窓帷カーテンひらかば しとどなる窓外そうがい 春暁しゅんぎょうを濡らし そぼ降る雨/しとど=びしょ濡れ
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母さんの好きな花だね山桜ここならきっときれいに見える
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ミモザ咲く 春の小道を 行く人は 卒業式に 参列す親
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散り残る梅にそぼふる春の雨庭の花蕾も潤されいく
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ぼた餅のあんをこなして黒ゴマときな粉を添えて三種供えり
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身を屈め目線合わせる水仙にご機嫌を問う迷惑かしら
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空睨みこれからと知るそのときに親は届かぬ世の習ひかな
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遅まきに変わらぬ景色の懐へ遠回りして戻り来しかな
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いらないと断る程にもらえてたポケットティッシュをいよいよ買うかも
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原っぱで立ち止まり 見下ろす少女 四葉クローバー探すかの如
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あの頃は幸せ過ぎて友だちを失くしたのってきみはほろ酔い
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ドリンクの添ゑつけの果肉搾りて 指先につ檸檬の香り
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木蓮かコブシの花か迷いつつ自転車を漕ぐ鈴懸の道
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ぽんと出す持病の薬がひとつ立つおやっと思ういい日と思う
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春陽しゅんよういだかれ つぼみゆるまりて 枝紅らむる 神社の桜
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うつぶせの我が背に乗り移り鎮座 猫のおしりは意外と重し
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日々眺む開花の時を急かすよに ソメイヨシノは我関せずと
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売り込みを競う軍用産業は反戦歌聴く暇もないのか
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我の手を離さぬ君の指ほどき切なきままにICU出る/回顧
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幕下の五枚目までは上がってた 郷土力士の引退を知る
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打ち合わせ 終えて飛び込む とんかつ屋 勝利を願い ヒレをほうばり
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眠りから 気合いを入れて 起きる朝 アプリおみくじ 大吉嬉し
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山せまり川が流れてふるさとの駅はもうじき二時間の旅
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片隅に畑の雪は消え残りもう白鳥はいない高空たかぞら
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園児らのぶっきらぼーな歌声と 雲雀の鳴き音空に交差し
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風向きで防災無線5時の曲今日はやたらと澄んで響いて/やーまのお寺の
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沈丁花、柑橘の香と言う我にただ微笑みて君は首ふる
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お返しのホワイトデーは何か嫌それは単なる止まれのサイン
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何年も消息あって暮らせない母の障害『病気』と信じた
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そう言えばガッツリ頭打ったよねこんもり腫れたかさぶた頂上
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