せがまれて 孫に譲りし iPad 笑顔が嬉し なれども寂し
19
麦酒ひとつ 飲む気になれぬ夜もある ビタミンCのドリンク飲もう
19
大腸に酒の残滓が居残りて 仕事始めは低空飛行
19
腹巻きして眠りましょうか ねこ連れて 外気温3℃ あったかくしよ
19
雪道の一車線を譲りあう車は平和の象徴みたいで
19
眼をつむりそろえた両手に乗せられた金平糖嬉し幼稚園の日
19
口々に父の思い出母の味家族にもどるふるさとの夜
19
妻が言う「一人になったら二度寝する」 「了解です」と三顧の礼す
19
縊死遺体 電車の窓から目撃す 荒川土手の橋の下陰(110番しました)
19
楽しいの糸をくるくる手繰ってく何処へ繋がる糸かも知れずに
19
おとうちゃん まだおきにゃいのと ねこさわぐ おとうちゃんはね きょうおやすみよ
19
帰り着き ちま猫ちゃんに おみずやる おるちゅばんして まっていたのよ>大腸ポリープ異常無しです
19
再会を誓い一旦別れたら夜明けのホットコーヒーはなく
19
十年をひと昔とする傲慢を知らず始めしふた昔前
19
くたびれて 酢を求むるは 道理なる 美酢みちょをあいにく 切らしてをりぬ
19
靴下を左右揃えて干すうちに 飲み頃すぎてゆく一杯(ひとつ)あり
19
ちま猫ちゃん 3.9キロ せつないわ 食べれるものを なんでもお食べ
19
君のこと触れた瞬間破裂する悲しい言葉「当たらす触らず」
19
おひざはね さいこうなのよ やわらかくて あったかくって ねこの しふく至福
19
楽しいと思えるうちが華ですね爪の手入れや日々のお化粧
19
「コーヒーでいい」というとき肺の奥、珈琲色の闇がひろがる
18
馬の尾の 顔払いたるを 叱りつつ 蹄油ていゆ塗り終え 仰ぐ落日らくじつ
18
膝の上 このぬくもりを 永遠に 手放したくない どうか神様
18
新しき 日暦ひごよみ毟れば丙午 六度目の年男 とし気持ちを新たに 
18
寒いはみようみまねの卵酒母の味とはかなりちがえど
18
子どもらが それぞれ車で帰省する 送迎の手間も 一つ無くなり
18
よいしょ、でも持ち上がらないこの心君に半分持ってほしいな
18
「おいしいね」卵酒飲む横顔を見ていられたらもう、治りそう
18
寄り添ふのワードで浮かぶ猫一択 恋と言へども人は対峙で
18
結露するカーテン少しめくり上げ君が来るのを待つ一分間
18