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子育ては遂に終わりぬ 精一杯渡した想いが届かないまま
16
老眼鏡かけても読めず虫めがねサプリのちらし「ご注意事項」
13
人生は 走りきるのが 一苦労 バトン渡せぬ 孤高のアンカー
13
太陽も山の向こうの青空も塗りつぶされる 黄砂降る午後
13
禁煙を成し遂げた人は何よりも何をおいても偉いと思う
13
ちま猫がお腹の上に乗っている 正確に言うと膀胱の上
13
夕立をその身に受くる少年の母は空見て案じ
居
(
ゐ
)
るらむ
13
「そう言えばこないだそこで転んだ」ときみが指差す先に蒲公英
13
霧雨は そっと置くような 優しさで 大きなツツジを 露に濡らせる
13
打ち込める何かをずっと探してた 餃子を包んでひたすら食べる
13
くちづけて愛を誓ったひとに今「オメデトウ」なんて拍手している
13
道のべの 知らぬ名の花 ひっそりと 春の香りの いぢらしきこと
13
お気に入りおもちゃを落とし割れちゃった 二歳は初めて「壊れる」を知る
13
泣く子をば父の後生と思はする 擦りあふ袖に
幸
(
さき
)
あれと
祝
(
ほ
)
む
13
薄暗い 部屋の片隅で うずくまる 無常という名の
膝
(
ひざ
)
を抱えて
13
昔から魅力は感じていないのに不思議さだけで好きだマンボウ
13
17
時パッと飛び起き
20
分 中華丼にししゃもに味噌汁
13
枕元 くるんと丸くなるチビ猫を 抱いてぬくもり感じて眠る
13
母乗せて車椅子押す畑道 汗水流した母は無口で
13
歩いても歩いても月には着かずうさぎよ君に願い届けて
13
この香り出逢った時と変わらないオロナインから気付くプライド
13
ひとしれず 終わる命を みおくれば
辛夷
(
こぶし
)
の枝に 白く
珠成
(
たまな
)
り
31
子育てをやり直したとてきっとまた同じ事してしまう気がする
15
ねこケロケロ 飛び起き片付け 2時間後 オナカスイタと 細切れ睡眠
12
うたた寝から目覚め ねこ母 汗ばんで 穀雨とぞ知る 春から初夏へ
12
弱くても痛みがわかるあなたがいい傍にいたいと願ってしまう
12
何してる? 仕事の合間 帰り道 いつもどこかに 君への想い
12
婆ちゃんが「今風呂入る」ちょっと待てせめてお肉を焼いてからにしよ
12
いつもより 会話の多い 土曜夜 仕事の疲れ 笑いで払拭
12
何なのか分からないけどなんとなく幸せ感の一瞬がある
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