エビのよに きゅっと丸まる 寝姿よ けさはさむいね 我が家のねこたち
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攻撃の応酬続き反戦歌作ってもムダ歌ってもムダ
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生きてきた証と思うしみ、しわも 鏡の前の薄化粧の春
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春風しゅんぷうを浴びつ 早桜を眺む ペットボトルのお茶を片手に
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震災のあの日を胸に刻みつつ 祈りて閉じる今日のまなざし
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涙する 悲しみさえも 食いしばり 負けるものかと 静かに立てり
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青年にドア開けられしずしずと五十五の我乙女となりぬ
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北風に 凍えてなびく 梅の花 春は足踏み 曇天もよう
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閉づシャッター並ぶ 寂れし商店街 宵闇を灯すLED
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実家のタヌ ちゅーるも食べぬ朝が来た まだ生きてくれ まだ生きてくれ
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流れてく景色は季節まで進む 満開までの早送りの梅
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着実に進む浮足立たずさあ待望になれ青春になれ
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来るときは静かなんだな帰りには何故こんなにも騒ぐ白鳥
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せわしない令和の音に逆行す余白の多い音符の心地/ラジオから
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格好つけ 苦きコーヒー飲み干した 十五の頃が甘く蘇へる
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春巡るバス待つ子らの青き列 畳みし羽根におにぎり忍ばせ
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一秒の景色を逃さず写し撮る心のシャッター広角レンズ
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雪解けの水は盈ちたり千曲川 頒けて欲しかな乾きのダムへ
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朝食の支度のじゃまを やめたねこ 楽だけれどね らしくないんだ
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はや満開 多摩川河川敷 白く染めをる雪柳や 早春
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たわわ咲くミモザの花も寒かろう 弥生の風の冷たきに揺れ
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彼岸花まだ青し葉に春の雨ホトケノザ咲き庭に色添え
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ゆくりなく短歌うた舞い降りる日もあれば露も心に響かぬ日もあり
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艶やかな桜色した雛の寿司 男子も便乗これで酒呑も
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雪洞ぼんぼりの まろあかりに 伏す君の 手弱女たおやめの如き 長き睫毛よ
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香木は樹々の傷あと治癒の樹脂 風雨の歳月かほりに溶けて
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この街の雪が溶けてく速さまま、父の昨日が消えゆく仲春
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目で笑い心で暴言吐いているそんな大人にいつしかなった
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ヒヨドリや掴む小枝に揺れながら見上ぐ紅梅かをる蜜舐め
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霏霏と降る雪は諦め悪いらし(ミシンの日)とうひと日付き合う
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