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遠い遠いアラブの国の油田から 危なき海を越えし苦労よ
20
猫さんが欲しがるものでひねっては出しっぱになる水道あらら
20
空振りをイチローに
倣
(
なら
)
い頷いて描くイメージ明日の打席へ
20
花時雨
(
はなしぐれ
)
桜花爛漫 手を貸しつ 我のこころも潤していく
20
雨冷
(
うれい
)
ては籠って癒す欠く薬どんより縛られ行けぬ病院
20
くもり空 ねこたち今朝も おべっどさん ふたりなかよく きゅっとひっつき
20
春風
(
はるかぜ
)
に 揺れてうつつの
水仙
(
すいせん
)
の
陽光
(
ひかり
)
を浴びて 夢を見にけり
20
曇り空
佇
(
たたず
)
む川面 映したる 街の裏側
秘
(
ひめ
)
やかなりし
20
ひさびさに ちま猫ちゃんの「おきてニャーン」 起きるよ食べるよ チーズ蒸しケーキ/アップルパイ売り切れ
20
仲立ちをしたカップルと写ってる 原作者って感じの顔で
20
手につかみ 口に入れたい 孫三女 満面の笑み 見とれる時間
20
やっとこさ子らの進学準備終え次は自分の異動の準備
20
美しき
短歌
(
うた
)
詠もうと構えたその瞬間 言の葉消えゆき 無味な文字並ぶ
20
霧の朝これはミストかフォッグかと鴉が鳴いて嗚呼サイレント
20
炎症が どこか臓器に あるような けだるさ続く 花の咲く頃
20
一粒の 雨も母には 許さじと 傘傾けて 春の畦行く
20
濃しみどり湯に泳ぎきる菜の花の熱燗酌みて早春を知る
20
川辺りの桜
水面
(
みなも
)
に枝伸ばし 映る我が身に見惚れるかのよう
20
春だなと思うにおいは泥と土畑鋤き込む堆肥の香り
20
風そよぎ背広の肩に舞ひ降りし 桜の花は払わずに行く
20
花前線 桜前線 恋前線 開花の時は 待つ恋に似て
20
ぶら下がる父を見上げて震えても何も出来ない夫だった人
28
平和の世ねがふ口もて謗るわれこころ
刃
(
やいば
)
や鞘ぞいづこに
19
駆け回る 子を先生が 追いかける その歓声よ 未来に続け
19
週一に 来る孫からの ハグ受けて たちまち我は 充電満タン
19
ボイルイカ我の旨みが欲しければ海まで来いと白く横たえ
19
ぬくぬくと 背に受くこたつ 画面には アフリカゾウガメ
我
(
われ
)
が映れり
19
市役所は どこですかと問う 留学生 まっすぐな瞳に エールを送る
19
闇の中 ランタンひとつ
灯
(
とも
)
しおり 音の波間に 夜は深まり
19
妙な音してたサンダル買い替えて父の足音くっきりとする
19
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