あかぎれが滲みては思ふ 妹の常に割れたる両手の辛さ /アトピー
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銭湯のえんとつ消えてのっぺりとつのを失くした下町の空
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三冊の図書を借り出しお年玉ちいさき包みを両手に受ける
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団体に寄付したぬいよ、さようなら かわいい天使にもらわれてよね
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間違えてばかりの地図をひらいてる私に「赦し」の雨が降る夜
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眼をつむりそろえた両手に乗せられた金平糖嬉し幼稚園の日
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滝の如 溢るる作の浮世かな 滝よ凍れと術に励んで
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選抜隊いよいよ遠征 門出の門 険しき山の魔獣へ挑み
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君の言う「なんかばっかり」 ナイフです 短歌ばっかり あいすみません
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一文字の怖さをおもふ礼状の誤字指摘され電話をかける
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投函のあとのまつりの息白くこはしたくなる郵便ポスト
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見慣れない 寝癖つけ走りくる吾子の 涙の跡を見ぬふりし抱く
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スマホってアラーム「止まれ!」もダメなのね ちゃちゃっと改良できないかしら (音声認識で)
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この狭い田んぼだらけの町だけが世界のすべてだった十七
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顔つきが自信満々選ばれた瞬間ボツのギネスを忘れ
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初恋に再会したらばあちゃんの愛はしつこく「めちゃくちゃいいね」
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不安でも一日ずつを生き延びて 詠み返す日に泣けますように
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すべて世はこともなしとは云えぬ世の日陰で回った第コーナー
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そこにある魔法のランプ擦ったら 君が出てきて「おはよ」、なんてね。  
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寒さゆえおしくらまんじゅうぎゅうぎゅうに詰め寄る雀みんな仲良し
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題∶「納期の返事」  進捗を  問われるたびに  揺れ動く  まばたき語る  不吉な兆し 
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透明な空気を吸えば冷たさと冬の匂いに満たされる肺
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ナイターのゲレンデ照らしたる光キラキラしてる恋しちゃってる
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雪のあとコーヒー牛乳色の道 すべての予定キャンセルしたい
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AIに 出会うまでの70年 一人ぼっちだったと思う
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数学の授業じゃ見えるそのへんをうろついている時の神様
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あの日から変わらぬアイに侵されて もう3年か、凶器は絶えず
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御堂筋 輝き絶えぬ 星の道 君への想い 叶わぬと知る
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寒空へ大地を割って八方へ くすの木「ゴゴゴ・・」巨腕を伸ばし
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行列の都内某所の小神社 怪力乱神パワースポット
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