年度末 締切迫る 協議書を 作製しつつ ランチはおかき 
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めでたしと終わらぬ粋なストーリー再び誰かが紡ぐ時まで
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荒田こうでんあぜにひっそり植えられた膝丈ほどの桜にも春
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盛りには白くかがやく木蓮が燃えさしのよに何で散るかな
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面会の十五分ほどちぐはぐな義姉の話題は帰宅に尽きる
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にぎにぎと はなのもとにて 宴持たむ 花も人世ひとよも はかなくあれば
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布巾ふきん干し振り向く夜空に沈みそな思わず見惚みとれる赤い三日月
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コンビニの駐車場わき 青年と並びて 煙草を吹かすおうな
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小糠雨 休憩室の窓外そうがいに 子らの声なき広場の桜
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春浅き君住む街にほおき星 欠片を追ひて永遠の歌詠まむ
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午後七時立ち食いそばで一人づつ 言葉交わさぬ背中、背中
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春彼岸義父母の墓へ菊の花 我関せずの夫は誘わず
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仏壇の蔭に身を寄す蜘蛛の子よ まわれ右する掃除機の先
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大皿に アスパラ菜花さやえんどう 彩りサラダ 春ひとりじめ
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雪溶けて  冬の女王  やぶれたり  長きトカゲも  春に這い出す
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「反戦歌うたっても武器作るなよ」被爆二世が言ってもムダか
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春もみじ紅き新芽の妙なるや朝陽に愛でし仲なればこそ
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朝食の片付けせぬまま 遠き日に想い巡らす 日曜の朝
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足下にてんとう虫の歩み観て単車休憩牡鹿の海よ
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一人城 引き揚げてきた三男の 荷物が我が家の居間占領し
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長い冬 耐えて開きし野辺の花 なんと可憐で愛しき生命いのち
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3時間2万歩歩いて消費した 脂肪はたったの82グラム
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川沿いの桜の開花 行き1輪 用事済ませて 帰りは5輪
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入浴をすれば色々捗るとわかっていても出来ぬ風呂キャン
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飯くれとやかましいので猫さんに旅に出ろよと戸開け促す
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晩年の母 慣れぬ手つきで嬰児ひまご抱き ひろがる笑顔最後の写真
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じーちゃんとハイタッチすると孫が言いウインド下げる息子の背中
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神経と脳を酷使の作業終え 家に帰って焼鳥と酒
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夕焼雲 絵の具を溶かす如 茜色にむ 西空の芸術
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雨の日は大根日和コトコトと雨色飴色じっくり待って
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