最後までやり切って行け、さもなくばその青春の亡霊となる 

やはらかに寄せる光に 包まれて ながきまつげの 影さへいとし 

人間の心と心を繋ぐにはまだ有線が主流らしいね 

星座とか見えなくていい ただ君を連れ出すための理由が欲しい 

あぢさゐの花さきそめて梅雨ちかくわが身世にふる雨だれの音 

願はくは花のなかにて酔ひ死なむみつばちほどのひとにうまれて 

目印のパンを食べたのあたしなの 君を帰したくないの、ごめん 

セックスをしないと出られない部屋で君と餓死することが夢です 

明日を思う 白昼の夢 幻の 来ない明日は 夢幻なり 

ふっかつのじゅもんは覚えているけれど 唱えてなんかやらないよ死ね 

あぢさゐの花にこころをたとへまし憂しと見し世のうすむらさきの 

君が言 戯れだとは 思わねど 春の終わりに おもひみだるる 

きみの抜け殻と一緒に心中する ほんとのきみは来なくていいよ 

この世界、はじまりが主であるならば 終わりはせめて僕らふたりで  

鏡像の君は白より白い黒 僕は黒より黒い白だね 

乳白の 双丘に生る 汝が苺 甘さに酔へり いとしさに酔へり 

目の前を横切る蝶を大袈裟にける触れても痛くはないのに 

「月が好き」貴方がそう言ったから 私は月に思いを馳せる 

わたしよりすこし不幸でいてくれる間はやさしくしてあげますね 

波風にかたち消えゆく時もあり たださもありなめる泡沫を 

ひとりではできないことをしてみたい例えばキスとか心中だとか 

平穏である前提で立てている吹き飛びそうな軽さの予定 

帰宅して充電コード突っ込まれ血が通ってくスマホと私 

寝る前にブレックファーストブレンドの紅茶をいれる程度の悪女 

なめらかだ 最後に泣いた日のことを思い出せない程の人生 

傾いた月を睨んだ午前四時 まだ置いて往かないでよと 

くらやみでうまれたこどもはひかりから逃げようとする習性がある 

かみさまにもらったノートを一文字もうめられないまま地獄におちる  

ひきがねを引かせたくせに誰よりも悲しい顔をするずるい奴 

無いより良い、明日も人でいたいから。朝晩食後寝る前、四錠。