畑 出はた いずる 長靴履いた 指先に るる物有り 湯たんぽのふた /見つかった!後編 完
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透明人間になって君が読む本のページを眺めていたい
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甘党な人だった天気を心配するような人だった何も言わず去っていったあなた
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気にせずに いられた時の 懐かしく 祭りの陰で 武器売る準備
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西の山今日青々と色も濃く壁となっては威勢せいをはってる
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いたずらは得意謝るのは苦手似たもの親子並んで午睡ひるね
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言の葉の降りて来ぬ日の焦燥感 鈍き音にも探す歌種
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一九三一年九月画を画き戰端を開きぬ旧宗主の名を日本 といふ
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こちらへと色あざやかに菜の花が 春を招くよ川辺の小道
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朧月と寄り添うように山々は佇んでいる穏やかな夜
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夜に発つ白鳥姿は見えなくとも子犬のような派手な声量
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言葉放つ嘘では無くも半分は好印象欲し本音もありて
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吹きゆける この北風に 頬こごえ 春よと願う 藍の夕空
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風が吹く風に吹かれるカーテンを透かす光はもう春の色
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優しい日々でありますように時々僕を思い出しますように 一重の君へ
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医者行かぬ 我の収めし 保険料 病む人の為 なれば良しとす🙆
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義母とゆくお墓参りの道のべにおおいぬふぐり見つけ摘みたり
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冒険という名の種族 転んだり笑ったりするそうして生きる
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何処ゐづこから 風にさらはれ こぼる種 健気けなげに咲く 道端のビオラ
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草を引き 蟻が驚き 目を覚ます その身体にも 春の到来
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きっかけも動機もあって進めない生活保護は優しい束縛
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「花は咲く」ピアノかなでる学生の仙台空港弥生の空に
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夕方はすみれ色してまほろばの如く優しく染まる街角
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凍らせた感情溶け始め痛む18年目のサバイバルにて
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蝋梅へ 夜明けのひかり 満ちゆきて 甘やか黄金こがね 濃く匂いたち
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川沿いの 河津桜に 見とれつつ 和服の貴女 想い微笑む
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庭園を 和服の貴女と 散策す 夢見て目覚め 幸せな朝
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鎮魂の祈りを捧ぐこのひと日 心に刻む活きてる大地
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「もう」なのか十五年とは「まだ」なのか震災の日から十五年過ぐ
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落涙し 絵になる女と ならぬ我 顔面格差に なお泣けてくる
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