いいにく1129の日なのに 魚をつつきたる 秋刀魚のわら焼き はらわた旨し
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父の亡き友人偲ぶ 若かりし頃の思ひ出 語らひぬ父母
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何者か 語ることなき そのおきな  微笑みたたえ キジムナー描く
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医学とは進歩めざましく超えられぬ好きに産まれて好きに死ぬ事
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健康になるべく治療を開始してトレードオフの痛みに戸惑う/健康とは?
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ぬばたまの黒き羽にも茜さし ゴミ漁り終え金烏飛び立つ
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枯れ葉散る間もなく 枝を落とされり 街路樹の剪定 理髪の如
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曇天に蓋をされ 秋の温もり包み 寒気かんきを跳ね退く初冬しょとう
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これからが寒さ本番膝痛よそんなに暴れないでおくれ、と
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体力が落ちきる前に片付けをやれの言葉にごもっともです/終活
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ヒュウヒュウと風が冷やかし囃し立て冬将軍と雪女の恋
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目覚めれば 庭一面の銀世界 厳しき冬に覚悟を決める 
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胡麻酢和え。酢と思てたら 白だしドバァー 虚無が創りだす 黒い卵焼き。 / 黒ゴマだった🙄
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タヌ猫が おててでおみずを のんでいる 写真撮りたや トイレ行きたや
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卒業生残したレシピの効能で吾も実行昆布生姜茶
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会食を 終えて再び 仕事場へ 心暖か 事務処理集中
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公園の下 コンクリートの壁に チョークでえがかれし アンパンマン
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変わりなき幸せ想う例年の貰い手の待つ黒豆選別
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白々と弓張月の浮かびたる 日暮れ程なき十五時の昊
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秋の陽を風を吸ひ 黄色くなりぬ軒並みの柚子 冬の訪れ
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なにもかも ひととき忘れてみたかった それは誰にも責められぬこと
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帰途の車窓 師走の宵は 既に闇 映るは乗客微睡まどろむ席
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焼酎のソーダー割に柚子ザクザク「酔いどれ天国」一人気ままに
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王林がビール飲んでは「たんげんめぇ」こんな可愛い訛りにひかり
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年取るとあちこち痛い常体がこだなだべなと慣れて親しむ
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北の国 貰いし土産 食べ頃に インカのめざめ 調理に迷う
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半日で解けきる雪のふがいなさ 役員会の行きつ戻りつ
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受験期にしぶしぶ覚へし古文語が 今役立ちて雨月物語読む
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霜月の夜空 冴へをる 一等星 南に土星 フォーマルハウト/魚座の一等星(フォーマルハウト)
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半月を見上げて路上の缶チューハイ 思い浮かぶは柿の種かな
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