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詠えども空には届かぬ歌ばかり鯉はパクパク息を整え
20
吾
(
あ
)
の腹に向ける刃に凛と立つ妻は修羅場の花の神なり
20
目をこすりもじゃもじゃ髪のおばさんはググれば名医 明けの明星 / ミスで再掲
20
触れる縁 見るも聞くのも 我が内に 肩先に
灯
(
とも
)
る ペテルギウス
20
冴ゆる夜 眠らぬ遠き星々の 見守りぬ街 眠らぬ夜景
20
春告げる鳥のさえずり聞きながら古い外套捨てて旅立つ
21
風吹かぬ 墨の夜空に しんしんと 軋む足音 ひとり楽しむ
19
ちま猫ちゃん まふらーさんを そうちゃくよ いやニャよかんが おびょいんかなぁ
19
紅茶飲む予定が カフェオレ淹れました まあ良いでせう 今日もいい天気
19
ほめにゃんこ そういや今年は いつ出るの 手帳はあれと 決めているんだ
19
アマリリスと見紛うほど大輪に咲きし花瓶の百合は微笑む
19
蒲団敷き溜め息一つ思うのは 今夜は何回トイレに起きるか
19
あらーむが なると ちま猫ちゃん・とうじょう おかあちゃんおきる? そろそろおきる?
19
AIは自分のミスを謝らない こんな奴とは仕事はできぬ
19
AIはしれっと言い訳すまし顔 こんな奴には任せられない
19
シャンプーが少量で足る洗髪はうれしくもあり悲しくもあり
19
けふはまた 吐息をめぐる 哲学の クレバスの奥 一人寝気分
19
カスミソウ 抱えてホクホク 帰宅せり 旅するちゅーるさんも買ったよ
19
「キャンセル」の陰気な語感
厭
(
いと
)
わしく 「風呂スキップ」と我は言ふなり
19
ほんとはね おまえにガツン いいたいが 胸の内にて みそひともじに
19
燕
(
つばくらめ
)
2羽連れ立ちて あをぞらを 低く飛び行く 飛行機とともに
19
欲しかった蟹すきセットの景品は 茶髪のあの娘にあっさりさらわれ
19
こわごわと投げた短歌にいいね付き
1
が
2
になり
2
が
3
になり
19
夢うつつ 一人語りの 絵空事 空耳なのか そらみたことか
19
六時半明るくなれば見えてくる昨日から今日外のありさま
19
お年賀を 一枚だけ急ぎ 書きました 楽しみにしてくれると聞いて
19
ねこといふ いきものなれば きまぐれで かわゆき存在 枕とられても
19
麻婆豆腐
(
まーぼー
)
と 卵かけご飯 しば漬けに 今年お初の 富有柿を切る
19
冬風に 揺れる干柿 はらはらと 冷たき雪と 甘き白粉
19
花が咲く頃また会はむと言ひし人帰らずなりぬ朝の空に月
19
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