春霞 上着を脱いで たゆたうて 鳥の声また 穏やかなりし
16
生きづらさネットのせいにするあいだ 網の隙間を烏は探り
16
故知らず 人恋しくて 茶を啜る 彼岸の明けの 薄日さす午後
16
週一に 来る孫からの ハグ受けて たちまち我は 充電満タン
16
雪のないベランダ脇には四五人のコロポックルのごとく蕗の薹たつ
16
我が庭にムスカリ連翹 雪柳 桜吹雪きて彼岸の明ける
16
君想う  春の陽光ひかりに  桜散り  地を埋め尽くす  わが恋の果て
16
母は「デイ」 吾は洗濯 布団干し いい一日だ これまた癒し ※「デイ」=「デイサービス」
16
朝日差しこの頃見える電柱の弾く光が目を射て眩し
16
我の手を離さぬ君の指ほどき切なきままにICU出る/回顧
25
上っ面 撫でて過ぎ行く 日本の 社会福祉は 砂塵の如し ※日本は社会福祉後進国
15
舌先に口内炎がずっと居り ことはなはびの据わりのわろ
15
涙腺をティッシュで押さえ目薬がジワジワジワジワ 広がっていく
15
迷い人ひざを抱えて暮れていたロスト寸前待ち人きたる
15
今日こそは開花宣言春うらら 思い新たにそれぞれの道
15
レジの方カゴからカゴへ並べ替え日本人の何たる美徳
15
謀略が 均衡崩し 世界戦 高笑いする 大富豪たち ※戦乱こそ格差拡大富豪の利
15
資源なし いやいやあります 日本に 森林資源 人材資源 ※一極集中利害あり
15
「引きこもり」 「孤独孤立死」 「震災死」 政府丸投げ 三十年 ※ 「震災死」=震災後の孤独孤立死
15
「触れちゃダメ!」カタンッと響いたピタゴラが狙う命は館の中で
15
はじめてのマッチングアプリ登録す無惨な恋を忘るるために
15
機嫌よく診察室の入口へ一分もせず吾子の絶叫
15
自分史をながなが語る男には あくびとともに哀しみ誘う
15
「雑草という草は無し」  よぎりつつ 次々抜き取る我非情なり? /牧野富太郎博士の言葉より
15
小庭辺(さにわべ)を 行きつ戻りつ 中日(ちゅうにち)の 眩しく白き 割烹着の母 /彼岸中日
15
情報をすぐに共有する仲になって半年またラブレター
15
傀儡かいらいが 筋書き作る 会談に 明日の風は 気分次第か
15
うしろ髪 しなやかに揺れ 十六夜の  独り一夜の 夢追いかけて
15
白梅の 花びら浮かぶ 柄杓より 水琴窟に 水注ぎけり /四季倶楽部京都加茂川荘
15
地は乾き 轟音立てて 春の風 まったりしたれ 温泉日本
15