布巾ふきん干し振り向く夜空に沈みそな思わず見惚みとれる赤い三日月
28
温室に滴る苺の甘さほど想う気持ちは夏を待てずに
28
逆境に負けぬ強さが吾の武器と 言い聞かせては憂い振り払う
28
ささやかな夢に酔ひたし輝々ききの春あてなき浮世に花を愛でつつ
28
音曲おんきょくに 詩歌に絵にと うたわれし 桜は生きむ 時代を超えて
28
正義とか平和を本気で語るのがテレビの中のヒーローだけで
28
リンリーンガタンギュインと言いながら路面電車をいてる園児
28
影さえも溶け合うほどの夫婦って花まんまるの人生だろな
28
ふわふわと 桜並木を 風に乗り舞ひぬ 子らの吹きぬ しゃぼん玉
28
一隅を照らす灯りかボランティア独り居訪ね溶けぬ闇あり
28
指さしてずどんと引き金引いたらば大雪山に夕焼けおちる
27
スギ終わりヒノキまでの隙突いて布団にうららな陽をたっぷりと /花粉はまだ続きます…
27
にぎにぎと はなのもとにて 宴持たむ 花も人世ひとよも はかなくあれば
27
夜明け前 右の腰の上 ねこがのる 生命のぬくもり 生命の重さ
27
柿の木が二本切られて恥ずかしいほどに露わな我が家我が部屋/キャッ!
27
雪国の林に残る雪間から 真っ先に春告げるフクジュソウ
27
涙から笑顔に優美満開は2位発進の春色の自己
27
自分ではツヤと思えど人からはテカリだとしか見てもらえない
27
年なのになんでそんなにツヤツヤとしているのだと禿見て言うか
27
駅前のバスターミナル 満開を迎るソメイヨシノにむる
27
「ストップ」は春にきかないブルーベリーわがままに枝緑をのばす
27
もうすぐに春が来るのも待てないとカタクリの咲く丘も見ないで
27
スリットを割ってチラリと真っ白な花色見せる辛夷の蕾
27
明日から 君と離れて過ごす日々 きょうは一日くっついて居よ /入院前日 愛猫へ
27
桜並木を背景に ランドセル背負ゐせをいし子 カメラ見て含羞はにか
27
春風を切り走行す 気持ち良さげな自転車と すれ違ふ道
27
風に揺れる薄紫のハナニラのミステリアスな風情に魅せられ
27
振り絞るような 母の涙声 耳を離れぬ 「バイバイ、ミクちゃん!」(タヌ猫の本名)
26
盛りには白くかがやく木蓮が燃えさしのよに何で散るかな
26
クロッカス踏んづけぬよう玄関の脇道歩く毎年のこと
26