ひさびさに ぼーるであそんだ あとがあり ねこ母うれしい げんきがでたのね
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緩んでる蛇口のようにポタポタと 秘めてたはずの想いが漏れる
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さてさてと、これからしばらく酒びたり 年の終わりも年の始めも
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今晩は息子が西より帰り来る 一升瓶を背中せなに担いで
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あごのした なでるとねこは よろこぶよ あたまもいいね せなかもいいね
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駅に着き電車のドアが開くたび 冷気刺しくる、はよ閉めてたも
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師走の昼下がり ひむがしには既に 宵を待たずに 上弦の月
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年の暮れ 寒柝の音響ききて若者達が連なりて行く
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ちっぽけな蛙が見てる丸い空 声は響けど世界は広く
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それなりに 一年過ぎし 及第点 自分のリズム 悪くはないと
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冬晴れにいざなわれ行くドライブは ふくふく並ぶ茶畑眺めつ /信楽まで
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姑が貪欲の意味を問うてきた『無欲』と言って欲しそうな笑み
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仕事終え もつが食べたい 二人には ファミレス鍋は 救世主かな
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習慣で猫は出てゆく朝散歩この頃まわれ右して戻る/寒い
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幾種もの野菜を刻み煮るうま煮味見の最初は雪ちゃんの里芋いも
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なにもかも中途半端なままなのに終わってしまう2025
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期待値が上り過ぎたかプロ仕様 我が家の汚れプロ負かしたり
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氷点下十一度という予想気温思い出せない夏の苦しみ
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クリスマス煌びやかなる街にいて古アパートで聖母子の如
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一年で五十度もある気温差に温泉卵の生涯を思う
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我が愛猫きみの 異変に気付き右往左往 孫子と同じ心配尽きぬ 
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降誕祭クリスマス 泡立つ硝子の キャンドルよ トゥリーの陰の 異国の想い出
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体調の良さそうな祖父 血圧の細かい数値気にしなくなり
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薄情な処分完了報道に鳥の涙は詩になってない
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本当は行きたいのかなどうだろう車椅子ごと運ばれて母/デイサービス
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頑張って古希に目標未達成でも五十年まだあるじゃない
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半月を 見上げてキミと 帰り道 海苔そば食べて キムチも食べて
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この時間 メール処理する 静けさに 互いに終わりが 見えぬ年の瀬
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寝たきりで稼げる訳を読み取れば金と頭脳に恵まれていた
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一万歩歩いたところで腰掛ける 陽当たりのよい冬のベンチに
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