甘さだけ知るのではなく酸いも知ることで甘さはずっと極まる
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金色の銀杏背にして君を待つ遠い日の秋十七歳じゅうしちの吾
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灰色と 緋色のドラマ 終わりけり 風にかれて 暮るる夕雲
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話す時 何度も「めっちゃ」 をつけるから 信用のない 私の「めっちゃ」
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そばにいてほしい時ほどさみしさに強くなってくわたし演じる
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チケットは 無事に譲渡が 完了す またの機会を待ちます またね>Adoちゃんライブ「よだか」
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ルーキーにスポットライト明け渡し 主役降板 親になること
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とりあえず急須を通ったお湯を呑む 茶葉はなくとも湯呑みのぬくみ
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地頭なき田畑に集いし者たちは ずぶりずぶりと足から沼へ
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ふゆ風は 冷たき雪の 華咲かせ あしの奥底 まさに育たん
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またけふも蛹のままで蠢ひて蝶にもなれず蛾にもなれずに
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暁の寝覚めに鐘の音冴えて露は霜にや置き替はるらむ
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咳のときいつも一人だ そんなこと 子供の頃から分かっていたけど
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さてはこそ せねばならぬし 動かねば  この一本を ゆるり吸いなば
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ひむがしの空にぽっかり 三日月や 歌い踊り舞う 私はマリア
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痩せたんだが トリプルチョコのクロワッサン(ファミマル) まぁ食べた分 動けばいいさ
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降りますと ボタン押そうと した瞬間 誰かに押され 視線気にする
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さあ何処へ行くというのかベランダの毛布に雀前傾姿勢
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秋日和 梢に残る熟柿小鳥啄みしきりに唄う
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旅先で増えた目方が減らんけどそれも一つの旅のお土産
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夢を見る別れた嫁とその娘 アラームなんてかけなきゃ良かった
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おはようと空の部屋に響く声 迷子のように虚しく消える
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だんだんとみかんの味が変わってく季節も冬にだんだん変わる
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季語ありの俳句に七々足してみて短歌にするというタクラミ
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青空と 銀杏の黄色 色づくは 紅葉の赤と 我の心と
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うたかたの 道に寝そべる しろ石は 幾年先も 他が褪せても
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出る杭に 職場異動の 通達に 立ち回りの 後悔はなし 
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生きること 諦むほどに 辛いなら 逃げ出してくれ その「環境せかい」から
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塞翁が馬というのはこのことか マイナススタートプラス終わり
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独り鍋空しさ詠うか思ったが去年今頃既に詠んでた
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