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二度咲きは小さく可憐 夏空に薄紫の藤の花咲く
27
夏休み静けさの中出勤す 校庭には
早
(
はや
)
工事の足場
42
音も無く
陽炎
(
かげろう
)
ゆれる濃い桃の
百日紅
(
さるすべり
)
咲く 誰も居ぬ午後
50
五輪祭 地続きで鳴る銃声よ
79
年の広島忌
哉
(
かな
)
35
気がつけば靴も鞄もTシャツも電車柄だね二歳のわが子
38
油絵のような大雲黄金色 夏の夕暮れただ息を呑む
37
どんなにか素敵だろうかあの人に〝ありがとう〟って伝えられたら
43
降る雨の雫の中に秋がある 清めの如く
轍
(
わだち
)
を染めて
33
茹でたての枝豆を噛む喜びよ 夏という名のご馳走がある
41
人生は神様が書いた物語 俺はページを日々めくるだけ
10
「まだ読むの?」疲れた兄ちゃん逃げたいが 一歳あと追う「もういっかい!」
24
波音に耳を澄ませば満ちてくる 人は何処かに
渞
(
みなもと
)
を持つ
38
外国語 学び初めて知る 母語の 身近にあふれる月とお日さま
28
夜のびて 雨雲 空を隠すとも 月日はいつも この世 照らして
26
解体の音もさみしき秋の雨誰かが住んだ家が無くなる
55
海底を二万
里
(
マイル
)
も行くように静かに静かに寝ます おやすみ
39
口内にニッキの飴玉放り込み転がす《
20
時》オフィスを占拠
13
祭り済む小さき村に笛の音の聞こえた様な秋の風吹く
30
分厚めの 段ボール箱に毛布敷き 冬じたくして あのミケを待つ
40
病床の猫にチョッキを編んだ日は独りぼっちの今日を知らない
44
悪くない風が吹いてる小春日は会えない人に会いに出かける
60
ホラー映画見て寝られなくなっている自分 なんだか愛おしいよな
12
冬空に明星一つ煌々と遺す光は地上を照らす /追悼 谷川俊太郎様
49
袴田さんに謝罪をしたら済むことか長過ぎる日々あまりに長い
11
冬風と戯れるよに舞う
鳶
(
とんび
)
空は遥かに広くて青い
41
また明日遊ぼうねって今日の日の終わりを惜しみ吾子とつなぐ手
40
来る年は 言祝ぐうたを 詠めるよう 願いを込めて拭き掃除する
39
故郷の冬は寒くて冷たくて夜は暗くて星が綺麗で
48
お野菜は三食取りなと言った日から 確かに歳を取った気がする
18
もふもふの
愛犬
(
いぬ
)
の形の空洞を抱えて生きる ささ身を供える
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