この頃は 短歌うたの浮かばぬ日のありて 言の葉探しに風の吹くを待つ 
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情景の言の葉の糸 見へぬ時 無理に探らず 無理に繋がず
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切り捨てて 痛まぬ心の鈍感を 冷静と呼び 鬼もこごえる
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今更だ、うずくまっても立ってみる 横で猫、全お腹の無罪
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煮込み鍋湯気がゆっくりわたくしを人へと戻すボディバッテリー5
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体操のお兄さんの如キッチリとラジオ体操するASDアスペの彼
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民衆少なからず飼はれたる故に此処に危機あらざる今は
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古稀過ぎて 蘇りをリ幼日の 紅きほっぺと カピカピ袖口 
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古希なのに若い伸びしろしかなくて「余命五十年」が口癖
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如月の曇り空には小雪舞ひ スノーシューズで足を固める
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代役は良いチャンスだと言われても飛躍するのはわたし以外で
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頭痛さえラベルのように貼り替えて 悪友と飲むクラフトビール
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如月の都心を染むる追ひ雪や 心配す母の電話の声
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説明図まるで解らず 事務椅子の組立てにもう二時間経過
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投票所 通常業務 並行し 来客多し 息つく暇なし
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窓外そうがいの 風に舞ふ牡丹雪ぼたゆき眺む愛猫の 不思議そな眼差し
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黒豆の 茶を飲み干して 立ち上がる 明日も家族を支えようじゃないの
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瞬間にサイズアウトとなってゆくされど愛しき小さき服等ふくら
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様々な 生き方あるが 寛容で 人に優しく そうでありたい 
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極寒の選挙済みてもまだ極寒 冬眠のぞむも許さぬ五輪
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最期まで ごはんを炊いて 味噌汁を つくって食べる 老いさらばえても / 立春の朝
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髪しばり「早くいくよ」といふ母に「ママ、かわいい」をぶち込む次男
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休学というドーピングに及ぶ友その筋肉量に負けている僕
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幾重いくえにも、巻きて開かぬ うちの花 春立つ今朝は 意地を捨て解かむ
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凶器にもなれる心をひらがなの「あい」に変えてく「飛翔」の時間
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生更木の 凍てつく大地に麦踏みの ザクザクの音春近づきぬ 
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満ちる月 炬燵に入りて 羊かんを 栗の寄りしぞ君へと分けむ
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早春の空樹の塔の尖端に 春告げ鳥は止まるだろうか
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おかあちゃん ぽんぽんいたいの だいじょうぶ あっためたげる ちょっとはましかニャ
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よどみない圧倒的な語彙力で会話してくるギフテッドの彼
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