Utakata
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色弱の君が選んだアイシャドウ 休みの日だけ大切に塗る
19
旅先の 駅に寄り添ふ老夫婦 言葉少なに互ひ気遣ふ
19
独り身の六畳間から連れてきた座卓に君の味噌汁の熱
14
渓流のもみぢ葉よろし我が日々を 満月だけが月にあらずと /「救い」
16
「猫と犬どっちがお好き?」「あっ、いいです。食事だったら済ませてきました」
14
風呂上がり 2kg増えたと 思ったら 小さな足が いたずらしとる
14
刈り取った稲の分だけ高くなる空を見上げて歩くあぜ道
26
長雨に 庭の草だけ生き生きと 野菜高騰 財布ヒーヒー
11
どうにかさ 君の額の 寄ったシワ ほぐせないかな 僕じゃムリかな
11
愛らしい 金の小花の 香り満つ 少し嬉しい 駅までの道
12
だれだろう、幼いぼくを抱き上げた 故郷とかでもないあの町で
10
誰がための祭りばやしか山車にのる子は友だちと遊べずかえる
10
どんよりの曇り空さえありがたく思えるほどの雨続いてた
9
抱っこして背中とんとん寝かしつけ過ぎ去ってゆくばあばの九月
10
青空に柿の実映えて赤とんぼ飛び交う畑虫の声満つ
19
あったかい!喜ぶ今日はまだ9月 ブルゾン羽織り呟く秋姫
13
もう会わぬ覚悟で鳴らすインターホン 押せないままで秋の入口
8
5%オフ値上げに閉店野分けまで追われ
気
(
き
)
ぜわし九月
末日
(
まつじつ
)
15
長雨に打たれ続くる金木犀 落花がおほふ道の香は失せ
8
哀しいのかくやしいのかこわいのか はてなくつづく青すぎる空
8
プロ野球低迷チームの監督の去就のニュースこれも秋なり
10
暁の 東の端に 墨雲は 海にそびゆる 遠山に見え
13
亜麻色の 出尻鳩胸 押し寄せる 陽のあたる坂に ジャスミン香る
7
月末の喧騒過ぎて耳静か ページ繰る音心地よき
7
お前ならなんとかできると思ってた 二人で虫から逃げ惑う夜
7
「買ってでもせよ」と苦労を背負わされ破産手続き(精神科にて)
7
痛む腰塗り薬をば塗ってみた効くわけないか虫刺され用じゃ
6
絵本ヤダ?ならばエンタメここ座れ 怖い絵本で泣かせてやろう
7
日に一首よみつづけきて七年余。
生業
(
なりはひ
)
ならねど歌人をきどる
6
働いた朝食うまし曇りでも散歩しないで草むしりあと
6
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