公園で駆けるおさな子 後を追うじいじの笑顔に 緑の風吹き
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持ち主の元へ戻れたのか 枝に掛けられていた ユニフォームは無く
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縁側に膝を並べし宵の口ビール片手に春のお月見
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石鹸の匂いと君を抱きしめる 裾を揺蕩たゆらす風の優しき
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馬車道の雨の景色に助手席の窓はゴッホの絵画に見えて
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日残りて 黄昏迫る山里に 我が影伸びて夕陽に染まる 
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真善美 求めし弓の道霞みパワハラに落つ花散る四月 / 弓友が職場の新上司
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自転車で海見て帰る往復は六波羅蜜の百キロの道 「涅槃までゆく修行」
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一本樹 幹の捻じれて 陽の揺れる 藤棚涼し 風ありがとう
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窓外そうがいは春晴 傘持参迷ふ 抜き打ち雨予報に戸惑ひ
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畑仕事に関心うすき我を前に夫は今日の手順を語る
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和らぎの萌黄色から青葉へと 装い変えて初夏に向かう樹々
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春疾風 凍てし涙の乾くころコート脱ぎ去り光纏はむ
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おはようの音を奏でるサックスの銀色褪せてセピアなる朝
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父が刺すボタン外れしワイシャツも窓打つ雨もみずいろの濃し
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水温み駆け足でゆく白き砂ちいさき手をひく鼓動の伝はる/妹との思い出
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三十一みそひとに込めれぬ想い溢れすぎ山に向かって相談してる
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どこ行くのと聞けばあなたは宝塚歌劇モードで「風を探しに」
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朝早くペダル踏み込む果てなれど煌めく海に全て敵わぬ
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思いきり笑ってしまった待合室 北大路公子の本は危険だ
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なんとなく酸っぱい味のコーヒーを飲みたがってる夏日の手前
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藤棚の 花触れたくて背伸びして さき両の手 伸ばすおさな子
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君といた春そそぐ海ふかみどり 炭酸水と後悔で割る
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「お不動さん泣いているの」とおさな問うこんな顔して泣くのか人も
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水芭蕉、ツツジ、辛夷も咲きそろい春の野山に色戻りくる
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街路樹の 伐採されし 木の幹に 新芽宿りて 枝葉が伸びる
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拙きも詠むは楽しき日々のうた いいね貰って心がおどる
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今日くらい早めに寝ろ、と愛犬の 気遣い受けて布団に入る /介助のために昨晩徹夜
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ラジオでの球場響く応援が沈んだ気持ちにじんわりと効く
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とりたてて秀でるもののなかりせば凡なるたひらのなほもむずかし
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