「いつ帰る」 今来た子らに まずは聞く 過ぎゆく夏は 瞬きの中
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特別な魔法だったとありし日の祖母と作りしお盆のおはぎ
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ひとりでは買うに躊躇う桃などを食わしてもらう実家の幸せ/帰省四日目
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送り火を水面に灯す古都の夜 あまたの揺らぎ銀河のごとし
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家に着き布団の上で力尽き 生きてるだけで褒めて頂戴
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どんよりと諸行無常の響くごと 分倍河原の空は鈍色/古戦場、盆
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涼しさに トンボをみつけ 盆終わり いたるところで 小さな秋が
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この月は七十年婚プラチナこんの祝いどき九十なかばに揃って達者
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小気味良く 言の葉躍る歌人うたびとの 創りし短歌うたをいつか詠みたし 
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風鈴と思ってたけどきみが通るときにだけ鳴る なんのセンサー?
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七屁八屁ななへやへこき出づる香と音はして山吹色の実の無きぞ良き
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ひと夏の不思議はごうも変わらないかそけき位置に私がいること
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彼岸から見える景色を教えてよ 夜空に浮かぶ打ち上げ花火
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実家で飲んだお茶の味 夏に染み 黄昏時に一人と一匹
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やうやくにあがなふ味噌の瓶蓋を難なく開くるつまに嫉妬す
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また来ても来なくてもいいよこの窓はいつでもきみのために開くから
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会いたくもない生者ものばかりまた集い 恋し愛猫あの子は帰って来ない
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盆は二周 くゆる沈香 独寝の寡夫やもおの呟き 置いていくなと
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水満々 田んぼの隣り 分譲地 あっちへこっちへ トンボ飛ぶ
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のぞきこむ まんまるおめめの 愛らしさ たとえ踏まれても かじられたとても
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「放置車両」「避難所閉鎖」「証明書」自治体メールまだまだ多し/「災害ごみ」「下水自粛」2日後
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どっちもいいねができない人間の愚かさ。どっちでも、とは違う。
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澄み渡る 涙の色は 曹達色 風船割れた 夏の午後には
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手の中のガラスが歪んでいるせいかあの子はいつも泣き顔ばかり
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送り火が 燃え尽きた後の 淋しさに 写真を置いておく リビングに
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今夕も雨降りなれば順延し迎へ火なしの送り火ならむ
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目をあけば生きて居る身の夢ならでかすかに聞こゆ秋の虫が音(ね)
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海の縁 雲立ち上がり たなびけば 古の歌も 同じ雲見や
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別れたい 即オッケーと 言った俺 それを肴に キミとメシ食う
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昔日の 夏の全てを 恨んでも 見上げた夜の 空に咲く華
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