「大丈夫、雲の上に星があるから」わたしの彦星がいいました/七夕
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うっかりと落としてしまったシュークリームみたいにとける夏の猫たち
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突然の別れ相棒コンロとの二十年ふたとせ労い撫で拭きあげる
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大滝の鍾乳洞に潜り込み数億年の涼をいただく
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台風が過ぎて夕方五時半の空は水色真昼の様に
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台風の後を飛んでく黄揚羽の後に続けと自転車を漕ぐ
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台風が 乗っかっている 吾子の町 山のこちらは むし暑いだけで
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母の手のぬくみの残る古き棚かはらぬ場所に我が箸のある
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歩き方、姿勢、しぐさ、声、ノリの良さ → 三十代と思われていた!/アラ還感激
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お上への 批判集中 そらすため  民の対立 煽り煽られ
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うた友の一人ひとりが愛おしく程よい距離の家族のような
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まっくらのおめめにぽたり落ちたあれが天王と名のつく星らしい
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病衣からTシャツに戻るその日だけ その人の人生を浮かべる
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夏風邪をひいてる時に熱中症 エアコンに病みエアコンに頼る
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ちょっとした油断が命の危機まねく熱中症にはお気を付けください
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夕方になると発熱し始める 手強いやつめ夏風邪ウイルス
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もぎたてを届けてくれる友のあり真っ赤なトマト 食めば夏の香
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紫にきらめく茄子は焼き茄子に ふっくらトロリ生姜を乗せて
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あんなにも待ち焦がれてたはずなのに 貴方を探して夏が終わる
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降りてくる 浴衣姿に 目を伏せて ズボンで登る 駅の階段
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あと三日待てば採れそな茄子ありて特売の茄子じっと見てをり
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ふりはらう 女の髪の 仰ぐ香に 吹かれて私 脇役と知る
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青春や JKなどは 名ばかりで 相応しくない このニキビ面
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蝉の声鳩の声聞く道の辺に待宵草が朝風に揺る
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根性論それでは済まぬ現実にたじろぎつつも文月は過ぐ
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芋ロック パッションフルーツにぶっかけて粒粒ごと吸う一夏の恋
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胸底の 黒いタールを みつめてる 白い世界へ 往く日のために
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リビングで独唱するはジブリ歌観客なしの「さよならの夏」
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八十の夏を数えた ひとつめは「あの夏」でなく 地続きの夏
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終戦を記念日と呼ぶあはれさを原爆二発うけたそののち
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