「革命だ!」一人の「3」が天下獲り残りの「3」は「3」であるまま
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通院の車窓に現る大仏殿の屋根がどーんと励ましくれる
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朝ドラを 観るとき何故か 背すじ伸び 先人女子の 努力凄まじ
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今朝こそは 惰眠貪る 休養決意 やはり起きだす まだ58
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あんなにも必死ですがりついたのに塩一粒も残らなかった
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お互いに秘密があるという方が関係としてまともなのかも
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アンジェラという薔薇を挿木する未来が少し明るくなりぬ
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雨を待つ 紫陽花たちの ささやきが 聞こえるような 森の静けさ/ 神戸市立森林植物園 にて
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また今宵もエアコン無しで平気さと夕暮れの風涼やかに告ぐ
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白球を追いかけている人たちを横目に独り下校する夏
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そうだった そこにいたんだ青空は 見透かすように我と対峙す
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お迎えの園児の今日の宝物 園庭の隅 見つけし石ころ
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庭の隅見つけた花は白緑の 雨そのままの小さな花びら
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車窓から見ゆる小さき手のひらが 「またね」と何度も左右にひらり
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草刈機 音の遠くへ行きにけり 草の香携えつまは帰還す
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黒蜜ときな粉をまぶすわらび餅 我を忘るな我は忘れぬ
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建て替えで 水族館は 賑わって 思い出となる 貸し切り気分
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梔子くちなしの香りふわりと日傘かさの中 梅雨未だ入らずも夏模様の街
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譲られた 専門店の ティーカップ いつものお茶が 深い水色すいしょく
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お弁当 微熱に耐えて 持たせたい 玉子を巻けば 目が回る朝
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記念日の ケーキとワイン 合わなくて 相性だねと 揃って笑う
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隙間から導き出した結論を消しゴムで消してまた最初から
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捨ててある 空き缶どれも ストロング しらふが辛い 気持ちはわかる
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普段なら 孤独を嘆く この時間 今日は賑わい 鳥までも鳴く
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晴れ晴れと丘の緑に良く通る不如帰ほととぎすの声聴くは楽しき
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わたくしは シフォンケーキを 作る人 とても素敵と 思っています/ ねこ好きさま
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儚くも 華やかだった 君は今 桜のように 落ち着いてきた
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カーテンを揺らして風の入る音 朝の始まり今日も生きてた
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ゴミ出しのボランティア先お一人の 女性にもらうあめ玉一つ
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鶯の声に振り向き探すとき 小さき悲しみ春の名残の
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