春のゆく花は散り際見定めつ繋ぐ手解く「さよなら」もなく
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疲労感 深夜の国道 山岡家 明日の力に 豚骨パワーを
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美味すぎた鶏白湯麺のレシートを再来店の切符として抱く
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チョトコイと 忙しなく鳴くコジュケイに 春の眠りを奪わるる朝 
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物音に動じず 熟睡す愛猫 よほど疲れてゐたのだらうか
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春雨と共に舞ひ散る花弁はなびらは 新緑のはじまりを告げたし
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ニンテンドーDSふいに出してみるこんなに楽しい物だったとは
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世の中に色んな春色あふれてる 外を歩けばカラーセラピー
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ワクワクを強要される四月かな ヴァニラのアイスが早く溶けでて
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晴れ空の下 走るバスの研修車 桜吹雪のエール受けつつ
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ピーという電子音こそファンファーレ干し終えたなら春へ飛び出せ
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月の灯に白さ消ゆれど仄蒼く道を示せし雪柳かな
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春の晴れ三日続かず それも良し 夜を潤す雨の優しき
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安定の秒を定めた科学者に抗い過去へ人は辿りぬ
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心地き湯加減に包まれし宵 一日ひとひの疲労 心労かす
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無謀でも 寛容だった 昭和時代 木登り遊び 今は懐かし
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雨打たれ 散った桜は 悲しげも 隣に咲いた 藤は輝き
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微睡まどろみて 隣席りんせきの人に 触れぬやう 眠気覚ましに 歌を推敲すいこう
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兄弟がたくさんおって幸せと話す義姉の記憶は幻
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カリカリとミルを回してモカ港へ旅の気分で頭覚ゆ朝
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桜舞ふ バスを待つあゐだに 愚痴をこぼし合ひ 笑ひ合ふ同僚と
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コローの絵の 如き森なり 金色こんじきに  かすみて暮るる この夕雲も
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嬉しさも半分ほどの春陽気 マスク・メガネのフィルター越しの
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一夜明け 明るい陽射し 降り注ぐ 雲ひとつない 灌仏かんぶつの日
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もわもわと 身体からだの毛穴 沸き返る 琥珀の海に 遊びて酔えば
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塩だけの握りが美味い噛むほどに田を持つ人の愛も広がる
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荘厳な直下の滝の天上を目指す稚魚らは砂金なる朝
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春風を彷徨さまよひ 羽化したてのはね休ませつ 花求む初蝶はつちょう
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マンションが建つかと思えば自転車店マジかよ神様オレの為かよ
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日曜の君が残した檸檬の香 枕を抱きてそっと目を閉じ
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