鯛石は米子城跡めでたいととっとり便り彼の写メール
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陽を浴びて新幹線は疾走す のぞみ燃え立つひかりの矢なり
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半睡の勢力分布をかき回す 明日はどっちだ宰相の賭け
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今日もまた日の暮れゆくをぼんやりと 五七五七七捻りなどして
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蛇口から砂が出てきて、サイババに僕がなれたらマセラティ買う
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心臓はシリコンモールド紅い実を葡萄酒で煮て何か唱える
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大寒や 子に贈られし裏起毛着込む エアコンの度一つ下げ
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マルーンを幼いながら知っていた ふるさとを行く電車の色で
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冷え冷えと モノトーンの野に 捨てられた 片方の靴に まぶす粉雪
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本当は極右か極左に行きたいが 大人げないので中道を行く
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鴨一羽放水路を流れゆく 10分で呑むロング缶の酒
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ねこゴハン皿に 白いおひげあり そっと拾って 天日干しする
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淡々と ドリッパーに湯を注ぐ 蒸れる 滴る 異国の香立つ
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川べりのお地蔵さんに赤い花似合わないよと照れてるみたい
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野苺の 野で初めて 君に会いし朝 良きことで今日が 埋まる気がして
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分断が煽る憎悪と偏見に呑まれちゃダメだ目を覚まさなきゃ
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豪雪で家に籠もりて幾日か 食料尽きかけ いざ買い出しへ
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いずれ来る独居老人要注意その看板を背負う明日が
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もうそんなに 必死に練習しなくていい 高く飛ぶため 少し休もう
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平行線交わらぬまま居心地の良き安寧の日を静かに重ね
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降り積もる雪よ僕らの未熟さも埋めてしまえと願う銀河系
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「恋」という騒がしき日は遠のきてただ在てくれること深く頷く
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このところとんと見かけぬ野良猫何処いずこに去りてあの月を見る
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初場所や天皇一家の臨席に 歓声あげる今も臣民
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車上からチャリ駆けて刹那の鳴き声 目でキャッチ木隠れメジロ朝の幸運
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5回くらい 起こしにきたのは 知っている ちま猫ちゃんは ちゃみちいニャンコ
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ままならずよこしまな奴!ののしれど更に意固地なポリ袋かな/開かない
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冬の街 歩くとそこに 溢れ出る 要らぬ思い出 寂しさばかり
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雪だるま ずらりと並ぶ予報見て 外れるようにと神頼みする
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「うるさい」と言って言われて日が暮れて明日の朝は笑うのだろう
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