお母さんはおばあちゃんです」ちょっと恥ずかし次女の作文
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家族でのイベントなりし餃子包み 今はひとりで老い二人分
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風の陣 春に急かされ冬の街 眠れる桜は夢の途中で
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肉まんとピザまんどちら 食べますか おっさん二人 真剣悩む
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私はね、この顔が好き 懸命に生き抜いてきた履歴書だから
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一日の用事を終えて一人時間 静かな部屋で飲む白湯うまし
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