てのひらで慈しんでた太陽の焼け跡が疼いて眠れない
8
やすき世は箱入りものやかたぬきの 匂い立つなきあはれなりけり
13
靴ひもの ほどけて 朝の玄関に 陽だまりいろの 一拍休符/改
20
裸木はだかぎになりぬ 初冬の百日紅サルスベリ 牡鹿の角の如 美麗びれいなり
34
自然薯を 折ってカバンに 入れる母 折らない様に 掘ったんだけど
10
払暁の東のそらに針の月 ほどなく消ゆる年の暮れかな
25
レポートを二本提出 改めて課題三本 明日はプラゴミ
26
あと5分・・朝は布団の芋虫で今日もきちんと羽ばたかなくちゃ
24
のんあるの ラミーが発売されたとな 一度は食してみたいものなり
20
陰鬱な気持ちを抱え込んで寝る僕を干したて布団が包む
10
愛犬の逮捕に走る 転がったワインのコルク咥えて逃げた
34
アドラー心理学を実践できない私に生きる価値はあるのかな
6
東北の冬の青空ありがたし磐梯山の雪の輝く
36
木の間より差し来る朝日サンゴジュの僅かに残る熟れし実照らす
33
想い出は街をぐるりと歩いた日 兄の遺した紬をほどく
37
暁に 消え入りそうな下弦月 師走の空の雲間隠るる 
27
納言女史「冬はつとめて」って正気かよ 暗くて眠くて冷たいだけじゃん
17
会長の上に名誉が付くなんて殿堂入りということですか
24
誇らしく働く汗はきんの汗 黄金郷は心に宿り
14
にゃんにゃーん そろそろオヤツの じかんだよ ねこたち なぜに じかんがわかる
20
空気澄み 雪被る山 遠く見て 冬の覚悟と 春待つ希望
30
死期が来る 春のどこかね そのころは 皆笑うのね 四季が来たねと
7
薔薇色と すみれ混ぜたる 揚羽蝶あげはちょうの 形崩して 逝く夕雲よ
25
清しきは冬の日の出のまばゆさよ 干し物しつつ息白くして
33
スマホでも着信音は黒電話まぎれず目立つと介護の折に
24
怖いから歯をむき出して威嚇する 動物すらもしない仕草で
13
ジーンズで来たらダメとの御触れ出て迎えた社長ジーンズでした
24
日和見はもはや手遅れ国挙げて洞ヶ峠を転がり墜つる
12
旧友とメールやり取り そつなくも AI作のコピペが映える
17
疲れたと床に寝転び一休み、いや三休み、五つ休みか
30