悲しみの 静かな海を 胸元に ひそかに抱え 笑ってるひと 

舞い上がれ 散る花びらも 歌声も。※ただし涙は流れてもよい。 

知っている? 短歌の亡霊 幾年も 子供の歌だけ 詠んでいるのよ 

病院の窓から見える街並みはさっきまでとは違う気がする 

夜霧なす生殖不能の生殖器としてのソメイヨシノの万朶 

マンボウやイワシの群れが泳いでる待合室でぽつんとひとり 

なぁ猫よおまえは夏を知ったのかあるいは列車あるいはとんぼ 

揚げパンのきな粉をそこらに 撒き散らし 大胆不敵に 笑ってみたい 

桜花 儚く散って しまうけど 僕はず~っと 思い続けてる 

沈んでる 僕を案ずる 妻がいて 苦しむ訳など 絶対言えない 

生と死の 二つの海は 厭わしく あちらの世界に 早く逝きたい 

肌ひとつ 隔てただけで 君のこと 世界でいちばん わからなくなる 

夢なんざ虹の向こうで捨ててきた目覚めりゃ今日も廃墟街イノセントシティ 

財布には210円あるけれど交通費だからエナドリ買えねぇ 

かろうじて この銃弾は 防げたが たぶんあの子は、戻ってこれない 

目の覚めるような真っ赤な 傷口を抱えて生きて いかねばならない 

杉枝を分けて顔出す桜花 歩を引き戻し シャッターを切る 

あの人が通った後の残り香を味わうように深呼吸する 

かなしさを[返歌] 経験しただけ やさしさを 得るのでしょうね 皆人みなびとたちは 

君が為 英雄のやう 言葉つ 突っ込んでいけ 主人公! 

対象がヒトも花でも仔犬でもいじめることは犯罪必至 

補助視野にちらりチラリと小憎いな勉強つうと娯楽が誘う 

大空に小さな手ゆれたくさんにはしゃぐ子供が未来の兆し 

無のくせに担ぐと重い 無駄だとか無意味だとかね そういうものは 

慈悲深鳥 大海の様な お救いの道 

海沿いを原付でゆけば白妙のシャツが翼と勘違いして 

僕は何? アイデンティティとか、 定義付け? 思うがままに 生きたいだけです 

いいゴミが拾えたような気がしますとてもすてきな人生でした 

元気でと交わした握手が痛い瓶の破片を踏みしめ崩す 

お守りとして一枚のスプリングコートという名の空気を纏う