春星はるぼしや  月に負けじと  またたきて  空に希望のぞみの  流れ星かな
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三頭の愛馬が走る願う手が六本あればと阿修羅様まで
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牛頓ニュートンの八朔ふたたび帰路コロン道祖神さま取り替えまする
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美しき短歌うた 詠もうと構えたその瞬間 言の葉消えゆき 無味な文字並ぶ
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川辺りの桜水面みなもに枝伸ばし 映る我が身に見惚れるかのよう
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春先は カイロと湿布の重ね貼り 腰のご機嫌伺うゴルフ
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子どもでも描けそうな絵で印税を稼ぐあなたはやっぱり非凡
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風そよぎ背広の肩に舞ひ降りし 桜の花は払わずに行く
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整頓の手を止め 近場にて花見 よどみぬ心をほぐす桜
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雨止みて 朝日を浴びるアスファルト 虹色光りて春の匂ひ発つ
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残された夫の動画ひとつ 何度もスクロールし 声聴きに行く
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平和の世ねがふ口もて謗るわれこころやいばや鞘ぞいづこに
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春日中はるひなか 二つの川が 交わりて 川面の光 ゆらゆら揺れて
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雪のないベランダ脇には四五人のコロポックルのごとく蕗の薹たつ
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幼き息子 日がな一日どろだんご 磨きに磨きし その光沢勲章もの
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フロアーの春めいてひかり弾みおり エスカレーター降りてユニクロ
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冬去りて  世代交代  椿らは  赤き絨毯じゅうたん  地にかえりゆく
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靴底を張り替えてなお履き続け靴紐緩む夜の下駄箱
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ドゥルーズが難解すぎて胃が痛い概念上のロキソニンくれ
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はな咲けどまだ浅き春昏れゆけば戸口に立ちてにほひぞ知りぬ
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灯台のオレンジ色が雨にゆれ寂しさつのる夕暮れの浜
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カフェの客午後二時にして吾一人次が来るまで立ち去りがたし
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二人して久しぶりだね カラオケのマイク握れば 隅っこに春
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もうすでに心の中はお上手に顕れてますくれないのきみ
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愛用のぬいぐるみくわえ我探し 見つけてほっぽり 我へと一直線 /愛すべき我が猫
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猫さんがくれというので食っているカニカマを出すこれじゃないらし
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もう一度 あなたと見たい 桜の木 花びらひらり 涙と落ちる
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灰色な今日をなんとか変えたくてデルフィニウムとトマトを買った
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キキの手にはいつも温かな飲み物おソノさんにもウルスラの手にも
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神さまか誰かがくれたギフテッド活かし育むためこそ、独り
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