栄光を夢見てしかしだるいです寝転ぶベットにポテトチップス
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半袖を 皐月半ばに 纏いたる 酷暑の予感 また抱きつつ
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ひとひらの 淀みもなき 阿字池の 水面とあらなむ 我が心鏡よ
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君だけを おもいつづける わけではない 違う温もり 抱かれて眠る
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訪れる 一季一期を 躊躇ためらって 君は笑って くれなくなった/r
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不確かな記憶の中の 懐かしき匂ひを辿たどる 母の香水
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芯のあるスパゲッティを喰っただけ 芯ある大人になったつもりか
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ぼくだって りっぱになったと みけつけて、 せのびしたって おいつけぬちち
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役立たぬ経験値とかを振りかざす 大人はさっさと退場しろよ
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ネモフィラの川がSNSの海へと合流しわたしまで青
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あなたなら、 たとえひのなか みずのなか。 まずてはじめに スカートのなか。
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なんとなく 母の日にでもと決めていた 帆立バターのまぜそばを食む(具なしだけど美味しかったw)
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付き合いで「いいね」をつけること出来ぬ 俺を愚かとみんなで笑え
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自由市しんまい参加むね踊る自慢のアート眼に留まるるや
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待っていて次の三日月が焼けるころいぬといっしょに戻ってくるから
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夏の夜 玄関の中 歩きにくそう 笑われる靴 貴方のための
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蛇行する救急カートでこぼこな熱型表に足を取られて
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フロイトやユングは俺を知らないし俺も知らなくて俺が死んでる
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夜の言葉は陽の光に焼かれて種を蒔く
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曇天に行き交う色はとりどりで 私のビニ傘カメレオンかな
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世の中のあまりの緻密さ、綺麗さに汚点の僕を絶えず浮き彫り
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白い影 冷凍のまま 腐りかけ いろに染まりて 奥歯の裏へ
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茉莉花ジャスミンの香に誘われて顔が寄る接吻の口実を得た花
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「冗談のつもりだったのに」神様の怒りに触れて楽園追放
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たまにくる君がいたらと思う日に思い浮かべる君になりたい
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生魚食べられなくても大人だし ひとりで暮らしていくんだね、春
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プリクラを撮る前ひいてたアイライン「可愛く映る」と私のために
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こころの皺のひとつひとつに宿してる いつかのわたしの魂の破片かけら
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