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犬の世話以外は何もできなんだ それでもこれが僕の一日
27
落葉
(
らくよう
)
のごとく言の葉降ってこい
短歌
(
うた
)
の種なき 硬き頭に
27
駅前の イルミネーション 見とれつつ 子らの笑顔に 平和を感じ
27
手を伸ばし肩甲骨の間にとペタリと
御札
(
おふだ
)
の初カイロかな
27
「各停」を待ち 通過をす「急行」を見送りぬ 木枯し吹くホーム
27
一日は初詣だぜと友が言うそのおみくじはきっと大吉
27
本棚の隅に追われた英和辞書 学生時代の手垢残りて(年末掃除)
27
年の瀬に 老いたる二人の大掃除 赤き指先息吹きかける
27
音の無き
氷雨
(
ひさめ
)
の
夜半
(
よわ
)
の
窓外
(
そうがい
)
や 星の無き空
雨滴
(
うてき
)
落つ竿
27
本心を飲み込まず 吐息の如く 密かに
三十一
(
みそひと
)
に
認
(
したた
)
むる
27
久方の 雨の早朝 鮮やかな カイヅカイブキ 緑濃く伸び
27
父母を父母と呼ぶこと出来るそれって当たり前じゃないよね
27
真っ白なまが玉のような形して茶の花咲けり初霜の朝
27
雨雲に解放されて青い空冷えきった気を日差しが
温
(
ぬく
)
める
27
電話口 後輩の声 懐かしく 深夜残業 頑張ったよね
27
雲早く 強き風刺し 山が泣く 赤城を覆ふ 白き風花
27
玄関は吹き溜まりなり 帰り来て最初の仕事落ち葉の掃除
27
吹く風に飛ばされ来たか庭の隅アシナガバチの死骸が二つ
27
いつしらに施設の暮らし一年に
義姉
(
あね
)
の肌着の名前薄らぐ
27
裸木
(
はだかぎ
)
になりぬ 初冬の
百日紅
(
サルスベリ
)
牡鹿の角の如
美麗
(
びれい
)
なり
27
日が暮れる冬至に向けて下降する もうすぐ足が底に着く頃
26
母娘とも合同供養墓入るのに二人の遺影を描いて遺した
26
寒つのる手袋マフラーニット帽 枯れ草かしぐ北風の朝
26
雪の朝もう騒いでる猫さんも外に出せとは言わない今朝は
26
イチローの名言出して励ました部下はあっさり辞めてしまった
26
街中
(
まちじゅう
)
が
唸
(
うな
)
りを上げる沈みかけお月さんだって飛ばされそうだよ
26
散りし跡 細き葉伸びて 春を待つ 舞台降りし彼岸花の冬
26
やさしいと優しくないの僕がいて、やさしいだけの僕でありたい
26
フィクションとノンフィクションの境目を探らないでね醒めちゃうでしょう
26
冬用のおそろいスリッパ買いました 季節の支度のわれの楽しみ
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