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凍
(
こご
)
へる夜 黒縁写真の 妻と父 吾の作る鍋 お椀で供へ
35
オジサンが二人並んで喋っても 若者はもう耳をかさない
18
笑えない厳しい結果乾杯をして挑んが明日も涙
18
庭の雪に巨大な
氷柱
(
つらら
)
を突き刺して「勇者の剣!」と異世界ごっこ
18
願うのは議論の
末
(
すえ
)
の採決をたとえ単独2/3も
18
ビル影の日に日に際の目立ちゆく春告草のやさしきにほい
18
あんなにも高いとこから飛び降りて 良い子は真似をしないでスノボ
18
雨もやにあずけて行こう
綻
(
ほころ
)
びを癒していくさ僕の呪文で
18
雪消しの雨しとやかに休日の午後 『駅』を聴く 布施明にて
18
孫からの半日待ちし「明日行くよ」
L
I
N
E
を見れば頬は緩みぬ
18
引き締めを図る狙いが見え見えの端っこにいる俺はエレジー
18
名言の「めんどくさい」を言いたがる妻は女子する暇があり過ぎ
18
母亡くし祖母と手つなぐ幼子の顔まだ見れず夕影の路地
18
身を削り言葉の角を丸めれば雷避けるプロの
業
(
わざ
)
かな
18
親友は幼き頃から幻想で猫に
絆
(
ほだ
)
され
詩世
(
うたよ
)
に至り
18
めくるめく欲望さらけ出すなんてするもんですか嫌われるから
18
肩触れつ 春待ちバスは宙を駆け無限の星をひとつずつ巡る
18
腹痛と言い訳してはトイレへと逃げ込みサボる夢の意味とは?
18
言の葉が生まれて消えて うつろいの しずくの音は琥珀に揺れて
18
わが家ではいつしか序列二位となり妻のとなりは二匹の金魚
18
「親」という役を降りない母と飲むクラフトビールの苦い延長
38
隣国へ冷たき
眼
(
まなこ
)
の習い越え敬意を運ぶ春風よ吹け
22
真夜中のブルーライトの埒もなしヨコハマ想う綾もなし
17
砕けたらそこで終わりの物語 君は水晶そっと抱きしめ
17
ドア開けてよもやの景色は雪の中 不意に異世界 僕を惑わせ
17
心雲
(
こころぐも
)
はれて雪やみ望む海 彼方まめつぶ昇る機体よ
17
春の雪ノーマルタイヤを履いたまま 私の車はぢっとしてゐる
17
神話的古層心理が動き出し 女帝の差配に賭ける人々
17
耳たぶの冷たさをなで身をすくむ 君乗るバスを待つ停留所
17
「ゲルニカを世界の国旗に刻みましょう」人の心を刻まぬように
17
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