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我のため
雑草
(
くさ
)
を摘んでは土産とす
認知症
(
やまい
)
の祖母の不変の愛情
24
秋深く 静かに咲きし お茶の花 可愛げな白 主張し過ぎず
24
肉まんの 手の中伝わる温もりに コンビニ帰りに霜柱踏む
24
実の如く
朱
(
あか
)
く染まりをる柿の葉 揺らすは風か
啄
(
ついば
)
む鳥か
24
何者か 語ることなき その
翁
(
おきな
)
微笑みたたえ キジムナー描く
24
四十肩患ってはや数ヶ月一喜一憂する可動域
24
庭なずな白き小さき花なれど可憐に咲きぬ陽だまりの中
24
服えらび ふとふりむくと そこにねこ 音もなく来る それもかわいい
23
母の背をとっくに越した小六がぎこちなく袖通す制服
23
氷雨やむ火灯し時の放水路 テールランプが赤く流れる
23
七時半目覚め爽快とび起きて言い訳・ご飯何から先に
23
同僚
(
とも
)
からの 旅の土産に 温もりぬ 忙しくとも 足痛くとも
23
思ひ出をだいじに去らむわれわれと入れ替わりにホテルに入る家族
23
光のあみが足にやさしく絡みつく 初冬の海がゆびさきに沁む
23
飲み足りず 君を誘って ウイスキー プライベートで 気取らぬ二人
23
娘からこれがいいって頼まれた肩まで包むネックウォーマー
23
大樹だけ見上げて僕は腕の中 強き命は大地の力
23
デイケアでおしゃべりはずむ女性陣寡黙な小数男性陣よ
23
灯台の
灯火
(
ともしび
)
なれば 君が手を 離さじと思ふ 世が終わりても
23
音さえも立てずに消えていったもの恋と悔いとが降る冬の丘
23
たくあんの水が上がってヤレヤレと 米の袋をよいしょと外す
23
右肩の斜め上なる 月光や 我が行く道を 照らし給へり
23
胡麻酢和え。酢と思てたら 白だしドバァー 虚無が創りだす 黒い卵焼き。
/
黒ゴマだった🙄
23
タヌ猫が おててでおみずを のんでいる 写真撮りたや トイレ行きたや
23
卒業生残したレシピの効能で吾も実行昆布生姜茶
23
半月を見上げて路上の缶チューハイ 思い浮かぶは柿の種かな
23
父の亡き友人偲ぶ 若かりし頃の思ひ出 語らひぬ父母
23
隠れ家で 鶏すき鍋に 唸る我 野菜の旨味も 出汁に溶け込む
23
ひさびさの青空うれし空のいろペールトーンの優しい冬の
23
医学とは進歩めざましく超えられぬ好きに産まれて好きに死ぬ事
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