小夜雨のテンポ早まり安定の君の寝息を数え夢見る
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数駅を寝落ち過ぎたり花の酔い 戻り列車に慌て駆け込み
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曇天に見上ぐ桜で雨宿り奥の枝先ヒヨドリが来て
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レンギョウの黄はまぶしき光となりうつのこころにまっすぐ刺さりぬ
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気が付けば真円となる月ありて 月読アルテミスの船今一廻り
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昨晩のぶんまで見よという月か今宵十六夜煌々として
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五月雨やボタン外れしワイシャツに針刺す父の指見つめをり
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蒲公英たんぽぽの群れの目線で桜見て何とか撮りたいこのツーショット
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母さんが勝手に空に逃げぬようベッドに柵と番猫を置く
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新年度 あいさつ回り 時追われ 雨天の土曜 車中で一息
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桜花に負けじと枝の下にあり艶めき萌えるたんぽぽの花
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新しきパスワード使いログインす投稿した短歌うたすべてが0ゼロ
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ネームバンドようやく外され こころく 懐かし我が家 君待つ我が家へ /退院!
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しんとした 病室にひとり 過ごす夜  廊下行き交う足音さえ恋し
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機微の春さえずり心震わせて土蒸す野花は夢に目覚めて
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しとしとと 恵みの雨が降りしきり 梅の香ただよふ菜種梅雨かな 
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病室の窓から眺むる桜花 小雨にけむり しらじらと咲く
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土砂降りも雪も曇りも惜しみ無く見せる素直な空は憎めず
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母の負を父のいさおで拭ひ去り 私は独り介護あしたを編めり
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掃除機の音にも怯まず かまってと 棚を降り すり寄りぬ愛猫
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ふきのとう、教えてしまえば僕だけの春が二人の景色にかわる
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チビ猫の 寝ぼけて うにゃうにゃいう声を 聞きながら飲む 朝のカフェオレ
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週末は 花散らし雨 降ると言う 我見ぬうちに散ること無かれ
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にぎわいの桜の並木何事もなかったような卯月の葉桜
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タンポポの綿毛揺れるほど風はなく 神社の桜は 今ぞ満開
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譲り合ふ人同士 初対面なれど 会話生まるる 車両の座席
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マイナスの過去を改め明日の灯へ歩み重ねよ我は借り物
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靴底に花弁を付けて帰る子は 春の便りを我が家に運び
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雨の中 カアカアカアと 鳴くカラス その鋭き目 力みなぎる
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山の端にゆるゆるのぼる月ありて花明かりもさす私の住む町
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