飛ぶことを忘れたカラス慣らされていくんだ知らず知らずのうちに
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我が子には 愛と不安が同居して 孫への感情 ただただ愛しい
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つま先をたてて背伸びし指先を天の何かに伸ばしてみる時代とき
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膝痛を庇いて登る坂の道頑張れ春が来たぞと紅梅
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愛しさのほむらしずかに立つ夕べグーグルフォトの走馬燈に似て
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涙星 泣きたいときは鳴けばいい いつかは渇れて 忘れてくから 
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白球に朋らと遊ぶ春日かな 碧き層々 冠雪の峰
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入門書借りて積読する理由わけを詠めばそこにも短歌のひとつ
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まっすぐの「ま」のじがくるりまがるのがすきなこどもはこのゆびとまれ
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かすみゆく久遠くおんの理想やしがらみの五重塔の遠き鐘の音/折句
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一周忌の 積み団子を 丸めつつ 君の生きたき 時を想えり
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名の知れたクローチエパンのモーニング一時間待ち天気も良ければ
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仏壇の 花を整え ふと気づく 心も同時に 整っている
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深夜二時肩を落として灯を求む 冷蔵庫より小さき「おかえり」
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停車する観光列車が田園にトラブル?違った撮影タイム/快晴の雪景色
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かの人のにほいとぞ思ふ松田山たがえし君の菜の花に似て
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年老た犬抱き散歩 春色を咲かす 公園のカワヅザクラ
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可愛らし帽子のレシピにときめいて編み針せっせと 春匂う日に
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赤い糸 たぐり寄せたその先に 君との出会い あの日の譲渡会
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扶桑なるゆずりはの葉や 歯固めのゆりかごゆれて きよらけき雪/折句
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親心「おや」とも思わぬ子心に手心くわえる小心の親
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暮れ急ぐ空のひかりを惜しみつつ 鴨と並びて影を重ねむ
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丸まった背 いっぱいに陽を浴び まどろむ君 束の間の春 明日は春寒
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躁鬱と聞いて案ずる姉の身も僕には解けない未知の宇宙で
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出てくれよ、頼んでいるのに無視される 自律神経腸を支配し
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吾妻山 冠れし雪が 形変え 衣を少し 脱ぎたるように
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りくりゅうの金の鶴舞う朝空や よくぞよくぞの拍手轟音
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時々は納豆味噌汁海苔つけて 思い忍ばすトーストの朝
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いくらにもならぬ還付の手間暇を思えば迷う税の申告 確定申告始まる
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人は皆こころに憂うこと有れど 面(おもて)に見せず笑いで隠す
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