容赦なき乾いた風に枯れ葉舞い 気管支炎は二十日治らず
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哀しみを湛へたやふな青ひ瞳の キエフの若者ますらお大関と成り
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角度かなはーと押すたびページ飛び行きつ戻りつうたかたを観る
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つらひとき 歌に本音を詠み 伏せり 涙を誰にも見せぬやうに
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冷え込めば冷え込むほどによく研いだ大鎌のごと光る三日月
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金色の銀杏背にして君を待つ遠い秋の日十七歳じゅうしちの吾
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あをぞらの下を通院 本日も タオルだけでも 洗えてよかった
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都会ゆえ はきと星空みえぬけど ひときわ明るく 輝くシリウス
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かなしみをふきよせたよな冷たあめ 秋のおはりの冬のはじめの
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数日を朦朧として終えた悔い早めの風邪薬から飲まれる
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堅豆腐こんぶを敷いた湯に浮かべ 沸かぬ手前で弱火にゆらし
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杖たより丸太階段登りきれば余呉湖に映る紺青の山並み
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そこにありて 草木の陰に 冴え冴えと なみだに映る 野菊のいろ
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街角で電波拾おう手を振れば振り返す人いてあたたかだ
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家を出て目指す先には鬼ヶ島 犬、猿、雉に出会ってみたいね
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枝打ちて寂しく映る木々たちは根と根で繋がるネットワークで
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叱られた遥かな記憶 耳掃除している祖父のそばで暴れて
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偉くなど 成らなくて良いわ 風を浴び ぬくい光に くるまれてたいの
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あかむ街路樹 眺むバス通り 通勤がてら 深秋しんしゅう感ず
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沸騰を知らせるメロディー「愛の讃歌」古いくりやにピアフの調べ
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区の花は モクレンおよびコスモスなり そろそろ居所がバレるかもです(笑)
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もう塾に通いたくない居たくない言葉飲み込みつづる数式
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南天に 朝顔の蔦 巻き付きて  夏の名残を 絡み離さじ
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逢えたのにだから足りなくなるわたし逢う前よりも淋しいの何故?
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カチカチに凍る心は家の中 いっそ綺麗な結晶になれ
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ファスナーの金具の上に膝をつく皿をさすりついたいのとんでけ
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おかえりのオヤツをたべて うろちょろと たんけんするよ おうちニャンだよ😸
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車窓から そこはかとなく 見るすすき 吹きてなびくは 人の世もつね
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かりんとう黄粉きなこまぶすティータイムお菓子も纏う冬の衣を
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何時もなら 心酔する短歌うた詠む歌人ひとの 投稿無き日はutakata寂し
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