感覚で投じる票の危うさよ思考を捨てる流浪の文化
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温もりに薄手の靴下はきかえて春を歩けば沈丁花咲く
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暁の豪雨は街を洗浄し 朝の南風はえは滴を払ひぬ
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おおきにと言われた市バス ご夫婦が隣り合うよう席を替わって
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南風はえにより暖められし如月の 今宵の月の傍には昴
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伊勢詣 神秘をまとふ その杜は 懐深く 人を誘なう
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ピーポーが半音下がり通過して見知らぬ人の非常時を知る
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川鵜らはV字に列を編成し 冬を求めてこの街を去り
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ふた探す 隠した場所が 分からない? 昨夜ゆうべだんは 豆炭あんか(久々使用) /中編
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ひび割れた バス停のベンチの端にガムテープ 絆創膏の如
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見る物に ただ鮮やかなる 色あれば 寒さ寂しさ 暖まりゆく
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花粉など気にせず進む快晴の野鳥の森は出会いの連続
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夕焼けの川面に浮かぶ橋のかげ渡月橋にも負けぬと思う
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あしたはさ いちご狩りだと 孫が言い カットメロンを 食後に食べる
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薄紅の 霞たなびく山裾の 眠れる森も目を覚ましゆく
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暮れ六つの公園 春一番吹く 北に見ゆるは 北斗七星
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除雪目印めじるしの棒のテープははためいて曇り空行く白鳥幾多
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店内に 流るる旋律メロディ そばだてり 奏でをるオルゴール『春よ、来い』
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アイメイクしてる場合じゃない季節 今年も来たり ぶ…ぶ…ぶぇっくしょいっ!
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久しぶり息子夫婦と食事せん箸の進まぬ夫のテンション
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今日はまた 音もなく雪は おちてくる 軽やかに しかし明らかに地に
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雨催い 月は朧に薄れゆき 寂しさ募るひとり居の夜
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遊び着のままで舞うよな氷上の十七才のファンキーな笑顔
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微睡まどろみを 降車と共に 置ひて行き 歌を推敲すいこう いねられず
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お刺身を食べてアクティブうちの亀 冬眠しない啓蟄知らず
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なぜだろう趣味は人間観察と言った途端に距離を置かれた
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猫の日に 外は暖か 野良ニャンも みんな幸せに なりますように/猫の日
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風運ぶ花粉をまとう干し物を必死で払う軟弱な腕
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鉛筆画 モノクロームに 色彩を き想像さする 事の豊かさ
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東窓開ければ朝日燦々と気だるき身にも光差しくる
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