薔薇色と すみれ混ぜたる 揚羽蝶あげはちょうの 形崩して 逝く夕雲よ
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の腹に向ける刃に凛と立つ妻は修羅場の花の神なり
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目をこすりもじゃもじゃ髪のおばさんはググれば名医 明けの明星 / ミスで再掲
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アラームを止める指先 かじかみて 毛布に引き込みぬ 寒波の朝
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飛べぬままこの部屋を去る オリオン座めいた画鋲の跡を残して
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ジーンズで来たらダメとの御触れ出て迎えた社長ジーンズでした
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ケアをすること業にする人たちをケアできたならと密かに思い
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それぞれの 想いをかさね 同期会 セブンスコードの 静かに響き
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人にやさしく まずは 自分にやさしくね さすれば開ける 道もあるから
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我の歌声 癒されると言ってくれるひとがいる それだけで我の 癒しとなりぬ
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するつもりやらないままで去年からそこが居場所の材料道具/水道管の凍結防止
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雨吸ひて冷へて黒ずむアスファルト 素足で歩く犬の吐く息
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選べどもデジャヴのよふな阿弥陀くじ よもやドーナツ繋がる線で
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何もかも忘れて眠れ ひとときは 晩ご飯なんて 何かはできるさ
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キャベツしめじ ウインナいれて 焼肉のタレで一品 ビールが欲しい
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ちま猫も添ひ寝の母の甲斐ありて 野生の力四肢に漲る
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美しい高尾の空に轟音が響く不気味さ 今日も良い日だ
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栗のパフェ 眺めるだけの 対応で 血糖値への リベンジとする
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ほんとはね おまえにガツン いいたいが 胸の内にて みそひともじに
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雪深し姉の身案ず受話器より 娘とバトルの元気な声が😆
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ふるえる手伸ばしつかむは雪の華となりに歩む君の微笑み
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コロナから人の価値など下がりおり心ささくれ癒やしの無い日々
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正月の しめ縄飾る南天も ムクドリ群がり丸裸なり 
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乗車して下車するまでの三十分 夕陽は沈む釣瓶落しに
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QRコードでなんとか注文す 久方ぶりの老人会など
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院長に なってはみたが はてしなく どこまでいっても 中間管理職
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しゃきしゃきの玉葱噛るつわものは毒に倒れて夢にさまよう / 玉葱中毒?
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あをぞらを 見上げてひとつ 伸びをする 今日はあの雲 ハリネズミかな
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詠えども空には届かぬ歌ばかり鯉はパクパク息を整え
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ポンポンを振り 踊りをる チアの如 揺蕩たゆとふ菊の 冬へのエール
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