Utakata
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川辺村道
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ただ飄々と
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途中から青信号に駆け出して結局渡れぬような生き方
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豪快にカット西瓜のめり込んだかき氷食う 滝見の茶屋で
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じゃんけんで決めようよって言う君に連敗してて 至極円満
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「母さんは主語を省略し過ぎる」とボヤく親父にビールを注げり
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駐車には自信が無くて
空
(
あ
)
き多き屋上に行く 炎天なれど
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甲子園まであと2勝 心からきみの母校を応援してる
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落ち切ってそのまま五年 砂時計のガラスは君の指紋を抱けり
28
怒られることなく独り 夕飯が入らないほど間食しても
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脇役を推してる同士盛り上がる 伏流水が湧き出るように
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さりげないキスをもらった 右腕の子どもの頃の火傷の痕に
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仕事にはムラがあるけど 執拗にソースを混ぜるカップ焼きそば
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別人の
淑
(
しと
)
やかさにて舞う姉の扇ひらひら花びらになる
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サッカーの練習相手 本気でも手加減しても怒られている
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富士山が雲のまわしを締めてると笑う甥っ子 高安のファン
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右肩にもたれるあなた 終電は銀河の渦に吸い込まれゆく
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あちこちに退会届を出し終えて いまの自分に句点を打った。
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「まぁいっか」ばかりの日なり畳んでる洗濯物のびみょうな湿り
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担当を外されし帰路 川底にねじ曲がりたる傘の骨見ゆ
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穴の無いドーナツであれ 甘党のきみが作歌の姿勢を語る
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長生きはするものだってじいちゃんが電子マネーをかざす自販機
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一時間早く退社の先輩は「俺だけサマータイムやさかい」
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薄れゆく気配を抱いた 表札にチロの名前の残る実家で
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負かされた敵に教えを乞うた日の風がこんなにさわやかだとは
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冷や飯に味噌汁かけて啜ってる 打たれ弱くて萎れた夜は
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プレゼンの不備を突かれて狼狽し オウンゴールのような言い訳
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本屋にてパラパラめくる時刻表 わずかでもいい旅の空気を
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出囃子がずっと鳴ってた 弟子入りを夢見て寄席に通った日々は
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黙々と職場を支え続けてた
碍子
(
がいし
)
のようなベテランが去る
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遠き日の家庭訪問 先生にくっついて来た友よ元気か
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「母親とうまくいかない」マニキュアの欠けた中指見つめて君は
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