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花冷えに ちま猫ちゃんは さんかくの おにぎりになる おててはのばして
28
離れない
流氷
(
こおり
)
のせいか北風のやけに冷たい卯月朔日
28
通院をメインディッシュに一日を盛りつけている老後のふたり
28
桜蕾
(
おうらい
)
に降り注ぎぬ 恵みの雨 潤ひて 満開まで待ちぬ
28
らっきょうを 添えたカレーは 春の味 疲れも取れて ギア入れ直す
28
通勤路を潤す 菜種梅雨の朝 雨靴と傘とをお伴にし
28
はしゃぐたび背徳という氷柱落つ 僕を刺しぬく春の陽だまり
28
朝露に にじむ街の
灯
(
ひ
)
宝石など 持たないだろう うたかたの人
28
風を切り
過
(
よぎ
)
りぬ車 降り積もる
花弁
(
はなびら
)
を巻き上げ 花飛沫
28
パンパンな ボンボンドロップ シール帳 石油なのでは 有事なる今
28
幾たびか 花は生まれて 花は死に 弔いて行かむ 絵筆に
託
(
たく
)
し
28
毒親の歪んだ愛に育つ子は一生愛に不自由するなり
27
トゲのない言葉を探す会話するへとへとになる今日も一日
27
宅配で届いた空色ブラウスの清々しさが眩しい雨の日
27
薄っすらと汚れ具合も布製の文庫のカバー手に心地好し
27
ぽつねんと庭先に咲く花桃の紅白濡れて門出の
朝
(
あした
)
27
実体の無きまま ふわりとした君に
暁
(
あかつき
)
逢ひぬ
黄泉
(
よみ
)
を旅して
27
今月に入って「すき」と告白を数えきれぬはエイプリルフール
27
病院で近況報告『舅死す』知っていたのか静かに聴いてる
27
小夜雨のテンポ早まり安定の君の寝息を数え夢見る
27
曇天に見上ぐ桜で雨宿り奥の枝先ヒヨドリが来て
27
レンギョウの黄はまぶしき光となりうつの
脳
(
こころ
)
にまっすぐ刺さりぬ
27
軽快なミシン作業で過ごす午後おもいがけずに時を忘れて
27
出会えずに闇夜の空を見上げては春の満月恥ずかしがりや
27
気が付けば真円となる月ありて
月読
(
アルテミス
)
の船今一廻り
27
立ち寄り湯人のまばらな薬湯に知らぬ媼と桜を語る
27
店先に早も飛び交ふつばくらめ
去年
(
こぞ
)
のお宿の手入れ
忙
(
せわ
)
しや
27
止まり木の愛を掴んで待ち人に飛び立て永遠の輪廻の果てへ
27
水仙がみんな前向き口揃え春を歌うよ黄色い声で/ラッパ水仙
27
だめだめに飽きたらおいで僕の店黒猫がいる照明店だよ
27
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