眼の先に花びら舞うや風なきに 番いの黄蝶か つかず離れず
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海溝マリアナの唸る闇には噴出孔ナノな泡のせ海へ広がり
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陽を抱いて 黄色ピンクのオキザリス 風と終待つ 故に恋しい
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道脇の運河を照らす空撫でて霞む漁船のキラキラ光る
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移りたいところは新機種未対応ひとつ前とて売れ切れのかい /スマホって···
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帰り路 ウサギみたいにピョンと跳ね 今日のワクワク ママに報告! /新一年生
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新しき試み流るる泡沫Utakataに春のせせらぎ賑やかなれと
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沿岸の北の大地の街の灯が揺れない星と願い続ける
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東屋の雨音と葉桜 躑躅萌ゆ 竹の梢や季節の窓辺
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風音が 見えなき黄砂 予見させ 大陸の余波 風下の国
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聞こえくる 田起こしの音響き来て 春の鼓動は良きリズムかな 
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大風おおかぜと共に伝わる春のれ窓枠叩くあめ心細く
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北の海 静かな鏡水きょうすい取り戻し 夕べの不安 無きことの様
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湿原に 可憐に咲いた ハルリンドウ 静かな山に 清流の音
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あのときの 理由(わけ)を訪ねて しまうのは 朝の光を 待っているから
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言い方が話の流れせき止めて年寄り臭くなったと思う/気がつけば
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友と会い こころゆくまで語り合い 一片のうれい スッと消えゆき
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花落ちて塑像のやうに歌詠めば枝垂れの彼方山里はあり/あきる野市龍珠院にて
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剣の葉と 淡きの白と 朱の花の イキシアへ抱く涙と笑顔
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「てにをは」をたった一文字変えるだけ歌の印象おんかんガラリと変わり
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懐かしき テレサの歌声流る宵 酔ひしれる我昭和の人なり 
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彷徨さまよいて 行けども行けども たどり着けず同じ道ループ 悪夢にハマる夜半よわ
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雨後の朝 あらゆる樹木に水と光 こうして季節は また一歩進む
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オチがつく落語みたいに滑稽な日々を演出できたらいいね
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朝まだ早し ひんやり風に首すくめ 薄手の上着襟立て歩く
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手をたたき鬼さんこちら育てしがいつの間にやら鬼は先行き
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待ちわびて 薄着装う 乙女らの 姿まばゆく 春闌けてゆく
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虫がいて 草花があり 人がいる その端っこに 少し腰掛け
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交差点 信号脇にポツンと献花 消え去りしいのち そっと手を合わす
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公園に オカリナの音色 聴こえくる 光る風に乗り 若葉くぐり抜け
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