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消していく過去も記憶も思い出も すべて初めて赤ちゃんセンサー
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施設での
義姉
(
あね
)
の暮らしも一年にスマホの画像に「私じゃない」と
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眼裏
(
まなうら
)
に浮かぶ何かに呼びかける帰ること無い返事を待って
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またひとり友が逝ったと嘆く
汝
(
なれ
)
八十歳
(
やそとせ
)
生きればそりゃぁあなた
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梅が枝に降りし小雪の消え残り目白しば鳴く小さな声で
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オレンジに背を染められし 縁側で編む手を止めて微睡む午後よ
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辛酸を 舐めて麻痺した この舌に 効くものはなし 私は無敵
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リベラルな教育受けた若者も いま歳老ひて題目唱ふ
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血圧とレギュラー価格がだんだんと近づいてをりまだ夜明け前
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赤い花咲く頃そっと手を合わす心はあなたにありますからと
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体操で 見上げた空に 雲ひとつ 恐竜のかたち 楽しい朝だ
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世の中の時間の流れ速すぎて島村丈の装置が欲しい
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童謡を歌ってた頃流行ってた伊東ゆかりをモバイルで聴く
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トンネルの出口が見えて 急ぎ出す 春への準備 樹や花虫までも
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小夜更
(
さよふ
)
けて しゃんしゃんと降る
細雪
(
ささめゆき
)
君とはしゃいだ
明日
(
あす
)
をなぞって
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春がいい あの頃も今も過ぎてゆき すこし酔ったり 小椋佳聴く
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明け方に川鵜の群が空覆ふ ヒッチコックの「鳥」を思ほゆ
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皆は言ふ人は一人で生きられぬ さふでもないと私は思ふ
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最近は 自転車よりも 歩くのが 気が楽だなと 思う冬晴れ
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うたかたの どれだけ技法を 尽くしても 想いといふに かなはぬ道理
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つちの戸をたたき春告ぐきぬの雨 うんと伸びする草の子の朝
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猫と会話ひとりの日常 懐かしき 夫や母との口喧嘩さえ
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エンドロール 閉じてもひとり 立てぬまま ひたひた寄せる余韻を胸に
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放課後に 頬を冷まして 何気なく 義理だと言って 渡す想いを
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珈琲に甘さを足さず啜るきみ心なしか背筋伸びたり
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気付いてる?バレンタインが今日なこと。 二月が残り半分なこと。
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アイロンのスチームしわを伸ばしてく畳むハンカチ鶴を折ろうか
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ひまわりのような恋なら古希だって「あのね」「介護じゃないよ」「うふふよ」
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いつもなら 雪掻き追わるる我が里も ひと山越へれば天国地獄
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仏壇の花 整えながら 今日の予定も整えている 穏やかな朝
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