頬を刺す 風感じつつ お迎えに 陽が長くなり 夕焼けを見る
27
親のため親が死ぬまで共にいる良い息子だが白けた私
27
「フィッシング詐欺に注意」とメール来る いざとなったら見抜けないかも…(不安)
27
傷あればこそ愛でらるるこの身体賢くなきを許して歩む
27
歯ぎしりという我が内なる氷河期よ零時に降り積む白き沈黙
27
渡り鳥 国境越えて 羽ばたきて 世界平和を 託してみたし
27
わが内に不機嫌という蜜ありて近きものほど汚して止まぬ
27
エリートはある日突然転落す 精神疾患告げられた日から
26
図書館に見つけた絵本「はなのみち」 幼き音読耳によみがえる
26
街路樹の梢にピタリ雀の図 木の葉はあかく掛け軸のごと (頭の中にあった「掛け軸」を勘違いで「屏風絵」にしてしまい修正💦)
26
鍋つかみ両手にはめてフォッフォッとバルタン星人真似てた姉貴
26
ワコールの赤い腹巻きあゝぬくい 温かさには幸せ詰まる
26
わがうちに家族(いえ)焼きつくす火を飼いて何食わぬ顔で夕餉を運ぶ
26
厳寒のホーム [急行]待つあいだ 停車す[各停]で 暫しぬく
26
「働いて…働く」女史は働かず解散告げて寒中みそぎ
26
数年もストッキングに縁遠くかかとのケアも怠っている
26
音楽を 聴きつつ思い出す恋は へんに美化され 苦しくなるの
26
いつもより遠くの山も見える朝冷気すいこみ生まれ変わろう
26
例えれば雪に倒れて死のうとも見つけてくれたらそれでいいから
26
足るを知る 削ぎ落とすのも 心地よき でも無駄という 余白もいと
26
暖かき診察室をはしごして出ずれば昏き街は大寒
26
あと五分 まどろみ夢の冬の朝 二度寝邪魔するアラームの音 
26
この苦悩いつか笑える日を待ちて すごろくのコマは 1回休み
26
醜きも愛しきわが身と抱きしめて午前二時の闇に火を灯す
26
飛び方を忘れ 枯れ枝に一枚ひとひら 厳寒に耐へをる 赤紅葉
26
顔中にご飯くっつけ笑ってる幼よいくさ知らずに育て
26
鳥の声途絶えし朝の吹雪なりわが家の芯をスープで熱てらす
26
我が赤のセーターと色が一緒と 赤のブーツを履ひて来し友
26
簡単にクレゲで獲ったぬいよりも掴みきれないわたしのハート
26
雪かきの苦労なき冬 後にした町より届く雪の風景
26