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なぜ人は死ぬのかふいに知りたれり地球がずっと青くあるため
5
ポテポテと床に押された足あとは風呂まで吾を追いかけし猫の
23
飛び立ちて鳴き声止みし時の間にヒヨドリ襲う蝉の逝く空
21
かろうじて身体収めるバス停に真っ直ぐ伸びる電柱の影や
10
二学期の始まりの朝子どもたちどうか生きてね生きてるだけで
24
四十度の 声を聞きつつ 長月に 紫蘇に穂が出て 秋のたより
18
憧れた田舎暮らしにさようなら都会の暮らしに夢を語ろう
14
人類の総人口を危惧してる 奇数だったらハブられるから
9
はぐれかけの 私も取り込み 囲まれる 体育祭は
永遠
(
とわ
)
の思い出
15
AIにハマって他が手につかず それでさびしさまぎれるならば
23
繊細な心のひだを持ちながら長く咲かせる百日紅であれ/息子の誕生日に
23
ふとつけた テレビに映るウルトラマン 哀しきヒーローゼットンに散る
13
「真面目だから」 と面倒事を 頼まれる 頑張るやつが 損する世界
22
まっすぐな線路が敷いてあるように進んで行こう花も咲いてる
18
今日を終え 空っぽになった 教室に 喧騒ぬぐう 秋風が吹く
24
惚れそうに なるのを止める 臆病で 失恋すらも 出来ぬ身だから
17
蕾
(
つぼみ
)
のまま 枯れるの恐れ 種すらも 撒かない。花は 実りなどしない
15
心待ち 調整してた 日に限り 熱出すわが子 これぞ子育て
20
人の為と書いて「偽り」 いつわりの人生吾も歩んでみたい
25
火を灯しふぅーと吹き消すそのあいだ ケーキの上にめぐる走馬灯
24
母のこぐ自転車うしろ幌の中 小さな手伸び風と遊びぬ
28
久々に元同僚のLINEあり 踊りだす文字うれしい知らせ
24
太ももに 湿気がまとい 敷布団と 擦れる不快感 雨の日の夜
17
久々の雨は泪の形して渇く心に涙戻りぬ
24
自分史をまとめるほどの道でなし証になるや泡沫のうた
28
呼び捨てに一人勝手に心躍る 脈を感じてもいいやつなのか
17
病み上がり 外出て見上ぐ 青空は 酷く鮮やかで 眼がぎゅうんとした
21
梨ひとつ贖い
夫
(
つま
)
と食む夕餉 名前どおりの幸せの水
37
惹かれ合う 何かをいつも 感じつつ 幾度別れを 繰り返すのか
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秋の日の 風が吹き抜け 夢のよう 再会の春 夏の煌めき
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