雨粒が車のルーフを敲つ音は 冬の終わりを告げる調べに
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その歳で恋愛なんてはしたない田舎者ほど堅きを演ずる
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重力に逆らって回せこの地球 美しさって後からくるね/五輪
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春色の陽射しに背中押され行くリハビリ散歩で気持ちもほぐ
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雪だるまサングラスかけラケットを持たせて映す孫の青春
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暮れ六つや 天辺にづオリオンに 近し冬の終はりを感づぬ/午後六時
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ひなたには 満開の梅 見つめつつ 桜と喜び 孫がはしゃいで
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在りし日のバレンタインデー 「私らは最強^^▽」と書き 友へ贈りぬ
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お返しは近いうちに作るから 料理男子息子がレシピをあさ
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また一年よろしくと 手製の本命 つまに贈りぬ 二月十四日
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夕映えに しおは満ち行く 七度ななたびの 転生せむと おみなでいたし
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また依頼… 畑違ひの 仕事来て 数字と曲尺かねじゃく 頭はパンク💦
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バス停のおじいちゃんの笑顔こそこの街に咲いた 最初のさくら
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コーヒーに「昨日」を溶かしてはちみつの厚い光で今日をはじめる
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まだ暗い 部屋にひとりの呼吸音 宇宙そらとわたしの 秘密の時間
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目覚むれば すり寄り喉を鳴らしをる猫の癒しで 始まりぬ朝
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枝垂れ梅のトンネル抜けて吹く風は戻りし寒さと芳香乗せて /梅林にて
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今もなお時を刻めり腕時計 手にとる朝に早春の風
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ピーと鳴り炊飯ジャーを空けた後卵一個で地上の奇跡
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時間なき 我をみかねた カフェ店長 ひと休みしな クッキー差し入れ
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雪に耐え春の日差しに残り柿受験の子らよサクラも近い
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忘れ物してきたようで落ち着かず春の私はちょっとせつない
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和服着た 清楚な人と すれ違い 貴女を想う 祇園の小路
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うっとりと メロンの如く 美しき ひびりたる 失恋も有り
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襟髪をつかまれるよにふりむいた 確かにそれは沈丁花の香
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残雪を 押し上げ開く福寿草  温む大地に命を灯す 
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椅子の背に掛けたタオルを引っ張って落として敷いて座ってる猫/いつもいつも
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物なんていらない君の言の葉が もらえるのならそれで十分
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笑わずに教えておくれチケットを買うところから離陸するまで
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そういえば帽子で足らずマフラーもヘアドネーション気づかぬ理由だ
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