外気冷え車窓を曇らす結露には 人の温度が可視化されをり
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買い物のメモを忘れてはて?何が要るのだったか店頭に迷う
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死の直前考える事は死ぬ事だ正義なんかで助けちゃいけない
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突然に春の季節の底が抜け咲くや咲くやの祭りとなった
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寛解の医師は「患者の心境が分かったかも」としみじみ言えり
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整頓の手を止め 近場にて花見 よどみぬ心をほぐす桜
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花曇りの散歩は夫婦ふたりのんびりと色とりどりの野花愛でつつ
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哀し時さみしい時に指折ってうた考えるこの時間よき
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春休み息子家族のUターンにぎわいの跡残したままの
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人混みで 圧死の恐怖を 思いけり 改札口の 人波の中
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朝靄に身を浸しつつ思ひをり 旅立つ私は一人でいいと
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あかつきに 寝覚めて 十首詠みて恋ふ 雲と見まごふ 白き花枝はなえだ
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おにぎりを二つ買ったらお茶オマケおっと嬉しいおこわが美味い
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花散らす目白に蜜はゆずらじと雀は桜一輪落とし
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命日は春爛漫の花の頃笑顔の似合う君が決めた日
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足跡を波に消されて抱き寄せた君は海より深くはかなき
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幹とを象皮で覆ひし桜木に 三分五分ほど花の咲き出づ
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薄雲ひろがる隙間から ふんわりと まろやかな光届けるおぼろ
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満開の はなのもとにて 我もまた 息絶えてみたし 望月の頃
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親からの愛を知らずに育つ子は一生愛に不自由するんだ
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花前線 桜前線 恋前線 開花の時は 待つ恋に似て
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私にも家庭と離れる日が来るの朝霧夕霧たつ北の街
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こんちはに こんにちはって1秒の会話が温い見知らぬ人や
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駆け込みで のぞみ飛び乗り 東京へ 桜の車窓 しばし見とれて 
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しんとした 病室にひとり 過ごす夜  廊下行き交う足音さえ恋し
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仕事終え 千鳥ヶ淵の 桜愛で お茶を一口 幸せ感じ
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見間違ふ 良く似た星を 気遣いす 優しき方は 優しき詩人 /旧「麻だ。」様
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機微の春さえずり心震わせて土蒸す野花は夢に目覚めて
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菜の花は間近に見ればモンキチョウ花と虫とは親戚なのね
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己の価値観もち込み秩序を軽んじる職場の若葉は伸び放題で
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