死をいまだ了さぬ姪は覗き込み「じいちゃん寝てる」と笑顔で言えり
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楽しみは 妻が作りし白茄子の とろりと溶ける煮浸し一皿 
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白かったシャツに僅かな染みついて校則違反のピアスがひとつ
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僕なんか何もしてない 謙遜で言ったつもりがまさかのスルー
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目をつぶり ショーシャンクのごと 手を広げ 冷却ミストの 霧にいだかる
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熱中症 予防に梅干しの種ひとつ コップの底に沈めて置きたり
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昨日まで世界に感謝していても今日は全てをぶっ壊したい
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炎天に低く読経どきょうす虚無僧とつばくろ覗く駅舎のひさし
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蝉時雨 父の病室 手に残るノブの冷たさ 扉の重み
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願いつつ あきらめつつも 手をあわせ 神仏さまに たくす我が身よ
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クレープのキッチンカーの座席から手を振る双子の夏の精たち
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朝八時 背中にじりじり 日差しを 感じながら 洗濯物干す
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スーパーの割引日だから冷蔵庫かして作る遅い朝食
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暑い日に限って米が特売で5キロげての帰りは苦行
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一人来て また一人去り この世界 まるで学校 学んで帰る
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手のひらに 何もないのと 嘆く君 空っぽだから 何でも掴める
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言語化の このごろ流行る 世にありて はなより忘却 ことのなるを
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気が付けば 僕を残して春は過ぎ 夏の空には青を託して
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姉だから妹のため我慢する役割背負う三歳の肩
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夏山に今し過ぎぬる夕立の雲より高き蝉の諸声もろごゑ
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はじめての 玄米ご飯に 夫が言う 「やっぱり硬い」 前途多難か
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これでもか、という程夏を詰め込んだ荷物を宿からヤマトで送る。
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梅雨明けて三十四度の昼となりざるそば食べてしばし安眠
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語らひて食べるは楽しと言ふ義父を またもひとりの部屋へ送りぬ
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買い物に日が暮れてから行ったとて蒸し暑い道すいてない店
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エアコンと扇風機の二刀流 オープン戦からフル出場です
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眠れぬと 想う心を 置き換えて タップリ遊び 今宵愉こよいたのしむ
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願わねど生まれしことの悲しきに生き長らえる悲劇なりけり
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駆け込んで空いててよかった助かった 駅のトイレに神様は居る
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ハリガネの剣先なんぞ ものとせず エサを届ける 鳩の風羽
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