最後には笑えるくらい穏やかで「ありがたい」しか出てこぬ別れ
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想像の果てに宇宙の全能の神へ捧げる言霊一つ
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新年度気になる事は多々たた有れど雨風あめかぜあとの満開桜
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仕事終え雨のレーダー待つ河童どうせ降るならバチバチ駆けて
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「ありのまま」「アリのママ」だと思いつつアナ雪歌う三歳の君
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病院へハート舞う風 並木道 帰りにケーキ春のご褒美
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まだ要ると買った灯油に高い値と言えば油屋苦虫の笑み
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ジョーカーを引いてしまってトランプの引き際見えぬ切り札虚し
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譲り合ふ人同士 初対面なれど 会話生まるる 車両の座席
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1Kの狭い部屋には収まらぬ強い物欲われを支配す
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濃い灰の雲の下行く鷺の白まっすぐに飛ぶ羽ばたかず飛ぶ
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昨晩のぶんまで見よという月か今宵十六夜煌々として
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美しき短歌うた 詠もうと構えたその瞬間 言の葉消えゆき 無味な文字並ぶ
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十五夜の下「もと」の桜と頬染める君待ち恋し上弦の月
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掲げたる民族自決の正論は 常に戦の火種を孕む
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弟と爆笑したらゴロちゃんはくにゃり笑って心も見せた 「ゴロちゃん可愛かった」
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追いかけて旅するように北上す 桜前線 君の窓辺へ
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何もない日が幸せと言えるほど 良い環境に置かれてみたい
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食べ切れるはずと茹でたるソーメンが明日の昼まで庫内で待てり
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君が代も無くふつり閉ずさまを聴き今朝は閉じたと案内も聴く/ラジオR2終了に
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人盛り 駐車のできぬ花盛り 今年はGoogleマップで花見
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母叫ぶみんな起きろーにニャニャニャニャーと叫ぶゴロには爆笑の朝
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わかってる馬鹿馬鹿しいとは思っても強迫的な不安になるよ
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コクも香も苦も酸も無き即カフェに失くした恋の記憶を願う
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ひからびた木箱に入った臍帯さいたいは母のつもりで私を呼んでる
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春盛り髪邪魔になり留めてみて結んでもみて切る洗面台
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来た頃は 周り田畑 外遊び 蛙の歌を また聞きたいね
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頂戴と吾子のてのひらぷっくりとビスコひとつをまたひとつ乗せ
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マシュマロのシュクシュク溶けて今日雨と反し真白な夏雲浮かぶ
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フットポンプの上下の動き ぐっすり眠る君の呼吸に似て 術後の我癒す  /フットポンプ…脚に巻く血栓予防機器
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