あの暑い夏はまぼろしアナ雪のアトラクションへと向かう玄関
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寒晴や 物干しに ベランダ行かば 鉢植えを旋回す冬蜂
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「今や癌は二人に一人」その一人自分だなんて思いもせずに
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おじさんもネイル願望あるのだと超エリートの我が悪友ともに知る💅
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嫁してより五十二年を生きし町新たなる地に雪は積もらぬ
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おい彼氏おまえは下男だ控えおろうっ お嬢様から三歩離れよ
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サクラ咲け 思いを込めて ただ祈る 落選メールは来ていないんだ
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着てたのは青い柄シャツそれだけが成人式の夏の思い出
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並ぶことそのこと自体が楽しみな 群衆心理のパワースポット
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眠れずに記憶の海を漂ってこの人生もわるくはないと
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勉強はビリでもいいが弱い子は必ず守れ指切りげんまん
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ブレネリは狼がでる怖いのと母と一緒に聞いている童謡うた
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言わないと分からないこときっとある その納豆の期限は昨年
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寒中の寝具は重いが常となりそれこそ夏のタオルケットまで
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放課後の音とにおいが好きだった心パンパンだったあの頃
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身を捨てて我が子を救う親鹿の瞳を胸に冥府への道
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「ないないない」悪意は虚無ないを突いてくる全て見透せ想定内で
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あと三年みとし耐えてみるかと冬枯れの朝の冷気にすくんで想う
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春風の運んだような筆跡で 顔も知らない君に恋した /創作短歌「手紙」
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摂食が 出来ずに倒れ 入院中 ナースと関わり 自我を取り戻す
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この道を選ばなければ…なんてまだ言ってる私しっかりしろよ
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心折れ 今を嘆きし 老木に  接ぎ木を成して 見届ける妻
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ねこたちは すやすやねてる 寝かしとこ おかあちゃんは 寝室で練習
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冬の陽の低く届きぬ工場の舗道舗石の目地のやはらか
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日に三度、犬を吸わねば生きられぬ さふいふ身体にいつしか成った /犬好き
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ちま猫ちゃん おこめすいなんて いいかんじ あさからニャンニャン ときどきケロり
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越前と近江を越えて雷鳥は 摂津の国にちゃんと着いたり
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風と歌い踊り疲れて木々の葉が眠る公園 私は一人
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一筋の祈りみたいな名前やね「のぞみ」私は東京へ発つ
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そうだよねよく解ったよ心まで動かすものが札束なのかい
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