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雪原のような白鍵さまよひて悲しき調べ一人辿りぬ
17
生きていることの証に夕空と海辺のシールをきみにあげる
9
秋深し くすみてよかれ うつろいの 言の葉つまる 妻の手をとる
23
曇天に蓋をされ 秋の温もり包み
寒気
(
かんき
)
を跳ね退く
初冬
(
しょとう
)
25
無理をした 多分折れたな… あばら骨 今回もまた 自己治癒挑む
28
くりかえし見る夢のあり何ゆえに 乗るべき電車を焦りて捜す
26
窓に寄り 鰯雲見れば 君が弾く チェロの
音
(
ね
)
低く 空に溶けゆく
23
納豆に日頃の苛々ぶつけても健気に美味い ごめんね。納豆。
26
ゆく秋の名残惜しきは
枝々
(
えだえだ
)
に僅か残れる桜紅葉よ /明日から冬らしく
28
海に僕捨てられたからヴィーナスに片腕あげた十六の冬
8
あぁ、君のいつも上がった口角は僕を倒せるやわらかい武器
28
三月
(
みつき
)
経て 郵便受けを つい確認 亡き友の文 どこで迷子か
10
王林がビール飲んでは「たんげんめぇ」こんな可愛い訛りにひかり
24
その歌さ いい歌だよね 誰の歌? わかんないけど 母の持ち歌
8
次々と 枝先飛び来るムクドリの 啄む柿の実風に揺れをり
23
寒いけど吐く息はまだ白くない 歩を速めればややも汗ばみ
21
昨日見た夢 叶わぬ夢と 解っているが 紅を差す /都々逸でした🙇
21
あったかい! ダウン羽織った だけなのに 冬の味方を 1つ見つけた
16
我もまた秋の味覚になりにけり 脚に実った野苺にムヒ
16
夕礼拝(飲み会つき) 行けそにないので 差し入れを 78円のバナナもゲット
18
死にたいな 死な し しなちく しな死 梨 希死念慮変性記録
3
3
寒い夜は 身体温め 君想い 心温め 静かに眠る
13
疲れてるのに眠れない 路地を行く人のくしゃみが聞こえる凍夜
26
そこでまず相手の登記を確認し まだこの話サウナでします?
9
小さめの罪悪感が巣を作る レシート捨てるための入れ物
15
期待には 応えにゃならぬ プチっとの 鍋といへども 今宵は冷え込む
21
マタニティマークの方に 席譲る紳士を見掛け 安らぐ心
28
wifiのルーターが月と交信している緑と黄色と赤のランプで
13
輝きに当てられ閉ざす
鬼
(
ひと
)
たちは闇に呑まれて自我を失ひ
15
寒風に月もきりりと冷える夜は甘い梅酒をお湯割りにして
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