水色ねこと白い犬
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老猫との静かな日々から一転、白い犬を迎え、暮らしは思いがけず賑やかに。
初めての、猫なき日々を歩いています。

増えていく 私はあなたの何なのと積まれし本のため息ひそむ
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お引っ越し見慣れた景色よそ者にあなたが去ってからの灰色
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うつむきの露草にまでなおわれは元気を乞ひぬいつまでも
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君がためテクノロジーに背を向けて今朝も落ちゆく高台の雫
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地球照、母に抱かれて僕はいる三日月の光 隠れあらわる
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母の手のぬくみの残る古き棚かはらぬ場所に我が箸のある
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石鹸のあわ黒くなりし小さきて井戸より出づるスイカの赤さよ
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始発前江ノ島駅に風たたず還りし民の声なき賑わい
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うすあさぎ澄みたる囀り飛び立たせ 青き空へとゆづり去りぬ
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ですか?って犬種確認いるよね~柴犬超えのデカマルチーズ
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「また明日」笑っていたのに砂の像オーバードーズと母の叫びは
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かのひとにやさしきひびもあったろうそうおもうこともゆるされぬのか
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ゆるされぬひとがゆくときかかわりしひとのおもいはどこへむかうか
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意味もなき通りすがりになりしわれ恋こそ力なにを生きむと
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風花かざはなや音なき音に身をゆだねいづれのものを力とせむか
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七時半おんぷが空へ駆け登るおどるポンポコ気ままに友待つ
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旅人が変われば揺らぐ街並みに冷をくるる落書きの自販機
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来る夏を先取りするよなこの暑さふと目に浮かぶ八月の居間
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たずね土やはらかに微笑めば庭の友らが豊かにいそしむ
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行っちゃうの? ぼく置いてくの? と愛犬が 鏡のなかからじっととらえて
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早起きしあれこれ済ませ達成感お弁当忘れ絶望感
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道狭し四輪バギーとすれ違いもはや脇草かつてハイレグ
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髪なびく流るる車掌の横顔にページめくれぬ窓をたぐれる
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薄紅の花びら乗せてくんくんと友の来た道われの行く道
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朝露に君映りしシャリシャリと草むら進みて虹は揺れたり
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桜月いっきに変わる日常を想像したり壊してみたり
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ファミレスで2時間位もてばいいこれが笑顔のタイムリミット
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継続は力なりとか言うのならならやらないことを続けてみるか
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あの人を赦すことなど出来ぬけど時々おもう思い出してと
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都合よくつくられる語に風が吹く多様性とは分断か
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