彼岸だが一面白の雪景色今日も墓には行かぬ土曜日
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剃り残しあるわと君は手を伸ばし指先頬にさわと触れたり
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目に見えぬウィルスと戦う人がいて見えるが存在しない星見る
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近くに見ても 遠くに見ても 美しき 光、闇さえ 従えしはな
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野に咲くは紫、黄色、白き花 心焦がされ見つめし君は
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過ぎし日に 土筆の袴 子らと剥ぎ 湯がいて食した春の味わい
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助手席の私を越えて春の山 見えぬ動物けもの呼吸いきに霞めり
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これほどに 待ち望む花が 他にあらむ 古きより胸に 刻み込まれて
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開けてすぐじゃなきゃだめと猫殿は銀のスプーンのまぐろ返品/パウチ
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年度末 締切迫る 協議書を 作製しつつ ランチはおかき 
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めでたしと終わらぬ粋なストーリー再び誰かが紡ぐ時まで
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荒田こうでんあぜにひっそり植えられた膝丈ほどの桜にも春
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盛りには白くかがやく木蓮が燃えさしのよに何で散るかな
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インフルBという春休み 五日間家族の声で満たす喜び
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五日間、家族で閉じこもる贅沢 熱の喉へとプリンが溶ける
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父に似た人 二度見して すれちがい 背中見送り 春 ひとめぐり
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窓際の本のページ パラパラと 読み進めていく 春の清風
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標準語しゃべる男の声だけがローカル列車の旅をじゃまする
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春浅き君住む街にほおき星 欠片を追ひて永遠の歌詠まむ
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午後七時立ち食いそばで一人づつ 言葉交わさぬ背中、背中
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春彼岸義父母の墓へ菊の花 我関せずの夫は誘わず
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仏壇の蔭に身を寄す蜘蛛の子よ まわれ右する掃除機の先
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今年もまた 感謝の想い伝え来る 墓に春の陽降り注ぐ朝
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雪溶けて  冬の女王  やぶれたり  長きトカゲも  春に這い出す
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「反戦歌うたっても武器作るなよ」被爆二世が言ってもムダか
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春もみじ紅き新芽の妙なるや朝陽に愛でし仲なればこそ
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足下にてんとう虫の歩み観て単車休憩牡鹿の海よ
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一人城 引き揚げてきた三男の 荷物が我が家の居間占領し
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3時間2万歩歩いて消費した 脂肪はたったの82グラム
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入浴をすればあれこれ捗るとわかっていても出来ぬ風呂キャン
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