体調の悪い時には辛いんだ よりにもよって仕事立て込む
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窓開けて入る空気は冷たくて雪の匂いがする雨の夜
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眉の位置ちょっと違えば別の人福笑い術使って直す
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ベランダに 五つ連なる紅き実の 寒風の中干し柿を干す 
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数多ある歌を読み 自作を投稿 楽しきことの詰まるUtakata
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人ひとり動かすことはらくで無く寝返り排泄入浴しかり/ニュースからふと思い出して
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青空と 公孫樹いちょうの黄色見るにつけ 戦禍の国が思い起こされ
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今少し 眺めたきかな 遠き日の 夕雲に似て 山のに沈む
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誰しもが自分の姿をそこに見る 百二の母をあやめた人に
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空気澄み 風も冷たい 夜空には 星が輝き 明日の力に
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「分からないきみの気持ちが分からない」芭蕉風味で別れたカレシ
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結婚し、妊娠流産、離婚して、再婚、出産、 出産、離婚
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初雪を覚えて幾年いくとせ生きただろう娘と雪が円舞曲ロンド舞う夜
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昨晩は咳で目覚めることもなく どうやら抜けたか風邪のトンネル
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改札の外は 突然の秋雨 お守りとなる 折畳み傘
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ほんさき心の棘の除かれて 見やる夕日の美しさ増す
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素の笑顔 引き出したいと 願いつつ 貴女を想う 静かな夜に
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履歴にはわずかに話した跡がある削除した事後悔している
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手術後の犬の呼吸を感じつつじっと添い寝をしている夜長
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反論を飲み込んだ日のスーパーで長ねぎグッと折り曲げている
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晩秋や ひむがしの空 オリオンは 大凧の如 昇りゆく夜半よわ
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日陰でも錦木赤く晩秋に秘めた小さな想いを織りぬ
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限られた 時間の中で 人は皆 命を燃やし 言葉をのこ
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銀杏の葉君の想いが乗せられて便箋となり吾の元へ着く
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大根をおろさぬだけでもらくだなとさばを煮ながらそんなことなど
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甘い甘い キャラメルオレを淹れて活 前向きでGO 気を強く持て
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高齢化 活動を終えし 団体の 涙で挨拶 もらい泣きして 
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蒼い蒼い ディープブルーの湯に浸かり 今日の疲れよ 溶けてなくなれ
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顧客先 金魚二匹 睨むよう 餌を欲しがり 必死の形相
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砂時計さらさら流れる心地して まだいかないで 連れてかないで
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