降る中を朝の散歩の柴犬は雪が似合うね目を輝かせ
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「お先に」と誕生日過ぐを報せくる友よ間もなく吾も追いかける
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コミカルに 介護続ける 親友の 基本姿勢は 恐らく愛情
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川べりに 一羽の鳥が 悠々と 夕陽を浴びて 伝えし自由
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耳飾る 可愛い花と 白イチゴ 愛に包まれ 疲れ吹き飛ぶ
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大根と 鶏を煮ている 午後3時 夕飯までの 時が仕上げる
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誰よりも見つめ合ってるキミだもの わたしを一番知ってるね、キミスマホ
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学級の 隣の席の 子も知らぬ 我の一面 Utakataここに隠せり
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「お先に」とライトで合図する指に名前も知らぬ誰かの温度/雪国の温かさ
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冬ざれの野道を行かば一斉に鳥飛び立ちて梢に集く
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冬晴れの 光あふるる岩風呂の 湯気に隠れし石蕗の花 
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明日あすこそは 恵みの雨か 予報観て 渇きぬ草木を気に掛ける夜
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手袋を嵌めても悴む指先を 揉んで擦って電車待つ朝
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冬枯れの 木にも命が 脈々と 枝を払いて 春を待ち侘び
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デイケアでズンバを踊り心地良い疲労と汗に笑顔こぼれる
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月影を覆ひぬ 雨催あまもよひの帰路 頬に一滴 寒夜の涙
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寒い朝石油ストーブ石油切れ石油ポンプの電池切れ嗚呼
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ゆずれない避けたい事と望む事今は何だろ票の行方に
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この苦悩いつか笑える日を待ちて すごろくのコマは 1回休み
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孤独とは卵の殻の薄さにて焼かれるを待つ 夜の火のなか
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単位より音数数える指先が留年のほうへ展開される
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ひたすらに乾燥に耐えるこの地よりひたすら雪に耐える地を思う
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車椅子通れるくらい平らにと降る雪を掃く降る雪を掃く/掃いても掃いても掃いても
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声荒げ朝を待つ間に研ぐ米の白きひかりに「ごめん」をそえて
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暖房の ない体育館 終日の イベント管理 芯まで冷えて
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魚屋にひと皿残る雲丹鮪 宵待ち光るの誕生日
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王将の守りの駒が逃げ道を塞いで負ける それも人生
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湯気の立つ釜揚げ蕎麦を運び来る茶髪の彼の白き指先
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泣きたくて猫を抱けば、僕だけが不純物なり。窓外は銀河
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冬眠の熊の夢らし樹氷みな怪獣になり雪に戯る / 蔵王
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