水仙ナルシスは犬に小水かけられて むっとしてをり桜待つ春
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川鵜らはV字に列を編成し 冬を求めてこの街を去り
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寿命乗り越へし愛犬との人生続く奇跡の日々を噛み締む
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あたたむる役割放れ 羽撃はばたひて ホーム下落つマフラー 哀れ
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「一」足せば「辛い」気持ちは「幸せ」に 下は向かない前に進もう
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つまらないことは考えないことに挑戦をする古希若いから
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車窓より降りそそぐ陽は暖かし 春が手を差し伸べる如月
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夕焼けの川面に浮かぶ橋のかげ渡月橋にも負けぬと思う
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西の空 下弦の月を 眺めつつ 明日を想い 珈琲含む
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泣きながら震える声で「お母さん、今行っていい?」察するに余る
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除雪目印めじるしの棒のテープははためいて曇り空行く白鳥幾多
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感覚で投じる票の危うさよ思考を捨てる流浪の文化
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温もりに薄手の靴下はきかえて春を歩けば沈丁花咲く
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暁の豪雨は街を洗浄し 朝の南風はえは滴を払ひぬ
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おおきにと言われた市バス ご夫婦が隣り合うよう席を替わって
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気にせずに いられた時の 懐かしく 祭りの陰で 武器売る準備
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インド刺繍 その美しさ 魅了され 遠い異国に 思いを馳せる
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ヒヨドリに花芽を食まれ紅椿 一輪二輪春を待ちをり
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選手らの背を追うドローンは戦場で 兵士を襲う恐怖ともなり
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ひび割れた バス停のベンチの端にガムテープ 絆創膏の如
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見る物に ただ鮮やかなる 色あれば 寒さ寂しさ 暖まりゆく
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花粉など気にせず進む快晴の野鳥の森は出会いの連続
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薄紅の 霞たなびく山裾の 眠れる森も目を覚ましゆく
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暮れ六つの公園 春一番吹く 北に見ゆるは 北斗七星
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南風はえ吹きて予報は伝ふ五月並み ベランダに出て確かめてみる
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きらきらの波間に鴨は揺れながらそろそろ帰る相談してる
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店内に 流るる旋律メロディ そばだてり 奏でをるオルゴール『春よ、来い』
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シャクシャクと水菜をサラダで食めばもう春がきたごと軽やかな口
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はちみつに生姜を入れて湯を満たす気だるき朝に気合いを込めて
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茜雲広がる風景君からの1枚今でも待ち受け画面で
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