外気冷え車窓を曇らす結露には 人の温度が可視化されをり
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買い物のメモを忘れてはて?何が要るのだったか店頭に迷う
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心をば畳んでみたくなりまして折り目きれいに揃えています
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薄日射す うつむく姿清々し 野に咲きそむるカタクリの花
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涙から笑顔に優美満開は2位発進の春色の自己
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自分ではツヤと思えど人からはテカリだとしか見てもらえない
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雪解けの 春の鼓動を風に聴く 桜舞い散るせせらぎの路
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「ストップ」は春にきかないブルーベリーわがままに枝緑をのばす
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スリットを割ってチラリと真っ白な花色見せる辛夷の蕾
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明日から 君と離れて過ごす日々 きょうは一日くっついて居よ /入院前日 愛猫へ
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地に落つぬ 紅き椿は 天仰ぎ 道を飾りぬ コサージュの如
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珈琲の 香りと苦み 愛おしむ 障がいの吾子 運転する夢
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「優しい」が擦り減らされてゆく我の心を知るか父の瞳は
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ハイハイで 一目散に 孫三女 ママをスルーし たこ焼き見つめ
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花や木々 空の蒼さや風さえも 短歌うた詠みめし日々変わりゆき
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主役より福神漬けのパリパリが勝っちゃうこともレトルトカレー
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人詠みし歌の葉に知る季節かな花はもも色うたかたの夢
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施設より帰宅の道を探すよに「どやってきたの」と義姉あねは何度も
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桜桜さくらさくら 花をいだきて 舞う月夜 永遠とわに散るなと 願いでつつ
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おにぎりを二つ買ったらお茶オマケおっと嬉しいおこわが美味い
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スーパーの 惣菜コーナー目を引くは 値下げシールの貼られし餃子
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命日は春爛漫の花の頃笑顔の似合う君が決めた日
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死の直前考える事は死ぬ事だ正義なんかで助けちゃいけない
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足跡を波に消されて抱き寄せた君は海より深くはかなき
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幹とを象皮で覆ひし桜木に 三分五分ほど花の咲き出づ
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突然に春の季節の底が抜け咲くや咲くやの祭りとなった
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薄雲ひろがる隙間から ふんわりと まろやかな光届けるおぼろ
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完成もさせてやれないビーズ達テグスで代わりが出来ぬ事あり
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素直です私はあなたの素直よりおでこに正直だと書いてある
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弱者かつ女ひとりの生活は堀埋められた城も同然
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