丸木橋 怖がる祖母を 軽々と 抱きあげにけり 野分吹く日に /祖母を恋ふる記
20
苔むした義父の墓石 労るようにそっと撫で合掌す 在りし日の夫
20
旅立ちの 季節を迎え若者よ 大志を抱け大海出でよ
20
春分しゅんぶんを  過ぎて日差しに  ちからあり  零度れいどまで浮く  朝の気温は
20
三連休  土曜出勤  つゆ知らず  凍てつく朝に  仕事向かう
20
まほろばの春の国ゆくこどもらに二輪三輪はなの寄り添う
20
枝先に 萌黄色のちさき若葉 心細げに 春風に震え
20
青空に眩く白く ユキヤナギ 公園の一角 雪降り積もる
20
どうしても着けたいピアスを買ったから 自分に穴を開けているのは /「お洒落」「理由」
20
ぼた餅はご飯だろうかお菓子かな?食事で一つデザート一つ/お昼にいただきました
20
母猫は二匹の娘と野良化して 花咲く頃も姿を見せず(だんごさん、同感です)
20
昔日せきじつの夜 冷気入らぬよう布団の端 トントン叩く母の手の記憶
20
廃業の 塗装屋の壁に残されし アンパンマンとミッキーのあか
20
曇り空どうかわたしの心まで圧し潰すなよお願いだから
20
おむすびをリュックサックに放り込み 勇んで来たがまだ一分咲き
20
鶯のひと声乗せて花筏ゆらりゆらりと桜餅ひとつ
20
膝リュックあれば落ち着く猫好きは重さ恋しい4kg程の
20
「詠むと読む」遠き銀河の星と地球ほし 恒星ほしには無いんだ花咲く土が
20
意地悪な舅が首を吊りました人生初の腰痛に屈す
20
切り株に誰が置いたか石の群れ増えていくから株は願いを
20
ホーと鳴きケキョと続かぬ春時雨 軒の端伝う 彼のひとは来ず
20
次年度の 事業計画 練りながら 部下のクレーム 溜息混じる
20
間際まで宿題しない夏休みじじいの今も変わっちゃいねえ
20
主役より福神漬けのパリパリが勝っちゃうこともレトルトカレー
20
夕焼雲 絵の具を溶かす如 茜色にむ 西空の芸術
20
霊園の名前ついたる駅に降り枝垂れ桜の寺へと下る
20
かりん茶の湯気に喉をあずけつつ「悪くないよね」インフルの春
20
人詠みし歌の葉に知る季節かな花はもも色うたかたの夢
20
貼り紙に「子の卒業」と書き まちの接骨院は 春の休診
20
小糠雨 休憩室の窓外そうがいに 子らの声なき広場の桜
20