Utakata
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明け方の 鶯の声澄み渡り 里は目覚めて
一日
(
ひとひ
)
始まりぬ
17
何十年会わずに逝った父の墓 汗して毎年 夏草を抜く
18
皮も身もこそぎ落として骨だけで涼みたくなるこの暑さです
16
さえずりとほのかな風の寂し気な過ぎゆく梅雨の淡い曇り日
11
冒険
(
ベンチャー
)
の気質でないと見透かされ義父のとなりで枝豆を切る
10
紫のネオンサインをやり過ごし今日も炭火の煙をくぐり
8
「もう少し上手に笑えますように」 その短冊は捨てれなかった
8
日曜の千円カットはゆらゆらとスイカ頭の小玉に揺れて
14
独り暮らし 母を手伝う はずなのに 母に癒され われ帰宅する
14
熱増えてひねくれ
捻
(
ねじ
)
れ辛すぎた思いは消えるきれいさっぱり
10
宵祭り 夜空にほどく 影ひとつ 左手諦め 扇子を握る
6
夜書いた原稿に赤を入れながら なんなんだろうこのはずかしさは
6
四人立つ義母の墓前に讃美歌の 音は揃はず小糠雨降る
7
愛犬が 横目でちらり おねだりの 「撫でて」の合図 以心伝心
13
「酷い目に遭わされました!」と早口で 訴えながらも膝に乗る猫
28
古本に遠くの書店のレシートが挟まってると旅した気分
16
道すがら かつての美田の荒れるを見 見知らぬ主の不在を思う
13
眼鏡なし見る風景はブレボケの今はめずらし失敗のフォト
17
改札を抜ければ今日が終わるから もう一度だけ振り向いてみたり
6
水やりの手を止め一つ摘むベリーこの酸っぱさが今日の始まり
5
「いとしのエリー」 よく聴いたよねと 懐かしむ ふたり揃って いい歳と言えり
6
家中に 君が隠した 贈り物 毛という分身 君去り三年
11
富士山が雲のまわしを締めてると笑う甥っ子 高安のファン
18
言葉尻 突っ突いてきた ちょい盛って 突き返した フテ寝している
4
蒸し暑い夜の空気を飛ばすよに 初物スイカ 種ごと囓る
18
燃ゆる日の 光にむせぶ 青葉山 つらき暑さを 添ふる蝉かな
8
山里に不便なけれど病院の遠きに通ひ病ひ重なる
4
カルピスのグラスに響く氷の音 『夏休みの友』頁を開く
19
ただキミを 誰より君を愛してた 自分勝手な いいわけだけど
14
ゆで豚のおかずサラダを大皿に添えるお茶漬け小どんぶりお初/夏季限定
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