母さんにたんたんたぬき歌わすと勝手にウケて笑顔が戻る/認知症
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社長たる父には勝てぬ誕生日別れた母の誘い断わる
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公園で 銀杏の落ち葉 遊ぶ孫 ポーズをとって 秋の思い出
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目の前を低く飛ぶのはアカゲラで小屋の柱に止まって見せた
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遅咲きの 朝顔の蔦 立ち枯れて  脇で実らん 紅い南天
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今日までは今年の温み連れており 明日から冷えぬニッポンの冬
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にんげんは 雑炊とかでいいんだよ ねこたち ちゅーるさんでもお食べ
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気分良く 奢った理由を 並べれど 妻に一蹴 されるのがオチ
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「躰の細部にも我が宿る」冬 艶色俳句置いてゆく君/出張
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いつもなら二十日あたりは雪になるあんな夏でも予定通りだ/今日は雪らし
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ちゅーる食べしているときは いきいきと 不安と希望の狭間で揺れる
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日直にっちょくを「ひじき」と読んだユーモアと君の笑顔を僕は守りたい
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区の花は モクレンおよびコスモスなり そろそろ居所がバレるかもです(笑)
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味のせぬ炊き立てご飯 つぼ漬けと だし巻き卵で どうにか流し込み
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南天に 朝顔の蔦 巻き付きて  夏の名残を 絡み離さじ
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逢えたのにだから足りなくなるわたし逢う前よりも淋しいの何故?
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戸を閉めて籠り火を焚く囲炉裏かな パチパチ爆ぜる炭の光よ
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かりんとう黄粉きなこまぶすティータイムお菓子も纏う冬の衣を
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一瞬に光って割れた流れ星 星屑三つ願いを込めて
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何時もなら 心酔する短歌うた詠む歌人ひとの 投稿無き日はutakata寂し
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亡猫あいびょうは出会った瞬間ハナつんを僕にグレーの良さを伝へて (ロシアンブルー)
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懐かしい君が微笑む冬の色 僕の知らない遠い眼差し
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一人暮らし大枚叩いて犬を飼い仔猫を拾いて家族生まれし
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ガシガシと腐葉土食べて脱皮する空に輝く樹液を見つめ
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ふかふかに干されたお布団 取り込んで 人心地つき ココアなど飲む
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首かしげスマホを睨む母さんはやっぱり紙のチケットがいい
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チビ猫は タンスの上で おどってる ちま猫ちゃんは うろうろうろうろ
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ひこうき雲 真っ直ぐ道を差し示せ 我がゆく道を 主よ、護り給え
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秋長けて隣家の庭にひとむらのローズマリーの紫さやか
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相談が…二件訪れややトホホ 相談しやすいからだと思おう/きっとそう!
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