「無事です!」とふ我がの夫のふるへ声に受話器を扼し幾度もお辞儀す
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真珠貝 信じる者にパールあり信じぬ者は核を持たずに
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なると巻き切っても切っても「寿」ね 切らずに一本食うべきだったか
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歌紡ぐ僕に寄り添ふ街灯に「がいとうさん」の力を貰ひ (アンパンマンの詩的なキャラ)
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最大の 肯定なのだ まなざしは 目合うと笑う 吾子見て思う
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実家にて 調整役を 降りてみる 波ありつつも 終わり良しかな
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岐路に立つ 僕らの背を押す 春一番 往復切符 胸に仕舞って
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それぞれに軌跡があってきもがある泡沫諸兄我が道をゆけ
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かんばしく 色鮮やかな 草餅を  こしらえ送る 九十の祖母
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風が吹くバケツごみ箱けとばして私はこたつ一日炬燵
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カーテンを開けて 光を入れましょう フルーツ二種と みかんヨーグルト
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にうにう牛乳は ねことわけあい チンしてね おくちふかれて いやんいやんよ
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外は2℃ 鏡開きは できぬけど 何か食べなきゃ ビスコでもいい
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歯の隙間 誇らしげなる 子の笑顔 小さき前歯 生えし日浮かぶ
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ぽっかりと 心の内を からにして 海見ていたき 日がな一日
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正月も 勤務の友と 二人酒 白焼き冷酒 ちびちび味わい
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抱きしめた 温もり残りし 君が背は 母を追い越し 春を迎ふる
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正月の余韻の残るゴミ置き場新しい年もう動いてる
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対岸の火事とは云えず強国の誇張の論理ベネズエラ燃ゆ
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題∶「出発前の小田原評定」 炬燵より  はよう出でよと  候えども  時期尚早と  評定つづく 
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ジハンピで カフェオレひとつ 買うくらい 赦されるべし ねこ母お疲れ
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そんな夜はひっくりかえったスリッパとお話するのさ。おもて向くまで
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寒き夜 眠れぬままに 日をまたぎ 独りを憂ひ 来る朝憂ふ
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謎解きの気分で読むも乙なもの解釈ひとつでワチャワチャしたり
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耐え難き 寒さの中の 眠れぬ せめての癒し 暖房ピッ
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ン十年巡って過ぎたあれこれを宿して開く今生の花
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こんな夜はもうないはずの傷あとがちりちりちりと痛む気がして
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母子登校トンネルの中を歩くよう自立を信じそっと手握る
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今ちょっと忙しいからウミガメの夢を見ててよぼくの代わりに
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風を受け飛砂ひさ積もる道ペダル漕ぎ 稀有なる千鳥に頬温まり
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