ひたひたに注がれている悲しみをこぼさぬようにそっと飲み干す
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行けるとこ金さえあればどこへでも夜道で後ろを振り返る僕
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無能だと母が見捨てた僕にでも君を救える武器が短歌で
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馬鹿にされてなるものかこの悲しみを生きてきたのだ弱いままでも
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髪や服背丈がいくら変わろうと 言葉と心あの日と同じ
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窮屈で型に嵌まった会話より好きな花の話でもしようよ
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ただ長く生きてもどうのと言えるのはあまり死ななくなったからよね
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愛してる刹那よ刹那飛んでいけ貴方をまとい私をまとって
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我も人も肯定せずともへっちゃらだ 人間以外はみなそうしてる
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もしもし? うん。そう、鉛筆を尖らせておいてね。三本。背中に使うよ。
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この花を最初に咲かせた人は多分「ユリ」という名の恋人がいた
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可愛いは私を縛りつける呪い だからお願いもっと言って
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後は行くだけだよ先でどのようなものを拾っては置いてゆくのか
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死のうって思ったけれど私まだプラダのローファー買えてない
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かわいらしい靴で踏まれた蝶のよう 星の数だけ腕立てをして
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〇〇は 何だったかなと 思い出す そうだ〇〇 すぐに検索
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ごめんねと感謝と敬意とさよならを カバンに詰めて逢いに行きます
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「あのトイレ、死んだんだって」「人が?」「星」 君が言うならそうなんだろう
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歯が痛いような気がする嫌なので痛くない気がすることにする
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ペンギンよ気軽に飼えたり街角で見かけたりする存在であれ
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日曜日 いつも朝には ヒーローが 誰かのために 戦う姿
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夜中からあしたの(きょうの)弁当のおかずを作る 生きてくために
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今日は外でかわいい猫を食べました/あなたの好きな宇宙食はなに?
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冬は嫌いだがいつもよりコーヒーがうまく感じるのは認めてやる
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深夜便三十一文字の乗車券 誰かの世界心の旅へ
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デザートは食えるだけでも有難く 贅の極みだ選ぼうなんて
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お砂場で ただただ穴を掘る人は 探してないよ 意味とか価値とか
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気まぐれに気の向くままに道の端/だらだらと汗あえて垂らして
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喫茶店苦手なブラック注文し あなたの隣少しの背伸び
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「大丈夫?」 オウム返しで「大丈夫」 嘘がつけない腫らした目許
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