また来ます またとは何時か ふわふわと 予定に書けない 予定が増える
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羊焼くアベルを神は寿ぎて 穀物捧ぐカインを疎む
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この国に 不穏な空気 満ちてきて 自由の意味を 今問い直す
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春日和 風に向かって 飛ぶ鳥の 羽ばたき二つ 街を乗り越え
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絹糸のような黒髪眩し友 無い物ねだりのあたしは癖毛
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忘れない 忘れてはならぬ あの記憶 幾多の想い届け鎮魂歌
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アスファルト黒く覗いて痒い目を こすり春へと僕をすすめる
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3・11 幼き孫が生まれし日 歓びと祈り 分かち合う一日
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お互いに 相思相愛 知りながら 無意味に帰る 別々のドア
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友訪ね瓦礫の道を行きし春 さざなみ光る海眺めつつ
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あの余波が 友を飲み込み 連れ去りし 手元に残る 手紙と語る
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聞こへ来る門出の歌はどの曲もシニア世代のをも励ます
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写経ごと大人のぬり絵を黙々とわらべの頃より陰影深くし
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軽井沢しらかば林の名残り雪 眼を灼くほどに反射する白
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銃声はきこへて来ない非正規も正規もならび牛丼たべる
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電車代もらってチャリで魔の誘い小狡さバッサリ誇らしくあれ
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間違えて踏んだ石ころ それすらも星座の一部にしてみせるから
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注文のQRコードを読みとれば まなざし優し子と春の昼
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目移りし買えずに帰る縁日の氷川神社や提灯揺れて
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宇宙(そら)に咲くアカシアの黄よ夢ならば漂ふ香こそ瑞々しけれ
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いいことにほんの少しの嫌なこと 煮込み煮込んでスパイスカレー
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弛めたる 身体に沁みる 歌もあり ラジオの時間 一人の時間
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戦争も花粉も我の上をゆくどこまで鈍感でいられるか
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あと一品買えば送料無料です罠と知りつつカゴに一品
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湾岸に 何も云わない 日本の 明日は我が身か 暗い淵みる
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春ゆくをまわり道せむ 手を繋ぎ月の蒼きに追ひかけられたし
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春セーター色鉛筆は十二色画用紙持ってお出かけしたし
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自信薬あれば誰もが主人公 優の劣のと思わなくなり
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宵闇に散り際を急く花ふらし ゆく春惜しみ並ぶ歩早む
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真っ白な紙の中から現れし尾っぽを立てて迎え出る猫
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