牡丹雪ほとりほとりと落ちる午後 淡く溶けゆく道の寂しき
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眠れない眠れないから何かして上手く行かずに追加の眠剤
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大寒の 睦月の夜に震えつつ 遠き灯りに家路を急ぐ 
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傘鳴らす 雨音は腑と しづまりて 凍へる夜さり 初雪の帰路
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横断を さき手を挙げ 渡る子の 交通ルール守りぬ笑顔
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穏やかな優しい曲を選ぶ朝 寒波と頭痛は一緒に来るから
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朝の土曜二階の音で目覚めればどうやら掃除機買い替えた音
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母眠る十勝おとなう飛行機とバス予約して待つ春彼岸
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グラタンはホワイトソース作りから認知予防にせっせと料理
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葬送のリフレインだと言う母にフリーレンだと今日もリフレイン
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職場には 連れては行けず 見送らる 犬にとっても 寂し平日
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あかき花咲きぬ去年こぞまで 山茶花さざんかの切り株からは 悲涙の匂ひ
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冬の家事 動き出せない朝 まずは熱い紅茶で内からぬく
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虎落笛もがりぶえ 奏でをる戸を摺り抜けて 部屋の暖気にくるまりぬ風
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巻き添へを食らふも 悪気の無き人を許し 運の無き事と笑ふ
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ジーパンの君しか知らぬ友達の震える喪服 薄い三日月
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ひらひらと雪舞い落ちる露天風呂 寒波さなかの命の洗濯
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我が猫を 腑と見失ひ 物陰を覗けばそこに 日々かくれんぼ
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「10分だけ」思って ひざに乗せている ひとより高き ねこの体温
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麹から 甘酒作り 挑戦し 自然の甘さ 身体に優し
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ほろ苦き 大地に芽を出すフキノトウ 春の息吹きを噛みしめる宵 
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円安もパンダも雪も渦巻くにポピュリズムへと真冬の解散
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病院で 元気に話す 患者さん「◯さん来ないよ 具合悪いの?」…って…なぜ?😒…
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偉そうに のけぞる父の手のひらの震え思えば怒り溶けゆく
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「生きている しくみがわかる 生理学」 タイトルに惚れ買った医学書
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冬ざれの 狭庭に出る蕗の芽の 萌ゆる緑に春を見つけたり 
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雪降るか降らぬかの朝時をうやかんに手かざしぬくめつつ待つ
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曇天をかき分けてゆく白鷺の 羽毛の如き初雪ひらり
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雪来ぬが極まる水の冷たさに指のあかぎれピリリとしみる
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平日を 泳ぎきるため 休日に 息継ぎだけして また人の波へ
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