Utakata
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プー子
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ガラスには初霧氷咲き内外の気温差およそ三十度ほど
12
老いふたり雪掻きルックの出で立ちでこの冬初の除雪へ挑む
16
寝坊してゆっくりと喰む朝食は一泊朝食五千円也
9
歌仲間夜に集いて年忘れクラフトビールは会を盛り上げ
13
宵闇に流るる星星眺めたし わが身可愛や零下の宵は
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年末は忠臣蔵 現代の派閥の忠義の成敗頼む
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添いきての半世紀過ぐ夫に向け嫌煙権をいく度掲ぐ
13
ベルベットの手作りツリーを壁に掛け友と作りし日の遠く過ぎ
10
帰る
息子
(
こ
)
のテールランプを見送りて次の再会指折りており
25
虹のかけら部屋いっぱいに散らばせてサンキャッチャーのプレゼント受く
8
ストーブの点火時間が日々増えて灯油リッター107
円なり
10
幼き日馬草と呼ばれしえん麦を老いて喰む日々オートミールと
12
次々とマジック拡げる高齢のマジシャン少したどたどしくて
12
長々と療養続く友人を思わぬ日のなく半年がくる
17
幼日の夜半のオーロラ見し記憶わかち合う父母・兄姉もすでに
13
取り入れのおおかた済みしオホーツクの広がる沃野に丹頂の立つ
18
真っ直ぐな亡母の縫い目を解きつつリメイク楽しむ冬の陽だまり
19
短歌
(
うた
)
を知り友ができたという
汝
(
なれ
)
の庭を詰め込むやさしい包み
12
まさびしき初冬の路地の夕暮れに詠草落とす灯下のポスト
13
V字描き低く飛び行く白鳥の見ゆる大地の白ひと色に
14
夕暮れの雪明かりする帰り道
娘
(
こ
)
等の町にも降っただろうか
13
炊きあがる新嘗祭の朝の飯納豆・佃煮・漬け物・イクラ
11
目の前の大雪山の真白きが飛び込んで来いと向かうハイウェイ
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一本の甘めの酒を分け合いて三人で祝う姉の傘寿を
20
群れ立ちて落ち穂啄む白鳥の目的の地はあと幾日ぞ
13
ハンドルを力を込めて握りしめこの冬初の圧雪道路
14
遺されし亡母の長着のリメイクは過去を引き寄せ娘に還る
14
移りゆき慣れぬベッドに雨音を兄も聞くらん二日目の夜半
10
四時前の落暉を見つむ耳元へ君の病の名ばかり残る
9
かの山の羆はそろそろ寝た頃かとんと聞かない出没ニュース
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