Utakata
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アラサーの息子来たりて隣室の寝息うかがう我はまだ母
28
雲もなき あきつ群れ飛ぶ夕暮に ススキなびきて秋風ぞ吹く
21
町会の運動会の歓声と涼しい風が窓から入る
16
先に寝る 猫を起こさぬ ようにして 布団の端で 私は眠る
15
電車から 見える堤防 その向こう 見えぬ大河の 流れを想う
12
手洗いのバケツの冷たさしみじみと 何もせずとも季節は進む
13
ゆっくりと治りゆくのを感じつつ白血球が死に続けてる
11
本心はみんな飛びたい騒ぎたい 道頓堀で おまわりさんも
14
在りし日の 日記開けば 蘇る 熱気と風と 君の呼ぶ声
10
のり弁を 買いに来たのに 店頭で なぜから揚げと 迷うのだろう?
10
縁側も床の間もない
長押
(
なげし
)
もない畳を敷けばそれで和室か
10
とき玉子窓辺育ちの豆苗を散らせば色よし味噌汁の出来
20
通りから横に入った小路には 野良猫たちの王国がある
10
一日の疲れを包み込むJazzを二輪のマフラー音が蹴散らす
10
雨音がウトウト響く昼下がり 月の出ぬ間に夢で会えます
9
「ただいま」に 返すやまびこ我が家では「おかえりなさい」と歩行器ダッシュ
12
明るさに やさぐれるなよ 過去を打て 嫉妬に狂いたくないわたし
8
貴女の手 とても柔らかい きっと神様がそうした 誰も傷つけぬよう
8
ひと月も遅れて届くコシヒカリ 長雨ありて嘆き流して
8
だいじょうぶ?転倒注意のお年頃充分お気をつけ下さいね/ひさかた乃さんへ
10
夕暮れにラッパは響く「トーフー」と そろそろ歩くボウル持つ母
12
バスを待つ万国からの旅人の手にユニクロの買い物袋
11
この時期に昼間に一人歩いてて運が良ければ現れる道
7
心なくも ぶつけてしまった胸の内 曖昧に笑う あなたが憎い
7
ひたむきにタピオカを吸うほっぺたに 触れたら神が舞い降りた午後
7
ドア開き 蒼き風かな
夏終
(
なつおわり
)
幽かに匂う 秋の呼び声
7
呆けたと老人ホ-ムへ連れて行く残ったじさまはなじよすりやいいの
7
稲穂ゆれソーラーパネル空を向く教えてほしい光の食べ方
7
つらいとき ついつい意思でがんばっちゃう 自然の流れにゃ逆らえないよ
8
久方に戻りし君を懐かしむ 顔も知らないUtakataの友/ぼへ様ありがとうございます
8
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