下敷きに推しの切り抜きはさみこみ昭和の子らは恋をしている
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涙してポストに入れたあの手紙いまの私に送った切符
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最近は 自転車よりも 歩くのが 気が楽だなと 思う冬晴れ
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うたかたの どれだけ技法を 尽くしても 想いといふに かなはぬ道理
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猫と会話ひとりの日常 懐かしき 夫や母との口喧嘩さえ
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いつもなら 雪掻き追わるる我が里も ひと山越へれば天国地獄 
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仏壇の花 整えながら 今日の予定も整えている 穏やかな朝
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放たれた瑠璃色の矢は野晒しのあきらめた夢目醒ます光凛ひかり/折句
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まん中の子の名を忘れ懺悔してうちは子どもが二人と目覚め
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浅瀬ゆく小石の光り掬わむと水に透くる手幼き紅葉
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指先を砂糖まみれにして食べるシナモンシュガートーストがいい
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偉人さえ時が変われば暴君で見方変われば英雄となる
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つま先をたてて背伸びし指先を天の何かに伸ばしてみる時代とき
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膝痛を庇いて登る坂の道頑張れ春が来たぞと紅梅
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三時間二十四分なり我のプレイリストを繰り返し聴く
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嬉しさは 尾っぽの振りにあらわれて 家人帰れば ちぎれんばかり
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背伸びして したこともない 失恋を 感情込めて 歌ってみた日
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雪だるま並んで浴びる如月の日差しよ僕も溶かしておくれ
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母亡くし祖母と手つなぐ幼子の顔まだ見れず夕影の路地
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停留所時刻をなぞる指先に旅の終わりが近づいている
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八戸であがなひきたる八幡馬 男馬女馬を離して飾る
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春告鳥(うぐいす)の鳴き声未だ聞かずとも  確かに聴こえる 春の足音
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砂山の砂に寄る辺の霞み草沖行く船にテセウスの旗
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見たくない物を無用に見る人よ フォロー管理も大変なのだ
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流石です。やみつきになる「チョコまみれ」あの顔見れば不二家にまみれ
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迷い込む夜の近道チャリの罠ドラッグストアへ助けを求め
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スーパーに 百円の春 並びおり ピンクのスイートピー まずは仏壇
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種飛ばしざくざく喰らう西瓜かな 六畳長屋の縁側ぎる
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貴方には少し好意を混ぜておく 全部入れたら甘すぎるから
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見ない間に 変わっちゃったね 君の表情かお 私が恋した 貴方じゃないのね
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