天仰ぎ 春の星座と 目が合へば さき悩みも どこ吹く風か
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あたりまえなんてないんだ母親の笑顔のために介護がんばる
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夜桜が映える灯りも消えた街灯りを点けた会社も消えた
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待つ君の背中に滲む「さよなら」に花の香りを添えて返そう
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ピンク帽かぶ赤子あかご電車中でんしゃなか母に抱かれ春の花束
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ライブにて推し活す如 いっせいに陽を見て開く 酢漿草カタバミの花
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にぎわいを終えし桜のトンネルの若葉確かめ君と道行き
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桜散る時期を越ゑ 十八歳を迎ゑんとす 我が犬の天命
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ライト浴び 闇夜に浮かぶ滝桜 佇む我に花吹雪舞う 
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客先を 目指す街道 つつじ群 紅白並び 華やかな朝
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体調が すぐれぬ貴女 心配し 改善願い 朝の神社へ
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退職し時間はたっぷりあるはずが「やり繰り」してた あの日のみず
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結果待ち揺らぐ心を紛らせていつもと同じ笑み交わし合う
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てってってっ チリチリチリンと 音がする ねこが起こしにくる音がする
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紫のツツジ満開 ちらほらと ピンクと白も いとささやかに
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言語のなき猫の仕種しぐさに 憶測をしては ナレーション入るるつま
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持ち主の元へ戻れたのか 枝に掛けられていた ユニフォームは無く
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縁側に膝を並べし宵の口ビール片手に春のお月見
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熊蜂くまばちが 蜜吸う羽音はおとや 藤の花 庭にでれず 盛りを過ぎぬ
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退勤は初夏思わせる昼下がり 卯月の空に日傘かざして
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笑み揺れてオレンジに染むチューリップ観覧車のまど膝向き合わせ
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触覚で命伝える蟻たちへ切なき人の文明照らす
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神からの怒号は聞かず辿り行け小さな幸に笑う日も来る
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心地よい 風をあびつつ 仕事して ベンチ休憩 無のひと時を
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気がすさむ体きしむをやり過ごす買い出し行ってお勝手立って
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慣れるまで三年かかりし尾張弁 今では我もその一員に
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和らぎの萌黄色から青葉へと 装い変えて初夏に向かう樹々
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春疾風 凍てし涙の乾くころコート脱ぎ去り光纏はむ
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青のとき一番星が瞬いてもうじき夜のとばりが下りる
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暑過ぎず寒過ぎぬ午後エアコンのフィルター洗って気持ちも晴れて
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