Utakata
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早苗田に 青空映る水鏡 皐月の風にさざ波立てり
27
「幸せはご飯が美味しい事だよ」と 言う母の為に包む春巻き
22
愛すると 今まで愛した あの人も 蘇っては あなたを見つめる
12
人混みが怖くて独り海へ来た今度は
静寂
(
しじま
)
が怖くなった
13
ノーマスク常態化してもとどおり美人とブスはそれぞれの位置
12
朝イチに重たき仕事片付けて 黄昏を待つ私のパソコン
11
うっすらと 面立ち記憶する祖母の 年を追い抜き
老母
(
はは
)
は長生き
11
今日もまたニュースを直視できなくて料理番組ながめています
17
鳶
(
とび
)
の身になりて晴れゆく大空を心ゆくままかけりたしかな
16
夕暮れの木々の黄金に縫い込むは糸に煌めく鳥の歌声
16
五月から半袖シャツを着るならば八月頃は何を着るのか
9
「あれからも、ちゃんと幸せできている?」 沙汰なき友とまた会えたなら
12
マンションの長き廊下に猫一匹お知らせ配る私をにらむ
9
名も知らぬ祠に朝の光受け頭を垂れる術しか知らず
8
様子見と言われて様子を見ないうち痣は彗星になって消えた
8
遠雷の
曇
(
くも
)
れる野辺に
轟
(
とどろき
)
て 無人の
畔
(
あぜ
)
に 苗箱ひとつ
8
水田がキラキラ揺れる春の夜 優雅に歩く白鷺一羽
8
後回し 余裕ができて向き合えば 無職の今も 悪くないかな
17
隣人に
凭
(
もた
)
れ眠るは
相身
(
あいみ
)
互い なれど重きに そっと肩抜く
13
朝露のごとく零れる涙拭きなんてことない顔で出社す
7
好きという 色や形の 不確かさ 答え探して ため息に着く
8
なんとなく娘にライン届けたい窓から眺む小立野の空
8
西空を茜に染めし日の光 厨に注げば小綬鶏の鳴く
16
仕事終へ庭へまわれば満開の
躑躅
(
つつじ
)
きそへり 白・桃・茜に
9
かきつばた咲きぬる時を待つほどに
水面
(
みなも
)
に映りし影はいずこへ
10
温まる入浴剤が残ってる洗面シンクのしたで夏眠よ
8
連休の慌ただしさが終わりつげ 体の不調で帳尻合わせ
6
毎日が小さい「あっ」の繰り返し 大きな「アッ!」になりませぬように
16
街路樹の枝葉をトレースする影で、無地なわたしも華やかな昼
6
ゆらゆらとレースのカーテンなびくとき生閉じられる決意と覚悟
7
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