長距離の乗車に耐へず むづかりぬ赤児 焦りぬ保護者 いたは
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漆黒の画面に白で打つ文字を宇宙の川と見立ててみたり
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名前負けしてる気がするこのメダカスーパーミユキわりと短命
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競い合うものでもなくて それぞれに 個性があって そこがまた良し
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大福をひと食みしては茶をすする 老夫婦ふたりの春の可も不可もなし
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寒いねと わがを 毛布でくるみつつ お外ニャンコに 思いを馳せる
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歯の隙間 誇らしげなる 子の笑顔 小さき前歯 生えし日浮かぶ
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ぽっかりと 心の内を からにして 海見ていたき 日がな一日
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推しメンは年長組のそうし君 さ行が言えず「7×1=7ちちいちがちち
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「おめでとう」一番乗りで伝えたくフライングした二分前かな/睦月九日
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粉雪が開けた窓より舞い込んで外は真白く塗りかえられていく
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Utakataや悩み、寂しさ受け止めて泡へ包んで空へと放し
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ふつふつとキンカンの実を煮含めるパンチの効いた香りの中に
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ちょっと待て生じゃヤバいぞこのカニは義父母と病院送りは嫌だ
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リビングで刻々動く陽だまりを追うて過ごせり 向日葵のごと
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厳寒の 布団の中の温もりに 吐く息白く抜け出せぬ朝 
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起きるのがどうにもこうにもつらい朝 5分でいいの二度寝をさせて
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あちこちと ガタくる身体 予告なしサプライズ メンテしながら 1マス進む
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もう何も いらないと思う その次にアレ欲しこれ欲し 波間におぼる / 思秋期
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初冬より空き家の庭の寒桜 満開近しと主待ちをり
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母さんが土砂降りを君に降らせては晴れた後から虹が痛くて
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「ごめん」より「おやすみ」と言う大学生 許されているのは私のほうか
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希望者は冬眠してよい法律を! ムーミン谷の例に倣って
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「立つんだジョー」我と我が身に投げかける ホカペのうえで平たくなって
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「いいね」などなかった時代が良かったね 少し寂しき。サラダ食みつつ
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鳥の声 虫の声 静まりぬ冬 遠くより聞こへ来るや予鈴
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マフラーの隙間の頬と生足なまあし 紅潮あからむ朝に  風切るペダル
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花の名など 教え合いつつ 来し道の 別れて明日は 遠ざかり行く人
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好きなもの選んでいいよに歓声こえ上げてメニューに飛び付く小さな君よ
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初春の 宴の後の後悔に 七草粥は胃の腑に優し 
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