静かな夜 耳鳴りだけが聴こえてる だれも好きとは言ってくれない
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この街の通貨は短歌単価 喫茶店 コーヒーのお代「お詠みください」
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夕風に首元ふわり髪なびき つかの間のりょう深く吸い込む
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人力車 発明したの日本ですと知った時の納得感よ
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まだ知らぬ 新しき色 映るたび 時を重ねる 愉しみ深し
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帰り道君と他愛のない話世界はすこしやわらいでいる
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珈琲の香りで巡る世界地図 玉飾りる高原の風
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炎天下 アスファルトより 陽炎立ち 蝉の声さえ 重く響けり
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鬼退治行くはずだった桃太郎 僕のお供は「居ぬ」「去る」「来じ」
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何も見ず何も思わず静かに寝 時を過ごせば何でもないはず
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モテないが俺は十分かっこいい 欲しいものなら全部持ってる
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隣人の ラップが復活 22時 小学生は もう寝なさい
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する気ならできる水漏れパッキンの交換雪に埋まる前には/止水バルブ
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2回目のレボリューションポッチョン終えて ねこたちは いちじかんだけ べつべつのおへや
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ファミレスのスープのわかめが逃げて行く 追いかけてもなお溶き玉子まで
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日陰へと横切る猫もこの夏を耐えてるように足どり重し
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こんなでも 誰かが辛いとき側に いてあげられる力が欲しい
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目が冴えて 天体観測(裸眼0.1)試しをる 紅くはなかった ベガかアルタイル?
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数日前 緑の虫の騒動ゆえ 慎重に慎重に タオル取り込む(ちま猫ちゃんが、窓の外をガン見してたー😭)
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金烏なほ君臨したり中天に 秋への逃亡許すまじきと/金烏(太陽)
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家守の仔ぺとり貼り付く裏階段 我が部屋に来よ小蝿あるかし
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午後の陽を羽に透かしたキタテハを目で追い行けばコスモスの花
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夕方の風は真夏の僕たちに秋の予告を届けてくれる
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固いパン主役だったが焼き立てで作れば驚愕フレンチトースト
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僕を見る君の後ろに僕が見る君の未来の幾千の星
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海花火 港でふたり座っては浴衣の君に 釘付けでした
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この川も流れ流れてあの人の生まれた町へゆくのだろうか
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裏山で法師蝉ほうしぜみ鳴く夕月夜 文字でノートを満たしたい秋
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あの時が幸せだったと思うのは残念だから今を頑張る
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ひとは人じぶんは自分ほしと星 近いようでいて遠くにあるね
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