お互いに 忙しくなり 連絡もままならぬ友 元気でいるのか
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この国は どこに向かって 進むのか ニャーと鳴く愛猫きみ  無垢な心で
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考えて 無になるくらい 悩みつつ 藤沢の海 一人で泣いて
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春風にベランダ干しの布団さえ 右に左に揺れて喜ぶ
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辛口のジンジャーエールと焼きたてのピザで乾杯春の始まり
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殺すなと 描いた太郎の 缶バッジ 見かけて少し 泣き面に 春
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あと5キロ痩せて綺麗に春までに! …決意ゆるがす菓子の誘惑
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春色に染めたネイルの手の甲は幼き日に見た祖母と同じ手
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次々と美しい歌詠む歌人 その感性にふれてみたくて
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幼馴染と心ほどける居酒屋の隅っこが僕の避難所だった
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如月の名残りのがんも半分こ おでん仕舞いは春の合図と
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「いつ来たの」何度も父に聞かれるが そのたび笑顔が咲くからいいや
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恵みの雨 ねこはねていて よいけれど キミが眠いは 困ったものだ(薬で)
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雪洞ぼんぼりに むつみて座る 人形の 頬の白さの 妖しき花冷え
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君の事 忘れるために 進学し 新たな出会い 今の礎
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不揃ふぞろいな個性あふれる塩鮭しおゃけの重なる切り身に当たりやはずれ
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洗濯機回っているけど洗剤を 入れたかどうか思い出せない/歳なのか、最近の良くあるある…
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早寝して丑三つ時に目が覚めて 毛布の暑さに春の煩悶
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ヒーローじいちゃんのカサカサな手があたたかい握手で僕に愛を移した
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日焼けあと 薄れた頃に 冬終わり 如月は逃げ 弥生うららか/心と裏腹に
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まぶしげに めをほそめたる ねこのてを そっと握って 気持ちを交わす
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会ふ度に きれいになりゆく姉の子 幼き頃の面影残し
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紅梅の花笠のうえ網目には天海に澄む夕暮れの月
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初鳴きの鶯の声つたなくて梅も笑って花びら散らす
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大型車 巧みに操る その腕は 華奢でしなやか 若きドライバー
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天気予報見ては溜め息 皆既月食 観測す予定日は雨/明日の宵
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80年代 洋楽聴いて 問いかける 過去の自分に 限界値かと
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晴れ間なく ずっと雨降り続いてる だあれもいない わたしのまわり
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堅雪に追いかけ回る童のころ 幼なじみの声甦る
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揺るる車両 母に身を預け眠る子 命を運ぶ 安全運転
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