歳経ても ゴルフの誘ひ受けし夜は 心躍りて遠足前夜 
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旅をしてひとりの時間終わったら我の任務があることのさち
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低空の飛行機の腹に手を伸ばし くすぐりたくなる皐月晴れの日に
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半ドンと聞いても響かぬ人ばかり 昭和の土曜 午後は快晴
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庭に咲く八重のどくだみ滴あり雷雨の後の夕陽に映える
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肉塊を気合で締める試着室やはり無理ねとため息が出る
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汗ジミが帽子にくっきり白い線散歩の吾に夏が来ている
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ピーナッツバターを買った 実家では出来ないことが出来てる夜更け
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こんなにも死んだ親父に似てきたか…カラオケ動画の吾亦紅我もこうなる
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一夜寝て拙歌改作思いつき手を加えるかただ悶々と
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図書室であなたがくれた水色のガムを見つけた二十五の春
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現実と重なる歌詞と情景にざわつく心まぼろしをみる
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鼓動ごと 外へ奏でる 産声に ようやく会えた 茜さす君
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春の午睡 慌てて起きて外を見る 葉ずれの音が雨に聞こえて
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同窓会この爺達にあれこれと想い悩んだあの頃可笑し
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クールビズ 去年のズボンが ギリ履けた しゃがむのちょっと 気をつけないと
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雲のみちゆく若鳶幸あれと遠く見送る春の夕空
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いつだれがのぼるのかって思ってた塔に今のぼりきみに手を振る
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もう好きじゃない振りばかり上手くなり 友の顔して交わす乾杯
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黄昏は駅ビル巨大なターミナル無きものにされバス行き交いて
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見上げれば はるか頭上の いのち綱 その先の空 とんびの一羽 「吉作落とし」
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割り込んで 悪びれもせず 前に立つ あなたの気持ち 知りたくもなる 
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曇天を嗤う余裕のない俺に微笑みかけた忘れじの君
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人に会う明日あすを考えて動けない 積もる洗濯 何を話そう
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ああまた誰かが慰めに失敗したのか二度目の雨に濡れながら思う
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しあわせは子猫のかたちいるはずのない温もりをただ祈るだけ
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海岸で犬に拾われくわえられ振り回されて第二の人生
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放課後の 窓に映った 二人きり 世界が少し 狭すぎてた日
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あなたさえ あなたらしく いられたら 地球ここじゃなくても きっとしあわせ
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腹いっぱい食べて運動して食べて燃費のわるいカルマの輪廻
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