あじきなし さいわひなりや城崎の雪積む梅にメジロの遊ぶ/折句
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右脚の弾痕示し戦争を 語りし父の享年を超え
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夫逝きて三年みとせ目の春紅梅の咲きて嬉しや命の満ちる
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桃色の 花を飾りて 春が来る 長き冬の日 忘れるほどに
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「お疲れさん」雪も嫉妬も溶けだして猫の眠りが夜を正すよ
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冬枯れの 梅の枝先綻びて ひと雨ごとに薄き紅をさす 
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「納得」感それもハードル高めよねベリーロールで高跳びしなきゃ
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レコードを聴く喫茶店待ちぼうけ「いい友達になりましょう」から
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『改憲をはじめてやった総理の名』孫はテストで問われるだろう
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降りしきる 雪の墓参り 雪だるま 2つ作って 父母にお供え
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遺言のようにメモ貼る『十年後電池をかえる』シャッターの上
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目のやり場困ってしまふフィギュアかな 何もあんなに露出せんでも
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孫来るを指折りて待つ直前にインフル奪う 爺婆の糧
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帰宅する食べるすぐ寝るチャージするしばれる割れる湖面の上で
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新しいケリケリ猫に渡したら猫喜んで蹴りに蹴りけり
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ひねり独楽ごまかさりこそりと卓上に朗らに回りコトリと絶えて
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定量と定性評価が混じり合い よくわからないハーフパイプとか
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停留所時刻をなぞる指先に旅の終わりが近づいている
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宵闇を兵おび緩め歩の進む 金魚片手に繋ぐ父の手
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皆は言ふ人は一人で生きられぬ さふでもないと私は思ふ
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八戸であがなひきたる八幡馬 男馬女馬を離して飾る
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下敷きに推しの切り抜きはさみこみ昭和の子らは恋をしている
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春告鳥(うぐいす)の鳴き声未だ聞かずとも  確かに聴こえる 春の足音
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涙してポストに入れたあの手紙いまの私に送った切符
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砂山の砂に寄る辺の霞み草沖行く船にテセウスの旗
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猫と会話ひとりの日常 懐かしき 夫や母との口喧嘩さえ
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放課後に 頬を冷まして 何気なく 義理だと言って 渡す想いを
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スーパーに 百円の春 並びおり ピンクのスイートピー まずは仏壇
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アイロンのスチームしわを伸ばしてく畳むハンカチ鶴を折ろうか
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久々のポーチ装着お気に入りチャチャっと出し入れ効率上がり
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