この恋に 未来はあるか 夕焼けに 染まる綿毛を 一気に飛ばす 

生徒の名 まるで試験だ 先生は 辞書を片手に 四苦八苦する 

とうめいのガラスに閉じた大自然美しくあれせめてここでは 

「さらさら」としか云えぬもの きみの髪(だよね?)木漏れ日(ぽかぽかだもの)更紗さらさ(きみは、音にひっぱられすぎじゃない? と笑う)せせらぎの音 

テーブルに置かれたままのキウイ三つ 沈む日を差し込めば食べ頃 

切り替えて 昨日のことは 忘れろと 地平線から のぞく太陽 

飲みかけのラムネを揺らし聴いている少年だった日の夏のおと 

誰ひとり傷つけないで生きていた人だけ行ける天国はから 

好きなのに セツナイ気持ち 押し殺し わざと嫌いに なろうとしてる 

‪三十歳 死ぬには若い躊躇なく喫茶店にも一人で行ける‬ 

一匹でないてる蟬と六畳の一間ひとまつがいになれないわたし 

致死量の ひかりを浴びた夕暮れと わたしはきっと、戻ってこれない 

運命と知らないままで取った手の生命線をかさねて走れ 

感情の空白部分埋めたくて詰め込んでみた炭水化物 

「短歌やるヤツはメンヘラ」そのセリフ上の句に入れ詠んでやります 

痛くないけれどここにはいたくない(お家に帰るまでが戦争) 

ぼくたちは秋に生まれた 干し草に仰向けなれば懐かしい空 

体温計こめかみに当てルーレット 「36℃」まだまだ死ねない 

薄明に憎悪ばかりが立ちあがり海のはごろもはしづかにゆれる 

日常の酷く陳腐な言葉さえ 5日ぶりなら心に染みる 

ボトルメール放つがごとく親指答え「いまどうしてる?」「絶望してる」 

にんげんのまねをしていたのがばれてむきだしになるわたしをとめて 

恵み雨 喧嘩をしてた 僕たちは ひとつの傘で 仲直りした 

天と地をそっとつないだかすがいは夜の駅舎を浸す雨漏り 

玄関に彼女の傘がない朝の雨のしずくに感情はなく 

先人の知恵をスマホで検索す「俺の時は」と前置き無しの 

ちょっとなぜ私ばかりと燃え上がる炎先ほさきしゃくにもかんにもさわ 

シネマでの止まない雨は青春か外は熱波で朱夏しゅか盛りなり 

自らが規格外だと嘆く時ビー玉ガラス散らばし遊べ 

決めつけの激しいそういう気性タチだから花占いもツツジをちぎる