部屋中に カラフルなおもちゃ 溢れても 君選ぶのは 絨毯のタグ
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割切れぬ無象を残し末期の眼虚空の底に何をか映す
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題∶「朝のエレベーター」 朝の刻 箱に居並ぶ 上下(かみしも)の 礼ぞ済みたる 後(のち)の静けさ
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一日にりんご一個で 医者いらず 福クッキーも 今日こそ食べる
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誕生を今か今かと待たれる児生まれる前に既に幸有り
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「無事です!」とふ我がの夫のふるへ声に受話器を扼し幾度もお辞儀す
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真珠貝 信じる者にパールあり信じぬ者は核を持たずに
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なると巻き切っても切っても「寿」ね 切らずに一本食うべきだったか
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歌紡ぐ僕に寄り添ふ街灯に「がいとうさん」の力を貰ひ (アンパンマンの詩的なキャラ)
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最大の 肯定なのだ まなざしは 目合うと笑う 吾子見て思う
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実家にて 調整役を 降りてみる 波ありつつも 終わり良しかな
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岐路に立つ 僕らの背を押す 春一番 往復切符 胸に仕舞って
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それぞれに軌跡があってきもがある泡沫諸兄我が道をゆけ
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かんばしく 色鮮やかな 草餅を  こしらえ送る 九十の祖母
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夏、アイス 冬、缶しるこ ねだられる 娘と散歩 1歩進んで2歩下がる
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子や婿の仕事始めに残された 我に今日から初場所来たり
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風が吹くバケツごみ箱けとばして私はこたつ一日炬燵
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カーテンを開けて 光を入れましょう フルーツ二種と みかんヨーグルト
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にうにう牛乳は ねことわけあい チンしてね おくちふかれて いやんいやんよ
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掃いたのに振り返り見る白くなるまた掃いて白また降って雪
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十一時、サンドイッチを食べながら「お昼ご飯は何」と聞く孫
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雪の中直会なおらえの菓子配り行き祓いの神事一つが終わる
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温かい 空気流れる うたかたで 心温もり また歩き出す
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「半世紀、何もないわ」と独り言そこから始まる記念日がある
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お雑煮や おせち食べない 孫たちの 食卓飾る 唐揚げポテト
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「馬」という漢字のなかの四つの点逃げださないよう釘を打つ夜
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正月の余韻の残るゴミ置き場新しい年もう動いてる
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対岸の火事とは云えず強国の誇張の論理ベネズエラ燃ゆ
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題∶「出発前の小田原評定」 炬燵より  はよう出でよと  候えども  時期尚早と  評定つづく 
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ジハンピで カフェオレひとつ 買うくらい 赦されるべし ねこ母お疲れ
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