『頑張れば 夢は叶う』と がんばって 夢を叶えたひとだけが言う 

「偉いよ」と誰かを褒めるフリをして いつかの自分を慰めている 

星たちのひかりを奪う街の灯を遠くで星のように見ている 

人の目が嫌でくるまる桜餅 誰も見ないで、誰も見ないで 

心得た現代社会あたりまえうまい話はとりあえず詐欺 

ペラペラと口語体にて世迷言よまいごともらす自分が愛おしい夜 

伊勢参り巫女さんの姿清い色華やいでいつつ際立つ紅色   

伊勢参り巫女さんの姿顔色が華やいできつつ紅色際立つ  

仏間には柱時計がありぼくをこっちこっちと手招く日暮れ 

憂鬱を飛ばしたい風強く吹く忘れたい忘れたいと叫ぶ 

風誘う 花の散りゆく 惜しむなら 髪解く私を 許せますか 

好きなだけ ただ好きなだけ それだけで なぜこんなにも さみしいんだろ 

公園の砂場に描いた三日月がすうっと昇り夜がはじまる 

ささやかなSOSを歌に込め宇宙に託す誰か拾って 

ひとりでは 黄昏の路 歩けない ねえ、もう良いかい 良いと言ってよ 

遠くても 歌の世界で なんとなく きみの姿が見える気がした 

麦畑老いゆく様ぞわびしけれ麦秋という言の葉あれども 

「喧騒をBGMに歩きましょう」(僕の言葉は聞き流すのかい?) 

やることがあった気もする春休み そのリストすら紛失くしましたが 

ほっとけば群れて分かれるものらしい色を揃えたりもするらしい 

テトリスが苦手うつむき地面には丸い地球と三角な俺 

人よりも 優れてなくて かまわない きみは充分 優しいひとだ 

悲しみに 濡れて佇む 君のため 風もひかりも あたためておく 

楠の木は桜と一緒に散ることを知らぬ夫婦に鎮守が微笑む 

僕たちは 誰ともわかりあえなくて だからひとりで 歌を詠むんだ 

僕のこの吐息がどこか草花の呼気に変われば幸いと願う 

「生きてるだけでえらい」って言うんなら、死んでも「仕方ないね」でいいじゃん 

やさしさと愛なき時代のメトノミー チーズ牛丼温玉付きクン 

打たれてもいいよ君のその金の瞳は夜を継ぐ光だから 

青葉影緑の中に木々伸びて我は息する小下沢降りて