毎日の何が一番楽しみか以前は呑むこと今眠ること
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哀しみはわれにもあれど濃さゆえに福島行きの遅くなりにし
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雲雀鳴く田舎電車の高校生 いっちょうまえに彼女連れをり
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春陽の庭の片隅しみじみと想い咲きかな菊の一輪
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ぽっかりと中央白き寄せ書きの端へ端へと人の寄りゆく
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落涙し 絵になる女と ならぬ我 顔面格差に なお泣けてくる
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窓際の 折り紙の鹿に 迎えられ 八畳の間に 荷をほどきけり /猿沢イン
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サックスの音色の響くライブにはナベサダさんの柔和な笑顔
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君たちはいつになったらいなくなる冬越たらしカメムシに問う
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人としてどうよ!と叫ぶ衝動と何かがあったと思う憐憫
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子を抱いてコーヒーゼリーに笑みし妻の 刹那と思う 五十年など
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ミサイルはミサの頭上に降り注ぐ葡萄酒の血を拭う間もなく
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ゴム毬のごと 弾むこころ運び来る 息子家族の里帰り嬉し
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仕事柄常に眼精疲労ですおでこグリグリまるで拷問
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脳活に 役に立ちます 人の名は 「きゃりーぱみゅぱみゅ」 「若隆景わかたかかげ」 … …/ 早口言葉
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小用を二回に減らす暖気ありそぞろの春に暁を待つ
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街中を 歩いて知った 隅の隅 足腰鍛え 物価対策
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ジタバタと苦しむ時も貴女には生きたい世界だったんだよね
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和三盆さくら餅など選んでは仏壇にそなうホワイトデー
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絡み合う糸の結び目ひとつずつ 丁寧に解き こころ通わす
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バスゆれて赤ちゃんゆれて我ゆれて たからの時の ゆるやかにゆけ
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春陽しゅんよういだかれ つぼみゆるまりて 枝紅らむる 神社の桜
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おくるみはパステルカラーのコットンで 思いを込めて編むは楽しき
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運河から波打ち際をゆく汽車の窓辺で僕は演歌の男
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園児らのカラー帽ゆれお散歩カー浜辺に着けば二列の電車
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真っ白な グローブのような 手を伸べて はつかに笑まう 君を見舞いき
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午前二時 受話器の先に100本は手切れの薔薇と瓶に活けきり
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砂塵より 花粉舞い散る 舗装路の 公的工事の 適正を問う
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地方都市 人を招いて 原資とす スポーツ芸術花盛り
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朝餉にて ミルク浸せば クロワッサン 腕に残れる みどりごの重み
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