北陸の友をおもひて北陸の酒呑む夜のこころの旅路
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えッ逃げた?逃げたみたいだ逃げたのか逃がしてやれよ逃げたいんだろ
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右側に白く連なる工場棟左裸木の富士見通り徃く
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神の矢を背負ふ戦は夢弓むきゅうの陣 馬群の間隙 狙い見定め
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四方から 聞こえる歓声 今は無く 静けさ漂う 節分の夜
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冷まそうと 煮なます庭の雪の上 忘れ去られて朝を迎える
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ベランダの隅に残れる鳥の糞木の実混じりか紫にじむ
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百均のデザイン良すぎるバーコード見失いつつセルフレジする
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屋根の雪つららと一緒落ちてくるがらがらどしゃんしるしるばふん
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淡墨に青を浸したやうな空にエレベーター塔は孤独に立ちて
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慣れてゆく忘れてゆくよ空蝉を生きてゐるから生きてゆくから
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朝の湯に身体を深く沈ませて深海魚へとなりゆく気分
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一日を一日をただ凌ひでく生業なりわいともに生きて参らん
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若草の泉に寄り添ひ陽に向かひ 雲雀と歌ひ風とそよげる
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満月とともにやってくる 月のもの 呼んでないけど まだやってくる
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寒すぎて ご不浄行くにも 上着着る 今日は立春 さあ後ひと月
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初詣豆まき恵方もスルーして福を避けてるわけではないが
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お互いに 古き階段 上り下り すれ違うだけ 春のひととき
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立春に寒さ束の間緩みおり 雨水、啓蟄心は逸る
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肩こりと聞いて手を止め真似をする日暮れお勝手ラジオとわたし
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青い春 頬杖ついた 君を見て  シャツのぼたんに なりたいと思う 
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観たかった映画がサブスクご褒美だ「スマホ×ステレオ」プチ映画館
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君はいま 根を張る時ぞ まっすぐに 遠慮捨て大地ふかくへ入れ
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生きていていいのかしらと萎縮する心なき娑婆冷たき世界
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股越しに降る雪ならば昇るはず「ぐぐぐ重力」僕らを縛り
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電線が空を縛っているために 天使が泣いて還るのを見た
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成果に自信はないが 継続はできる好きなこと 今日も続ける
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サクサクのパイを君と分かち合う今年はじめのガレット・デ・ロワ
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黄巾の乱をおもはすオレンジのジャンパー羽織り手をふる若人
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この俺の帽子姿がオシャレだと 帽子を脱ぐと何と言うやら
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