醜きも愛しきわが身と抱きしめて午前二時の闇に火を灯す
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顔中にご飯くっつけ笑ってる幼よいくさ知らずに育て
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我が赤のセーターと色が一緒と 赤のブーツを履ひて来し友
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平行線交わらぬまま居心地の良き安寧の日を静かに重ね
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せっせっと低い踏み台作ったよ 落ちた筋力取り戻すのだ!/無理はしない
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降り積もる雪よ僕らの未熟さも埋めてしまえと願う銀河系
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冬ざれの 羽が膨らむ寒雀 梅の枝先春を待てをり 
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厳冬の宵 暖求め 我が膝に丸まりぬ猫 命のぬく
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歳月ときを経てありのままにと受け入れど深き格差に凩の哭く
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曇天をかき分けてゆく白鷺の 羽毛の如き初雪ひらり
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雪来ぬが極まる水の冷たさに指のあかぎれピリリとしみる
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頬を刺す 風感じつつ お迎えに 陽が長くなり 夕焼けを見る
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飛び方を忘れ 枯れ枝に一枚ひとひら 厳寒に耐へをる 赤紅葉
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焼き魚ここまで綺麗に食べるとは匠の技だ 弟子入りしたい
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「そのバッグまだ持ってたの?」ママ友よ一生出汁巻き失敗してろ
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息子から「面白いよ」と差し出さる本で温もる家族の時間
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「お先に」と誕生日過ぐを報せくる友よ間もなく吾も追いかける
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コミカルに 介護続ける 親友の 基本姿勢は 恐らく愛情
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寒太郎(北風小僧の) 山を泣かせて 逃げてゆき 静かな夜宙よぞら 上弦の月
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雪害の あちらこちらの 滞留は わが脳内の 仕組みに似たり
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お題【悲惨】 完璧にマニキュア塗って乾くのを待つにトイレもよおした時
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寒の内 人もまばらな公園で 梅の香りを独り占めする
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腹痛は 休めと神の思召し すこし休んで また走り出せ
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ひだまりで 夢見心地の きみを見て 伸ばしたい手を ぐっと堪える
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暖かき診察室をはしごして出ずれば昏き街は大寒
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あと五分 まどろみ夢の冬の朝 二度寝邪魔するアラームの音 
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生きるため いっしょうけんめい たべている ねこたち見習い 豆乳とビスコ
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寒い朝石油ストーブ石油切れ石油ポンプの電池切れ嗚呼
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ゆずれない避けたい事と望む事今は何だろ票の行方に
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この苦悩いつか笑える日を待ちて すごろくのコマは 1回休み
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