やれることすべてやったさ そうだろう? ぬるい湯船で手と足のばす
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ちょっとした猶予みたいな夜だった むき出しの腕を撫でる涼しさ
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早口のドラマの会話に置いてかれ 対象年齢外れた耳かな
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鉄骨のすき間の藁を引き抜けば無毛のヒナが出て来、押し込む
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梅雨迫り 収穫終えし玉ネギを 天日に晒す休むいとま無く 
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いつの間に大人になった 嫌な顔一つもせずに飲むジャスミン茶
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わたしとは三度祝った誕生日 今年は誰と祝ってますか
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奥行きのある世界へと旅立てるそんな旅なら仕度をしたい
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揺れ来ても吾を気遣う人もいず震度の知らせただ届くのみ
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高崎線 ひと駅走り また止まる 地震の後の 長き家路よ
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暗闇を 照らす光が 暖かい 思い出という 私のランプ
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牛車ぎっしゃより裾ほの見ゆる祭りかな蝶の羽風に匂ふ橘
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何十回 いや何百回 ひやりとす 生まれ育った 地震大国
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きっと耐え難いことでもあったのね 金平糖をすり潰す人
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旅行中ビルの高さに上を向き 東京人は皆下を向き
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向日葵の幼き芽立ち見つめつつ今年も暑き夏を待ちをり
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土まんじゅう叩く雨音聞きながら 熊の帰りを待つ肉となり
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今月も 半ば過ぎだと焦りつつ 「まだ大丈夫」と書類選別
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「お母さん、スマホでとって!」風呂場から薄紅色の雲を指さす
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ベランダの灰皿が見ているテレビ ロマンスの神様も薄着で
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ベテランは朝の仕打ちのバランスを 夕のお燗で引き算にして
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分量を間違え出来たゼリーにも似て定まらぬ暮らしをしてる
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何事も 早め早めに しておけば 良いと知りつつ つい後回し
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駅を出た 床屋の前の 書店無し 三月経つ間に 変わりゆく町
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腰痛し何のはずみか知らねども 会社を休む口実になる
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認知症夫婦の診療に手間取れど明日は我らが身かとも思ふ
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デイケアは久しぶりにて薔薇の花黄色の言葉の友情ありて
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アルタイル彦星が遅めの梅雨に襲われてベガに会えるか織姫想い不安な気持ち
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カルティエが似合う大人の両の手で小銭が踊る ガチャの誘惑
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初夏に咲く君の好んだ花の名を思い出せない確かカタカナ
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