み吉野に われ問ふ鳥の来たりなば 袖振り示し給べ 山桜
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雪だから細くなりゆく路地歩きすれ違う人袖すり合わせて
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愛というインクで書かれているらしい二千字かけた百字のエッセイ
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同じ時間に目が覚める体内時計は健在だ 今日に感謝
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凛として 厳冬に咲く雪中花 凍てる大地に春を待てをり 
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顔そむけゴミ出す人へ「おはよう」の苦さを連れて青空仰ぐ
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北陸の友をおもひて北陸の酒呑む夜のこころの旅路
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徒歩十五分 家路をゆるり歩む 街路樹の間に 白き寒月
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ブラックの苦味覚へし冬の来る 片方だけの揃ひのカップと
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けふの夢 帰らぬひとにて満席のバスに遅れて挨拶などし
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おみかんを ひとつつまんで 甘くって 幸せ気分で 眠りにつけり
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もうふさん いまのうちニャン ひとりじめ おとうちゃん きょう てれわーくなの
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ちさき手を 伸ばして池に パンの屑 群がる鯉に 孫あとずさり
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耳搔きに うっとり目を閉じ 我が愛猫 癒されてるのは わたしの心
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華やかに 車両彩るラッピング 乗れて幸福感なる通勤
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引き寄せて 強く抱き締め 一言。と なんどもなんども 反芻したのに
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顔見ると ことば少なく 交わす父 いつからこんなに 細くなったのか
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留年の二文字を振るナイフから 逃げ切るために解く過去問集
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失望も過剰な期待も生まれない過不足ないのは多分幻想
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叔父さんを何度殺せば済むのかと叱られていた奴思い出す/嘘ついてサボる
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穿つ夜に抱える闇は髑髏しゃれこうべ 頭へ噛みつき夢をも喰らひ
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幾たびも出し入れしては思い出の甚吉袋や『おわら娘』の
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行ズレやルビの反響、並び文字Utakataアイテム ザクザクなのね
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宴の儀 歌の剣舞は華やかに 刹那ひと突き片目をペンで
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年月ねんつきはもちろんのことこの 頃じゃ時間まですっ飛んでゆく
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今見れば二〇〇〇と四つこれ五つ作ってました飽きもせずまあ/投稿数
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右側に白く連なる工場棟左裸木の富士見通り徃く
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チョコレート ああチョコレート チョコレート 何もなくても ざわめく二月
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夜空より暗き箱部屋 蛍光花 世界の端っこ心で照らし
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うたを語りうたを愛せし剃髪は正岡子規に似たるよこがほ
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