Utakata
登録
Login
プー子
フォロー
76
フォロワー
79
投稿数
543
1
2
3
4
5
…
次 ›
最後 »
見定めぬ夫のこころのその
象
(
かたち
)
すでに後期高齢なるも
12
俯瞰する
毛氈苔
(
モウセンゴケ
)
は食事中小さき虫の動きは止まず
19
木道に這いつくばって目を凝らし
毛氈苔
(
モウセンゴケ
)
を見しはいつの日
21
山の端の夕陽を追うか
南
(
みんなみ
)
に三ケ月浮きて真冬日初日
23
図書館の過ぎる静けさ予約せし新刊借りる手袋のまま
23
読み終えぬ図書をポストに返すとき真冬の空へため息ひとつ
27
条幅へ初のチャレンジ手本とは似ても似つかぬ十四の文字
16
持て余す理解のできぬ小説に夜ごと寝落ちのその一ページ
33
かん高いセルフのレジの語り口「一オクターブ下げて」に一票
20
編みくれし亡姉との想い出さがしつつセーター解くゆっくり解く
26
充分なランチとお喋り堪能し頬をゆるませ「またね!」と四人
15
マグカップ両手につつみ飲む白湯に臓腑ぬくもり腸活だのみ
21
降って消え降って消えして
斑雪
(
はだらゆき
)
日陰に残り冬進みゆく
28
老い二人一歩たりとも外に出ずこの冬初の吹雪を過ごす
26
商品はレジを済ませりゃ放置して帰宅の途端にも一度エンジン
16
思い出の高校時代の吹奏楽テーマのようなる「鉄腕アトム」
16
裸木の数多持ち上ぐ宿り木のひと月前は葉陰にありし
16
青空に枝を拡げる大木は数え切れない宿り木捧ぐ
12
語るごと鳴き交わしいる白鳥の次の予定を謀りているか
20
目を見張る満艦飾の注連飾りスマホに確かむ今日の日付けを
18
目の前に満月ぬうっと昇り来て帰路の私をエスコートせん
27
十六時どこへ急ぐかその落暉大き湖あかあか照らし
20
今更に夫の好みと吾の好みよくもまあ妥協の日々よ
34
マイカーに越冬野菜を隙間なく姉の菜園丸ごと積みて
30
隣人とラフなお喋りベランダで積もりし初雪解けし小春日和
23
スーパーの人混みに見ゆ君の背いくぶん痩せて声掛けそびれ
24
立冬を待っていたのか初雪はバサバサとふりピッタリと止む
23
待ち望む刃のような三日月は目論見はずれあゝ雲隠れ
22
的中の予報と思う紛れなき雪の庭へと足跡のこす
19
遠近
(
おちこち
)
の峠の雪の聞こえきて今年の秋は大急ぎです
23
1
2
3
4
5
…
次 ›
最後 »