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うたかたの どれだけ技法を 尽くしても 想いといふに かなはぬ道理
17
猫と会話ひとりの日常 懐かしき 夫や母との口喧嘩さえ
17
アイロンのスチームしわを伸ばしてく畳むハンカチ鶴を折ろうか
17
ひまわりのような恋なら古希だって「あのね」「介護じゃないよ」「うふふよ」
17
いつもなら 雪掻き追わるる我が里も ひと山越へれば天国地獄
17
仏壇の花 整えながら 今日の予定も整えている 穏やかな朝
17
放たれた瑠璃色の矢は野晒しのあきらめた夢目醒ます
光凛
(
ひかり
)
/折句
17
まん中の子の名を忘れ懺悔してうちは子どもが二人と目覚め
17
金利差のコンマ一位に幸求め一時間待つソファの固さ
17
手離せば歌はふた世の始まりぬ
道標
(
しるべ
)
なき野に骨晒すごと
17
よる独り
戯
(
たわむ
)
れ歌を書きおけば
袖
(
そで
)
のうちより
微
(
かす
)
か
笑
(
え
)
む妻
17
細月
(
ほそつき
)
のやみ夜にもがく人を見て 病まず我が
軸
(
じく
)
持とうと想う
17
日常はデジャヴをループ時間の輪 鍵は誰かの輪のなか周り
17
巡りくる回忌を前に 父の背中流すごと 墓にそっと水をかけ
17
休日に伏して気づけば外は雨ようやく土に命の雫
17
茜雲広がる風景君からの1枚今でも待ち受け画面で
17
赤い花咲く頃そっと手を合わす心はあなたにありますからと
17
新しいケリケリ猫に渡したら猫喜んで蹴りに蹴りけり
16
ひねり
独楽
(
ごま
)
かさりこそりと卓上に朗らに回りコトリと絶えて
16
定量と定性評価が混じり合い よくわからないハーフパイプとか
16
停留所時刻をなぞる指先に旅の終わりが近づいている
16
八戸であがなひきたる八幡馬 男馬女馬を離して飾る
16
春告鳥(うぐいす)の鳴き声未だ聞かずとも 確かに聴こえる 春の足音
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砂山の砂に寄る辺の霞み草沖行く船にテセウスの旗
16
見たくない物を無用に見る人よ フォロー管理も大変なのだ
16
迷い込む夜の近道チャリの罠ドラッグストアへ助けを求め
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スーパーに 百円の春 並びおり ピンクのスイートピー まずは仏壇
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種飛ばしざくざく喰らう西瓜かな 六畳長屋の縁側
過
(
よ
)
ぎる
16
貴方には少し好意を混ぜておく 全部入れたら甘すぎるから
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見ない間に 変わっちゃったね 君の
表情
(
かお
)
私が恋した 貴方じゃないのね
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