Utakata
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暁 龍
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梅雨寒に夏の暑さを忘れをりわが愚かさにはっと気づけリ
15
小糠雨
(
こぬかあめ
)
傘も差さずに道ゆけば肌にまとわる汗と露かな
15
お陰さま窓を開ければ深呼吸願うことなく
縋
(
すが
)
ることなく
15
命日にご無沙汰ですと手を合わす母の温もりふとよみがえり
23
お試しにもらったコスメなんとまあ伸びのよさかな高価な品めく
18
気をつけて杖つく我にコンビニの店員の声うれしかりけり
33
台風の雨しきるなか
餌
(
え
)
を求め雀チュンチュン鳴き叫びをり
16
真っ新な布団の上に足跡が
愛猫
(
ねこ
)
の仕業か
想像
(
おも
)
いてニヤリ
24
教え子の近況聞けし偶然に嬉しい限り
誰
(
た
)
れにか言わん
23
番い蝶飛び交う庭に遅咲きのつつじ真紅に燃え盛るなり
31
花曇り雑草取りの果てに立ち汗ひきゆけば初夏の風かな
28
花菖蒲ご無沙汰の友思い出す政治談義に花咲かせし日
22
撫子や思い起こせば幼き日
市場
(
いちば
)
の競りにかけし日々かな
21
心痛に足が重くもデイケアへ笑顔の迎えこころ華やぐ
25
親ごころ尽きることなく病める子と代われるものかと思いこそすれ
29
新緑に皐月の花の咲き
初
(
そ
)
めて青空仰ぐ紅ぞあざやか
26
葉桜や川辺をゆけば陽を浴びて
水面
(
みなも
)
を飾る花筏かな
23
風そよぐ今宵を照らすピンクムーン花の薫りに揺らぐ月影
22
うっすらと
紅粉
(
べに
)
をぼかして微笑めば枝垂桜の妖艶なるかな
23
さくら花儚き色の風が舞う
幾年
(
いくとせ
)
過ぎて覚悟のせつな
22
誕生日集い笑えばありがたしデイケアの場は日だまりのごと
24
ほの白くひらかむとする沈丁花芳しき
香
(
か
)
の待ち遠しかな
25
一年の辛苦に耐えし老い梅の蕾つけしがヒヨドリの
餌
(
え
)
に
23
デイケアに見知らぬ人の集い来て会話弾みぬ学びの場かな
23
エアコンの温風ならずフィルターを開けてビックリ埃の山で
21
習い事ともに学びし青年の病いに伏せつつ
心痛
(
しんつう
)
きわむ
24
初雪に錯覚ごとき起こりつつ木々に花々咲かせおるなり
17
頼まれて買物提げて娘来しシンクの汚れを見かねて磨けり
24
アマリリスと見紛うほど大輪に咲きし花瓶の百合は微笑む
25
甥からのフランス土産チョコレイト絵柄エッフェル包みし甘さ
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