もう二度と 会えない母を 想う日々 故郷のクロユリ 咲いているかな
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我が足に 頭のせぐっすり眠る君 痺れがきても 動けず我慢
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梅残る彼岸の墓に香焚けば此岸のにほいの風に吹かるる
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春だから溶けちゃう前にポチらなきゃ 雪女わたしに似合う最新クーラー
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桜色の 夢見しばかりに ゆうべ まで 乙女心の 封印を解く
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軽トラの 荷台に転がる泥葱を 「食うか」と笑う翁のありぬ
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満開のカワズ桜をLINE送 雪積む庭の写真が返る
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幕下の五枚目までは上がってた 郷土力士の引退を知る
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靖国の開花宣言待てぬまま ひそかに二輪 初恋めきて (3/18標本木)
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茶碗蒸し「夜はプリン」と思ったら素敵な理想の奥さんみたい
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凍み渡る雪原ゆきはらけもの足跡あと 辿りてゆけば水辺に着けり
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アイコンは可愛いけれど捨てた僕スクショでデフォルトさらば偏見
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窓際の 折り紙の鹿に 迎えられ 八畳の間に 荷をほどきけり /猿沢イン
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食材で買った甘エビ跳びはねて心臓縮む宵のキッチン
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遮二無二しゃにむに 玉ねぎ刻む 滲む涙 そのせいと自分に言い訳しながら
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ミサイルはミサの頭上に降り注ぐ葡萄酒の血を拭う間もなく
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吾が足を他の亀かと思いきや 我が家の亀はじゃれつき登る
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南洋の日本兵らの陽除ケ帽 今園児らのうなじを覆ふ
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脳活に 役に立ちます 人の名は 「きゃりーぱみゅぱみゅ」 「若隆景わかたかかげ」 … …/ 早口言葉
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雪残る 道の隅には ふきのとう 北の国にも 小さな春が
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恋人じゃないがお袋大好きで「妣(かあ)さん二重焼チンするね」
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はだか木に鈴懸の実の風に揺れコシノヒガンは一分の芽吹き
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ジタバタと苦しむ時も貴女には生きたい世界だったんだよね
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バス停に 長き列あり ゴッホ展 出会いを前に 春きりりとし
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絡み合う糸の結び目ひとつずつ 丁寧に解き こころ通わす
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あれよあれラスカルだよね 違います 彼アライグマ私はレッサー
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怠慢のくらしの涯や花ちらし奥歯のひとつ疼く春ゆく
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愛犬の夜鳴きおちおち寝てられず されど愛おし勝るものなし /犬莫迦
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遅れれば遅れるほどによろしきは 桜の開花春が長保ち
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苔むせど隣の墓や仕舞いなり 更地に白き砂利石ひそり
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