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窓開けた瞬時に聞こえたホーホケキョ 散歩うながす雨上がりの朝
35
やっぱりねアナログがいい アルバムを開けばそこに家族の笑顔
40
忙
(
せわ
)
しさにコーンフレークを掻き込んで春
居丈高
(
いたけだか
)
に来たりと思う
17
ころもかりぎぬくづる花争へ流鏑の音 正鵠を逸す
13
さみどりが うなづく川辺 伸びしろが 少ないなりに 肯定されて
27
冬の日も 雨降る夏も お別れも 過ぎてしまえば 戻らないから
9
富める日本。夢遊病にてくちずさむ約束手形に偽眞珠母 生る
15
永久戰犯數長らへる政権の中枢一家に災禍はあら ず
18
掬
(
すく
)
われて向こうに行けと流される小魚になり途方に暮れる
24
シャリシャリと月の形の梨を喰む夜暗がりに小さく泣いて
29
透けている血管の青と紫を今更ながら優しく撫でる
19
テレビ前 後ろで手を組む父と
息子
(
こ
)
は おんなじかたち やっぱり親子 \ 世界陸上観戦
47
彼
(
か
)
の岸も
此
(
こ
)
の岸もなし 海原を 白銀に染める 羽田の朝陽
44
おしなべて
花蕾
(
からい
)
は天に 向かいおり 空色の花 咲かせるが為
50
また一人 昭和の
爺
(
じい
)
が 亡くなって 透明感が 増す秋の空
46
読経の 僧侶の袈裟は
藍白
(
あいしろ
)
に 金銀の雲 暮れてゆく秋
46
花の色 草の緑を 焼きつける あとひと月も すれば白銀
50
また一つ増えてしまった不安ごと 息子の健診結果を盗み見
37
国会のテレビ中継見入りつつ行方を案ず
政
(
まつりごと
)
かな
21
バレンタイン あなたの為にリボンつけ 気持ちに蓋をし自分で食べる/「真心」
14
替えの効く生を受けても 代替のそいつは僕を詠えないだろ
19
笑いつつ 手を取り走れば 粉雪が
汝
(
なれ
)
が睫毛に 我の睫毛に
24
雪よりも一足先に白散らせ 月夜が照らす 八重の山茶花
20
頼まれて買物提げて娘来しシンクの汚れを見かねて磨けり
23
親の前 泣けない子供 たちはどこで 泣いてるんだろう 声がきこえて
38
一晩中 雪の明かりに 照らされて 白夜なのかと
見紛
(
みまご
)
うほどの
52
蕎麦買いに 蕎麦だけ買うの 忘れきて
概
(
おおむ
)
ね詰めの 甘い一年
/
反省
52
吾の雑煮 息子美味いと 好評価 妻の遺影に 笑顔で供へ
35
蜂蜜を紅茶に垂らす一年が穏やかなれと出初めの朝に
65
この上なく 遠いお空に 下弦の月 むせび泣くよう
寒夜
(
かんや
)
に揺れて
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