白梅の 花びら浮かぶ 柄杓より 水琴窟に 水注ぎけり /四季倶楽部京都加茂川荘
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地は乾き 轟音立てて 春の風 まったりしたれ 温泉日本
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ネブラスカっていったい何処にありますか幸福のパン売っていますか 
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心葉こころはの  ながなみだは  漆黒しっこくに  故郷ふるさとすみ  かしゆくなり
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人いきれ耐えかねたとき青空を見上げることをお勧めします
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満ちるより 欠けゆく日々を 愛したい 独りぼっちの 三日月のため
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放課後は球拾いのみ明け暮れて白球唸る 声の届かず
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アウターの人半袖の女性(ひと)もいて横浜は今春の入り口
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生まれてさ良かったですかと我が胸に問うて黙してまた春が来る
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早起きの ベランダ手摺り ぬれてゐる 昨日の雨を 僕は知らない
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天道虫飼うと云うからアブラムシさがす菜の花畑の朝に
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五年前はコロナ禍だつた長男と親が知らない卒園のかぜ
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夜の雨 種蒔き時に 慈雨となり お日様伸びて 大地たりなむ
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芽吹く風 淡紅揺れて 山桜 いまほどけゆく 一本の春
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青春てふ季節巡りて立つきみの頬に冷たき風のそよ吹く
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こんなにも 電波時計を 狂わせて お互い知らない 月曜の朝
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酷いもの含めて記憶もたんぽぽの綿毛の如く重力失くす
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ドゥルーズが難解すぎて胃が痛い概念上のロキソニンくれ
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お仕事は僕にボールを上げてくる働き者は嗅覚が効き
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月夜野つきよのは今はなき町 ただ歌を詠むためにあれ文字も響きも
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春だから 桜桜桜はなはなはなと 人は云う 気候たがえて 何を花とす
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ピュッと風くるの知っててまばたきを我慢するなどできるわけない
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ポロポロと 悲しい雨音 聞いた夜 カップボードに ココアを探す
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菜の花のこうに酔ひつつ螺旋なす蝶や現と夢のあはひに
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もう炬燵はずしたのかといや炬燵かけちゃいないよ転びそうだし
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血圧を下げる薬をのむやうにガソリン価格を下げる税金
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グラスの中でずっと眠っていた星をいともたやすくきみが光らす
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根を張った大樹ばかりじゃ森できぬ あたしみたいの割と大事よ
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キキの手にはいつも温かな飲み物おソノさんにもウルスラの手にも
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大根を煮たけど少し硬かった明日の昼と夜も食うのに
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