街路樹の なんじゃもんじゃの白し花 雪の様に落ち 早苗月来る
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推敲を重ね重ねて無常かな削った後に何も残らず
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今月は経過観察二つ三つ一喜一憂引き分け一つ
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雨の中帰る友とは次に合う約束をせず「またね」もいわず
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だんだんと少なくなりゆくハイハイが 急に寂しく動画など撮る
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キミのこと1秒ごとに好きになる ときめきを何度も繰り返す
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突然に、夏が来たなら、仕方ない サンダル履こう ビールを飲もう
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音もなく ひたすら真っすぐ 伸びてゆく 飛行機雲は 今日は無口だ
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いつだって自由でいいさ ふりこのようにのんびりゆれる長い尻尾
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タンポポの綿毛とばして日が暮れて買い物袋と君とご帰宅
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しょうが焼きの肉炒めつつ 脳内は 明日の売り出しの献立組めり
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思い出は 写真が良いよ 動画より いつも一緒に 居られる気がして…
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新年度 部署が変わりて 早帰宅 春の夜長に 自由を得たり
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あそぼうよ ぼーるくわえて もってくる ちま猫ちゃんは 積極的ねこ
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列島に何かが起きる。地球にも、宇宙規模でも始まっている
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一年間ネームレスだった街路樹に答え合わせのような花びら
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し方を夫と語りて呑む夕げ 言いたき事もお互い様と諭す歳月としつき
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親の目を盗む一歳おてのもの 明け方突然響く目覚まし
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Utakataが いつしか真ん中センター 生活の 聴いて話して 落ち着く居場所
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美しい鎖骨を持った後輩が二重手術をしたこと明かす
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人型の介助ロボットあぁいつか。地球の上にいること忘れ
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キティーの布団?その返信が嬉しくて覚えてたんだそれだけでいい
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娘から返信が来た祝盃は泡さくら色ピンクのビール
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愛犬の眠るそば咲く小手毬の白き弧の橋わたりて逢いたし
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ハンガーがベランダガラスをノックする 春の嵐の不法侵入
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ねこそだて ときには色々あるけれど かわいいわが 日々是好日
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デイジーの群れに紛れて一輪の クリサンセマム美しく咲く
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「千の風…♪」 歌いながらの 墓参り 君去りしから 百箇日となり
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丘は萌え ツツジの瀧に 霞む空 芝桜咲き 薄紅の川
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もうふさん争奪戦にまけたねこ おみずをのんで こころ落ち着ける
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