一本の線の違いなだけなのに、こんなに違う「辛さつら」「幸せ」
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雪国の春雪原せつげんの凍み渡り これに勝る愉しみは無し/異論は認める
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午前四時 目覚めて月を探したら 孤独を溶かす 蜜のしずくだ
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真夜中に 月と密会 したことは 家族に内緒の 銀の耳打ち
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今日もまた納豆もやしを並ばせて財布の底の静かな反乱
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辛酸を 舐めて麻痺した この舌に 効くものはなし 私は無敵
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紙パック 交換される日 待ちわびて 今日とてルンバ壁に佇む
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思春期と言う言葉でみな片付ける、そんな大人になりたくないな
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新しいケリケリ猫に渡したら猫喜んで蹴りに蹴りけり
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改めて実感したら「あっそうか」一夜の恋も初恋みたい
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満開の山茶花並木はべに燦燦 冬のフィナーレ飾る如くに
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もう一度 始めよう それが別れの 春であっても
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口紅も 着けない君の 佇まい どこかに忘れた 裸のココロ
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幾春いくはるを 越えれど 未だ芽吹かざる 蕾の秘める恋よ 何色
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故郷にも 今では建ちぬ 住宅地 我が想い出の 畦道いづこ
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吐く息にいつか消えてくときめきと君が焼いたパウンドケーキ
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処方箋まだ書けないよ私にはもっと訊かせてなにがつらいか
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黄泉ばかり見ている人の袖をひくこの身をもちて碇となさん
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オドロウゼ!きみが真ん中に立っている そんなジャケ写を夢見てたのよ
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勾配は何 パーミルかその先に何が見えるかまた明日が来る
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人気者 負ける時には 笑われて 成功すれば 妬まれかねん
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Pが 振り子のように 揺れるから 猫ミームばりに じゃれつくだけだ
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「一」足せば「辛い」気持ちは「幸せ」に 下は向かない前に進もう
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寒戻り 落ち葉布団に 包まれた 青き新芽を 撫でる指先
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如月の 吉報待ちてサクラサク 若き息吹に六花溶け落ちぬ
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朝まだきすさぶ心と通院へ闇をぬければ白雪の富士
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名の知れたクローチエパンのモーニング一時間待ち天気も良ければ
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大勝利おさめた総理の演説は要所ようしょに「そうだ」のいの手も付く
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北窓のデンドロビウムに逞しき花芽みつけしふたつみつよつ
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脳みそがないクラゲたち傷つきもしないのならばいっそ来世は
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