淡墨に青を浸したやうな空にエレベーター塔は孤独に立ちて
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月をみる笑顔の君が映りこむ今だけ月は僕だけの星
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母看取り 早七年目 最期の声 「そばに居て」胸に 今日も家守る
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Utakataに 寄せたる短歌 100数え 折々の想い 此処に残れリ 
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慣れてゆく忘れてゆくよ空蝉を生きてゐるから生きてゆくから
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朝の湯に身体を深く沈ませて深海魚へとなりゆく気分
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一日を一日をただ凌ひでく生業なりわいともに生きて参らん
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満月とともにやってくる 月のもの 呼んでないけど まだやってくる
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節分には 大豆と鰯 今もまだ 恵方巻きには のれずに過ごし
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春風と遊ぶわたあめつれもどす道中ぼくはきみに出会った
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「ポンコツね」なんて言ったら落ち込むわ「あんぽんたん」って言ってあげなきゃ
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バブル時の深夜タクシー取り合いを思い起こすや「東京アプリ」
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耳馴染まぬ「片持ち梁」てふ技術語の人間臭き力の入る
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窓の外視界を塞ぐ雪竦み景色復活もっと消えろよ
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膨張する宇宙の話面白き 意味不明なり 茶を啜るなり
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「いいね」には少し届かぬサラダ出し「だよね」と笑う君の美し
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夢想の火燃やし尽くして白き灰ほほえみ眠る明日に憧れ
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富士山の裾野に遊ぶ幼な子の我はなりたし砂山の砂
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否定より肯定がいい響きがいい校庭、行程築きの道へ
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訪れし小樽運河はまぼろしか 四十路半ばのイエスタデイに似て
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会合を 終えて事務所に 戻る夜 貴女のチョコは 残業食に 
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「しわよせて笑うお前の顔が好き」と言われて汁粉煮るお人好し
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足早に前を横切るキジ猫の耳にひとひら桜刻まれ
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はらわたに焼けたハラミをブチ込んで心身満たし己を冷やす
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子への愛 気恥ずかしいな 何故だろう  けたる愛が 足りなかったか
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外された眼鏡の奥に棲む嘘を飲み干す人が私でよかった
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「生きるとは誰かを想うこと」と言う君の心に棲む人に傘
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木製の臼に湯を張り、湯を捨てて、ふかしたてのもち米を待つ
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僕の中 あるかわからぬ 恋心 拗れに拗れ 頬伝う露
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何事も基本は型の暗記から分かっちゃいます!頑張ってます!
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