お母さん蛸は英語で?『オクトパス』烏賊とか鯵とか聞かないでくれ
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天気図に早も台風一号と… まだもう少し冬に浸らせて
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ダージリン 疲れた体 染み入って 香り佇む 夜の事務所に
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「もう出来た」どっこい短歌は奥深し掘れば掘るほどお宝探し
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頑張れはもう聞きあきたはずだからいちご大福そっと手渡す
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冷え込みぬ宵 ウインターソング聴き ホットミルクで 白いひととき
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傾いた 店でパン屋を 営んだ アッパレ神戸の 叔母の生き様
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「愛(かな)し」とは「悲し」に似ててわが胸に一匹の鬼棲ませてやまず
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青空に溶けて蝋梅咲き薫る寒の緩みも今日までらしい
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千切れゆく毛糸の端のそれぞれを私みたいな夫婦と思う
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「またスマホおかしいんだよ」の爺ちゃんに「おかしいのはね」ねの後が出ず
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冴ゆる空 睦月の あか山茶花さざんかの蜜を求め つひばみぬメジロ
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嫁してより五十二年を生きし町新たなる地に雪は積もらぬ
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日は過ぎるものではなくて送るもの今日を大事に送れますよう
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膝の上 うっとり眠る わが撫で 明日も明後日も 一緒にいよう
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本当は『忘れないで』と言えば良い不出来なだし親不孝だし
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流星の如 ゆるり 冬の星座をよぎる 夜間飛行は東へ
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物忘れ 物に限らず 失念す 脳内に付箋メモできれば
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冬晴の関東平野の名物は なんと言わりょがやはり富士なり
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寝室の裾野一面プラレール 眠る車掌をベッドに運ぶ
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満たされた同じ時間を過ごしてるようで違った目の向く先は
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絶版の歌集をさがす 白樺の林のような古本屋にて
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ミモザ咲く 作家の家で 打合せ 穏やかな夜 黄色が映える
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手を繋ぎ初詣ゆく若者の我らにはなき作法まぶしき
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薄っすらと雪積む道を中学生白い息吐き追い越し急ぐ
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スリッパを干して 遠くを見はるかす そろそろ聞こえる 黄砂の便り
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気がつけば 一・一七が 目前に あの日あの時 神戸の受験生
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明日の朝おいしいごはんを食べるため ここでやめとこ今夜の酒は
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この胸の熱き重みの正体は「逢えて良かった」と告げる一瞬
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薄っすらと積もった雪で遊ぶよう雀の足跡あちらこちらに
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