誕生日集い笑えばありがたしディサービスは日だまりのごと
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3月11日さんいちいち 被災時刻を前後して ヘリコプターが多数行き交う / 頭上近く
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重ねても重ねても目に見えないまま夜の途中でゆらぐ約束
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怒りより 笑う事より 落涙す 湧いて出てくる 生きる欲動
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一日も 忘れずにいる 君のこと 一年経ちても きっとずっと
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露天湯の 縁に上りて 山峡(やまかい)に 白く泡立つ 段瀑を見る /山水館露天風呂
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在リシ日ノ仏臨ミテ手ヲ合ス つと会えたね、待たせてごめん
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恋人じゃないがお袋大好きで「妣(かあ)さん二重焼チンするね」
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葉桜に囲まれ匂ひしるく立つ突羽根つくばねの木へ蟻の一筋
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砂浜へ残しておくねメッセージ満ちたらダメだよ消えちゃうからね
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足悪き老人ひとの願い聞きいれず夕暮れのなか走りゆくバス
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喜寿傘寿古稀米寿なる方たちのよほど元気な私などより
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まだ咲くな手をとる君がいないから どうしてかなぁ どうしてるかなぁ
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海沿いの 無人の駅の日曜日 波間にカモメ 白い自転車
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父母の家 月の裏より 遠きにて 日月ばかり 過ぎ去りにけり
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未来への夢と希望に満ち溢れ 不安一片も無し 4月からの孫 /進学おめでとう
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ナメクジはでんでん虫の進化系なのに嫌われ塩をかけられ
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街明かりと 星の灯りの ボーダーで グズグズしてる 春分け近し
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日記帳今日のあれこれ書き連ね 狭い余白に「お元気ですか?」
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きっかけも動機もあって進めない生活保護は優しい束縛
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おぼつかぬ 老いたる母に 寄り添える それは狼 否吾であり
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高い位置 備えられしは 吾が祖父の 仏典経書遺影なり
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日常と非日常 その合間 普通の生活復興の日
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白皿に 赤きマグロの 色映ゆる 遅き昼餉に 足りて街行く
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植樹した ミモザに今朝の ご機嫌を そっと尋ねれば 枝揺らしおり
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春を編む文字の飛び込みはっとすは闇夜に詠みしやさしこころね
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物寂し きみに与えし ひと匙に 今や恋しき 張りすぐる乳
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散歩道人なき家の庭先に倒れた枝に芽生えた蕾
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恋したらどんどん歌が出てきたが鬱になっても歌は出てくる
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大松明 燃え上がりけり 二月堂の 軒の垂木の 焦げむばかりに /二月堂修二会大松明三月十日
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