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繋ぐ手を見咎められるふたりこそ花の命と咲くを止めえぬ
23
悪女とはすごい美人と限らないとっても悪い女ですもの
23
愛人になれない訳はお尻より口が軽いと致命的だね
23
満タンの 灯油を燃やす寒き日の希望うすめる春の初夏の日
23
お孫さんより贈られしものなのか
媼
(
おうな
)
のスマホに吊らるる«ちいかわ»
23
この曲を最期のときに流してね 祖母の愛するポール・モーリア
23
僥倖の大口取引掴み取り シニアの意地をここに示せり
23
移ろいの旬の素材に触れて湧く綴りし文の果て無き旅へ
23
もわもわと
身体
(
からだ
)
の毛穴 沸き返る 琥珀の海に 遊びて酔えば
23
繰り返し
訪
(
たづ
)
ぬ春にも
年毎
(
としごと
)
に 異なりぬ風 異なりぬ匂ひ
33
言の葉の行方見失う夕まぐれ 私はどこへ帰るのでしょう
22
まだ要ると買った灯油に高い値と言えば油屋苦虫の笑み
22
遠くから愛でるだけもう散っちゃった桜にきみに触れたかったな
22
キッチンのセンターライトに照らされて父の栄誉へ酒を汲む小夜
22
春の夜も鈴虫たちの合唱を聞けて楽しき我の耳鳴り
22
早々の
南風
(
はえ
)
は不気味な 調べなり ガタつく窓と 去る時を待つ
22
「天才」と気軽に言ってくれるなよ努力してるし見せないだけで
22
次々と
高価
(
たか
)
い握りを頬張りぬ 株で儲けた
米寿
(
はは
)
のドヤ顔
22
無人にて 朝採れ野菜に 手を伸ばす
本日
(
きょう
)
の健康 手に入れたり
22
吾妻山 種蒔きうさぎ 身を切りて 土を潤し 農の始まり
22
どっちでもいいよと笑う春の日の 僕の脳内ずっと文化祭
22
長袖のシャツをまず脱ぎ汗拭きの準備ととのえ食ふ辛ラーメン
22
「暑い」とふ久方ぶりの形容詞 いつもの電車に駆け込んでみて
22
ふうわりときみのうなじをくすぐった春風にさえ嫉妬している
22
夜半
(
よわ
)
にふと 伸ばした手の先君が居る そっと背を撫で また夢の中
22
静寂の産科病棟 響く心音 生命を刻む その力強さよ
22
深夜
2
時、突然バーバーマイセルフ髪切り虫が疼く季節で
22
本当はもっとおしゃれで満ち足りたシフォンケーキがよかったのかも
22
悪夢みた うちにはねこはいるけれど 獏も飼いたくなる朝がある
22
隣席
(
りんせき
)
の父親に
抱
(
かか
)
へられし子の
微睡
(
まどろ
)
みぬ長き
睫毛
(
まつげ
)
揺るる
22
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