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細やかな雫に濡れる花びらの映す雲色ほのかに淡く
16
雨やみて 窓に張りたる 花びらに
季
(
とき
)
儚きを 想ひ知るかな
16
すこしだけ前を向いて歩いているリボン結びを教わってから
16
ぐちゃぐちゃの豆腐顔して爆発だ 君だけにしか見せない自分
16
ファンヒーター
(
ストーブ
)
が鳴いているので母さんの世話朝仕事3時間経ち
16
春浅しサイドガラスで風に耐え羽を震わす蜂ひとつおり
16
ゆっくりを瞬きをして慰めてくれるか照明店の黒猫
16
先を行く
夫
(
きみ
)
の腰に揺れる水筒 共に歩きし あの日の野辺に花
16
左右からライトの当たるキッチンに晒す吾の抱く影のさまざま
16
爆笑で沸き出す脳の幸の波「は」が満ちて虚脱の吐息の僕ら
16
「だめ」という言葉の数だけ撫でるから僕は夜色のただの猫だよ
16
母さんが勝手に空に逃げぬようベッドに柵と番猫を置く
16
雨の中 カアカアカアと 鳴くカラス その鋭き目 力みなぎる
16
雪解より湧き立つ土の匂ひこそ生きてある日の切なき証
16
勧誘に 問われて 光覇明宗です と真顔で答える 君に合わせる
33
満開の
桜
(
はな
)
のもとにて 我もまた 息絶えてみたし 望月の頃
27
象徴
(
北極星=ポラリス
)
は 如何なる時も そこにある 場を失えば ただの風船
15
春風に花酔い人の波よせて『焼きビール』てふ幟はためく
15
しとしとと窓の雨粒眺めながらコーヒーを飲むお湯を沸かして
15
朝方に 乳飲み子
潜
(
もぐ
)
る 我が布団 子の足
温
(
ぬる
)
し 春来たり
15
咲くたびに
庭のさんしゅうと歌ったそれは山茱萸ではないらしい
(
今寝たきりの母さんが歌っていたな庭のさんしゅう
)
/山椒とか
15
詠み歌の自費出版を夢みるも贈る相手がいないに気づき
15
普段なら歩きもしない堤防に我を
誘う
(
いざなう
)
桜の力
15
バス停前満開の桜実家から家に帰るわれ見送りぬ
15
あの頃を妻と重ねる桜かな 腹ばいに駄々こねる子のいて
15
5分間休憩中にコーラ飲む自転車旅の唯一の甘え
15
お二人さん契り交わして記念樹となりし桜でいつも会えます
15
風に舞う うす紅いろの 春の使者 はかなさ愛でる 花なればこそ
15
咲く花に添える薫りの香ばしい初々しさの萌ゆる葉桜
15
在りし日の 君が遺せし 言の葉に 生きる
縁
(
よすが
)
を 見出で安らぐ
15
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