Utakata
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横殴りの雨を高層マンションの窓から見やる飽きずに見やる
14
この青じゃないと泣く子のパレットに涙が落ちて青よりも青
20
雨風に 大きく揺るる枝先の 黄色く色づく柿の実たわわ
15
言い返さないのはレベルが違うから ごめん遊ばせ、星が綺麗ね
23
宇宙より迎えの船の来たるごと富士の
白嶺
(
しらね
)
に浮く吊るし雲
12
恋焦がれ 金木犀の雨の中、君に伝える言葉を探す
19
雨の日は金木犀が良く香る
背
(
せ
)
なにまといて買い出しに出る
26
駐車場 袋から外覗くネギ まな板に乗るまで小旅行
12
なんとなく空を見上げて眠れずに思い満つれば乳白の今朝
11
「飲み物も買ってくるね」チョコ味のチュロスを二本持つ人になる
11
青空も 曇りも雨も 嵐とて 胸に染み入る 長月還暦
11
彼岸花鬼籍に入りし弟よ遠くの声がかすかに聞こえ
11
残照の光の海へ去ぬ燕 季節の終はり告げる羽音よ
10
ラッキーと 大体のこと 思えたら これから先も なんとかなるか
10
吉野家も いろいろメニュー 増えたよね それでも俺は 並盛りつゆだく
11
増えたのは部屋着を厚手に替えたから服着て目方計る甘えよ
9
取り返しのつかぬところにいるのかな あしたの米を研ぎつつ思う
14
言葉だけ真似てもあかんたこ焼きで飯食えてこそ大阪人や/大阪人短歌
13
忘れえぬ 人に似た乙女 見かければ その母の名を 問ふすべもなし
11
「今朝会った 犬みたいだね」 そう言うと 君は否定し 尻尾振りだす
9
長袖が時計をずらすこの雨を閉じ込めてもう戻らない夏
11
図書館で おなら二度した お爺さん こりゃ失敬と 笑顔に癒やされ
9
「誰ひとり欠けてはならぬ」とうたわれた 晴れた雨にも洗われた日に
8
結局は 浮かれた世には 見放され ついていけない 畑に独り
8
外出に 母の買いし 服着れば 友大笑いす バブルセンスよ
9
土手を越え水かさ増して彼岸花 今が盛りで居場所なくして
18
天災を怖いと言えるそれだけで人間らしく生きているはず
11
ぬるかろと涼しかろうと九月吹く風はさみしい稲杭の立つ
27
廊下を進むと茜に染まる台所雨上がりの夕暮れに
7
恋の色 あまくせつない ピンクいろ! 叶わぬならば 黒に染めちゃえ
7
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