Utakata
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プー子
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新雪はナナカマドにはよく似合う赤き実たわわ綿帽子ふわり
23
茶碗蒸し出来上がっても雪止まず師走尽日どこまで積もる
28
喪の姉を思い飾らぬ縁起もの 小さき手縫いの鏡もちのみ
27
年末にキツネの見廻り途絶えたか夫の杞憂に「実家帰省よ」と吾
22
年の瀬の圧力鍋はフル回転きのう黒豆今日はきんとん
26
静々と暮れ行く冬の茜雲きみへのラインへ既読は付かず
24
クリスマス少し遅れの屋根カラスしっかとチキンの骨を咥えて
24
家事のこと口は出ださぬが手も出さぬ半世紀過ぐ夫との暮らし
32
朝なさなキツネの見廻り続くらし雪 に幾筋足あと残し
26
習わしは習わしだとて仏教徒ケーキとチキン疑いもせず
23
祝詞受くふたつの餅を雑煮にし一年祭の翌朝の膳
22
幽世
(
かくりよ
)
の義兄の一年如何なりや長き祝詞を
頭
(
ず
)
を下げて受く
21
ひとつ鍋つついて楽しい
短歌
(
うた
)
仲間 会の楽しさ確かめあって
26
冷えしるき夕べまたたく星々の父母兄姉は並びて見ゆる
19
締め切りを四件こなしゆるゆると寒夜の星を見るでもなしに
31
提出の自信作なる手習いは講師の チェックを次々と受け
21
真冬日の続くさ中の紙面にはこともなさげに灯油値上げと
25
雪積むもキツネの見廻り抜かりなくわが家の花壇を斜め横断
27
真冬日の続く夕餉はあつあつのポトフがいいね 夫の好みの
26
低温は少しの雪も解かさずに嵩は増し来るすべてを覆い
19
丁寧な除雪を終えて戻りくる夫は手指のみ冷えるといつも
26
「会いたい」と病を告げる君の声 耳朶に残して季ふたつ過ぐ
24
見定めぬ夫のこころのその
象
(
かたち
)
すでに後期高齢なるも
21
俯瞰する
毛氈苔
(
モウセンゴケ
)
は食事中小さき虫の動きは止まず
22
木道に這いつくばって目を凝らし
毛氈苔
(
モウセンゴケ
)
を見しはいつの日
25
山の端の夕陽を追うか
南
(
みんなみ
)
に三ケ月浮きて真冬日初日
26
図書館の過ぎる静けさ予約せし新刊借りる手袋のまま
26
読み終えぬ図書をポストに返すとき真冬の空へため息ひとつ
29
条幅へ初のチャレンジ手本とは似ても似つかぬ十四の文字
17
持て余す理解のできぬ小説に夜ごと寝落ちのその一ページ
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