ぶら下がる父を見上げて震えても何も出来ない夫だった人
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飯くれとやかましいので猫さんに旅に出ろよと戸開け促す
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晩年の母 慣れぬ手つきで嬰児ひまご抱き ひろがる笑顔最後の写真
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じーちゃんとハイタッチすると孫が言いウインド下げる息子の背中
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老いて老うまま生きんとすれど 足掻く心は未だおさめ難し
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荒田こうでんあぜにひっそり植えられた膝丈ほどの桜にも春
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神経と脳を酷使の作業終え 家に帰って焼鳥と酒
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我が想い 三十一文字みそひともじに詰め込みて 余る想いを何処に捨てよか
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焼き鳥の 移動販売覗き見て  今夜の焼きは塩?タレ?悩めり
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朝日差しこの頃見える電柱の弾く光が目を射て眩し
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うつむいた 心も顔は 上を向き モーツァルトの 確かな調べ
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貼り紙に「子の卒業」と書き まちの接骨院は 春の休診
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亡き人を 惜しめる如く 降りいでし 彼岸の雨に 顰(しか)むパンジー  /挽歌
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選ばれる 国になるのか 日本は 足元がいま 覚束なくて
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梅辛夷桜山茱萸咲きますと言えば看護師楽しみと言い/訪問看護
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飛行機に乗ってここまでやって来て「臨時休業」なんで今日なの
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今週の五枚のシャツに火熨斗かけ いろいろなこと平らに均す
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いつからか満開よりも咲き初めと散りゆく頃が愛しと思う
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父母の 墓に詣でぬ 怠りを 詫びつつ淋し 彼岸過ぎゆく
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在来線 「カタンコトン」と 過ぎてゆく 懐かしき日々 時に思い出し
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過ぎし日の父とのキャンプ懐かしみ ひとり山入りテント張る息子
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これ以上傷を広げないように泣くだけ泣いてと考えている
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クロッカス咲いてるならば福寿草咲いてるはずと南の陽受け/咲いてました
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飴にお茶ノドに流され食道に詰まる感覚よもやの事態 (そのうち溶けるかぁ💦)
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間際まで宿題しない夏休みじじいの今も変わっちゃいねえ
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起き抜けにプリン蜂蜜ラズベリー目覚む命に瞳つむって
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霊園の名前ついたる駅に降り枝垂れ桜の寺へと下る
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「春雨じゃ濡れて行かむ」と見栄を切る それは無理でしょ氷雨そぼ降る
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せわしなく車行き交うこの街も 油尽きればゴーストタウン
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窓叩く 雨音だけが響く小夜 微睡まどろみ辿る遠き日の記憶
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