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抽斗
(
ひきだし
)
の整理 宝探しの如 失くしたはずの 記念の硬貨
28
二日間 メールを開けず 仕事して 週明け未読 百件超えて
28
五日間、家族で閉じこもる贅沢 熱の喉へとプリンが溶ける
28
面会の十五分ほどちぐはぐな義姉の話題は帰宅に尽きる
28
密
(
ひそ
)
やかに降る春の雨 花開き浮き立つこころ鎮めるように
28
夕焼雲 絵の具を溶かす如 茜色に
染
(
そ
)
む 西空の芸術
28
かりん茶の湯気に喉をあずけつつ「悪くないよね」インフルの春
28
布巾
(
ふきん
)
干し振り向く夜空に沈みそな思わず
見惚
(
みと
)
れる赤い三日月
28
温室に滴る苺の甘さほど想う気持ちは夏を待てずに
28
逆境に負けぬ強さが吾の武器と 言い聞かせては憂い振り払う
28
目の前に迫る手術日
昂
(
たかぶ
)
るこころ 短歌詠みつつ平静保つ
28
変はりゆく 街並みの中 桜咲く 古戦場のみ 置き去りにして
28
待ちまちて春が来たなら何しよう花見・野歩き・友のお見舞い
27
ぶら下がる父を見上げて震えても何も出来ない夫だった人
27
雨止みて 朝日を浴びるアスファルト 虹色光りて春の匂ひ発つ
27
やんでると見まがうような降りでさえ傘にはちゃんと雨粒の跡
27
インフル
B
という春休み 五日間家族の声で満たす喜び
27
スギ終わりヒノキまでの隙突いて布団にうららな陽をたっぷりと /花粉はまだ続きます…
27
にぎにぎと
桜
(
はな
)
のもとにて 宴持たむ 花も
人世
(
ひとよ
)
も
儚
(
はかな
)
くあれば
27
夜明け前 右の腰の上 ねこがのる 生命のぬくもり 生命の重さ
27
柿の木が二本切られて恥ずかしいほどに露わな我が家我が部屋/キャッ!
27
駅前のバスターミナル 満開を迎
ゑ
(
え
)
るソメイヨシノに
染
(
そ
)
むる
27
困難な場所を選んで咲く故か 線路内には目を引く緑
27
音曲
(
おんきょく
)
に 詩歌に絵にと
謳
(
うた
)
われし 桜は生きむ 時代を超えて
27
粛々と葬りは進み益荒男でありし君へと香を手向けん
27
引き連れし 春の
陽光
(
ひかり
)
に 雪解けて
紅
(
あか
)
き
絨毯
(
じゅうたん
)
冬椿
(
ふゆつばき
)
かな
26
年度末 締切迫る 協議書を 作製しつつ ランチはおかき
26
振り絞るような 母の涙声 耳を離れぬ 「バイバイ、ミクちゃん!」(タヌ猫の本名)
26
盛りには白くかがやく木蓮が燃えさしのよに何で散るかな
26
指さしてずどんと引き金引いたらば大雪山に夕焼けおちる
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