同僚ともからの 旅の土産に 温もりぬ 忙しくとも 足痛くとも
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思ひ出をだいじに去らむわれわれと入れ替わりにホテルに入る家族
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光のあみが足にやさしく絡みつく 初冬の海がゆびさきに沁む
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飲み足りず 君を誘って ウイスキー プライベートで 気取らぬ二人
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娘からこれがいいって頼まれた肩まで包むネックウォーマー
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大樹だけ見上げて僕は腕の中 強き命は大地の力
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灯台の 灯火ともしびなれば 君が手を 離さじと思ふ 世が終わりても
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白き花弁はなびら 紫に色変わり 魔法の菊 ガーデンマム『ジジ』
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音さえも立てずに消えていったもの恋と悔いとが降る冬の丘
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たくあんの水が上がってヤレヤレと 米の袋をよいしょと外す
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ふわあっと 見上げた空に オリオン座 去年ぶりだね お久しぶりです
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右肩の斜め上なる 月光や 我が行く道を 照らし給へり
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胡麻酢和え。酢と思てたら 白だしドバァー 虚無が創りだす 黒い卵焼き。 / 黒ゴマだった🙄
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タヌ猫が おててでおみずを のんでいる 写真撮りたや トイレ行きたや
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卒業生残したレシピの効能で吾も実行昆布生姜茶
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半月を見上げて路上の缶チューハイ 思い浮かぶは柿の種かな
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会食を 終えて再び 仕事場へ 心暖か 事務処理集中
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医学とは進歩めざましく超えられぬ好きに産まれて好きに死ぬ事
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公園の下 コンクリートの壁に チョークでえがかれし アンパンマン
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白々と弓張月の浮かびたる 日暮れ程なき十五時の昊
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ぬばたまの黒き羽にも茜さし ゴミ漁り終え金烏飛び立つ
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秋の陽を風を吸ひ 黄色くなりぬ軒並みの柚子 冬の訪れ
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なにもかも ひととき忘れてみたかった それは誰にも責められぬこと
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黄金おうごんのジパング」ここぞ大銀杏 木のもと仰げば黄金こがねの渦巻く
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廃線の 駅舎から見る 西の空 夕陽が照らす 深紅のもみじ
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小春日の温もりは母を 木枯しの厳しさは父を想ふ初冬
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陽光に透ける紅葉の欄間かな冴える空気の季節の彫り師
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公人と テーブル囲み 飲む酒は 勉強になり 話題が絶えぬ
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マツバギク 花の命の 短きや 朝な夕なに 水替えれども
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4.2kg このの命をあきらめない なんでも食べな どんどん食べな
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