Utakata
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信号を待つ間に母校の乙女らはカ変を唱えり呪文の如く
14
うたた寝に花橘の香る夜は袖に昔の露ぞ
零
(
こぼ
)
るる
16
総会を 終えて安堵の帰り道 肩の荷ひとつまだ残りをり
13
まだ起きてくるだけマシと溶き卵必要以上にまぜる朝飯
18
お試しにもらったコスメなんとまあ伸びのよさかな高価な品めく
14
よく冷えたジョッキグラスは
露
(
ろ
)
を結び人の代わりに涙を流す
10
重力と浮力の間に生かされて海月は潮に消ゆる日を知る
11
雨降ると諦め散歩出かけねば雨は降らないそんな人生
7
大人だし いつでもアイスも買えちゃうし ハーゲンダッツを素通りしつつ
9
傘の下紫陽花の色見比べて浴衣姿の色とりどりに
9
大股で我を追い越す速足の人に追い付く次の信号
7
頼りなく 待てど暮らせど 便りなく 悪い予感の 累進課税
7
月へ行くでたらめエッセイ読み上げるきみの声だけ響く教室
7
バスの中長袖着ても肌寒いクーラー温度調節できたらいいのに
9
眠りつく前の一人の寂しさは 瞼の裏で居場所を失くす目
6
一面の鉛の色の梅雨空に 紅を点ぜよノウゼンカズラ
16
ナース服凛々しき人へ 九十九の母預けたり 待合いの民
16
仕方ない 仕方ないとは 思うけど 思ってたより 小さいお菓子
5
君がため 紡ぎし拙い 言の葉を 待ち望まれると少し恥ずかし
8
野良猫を
懐
(
なつ
)
けむとてぞ 歩み寄る
早々
(
はやはや
)
逃ぐる 後ろ髪かな
7
孫
(
きみ
)
二十歳
(
はたち
)
生まれし今日に 想い馳せ エールを送る 人生これからと
15
あんよでね 「ぴっ」と りもこん ふんじゃって ちゃんねるかえるの ニャンコはおちゃめ
19
梅雨空の天使の如く真っ白な夏の衣で君
人群
(
ひとむ
)
れに
14
梅雨入りのニュースを聞いたその日からサザンカの葉の色が濃くなる
16
内陸の地方都市にて国道を泳ぐ魚は塩素の匂い
4
ゆららかに 感じていたい 心地よく 雫が落ちた 心の波紋
4
この街の
N
O
P
E
は全て売り切れた 性悪説は正しいのかも
5
最近ね野球を見たと言う君の頬の赤さに心痛くて
4
物価高鯖の切り身も高くなり鯖読んでるか疑うほどの
4
絶望をかかえてゆっくり抱きしめる 一応こいつも私の一部
4
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