感熱紙ゆえすりきれながらささやかな価値をぼやかしながら堆積 

「生まれたら負け」というのが市街地の鼬のようにひょっと出てきた 

ノンシュガー 気づくのが遅すぎたんだ 苦いコーヒー啜っておれは 

夕暮れに向日葵ひとり背を向けて涙隠しているかのような 

全国で一番人が死ぬという岬の空はこんなに綺麗 

ビル街に溺れるきみをつれだしておしえたい息継ぎのやりかた 

腸内は遠く脳裏はなお遠い。私は私の中へ行けない。 

もう溶けてしまった世界なのかもなスーパーまでに人を見てない 

コロナ禍で離れた君に会いたいと言えずに送る花の写真 

どうしても食べられなかったパクチーが世界にあふれ草原になる 

アスファルト むごたらしくも 干からびて 狂った6月 雌雄同体 

父の声 寝耳に届く 「サンタクロースにnoshをお願いするのは今年までにするんだぞ」 

お前って ねーちゃんいるの!? すっげぇな! XXの組み合わせは3400年以降は確認されていない筈では...? 

パソコンの短歌の空を旅をするごと書きあぐねてる吾忘れたる 

この夏は冷たい君の言葉にも傷付く余力が全然ない  

畳目を砂丘のように越えてゆくかれらも旅の中にある者 

血圧は 夏場に少し 下がるらしい 電気・物価も 下がればいいのに 

窓際で 途切れ途切れの 羽の音 姿見せれば 逃がしてやるのに 

夏色に染まりつつある教室で君の笑顔は眩しさを増す 

運ばれる棺のように夜をゆくあのロケバスできみが寝ている 

おれとうまくやれないやつもいいやつでただおれひとりがみじめったらしい 

千年よ俺を抜かして行ってくれ降り積もるだけが時間じゃねえぞ 

探してる右ポケットの携帯が君と左手を引き寄せる夜 

愛すべき”隣人”どもは全員ね花びらがごとくしゃくしゃにする(過去) 

どちらにせよ役者であっただけだから桜に花の幻想をみる 

罪なんて恩着せがましいことだろうお互い知恵に侵されただけだ(過去) 

Good Byeどうせならそれで終わろうか道が続いているようで 

守るべき何かと思えるくらいには山河は恐怖ではなくなった