窓に差す陽を握る手の小さきを 光は溢れて我に開けり 
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日々ノルマひとつ足りない口惜しさ「んん〜」と巡らせ無駄を探して
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刻みへ 君よが身に 常世なる 不毀ふきの夜桜 散るをしらねば
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明日もまた 猫との暮らし 守りたい 夫と母が 去りし我が家で
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朝の陽に蓮を咲かせる泥水の熱おび深く命そそげり
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二晩で一升瓶を空にする 女房三合私は七合
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朝起きて 切手散らかり 大惨事 当ニャン しらんかおしているよ
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サイゼにて「ボンボンなんとかシール」とか言い合っている老夫婦ふたりのランチ
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春はそこ鼻にティッシュを詰めたまま 電車に乗ってる若い娘が
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古着屋で買ったと似合わぬコートの背 息子の影を母は憂いて (②)
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寒さゆへ時すら縮むと思ふ日々 むつむ間もなく睦月は過ぎて
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ふと消えボールペン何処?ドタバタと猫が何かを追っかけていた/???
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身に覚えないビチャビチャの廊下床風呂上がり猫ブルブルの跡/知らぬ間に落ちたらしい⋯
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風呂も無く小さきアパート冬の夜 父さん、母さん家建てたよ
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事故により 動かぬ電車 おとなしく クッキー食べて 祈るのみかな
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ワイファイにVPNの表示あり恐れて教わる安心なもの
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何故か品薄 ランチパックのピーナッツ 巡り会えた日 ラッキーな日だ
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悪意なきコメント届く 朝靄に珈琲の色ややも濃くして
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私にはテレビに映る総裁がアンドロイドのようにも見える
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朝おきた扉を開けて猫がいる可愛いけれどマジ包囲網
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かつて来し 森の温室 夜は冷えて 君の名付けし 星灯草せいびそう 咲く
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「どうしたの?」ヘアドネーション気づいたか腰までの髪が美川憲一
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おかあちゃん ふじんか婦人科いくのと ねこが鳴く べつにいきたく ないけどいくの
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珈琲のやけに美味しく淹れられて 他人ひとの詠む歌輝いて見ゆ
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雪国に嫁ぎし友の四十年春待つ便りに思いはせおり
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ひょっとしてよく間違えるAIは馬鹿のふりして様子を見てる?
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寒椿 横目に眺む 帰り道 ねこたち お腹すいてないかい
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冬枯れの 木にも命が 脈々と 枝を払いて 春を待ち侘び
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薄幸の パウダースノーに 積もられて 子を待つ雪の ダルマがポツン
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七十になりましたかと尋ねられ八十一とすぐには言えず
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