プー子
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投稿数
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仰々し通知のありてずかずかと後期高齢などと決められる
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あの浜へ寄りし流氷見にゆかんいにしえ人の棲みし丘より
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屋根の雪ひと思いにと落ちりゃいい未練がましく雫となりて
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諦めずまた覗いてる掛け時計「電池かよ」とう夫の失態
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布広げあれこれ思案の小一時間パターンを乗せてひとりの時間
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飽かず降る雪の着地は風まかせ友を待つ間のフロントガラス
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自惚れも過ぎて羞恥のただ中に臨書の展示は二週間過ぐ
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高々と積まるる雪の排雪後 夕べ静かに細雪降る
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編みくれし亡姉あねとの思い出さがしつつセーター解くゆっくり解く
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沙汰のなき子等を思いつつ睦月尽ユリ根の一片外す手とまる
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湿り帯び降り来る雪は春のもの小さきひいなはそろそろ出番
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雪しまき歩く人なき裏通りこの角曲がれば迷路となろう
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雪道を犬に連れられ来る老婆赤い長靴キシキシならし
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満面の笑顔でマイクの前に立つトランプ❤️ラヴか目覚めよ石破
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湖へ急ぐ落暉はどの国の朝日となりや見送りにつつ
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真夜に降る六花ひとひらも朝までの嵩は夫との除雪一時間
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義姉からの蘭展の絵は色冴えて白一色しろひといろの私のもとへ
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老齢の夫はひねもすテレビ漬けシャワー・散髪タイパでパスと
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いっぺんに二つの動作できぬなら笑って誤魔化すシナプソロジー
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屋根の雪ドドーンと落ちる真昼間は昼寝の夢をみごとに砕き
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ドカ雪は多くの歌友の住む十勝何から何まで雪に埋もれて
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立春に寒は戻りてランドセル背負う児童の真っ赤なほっぺ
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静々とひねもす雪の降るゆうべ父母と姉とをまた想いだし
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少雪に浮かれていても矢張りそう雪は降ります睦月尽です
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根菜を朝から仕込み仕上げたる夕餉のおでん何かが足りぬ
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昨日きぞの嘘すぐに上書きしたくなり人差し指が✕を押してる
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アラームはいつも通り六時とし夢の準備はミントのスプレー
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ランチ後の不意の誘いのコンサート小さなロビーのアコースティック
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真夜に醒め深夜ラジオに耳を貸す子育て中のママの悩みを
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しんしんと雪降る日には思い出す社宅暮らしの総出の除雪
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