プー子
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香り立つ君影草の一叢を亡兄へ捧げん皐月尽日
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花の期を終えつつにあるチューリップ友とはぐれて一人吟行
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花園に何種の色の並びしか驚く声も外つ国交じり
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整然と色ごとに立つチューリップ各々高さを違えぬように
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耳馴れぬ言葉たびたび聞こえきてチューリップ園に笑顔が満ちる
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冬かとも思う日々から不意の夏「冷やしラーメン」迷わず求む
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スズメの餌ねらうカラスの執拗さ夫との攻防あと幾日ぞ
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あの日から六年経った 斎場で留守宅の町三十九、五℃
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半日を不調のスマホ見つめてた冬と見紛う寒さのせいか
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数えつつ次々置きゆく言葉たち五つ並べて良き歌になれ
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ストーブの出番の予報に用意する金時豆を水に浸して
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そそくさと独活採り帰る午後の夫MLB野球NPB野球あわいの仕事
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リラ冷えと言うには著き寒さ来てストーブつけて鉢花入れて
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いつの日か糧になれよと歌誌づくり だはんこいてるアイパッド手に
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とうに来し夏はときどき不機嫌で冷たき風と零下の気温
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タイパなど考えるではないけれど熱めのシャワーで今日はおしまい
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楚々と咲くヒトリシズカの舞い姿誰か見るらん木下の闇に
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体重・しみ・しわ・白髪・血圧と溢れる動画とうに見飽きた
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ランチどき廃校カフェの賑わいの名残り随所に「げんきなこども」
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濃さを増す緑の中を君へ向けアクセルを踏み峠に至る
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オホーツクにほぼ30度昨日の倍にまた引きこもり
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父祖の地のその一角に杭打たれ道路用地と売られる令和
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水仙のささやき聞こゆ庭隅は反故にし言葉いくつもうず
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画面には児童・生徒の溌剌さ学校行事の野球観戦(エスコン)
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隣家の芝生にたんぽぽ蔓延し先ごろ主は逝去と聞きし
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雨の日は畑の作業は休みゆえ柏まんじゅう亡母と手作り
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ひと息にさくらを散らす強き風きっと春への終止符なんだ
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開花より五日余りではらはらと北の桜は駆け足ならん
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ようやくに桜前線ゴールの日四ケ月余の長旅の果て (網走)
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早朝のドジャース戦は「あんぱん」見る間に大量リード
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