病室の繭から出れば年の瀬のまちはわれをも主婦にもどしぬ
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ねこの手を握りつつ あちこちLINEする 「よいお年を」「また会いましょう」と
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西方の海より来たる七福神 街へ村へと福を運んで
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元日の夜半よわ 初夢や 富士よりもとうとかたわらには亡き祖母
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新年を祝ひ持ち寄るお裾分け雑煮の白は富士より白く
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四十年ぶりにひく手の大きくて しとどに酔いし息子を送る
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初詣 切に願うはこの二つ 無病息災 風呂キャン脱却
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いつの間にラジオ体操輪の中に手足を伸ばすも我は旅人
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冬晴れや 曇りガラスのやさしかり あの春の日の陽だまりに似て
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ねこたちの おつめをきろう ねんまつだ それまですこし 休むがいいさ
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縄跳びで大波小波夕暮れを削り取ってたとも気付かずに
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愛に満ちた 週を過ごしていましたか 繰り返し繰り返し 主は我に問ふ
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目覚めればまだ付いている取れてない抜けないたまり場脳疲労宴
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耳鳴りが気に障るほどの寝室にあなたのイビキが思い出せない
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夢の中 にゃーんと何度か 呼ばれたよ 夢じゃないよね そこにいるよね
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TVerを見ながら サクサク進めよう 今年最後の ツナマヨキムチ(丼)
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いくつかの残念集め掃き掃除 捨て場所のあてあるやなしかは
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熟れ熟れの柿にクリームチーズ添え ちょっとリッチな気分のデザート
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幸せは看護師の手の温かさ眠れね夜も痛みの朝も
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年の瀬に 風邪の神さま ひょっこりと お蕎麦もお節も 無い年末年始としこし
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いよいよ明日 年の瀬となり おせち来る 冷蔵庫内 スペースあるか
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ねこ用品 買い出しが先 にんげんは あとでよいのです また行くのです
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かろうじて 新品ねこトイレ 設置して 今日の気力は 使い果たした
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冷蔵庫の ハムとしめじは 救出し レコ大を待つ この夕暮れや
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父と子が 初旅に出て 母ひとり 年の瀬のスパ ご褒美タイム
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休憩をするの忘れていませんか ひとつ伸びをして 深呼吸しよ
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びしょびしょの窓の結露に陽がはじけ 呆れるほどに青い冬昊
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後悔も懺悔も恥もあるけれど一年越した私を褒める。
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大またを 開いて今年を のぞき込む 一年の兆し 大吉と見えたり
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恥じぬよふ今年も真っ直ぐ生きて行く鬼はいなして蛇には跳んで
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