道玄坂 葱まみれの蕎麦すすり浮かれた夜を正常化する
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また一つ増えてしまった不安ごと 息子の健診結果を盗み見
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久々に犬も食わないナンとやら 秋刀魚の塩焼き二人で黙食
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泣きたくて 入ったトイレ 汚すぎて 夢かと思った 現実だった
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萬歳三唱の就任ぬけ出でて英靈とふ悉皆靈の惡も反故 か
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椋鳥の大群賑やか大宴会 味をしめたか柿は食べごろ
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揚げ油にキッチンペーパー被せたら泣き出すみたいに染み広がった
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亡き祖母の干したシーツはふんわりとグーグルマップで過去を辿れば
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私が今日 風邪で辛くて 休もうが 模試のある日は やって来るのだ
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「光あれ。すると光があった。」マジ? お金あれ。「いや、そういうのじゃない。」
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まだ遠く 会えないあなたもいつの日か 大丈夫。未来を信じてる
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紅葉を眺めるベストな角度かな座る人なきベンチ微笑む
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けば モミの木、イルミ、 ジングルベル… まだ霜月よ? 気が早いって
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間違いか正解かとかいうよりも別の答えが出てくる人生
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別にいいルービックキューブ インフルよ 感染ってもいい愛しています
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分かり合うこと目標にしなくても励まし合ったり笑ってみたり
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きしのふたおやの声おもはする こはるひよりのやはらかな朝
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流れ星を 喰らうように 強く健気に 泣きながら生きている
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透明な砂がこぼれていくようなまだあたたかい夢をみている
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目薬を よく使うように なってから 泣かなくなった 泣けなくなった
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ふわあっと 見上げた空に オリオン座 去年ぶりだね お久しぶりです
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無人駅 氷雨で濡れる単語帳 私は私を好きになれない
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山芋も皮をかなくなりました 手抜き料理は破竹はちくの勢い
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そこでまず相手の登記を確認し まだこの話サウナでします?
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神秘なる満月のもと進む帰路一寸先はホワイトアウト/濃霧
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ひさかたの光しづけきかきにふる雪は山茶花さざんか 大雪たいせつの朝
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冷たいな 冷たくしたのは僕だった 優しくないと優しくされない
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三十年住み慣れた家を後にする また新婚ね 小さなアパート
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風散れる イチョウ並木の 向こう岸 彼女は消えた 冬を残して 
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北風の冬の朝には日が澄んで歌の言葉をほどいてくれる
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