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晩秋の色葉散る庭大輪のキダチダリアの薄紅揺るる
31
我が重さ支えるほどの脚力を 妻にも求む日 来ずともよし
13
秋の
か
(
・
)
の 夏より強く我さそふ
果実
(
かじつ
)
の
香
(
かほ
)
り、血を吸う
薮蚊
(
ヤブカ
)
13
寒い夜は 身体温め 君想い 心温め 静かに眠る
13
wifiのルーターが月と交信している緑と黄色と赤のランプで
13
辿り着くことの出来ない僕たちが目指す境地が別にあるんだ
13
目的を持たずに日々を過ごすのもたぶん大事なことなんでしょうね
13
アメとムチ ジムで二時間 運動し 帰りマクドの ドライブスルー
13
恋をしてみごとに散ったあの日さえ愛しく想う秋の夕暮れ
13
嫌われるカラスの色は
濡羽色
(
ぬればいろ
)
人は見てない無限の色を
13
約束の時間にこない客をまつ銀杏がゆれるあをすぎる空
13
引き締める 昨日の敵は明日も敵 久々腕立てパンプアップで
13
「安全を……」満員電車の出入り口仁王としての務めを果たす
13
庭ながめこの冬二度目の積雪にまた溶けるかと
小雪
(
しょうせつ
)
の候
13
寒月のうら寂しげのそのままに今年はいかに凍てつく冬か
13
カフェインセーブ時期に聴くCOSMOS温か冬の満月と眠る
13
いつでも届く位置にある私とあなたがいつまでも続きますように
13
手の上で
解
(
ほど
)
けた白が 囁けど 邂逅し得ぬ
吾
(
あ
)
が
白き髄
13
玄関のロードヒーティングのスイッチに手をかけまよふ小雪の候
13
つつむよな のどかな日差し 川べりの 道を進んで 明日を信じる
13
モーレツを装うスーツ纏っても毛玉だらけのパジャマがイチバン
13
一枚の落葉も歩道に見えなくて
裸木
(
はだかぎ
)
で立つハナミズキの木
13
甥っ子が 可愛い花を くれました はいどうぞって 癒されました
13
何様?と思ふ人様さまさまで燃料だけは事欠かぬ世で
13
年末の雑踏の中苛立ちは独りの吾の自業自得か
13
音立てて雪を踏み抜く長靴であちこち昇る吐息が白い
13
悶々と闇に埋もれて眠る夜 地上の日々に星を求めて
13
刻々と止まるゴールはやって来るグータラしててもベルトに乗って
13
短すぎるショートヘアー明日からイブまでアイメイク極めるしか
13
高校時 乙女の会なる 発足し 50代今 続く幸せ
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