春近し 古木の白梅咲きそむる 若草色のメジロが二匹
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肩触れつ 春待ちバスは宙を駆け無限の星をひとつずつ巡る
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また今年も ファミリーにゃ〜とが 我を呼ぶ まんまる焼きが 四角くなってた
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萎れたるポインセチアの花殻を摘みて春光注ぐ如月
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きさらぎのゆるき光に微睡めば朧のかなた缶蹴りの音
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ゆで卵 つるりと剥けた その朝は なんだかわたしも気分一新
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耐え抜いた冬を脱ぐごと洗車するために並んだうららかな日
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白紙こそ最強の歌。泥を撥ね生きて戻った俺がキラーワード
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朝の浜もう桜貝は拾えない流れて来るはプラゴミばかり
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一夜ひとよ明け 咲夜の散財蘇る 自責の念に苛まる朝
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「出したくねぇ、あんたの都合は聞かないよ」 腸が手を組む自律神経
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放課後も解けぬ問題 青ペンは数式よりも君の名なぞる
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圧巻だ安宅あたけに槍ふる橋の上ゴッホは油彩をねて
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水仙ナルシスは犬に小水かけられて むっとしてをり桜待つ春
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夕焼けを見るたび今日も想い出す 君の温もり煙草の匂い
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嬉しさは 尾っぽの振りにあらわれて 家人帰れば ちぎれんばかり
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加湿器に耳澄ませれば春鳥の囀るように蒸気が撥ねる
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肉まんを 耳当てがわり 笑わせる お茶目な部下は 還暦間近
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コロッケを 出汁に浸して 蕎麦啜る ため息一つ 日付変わる夜
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選挙後に改憲の風高まりて事前は忖度マスコミの罪
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公園のパンジー美し花の道 春は隣と五感に感ず
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ひなたには 満開の梅 見つめつつ 桜と喜び 孫がはしゃいで
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「知」の期限 記憶の断崖転び落つ 陽の落ちて喰む蒙昧のゆらり
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久々のポーチ装着お気に入りチャチャっと出し入れ効率上がり
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鉄砲が運動会のピストルの音くらいだと舐めてしまった
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膝の上 安心しきって 眠る君 今日一日の 無事を感謝す
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日常はデジャヴをループ時間の輪 鍵は誰かの輪のなか周り
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銀行用事済み ご褒美は はら屋のカスタード キミと食べよう お茶を淹れよう
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消化器は倒せばアワワ銀と立つ誰も触れない日々を見守り
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フロジンを一月分はもらえない悩み過ぎては髪また抜ける
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