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青の
刻
(
とき
)
一番星が瞬いてもうじき夜の
帳
(
とばり
)
が下りる
26
暑過ぎず寒過ぎぬ午後エアコンのフィルター洗って気持ちも晴れて
26
何処
(
ゐづこ
)
から
東風
(
こち
)
に乗り
小
(
ち
)
さき花弁舞ひ降り ベランダに春添へり
26
風薫る薔薇の棘まで緑濃しふんはり咲きて紅色に染む
26
寡黙なる侘しき
門
(
かど
)
を晴れやかに祭りのごとく舞う金魚草
26
夫の笑み思いつ供ふ桜餅 春茜見つお下がりを食む
37
風となり卯月の君へ捧ぐのは散り急く白き菫の香こそ
25
フリースの袖を伸ばして新聞を読めば静岡真夏日だとか
25
エレガント、ハードボイルドどれも無理「ふつう」という名の仮面をかぶる
25
一昨日まで 暖房いれてた寝室を ねこも暑かろと 快適おまかせ
25
「よし、いい!」と思える
短歌
(
うた
)
をいざ打たんアプリ起動中
宇宙
(
そら
)
の彼方に
25
オメラスを 去りて彷徨う道半ば 自由という字の 檻に似ており
25
盲目の世界に一人彷徨いし病と別れ愛猫は逝く
25
土瀝青
(
アスファルト
)
の片隅
小
(
ち
)
さき名も知らぬ白き草花 健気に咲く春
25
「仲いいな」長袖
T
シャツ洗ったら絡みすぎだろ腕と腕とが
25
ピンク帽
被
(
かぶ
)
る
赤子
(
あかご
)
は
電車中
(
でんしゃなか
)
母に抱かれ春の花束
25
仕留めたる 鼠をくわえ 見せにくる 健気な猫と 共にありし日
25
老い宅へ訪問くるる駐在さん既に周知の情報ばかり
25
たくあんと野沢菜漬けの桶洗い 冬の始末がひとつ終われり
25
慣れるまで三年かかりし尾張弁 今では我もその一員に
25
あなたには、届かぬままで 散る恋を 何と名付けて 春に捨てよう
25
水温み駆け足でゆく白き砂ちいさき手をひく鼓動の伝はる/妹との思い出
25
公園で駆けるおさな子 後を追うじいじの笑顔に 緑の風吹き
25
ふわり
丸
(
まろ
)
き牡丹桜をそっと手で包んでみたし 春惜しみつつ
25
葉野菜の二色の森と糸人参 苺も添えてコロッケどうぞ
24
詠む内に広がる世界に差す光この瞬間を待っていたんだ
24
草刈りてひとりの庭に佇めば 羽根欠けてなお空を見る蝶
24
春光を浴びつ 商人らは憩ひ パックのジュース片手に談笑
24
海底で君と朝日へ揺れていたあの日恋しく景色が滲む
24
パチパチと黄色の線香花火萌ゆ陽ざし直下のオキザリスかな
24
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