あと一品買えば送料無料です罠と知りつつカゴに一品
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湾岸に 何も云わない 日本の 明日は我が身か 暗い淵みる
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春ゆくをまわり道せむ 手を繋ぎ月の蒼きに追ひかけられたし
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春セーター色鉛筆は十二色画用紙持ってお出かけしたし
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「ごめんね」と言えば「いいよ」と決まってた。いつの頃から「いいよ」で済まぬ
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自信薬あれば誰もが主人公 優の劣のと思わなくなり
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真っ白な紙の中から現れし尾っぽを立てて迎え出る猫
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住宅街 カレーの香り 帰り道 ひとりぼっちの部屋は夕暮れ
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午後一時 待ち合わせする バス停へ 切りたての髪 足取り軽し
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中東に 捧げる言葉 なけれども 虚心坦懐 鎮魂歌聴く
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雪のふね小鳥を乗せて僕のうえ伸ばす手ここよと小鳥は蜜吸い
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それぞれのストーリーの中 人は生き 終章に向かう我前を向く
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吾妻山 種蒔きうさぎ 巣に戻る ここ七日間 寒戻るらし
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ちょい足しに押せば出すぎる振れば散るラー油の君は我儘にして
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<はる>の音近くにあればうれしくてはねるよはしるよ歌もハモるよ
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ミステリーを読みふけるきみ 黒薔薇の一輪挿しのように静かに
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雪を割り芽吹く命のあるごとく老いた父追い日々を越えゆかむ
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アスファルトの窪みに春を溜めておく 星の数だけ路面、光るよ
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広告の 桜 旅立ち おめでとう 明るき文言弥生に踊る
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遅くまで鳴き交わしてた鴨たちも飛び立ったらし川はのどかに
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大国は命を喰らふケルベロス血に飢ゑギラリ牲義を掲げ
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店先にぶらさがりをるはたはたの 骨柱ごと顎でくだきぬ
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愛されるセンスが足りない変わり種まったくネタには困らん奴だ
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眠いのに抗うクセは拒眠症 死んだらゆっくり眠ればいいさ
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青空にキリンの如くクレーン立つ データセンター積み上がる 雲
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隠れ蓑羽織る数だけ身は軽く化身ふえゆき我も誰やら
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スーパーのチラシに家族が溶けていて私自身は何も見えない
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金沢でおでんにはたはた暴飲も 3キロ泳いで帳尻合わせ
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炊きたての熱いごはんに塩たらこ 海苔で包んで頬張りたしや
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セピア草 匂ひ惑ゑば玄関へ 訪ふ先生ボクと通園
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