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暑い時毛糸さわるの嫌だから
束子
(
たわし
)
編むのは春の手仕事
22
心地
好
(
よ
)
き湯加減に包まれし宵
一日
(
ひとひ
)
の疲労 心労
解
(
と
)
かす
22
春風の二十度に耐え
雪塊
(
ゆきくれ
)
の汚れ汚れて名残りの冬の
22
譲り合ふ人同士 初対面なれど 会話生まるる 車両の座席
29
白鷺は 羽だけ持ちて 生き抜きぬ 軽やかなるや 空を優雅に
32
店先に早も飛び交ふつばくらめ
去年
(
こぞ
)
のお宿の手入れ
忙
(
せわ
)
しや
33
左右からライトの当たるキッチンに晒す吾の抱く影のさまざま
21
フランスの街の音も打つデ・ヴィルを貴女の右の手首へ捧ぐ
21
見栄はってコートを着ずに出歩いて 取り憑かれたか
邪
(
よこしま
)
な風
21
のど痛しこれから始まる展開に 暗澹とする来週多忙
21
春物の 薄手ズボンに 穿きかえて 足取り軽し 桜散る路地
21
過信せず 予断許さず 生きるすべ 守り破りて
愛
(
いと
)
し人間
21
逢えぬ日に抱く微熱の囁きを星ひとつ詠む夜の短さや
21
一戸建て 庭付き無しが
趨勢
(
すうせい
)
も 庭の有る家 少し豊かに
21
暖をとる猫の重みの懐かしく 膝は空いてる 桜散る頃
21
ブレザーの凛とした背を見送ってどうかあなたはあなたのままで
21
曇天に残余の桜くすみおり おぼろの
間
(
あわひ
)
の 風にゆらぎて
21
上半期ノルマを早くも達成し 何食わぬ顔これぞダンディ
21
岸壁の釣り人たちに 在りし日の夫重ねる 潮風うけつつ
21
道挟み 日陰と日影の 匙加減 満開の花 散る花もあり
21
春風に 舞い立つ心 人々は 浮かれ飛び交う わたげの如く / 新学期
21
原チャリの
女性
(
ひと
)
白きヘルメットの絵 おちゃらけた顔したスヌーピー
21
やや強き風に誘われダンスする
T
シャツ・ジーンズ春だ春だと
21
薄桃の桜の大樹と髪そよぐ日傘の君はモネの貴婦人
21
欲しいもの挙げ連ねたら切りがなし 人の欲とはおそろしきかな
29
無言人ぬっと現れぬっと去る持ち去るようじゃ猿かも知れず
20
先を行く
夫
(
きみ
)
の腰に揺れる水筒 共に歩きし あの日の野辺に花
20
蕎麦すする音にオーイと呼ぶナナも食べてワーイと笑うインコや
20
空覆う 雨雲に似て 気分まで もやる 溺れる 水たまりの奥
20
仰がれて 風に煽がれ 雨を受け 少し遠見の 桜の宴
20
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