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たくあんと野沢菜漬けの桶洗い 冬の始末がひとつ終われり
25
おはようの音を奏でるサックスの銀色褪せてセピアなる朝
25
水温み駆け足でゆく白き砂ちいさき手をひく鼓動の伝はる/妹との思い出
25
三十一
(
みそひと
)
に込めれぬ想い溢れすぎ山に向かって相談してる
25
公園で駆けるおさな子 後を追うじいじの笑顔に 緑の風吹き
25
春寒に草むしり置き日帰り湯 炭酸風呂に皺肌喜ぶ😀
25
持ち主の元へ戻れたのか 枝に掛けられていた ユニフォームは無く
25
馬車道の雨の景色に助手席の窓はゴッホの絵画に見えて
25
棘のよな言の葉一つ受け止めて春茜見つ風に吹かれり
25
短歌
(
うた
)
を詠む普通の我等も ものがたり それぞれあると思う夜なり
64
せいくらべ 孫は
夫
(
つま
)
より 十センチ 高くなりけり アスパラの如く
24
ながいことやってしまった『いいひと』のあくぬきするや竜泉寺の湯
24
夜半の竹 薮に光るや月の如 姫はなにゆゑ竹に入りてや
24
卯月満つ 藍裂くほどの静寂に
木群
(
むらだち
)
のぞく月ぞうつろふ
24
冬眠の開けしじゃがいも待っている姉の電話に隣町まで
24
漬け樽をひっくり返すと
転
(
まろ
)
び出た たくあんお前 まだ居たのかい
24
初恋の甘い記憶を呼び戻す青くて丸い小花イベリス
24
母親の涙思うと耐えられずテレビを消して願う明日の灯
24
笑み揺れてオレンジに染むチューリップ白き花びら観覧車の窓
24
丘は萌へ峰も萌へたりやまなかの 自生の 花は今ぞたけなわ
24
稀なりや心に燃ゆる蜃気楼やおら夢世にわが身いざなひ
24
花散りて 桜の枝先若葉萌ゆ
季節
(
とき
)
は巡りて新緑の風
24
父が刺すボタン外れしワイシャツも窓打つ雨もみずいろの濃し
24
ラジオでの球場響く応援が沈んだ気持ちにじんわりと効く
24
とりたてて秀でるもののなかりせば凡なる
平
(
たひら
)
のなほもむずかし
24
寒き朝 鈴の小花に 揺れ雪の 細き水降る スノーフレイク
24
石鹸の匂いと君を抱きしめる 裾を
揺蕩
(
たゆ
)
らす風の優しき
24
退勤は初夏思わせる昼下がり 卯月の空に日傘
翳
(
かざ
)
して
24
笑み揺れてオレンジに染むチューリップ観覧車のまど膝向き合わせ
24
日残りて 黄昏迫る山里に 我が影伸びて夕陽に染まる
24
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