厳冬をこらえて咲いた花々の春冷えに散る世とは悲しき
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自宅にて 花見弁当 広げれば 雨には勝てず されどつまの笑み
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そのときに またその時に 味があり 寝かせた酒の 奥深きこと
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窓叩く 雨も上がりて 穏やかな 鳥の声聞き 掃除片付け
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捨てられぬ 勿体なくて 捨てられぬ 肝腎なもの 何故か消えてる
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雲よぎり 宙に上りし 月を見る 過ぎ去る夜汽車 見送るように
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無人にて 朝採れ野菜に 手を伸ばす 本日きょうの健康 手に入れたり
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どっちでもいいよと笑う春の日の 僕の脳内ずっと文化祭
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「逢いたい」と書けば光るね嘘という 名前をつけた僕の優しさ
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疲労感 深夜の国道 山岡家 明日の力に 豚骨パワーを
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サザエさん見て笑ってはニュース見て迫る明日へ憂い染む夜
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長袖のシャツをまず脱ぎ汗拭きの準備ととのえ食ふ辛ラーメン
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火照る波ふるえて呑まれ漂えば夜の水面に月は歪んで
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Tシャツと短パン姿父娘おやこ連れまだ寒かろが風もてあそ
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ステテコをエアリズムにと替えた朝 開脚幅が少し拡がり
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窓側で赤ベコのように揺れながら寝てる息子をインストール
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君だけに纏いて包むあたたかな春の微風よジェラシーも消せ
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「あげるよ」と言われたけれど「借りるね」と詩集に挟む栞の押し花
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岡本のヒットへゲレーロジュニアだけ茶立てポーズに泣き笑いかな
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散る桜 掴まえようと手を伸ばす無邪気な君と三度目の春
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傘ひろげ歩く貴女の健やかへ桜微笑み明るき道や 「大切な貴女へ」
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霧雨の花のかすみの柔らかな波紋の浮かぶ春の野景色
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マスコミが 「桜」を 「華」 はな はなにて あおり立て 人も通らぬ はな並木かな
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はや雲に月はとどまり流されず 見え隠れせど位置は保ちぬ
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盛り付けの美的センスを見せ合って苦き笑顔のセルフスイーツ
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今日という日の始まりを告げるよう 朝五時すぎの階段の音
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佐保川の 汀に青む 荒草(あらくさ)に 伏す鹿の居て 花の散り初む /佐保川の桜2026年3月31日
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未来から招待とどくキャンパスに返信切手の花びらを貼る(春)
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1声「せい」の1灯「び」の打てし1鍾「しょう」を果て無く伸ばす1音1首
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小鳥の巣に小さな命籠の中に生まれ育む小さな世界
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