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父の亡き友人偲ぶ 若かりし頃の思ひ出 語らひぬ父母
24
何者か 語ることなき その
翁
(
おきな
)
微笑みたたえ キジムナー描く
24
医学とは進歩めざましく超えられぬ好きに産まれて好きに死ぬ事
24
健康になるべく治療を開始してトレードオフの痛みに戸惑う/健康とは?
24
ぬばたまの黒き羽にも茜さし ゴミ漁り終え金烏飛び立つ
24
なにもかも ひととき忘れてみたかった それは誰にも責められぬこと
24
枯れ葉散る間もなく 枝を落とされり 街路樹の剪定 理髪の如
24
曇天に蓋をされ 秋の温もり包み
寒気
(
かんき
)
を跳ね退く
初冬
(
しょとう
)
24
百均の老眼鏡をかけてみる眉間の皺のおだやかになり
24
灯台の
灯火
(
ともしび
)
なれば 君が手を 離さじと思ふ 世が終わりても
23
白き
花弁
(
はなびら
)
紫に色変わり 魔法の菊 ガーデンマム『ジジ』
23
音さえも立てずに消えていったもの恋と悔いとが降る冬の丘
23
たくあんの水が上がってヤレヤレと 米の袋をよいしょと外す
23
ふわあっと 見上げた空に オリオン座 去年ぶりだね お久しぶりです
23
右肩の斜め上なる 月光や 我が行く道を 照らし給へり
23
胡麻酢和え。酢と思てたら 白だしドバァー 虚無が創りだす 黒い卵焼き。
/
黒ゴマだった🙄
23
タヌ猫が おててでおみずを のんでいる 写真撮りたや トイレ行きたや
23
卒業生残したレシピの効能で吾も実行昆布生姜茶
23
半月を見上げて路上の缶チューハイ 思い浮かぶは柿の種かな
23
会食を 終えて再び 仕事場へ 心暖か 事務処理集中
23
公園の下 コンクリートの壁に チョークで
描
(
えが
)
かれし アンパンマン
23
変わりなき幸せ想う例年の貰い手の待つ黒豆選別
23
白々と弓張月の浮かびたる 日暮れ程なき十五時の昊
23
秋の陽を風を吸ひ 黄色くなりぬ軒並みの柚子 冬の訪れ
23
帰途の車窓 師走の宵は 既に闇 映るは乗客
微睡
(
まどろ
)
む席
23
秋深し くすみてよかれ うつろいの 言の葉つまる 妻の手をとる
23
焼酎のソーダー割に柚子ザクザク「酔いどれ天国」一人気ままに
23
哀しみに刹那打たれて落丁の次第に増えし人生を生く
23
批判することは簡単トゲトゲをもて余してはスマホをさわる
22
冬小雨乾いた空気に湿り気を 呼吸は楽に咳も落ち着き
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