我が足に 頭のせぐっすり眠る君 痺れがきても 動けず我慢
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梅残る彼岸の墓に香焚けば此岸のにほいの風に吹かるる
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春だから溶けちゃう前にポチらなきゃ 雪女わたしに似合う最新クーラー
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軽トラの 荷台に転がる泥葱を 「食うか」と笑う翁のありぬ
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並ぶほど愛くるしいは雀なり後光を受けてわれにおはよう
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炬燵にて 正座したまま 居眠りす 介護抱える わが現状
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空腹にガタゴト響く鉄路なり 廃止されてた車内販売
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春浅き君住む街にほおき星 欠片を追ひて永遠の歌詠まむ
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春彼岸義父母の墓へ菊の花 我関せずの夫は誘わず
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仏壇の蔭に身を寄す蜘蛛の子よ まわれ右する掃除機の先
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近くに見ても 遠くに見ても 美しき 光、闇さえ 従えしはな
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実家の柱にかれし落書きは 消せぬか消さぬか あの日のまま
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雪溶けて  冬の女王  やぶれたり  長きトカゲも  春に這い出す
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真珠湾の先制攻撃例に出す批判封じの魔王に媚びる / 高市氏のスピーチ Japan is back.???
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ぶきっちょで上手くできずにべそかいた白詰草の乙女のティアラ
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散る花と咲く花ありて弥生末 じゅんさい池の鴨は羽ばたき
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海沿いの 無人の駅の日曜日 波間にカモメ 白い自転車
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絡み合う糸の結び目ひとつずつ 丁寧に解き こころ通わす
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あれよあれラスカルだよね 違います 彼アライグマ私はレッサー
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怠慢のくらしの涯や花ちらし奥歯のひとつ疼く春ゆく
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ふんわりとロールサンドは春包み赤きリボンを誇らしく解く
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遅れれば遅れるほどによろしきは 桜の開花春が長保ち
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苔むせど隣の墓や仕舞いなり 更地に白き砂利石ひそり
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耶蘇教の墓の下にぞ父埋めて 法事要らぬと母便利がり
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禁煙を口にす夫の不安感 すべての検査に病いは無きと
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両手組み首から空へと50回エアー筋トレ富士眺めつつ
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めくるたびジョーカーだけのトランプに「敵ではなくて人だ」と叫ぶ
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きょうもまた童謡ひびく夕暮れに老いたる父は安酒を飲む
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ゴロゴロと河原の石とじゃがいもは丸くなったり毒を持ったり
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春なかば うす紫の朧夜に 時の篝火 言の葉揺らし
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