Utakata
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べたついた身体で寄ったスーパーにサンマみつけた秋のはじまり
23
コスモスは色づいている立ちくらみぎゅっとつぶったまぶたの裏に
12
化粧くらいしろよと宣う人間に晒す素顔は持ち合わせない
12
まだ蝉が鳴いているから夏だろう室外機だってまだうるさいし
13
若かりし 多感な頃の想ひ出が 吾が胸深く縫ひ込まれをり
15
『お父さん毎日駅までありがとう』こちらこそと一人呟く
17
親戚の葬儀休みて稲を刈る 明日から雨 神は許すと
11
エアコンのうちにゐるまに
季
(
とき
)
遣りぬ 惜しむ間もなくつき愛でる月
9
『チョッキ』とう響きが似合うベビー服 秋を待ちつつ編むは楽しき
27
注目の歌に入るの唯一の生きがいなんです「いいね」頼んます
9
歯ブラシを 変えたその日は いつもより 長く歯磨き して確かめる
9
夜の雨虫のなき声かきけして眠りを誘ふ心地よき雨音
8
まだいない人を思って小さい小さい服を二人で選ぶ
28
畑にて寛永通宝出土せり どのご先祖の落とし物やら
22
酒をまだ飲めないからと缶コーラ傾けカイジの真似をしてみる
7
洗いたて 枕カバーに収まらぬ 枕と夢をつめ込んでゆく
9
閉店のお知らせの紙ネパールの料理をつくるひとのひらがな
9
夏草を分け入り訪ね行く道は字名残るも面影はなく
23
キッチンのケトルの悲鳴聴こえればビーチフラッグのごと駆け付ける
16
まだ暑い九月の朝の公園で年配方がグランドゴルフ
8
思ひ出す浜の秋風浦の里
安芸
(
あき
)
の秋にも風は吹けれど
8
あなたなら気づいてない 知ってるわ 私が本気で怒っていること
10
今すぐに全てを捨てて会いに来て なんて言えたら苦しくないのに
6
電車内 女子高生が増えてきて 九月なんだと今さら気付く
14
白樺の峠湧き立つ鷹柱 息をのむ間に空へ消へゆく
5
片瀬浜 九月入れど 海浴みて 夏の終わりは まだ訪れじ
5
今どこよ? 崎陽軒の前 相鉄の そこじゃないわよ 中央改札!!
5
ユニットバスの中で 濃霧で 死ぬ間際で 確かにあなたを見たの
5
みなかみで 明澄な空 仰ぐわれ ともがらたちと 苦楽ともにし - 令和七年長月弐日
5
歯が痛い ついあとまわし歯科受診 明日は予約が取れそうにない
5
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