傷が付き触れると落ちる背のうろこ一つ一つを拾いてあるく
19
わくちんを すませてやれやれ つかれたね うでまくらさんで ねんねするニャ
19
階段を駆け上がる音タントンタン 孫の背に乗り 春は音連れ
19
ドラえもんわさびになって久しいが 母の声マネ変わらずのぶ代
19
ボイルイカ我の旨みが欲しければ海まで来いと白く横たえ
19
在来線 「カタンコトン」と 過ぎてゆく 懐かしき日々 時に思い出し
19
メンテせずチャリのブレーキ甲高く鳴くもんだからソフトにかける
19
フロアーの春めいてひかり弾みおり エスカレーター降りてユニクロ
19
これ以上傷を広げないように泣くだけ泣いてと考えている
19
うつむいた 心も顔は 上を向き モーツァルトの 確かな調べ
19
冬鳥の去りし沼地の静けさに 雲雀ひばり空高く舞いあがりけり
19
「春雨じゃ濡れて行かむ」と見栄を切る それは無理でしょ氷雨そぼ降る
19
せわしなく車行き交うこの街も 油尽きればゴーストタウン
19
妙な音してたサンダル買い替えて父の足音くっきりとする
19
できるだけゆっくり咲いてと願かける、つぼみふくらむ通勤路にて。
19
今朝もまた トップページは 戦争で 仏壇からも 抗議の声が
19
花時雨はなしぐれ 桜花爛漫 手を貸しつ 我のこころも潤していく
19
吸わないで買っては欲しいたばこかな防衛費まで虫が良すぎる/増税計5回で
19
梅辛夷桜山茱萸咲きますと言えば看護師楽しみと言い/訪問看護
19
菜の花の 苦味が鼻を ぬけてゆく 熱燗にして 「立山二合」
42
ぼた餅のあんをこなして黒ゴマときな粉を添えて三種供えり
35
あの頃はヒロシマだった広島の戦後八十年も戦前
19
梅のに  春雨はるさめ降りし  るい流す  べにほおを  で過ぎてゆく
18
ベランダのチューリップ今朝咲きそろい 孫は晴ればれ卒園式へ
18
たそがれに仁王立ちする鉄塔が宇宙そらからの光線銃を受け
18
興冷めなプラのちょうちん連なりて 地域振興さくら祭の
18
六人の孫順繰りにせし積み木 崩るるままに七たびのなく
18
残された夫の動画ひとつ 何度もスクロールし 声聴きに行く
18
猫を撫で コーヒー淹れて ウタカタを あとは天気が 上がるのを待つ
18
駆け回る 子を先生が 追いかける その歓声よ 未来に続け
18