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昨年の暮れより引きずる動揺は急なる旅にて一時忘れて
24
境内の列に並んで初詣おみくじ見せあう晴れ間の元旦
24
初詣 切に願うはこの二つ 無病息災 風呂キャン脱却
24
空見上げ 馬の目遠くを 思うごと 青き泉を
深
(
しん
)
と
湛
(
たた
)
えり
24
酒の味おぼえてみれば怖くなるいつか呑まれる自分を想い
24
仰ぎ見る
(
)
鳳
(
オオトリ
)
に乗り初夢の銀河へ飛ばんイーハトーブへ / 近所の料亭のフェニックス
24
誰も来ぬ予定で除雪せぬままに宅急便と新聞が来た
24
隙間空くお節をいかに詰めようか思いあぐねる三日目の朝
24
壊したい明け方四時に鳴き出した鶏どものスヌーズ機能
24
食細くなりつ 持ち直す老犬 無事に一緒に 正月迎へり
24
軽くなる わが
猫
(
こ
)
に 不安募りゆく だけど負けない 心折れない
24
爆音に他国の
長
(
おさ
)
を引っ立てて裸の王様ひとり笑みたり / トランプ戦争?
24
正論を言いながら子に甘えてる愛しさふわり母の正体
24
新しいノートを開くときのように年の初めの意欲ふくらむ/本年もよろしくおねがいします
24
「馬」という漢字のなかの四つの点逃げださないよう釘を打つ夜
24
「赤い糸」なんて信じていなかった 紅茶に溶ける砂糖の白さ
24
高層のホテルの壁はミラーにて日毎の空とビル群映す
24
珈琲の湯気に「まる」と書くような そんな明日を期待している
24
世の中はいろんなことがおきてると眺め回してたたむ新聞
24
「明日から」なんて言葉を飲み込んでみたらし団子三つ目の宵
24
薄雲の衣纏ひて寒の月 喧騒疲れの我を慰む /仕事始め
24
懐かしの 阪急電車 祖母の家 セピア色にて 残る思い出
24
天気雨 不気味なまでに 空は晴れ 光の粒が 斜めに落ちて
28
離れ住む遺影の兄は若返り スマホビデオで葬送に並ぶ
23
西方の海より来たる七福神 街へ村へと福を運んで
23
ボコボコと電気ケトルが騒ぎ出し元旦をつつむ褐色のかほり
23
静かな日いつもと変わらぬ街の音 聞こえていても静かな一日
23
元日の
夜半
(
よわ
)
初夢や 富士よりも
尊
(
とうと
)
し
傍
(
かたわ
)
らには亡き祖母
23
新年を祝ひ持ち寄るお裾分け雑煮の白は富士より白く
23
四十年ぶりにひく手の大きくて しとどに酔いし息子を送る
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