競い合ふ相手は茜ぞ秋プール 無言で泳ぐ背黒き男ら
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街角の 南天の葉も色づいて さらりとそよぐ 秋が嬉しい!
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打ち合わせ 終わりし窓に 茜空 トンボが舞いし 秋の始まり
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茄子トマト オクラで彩る 夏カレー 限定メニューが 終わりし秋の日
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蝶になる美しく翔ぶ君がいる望む未来は進めば近付く
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秋風に揺れるコスモス 長月の お楽しみかな また見に行かむ
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目に映るすべてのものを美しい世界なんだと見せてあげたい
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秋夕焼あきゆやけ ツアーの集合の如く 空いっぱいに 椋鳥の群れ
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妹と 菓子贈りあう 亡き父母の誕生日やら 敬老の日に
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カサカサと 囁く竹林 涼しげで 行燈の灯に 秋の空気を
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なによりも 気持ちが一番 強く持て 自分を信じて 弱気は損気
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「女はね、口紅ひとつで 誰だって 可愛くなれるの。」 亡き祖母の言ふ
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秋茄子の光る畑や熟したる無花果見つつ通院の道
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大人しく 寂しく見える 豆柴に 哀愁感じ 心痛めて
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手をのべてぼくがあなたに触れたとき酸素不足だこの世は鼓動
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鳩もいない 雀二羽ほど見たばかり 野良ニャンたちや どうか無事でいて
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機種変でUtakataサイトは開けないきれいな月の歌詠む夜に
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四月中やろうと決める盆までは今年中には今年度中
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使ひ慣れぬ言葉に不安を覚へ ダイヤル押す前に一呼吸
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金婚の祝い兼ねたる小旅行ふじやまビールにほろ酔う君は
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時は過ぎ 巻き戻せぬと 腑に落つる 一人旅での 静かな夕べ
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帰っても風呂に入るだけの私は雨粒の中で踊ってみたり
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ネギ味噌と 梅肉乗せた 新米の おむすびほろり 甘み広がる
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朝五時半 腹いっぱいの水を飲み 二の腕で知る冷めた空気を
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紅茶オレ ゆっくりしてねと 我に言ふ ねこと まったり 今日はゆっくり
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女房の義歯いればを入れた空き瓶が 視界に入らぬ角度を探し
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寝息立て午睡の夫は残暑バテ 起こさぬように手芸いそしむ
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雲一つない あをぞらが 広がりて 今日も洗濯 よく乾きそう
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夕暮れに レーン引かれたグラウンド 明日あす来る子どもら 静かに待ち居り
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休みあけの朝はいろいろ重いです かばん、あしどり、まぶた、ためいき
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