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「さよなら」は言わずに降りる各駅の故郷遠く動き出す窓
25
鉢植えの 紫と白 葉牡丹の 姿華やか めでたい風情
25
三箇日過ぎ 御節も食べ終はりぬ カレーの味の恋しき
夕餉
(
ゆふげ
)
25
年の瀬の仕事納めへ バス停の
傍
(
わき
)
の桜
早
(
はや
)
細き
蕾
(
つぼみ
)
24
鳥はみな 味を知るのか 手つかずのまま 枝で
熟
(
う
)
れゆく 渋柿か
24
猫たちは毎朝、ゴロゴロ喉鳴らし
主人
(
あるじ
)
を転がす世界の主役
24
年老ひぬ愛犬よ 無事に良ひ年を 迎へるまでは だうか生きてね
24
オンラインクレーンゲームでぬい十個 眠れぬ夜に獲ってやったぜ/⋯店より獲りやすい
24
突然の訃報が届く年の暮れ 用意のしめ縄どうしたものか
24
汗かいて 泣いて笑った
一
(
ひと
)
年
(
とせ
)
が 静かに閉じる 令和七年
24
寒気
(
かんき
)
深まりぬ
歳暮
(
さいぼ
)
に 開花せし 葉の
間
(
ま
)
に
枇杷
(
びわ
)
の
小
(
ち
)
さき白ひ花
24
あしもとに ねこのぬくもり あたたかく このまま永遠に ここから永遠に
24
お利口に早く寝ていた ナマハゲはどこでも来ると信じ込んでて
24
昔日の親族寄るは我が家にて怒涛の如き年末年始
24
なます刻む 音のみ聞こゆ 小夜更けて ひととせ速し 除夜の
音
(
ね
)
まぢか
24
ミニビール おそばとお寿司で 乾杯す 来年もこの日常が欲しい
24
年の瀬の 賑わふ街の雑踏に 容赦なく舞ふ粉雪の華
24
明けやらぬ厨に白き湯気のたち日の出を待ちて両手に包む
24
唐突なLINE賀状に雪冠る
辛夷
(
こぶし
)
の蕾撮ってあけおめ/あけましておめでとうございます
24
娘から友の死因を聞いたとき境遇を知りただ真顔になる
24
「タクシーで来てね」ラインに既読なし寝不足にした犯人なのに
24
昨年の暮れより引きずる動揺は急なる旅にて一時忘れて
24
境内の列に並んで初詣おみくじ見せあう晴れ間の元旦
24
初詣 切に願うはこの二つ 無病息災 風呂キャン脱却
24
酒の味おぼえてみれば怖くなるいつか呑まれる自分を想い
24
孫達の 無邪気な笑顔 見つめつつ パワーを貰う 仕事始め
24
倒れども傷から芽を出せ立ち上がれ 刺さる曲聞き始まる一年
24
仰ぎ見る
(
)
鳳
(
オオトリ
)
に乗り初夢の銀河へ飛ばんイーハトーブへ / 近所の料亭のフェニックス
24
誰も来ぬ予定で除雪せぬままに宅急便と新聞が来た
24
姪と
吾
(
われ
)
炬燵
(
こたつ
)
に入り お互ひの 足が当たりて 思はず笑ふ
24
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