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眠い目が 見開く心を 留まらせ 闇夜へ
誘
(
いざな
)
う
瞼
(
まぶた
)
合わせて
11
街頭の ない畦道で 吾子と聴く 虫の
音
(
ね
)
知らす 秋はもうすぐ
16
洗礼名ヨハン・シュトラウス ドナウは昏く靑きゆゑにうつくし
9
「兵器には自由があってころしてくれるぼくたちの敵に 自由は?」
5
志願せる少年兵はためらはず窃盗、強姦、虐殺す けふのことだよ
6
万国旗 ゆめのやうなる朝の空へ人は手をさしのべてをりぬ へ
5
われわれは優生学の黄昏に未來過去へのプルトンの鐘を負ふ
6
川底にキラリと光った小魚は流れに逆らい上へ上へと
18
風運ぶ 青さが少し薄れゆく ホットコーヒー 夏に句点を。
18
現世では ちょっぴり
辛
(
つら
)
い
路
(
みち
)
歩く 宿命だよね なら仕方なし
9
夏という季節が決壊した様な豪雨が僕を叩き続ける
40
外国語 学び初めて知る 母語の 身近にあふれる月とお日さま
27
急ぎ旅なれどコスモス風に揺れ吾を迎える ふるさとは秋
35
日替りの社食のデカい唐揚げが嬉しい三十二歳児の秋
12
ものづくり琴線ふれる作品は平明にして気をてらわない
16
山肌
(
やまはだ
)
に 落葉
布団
(
ぶとん
)
を 掛けし木々 裸になりて
雪衣
(
ゆきごろも
)
待つ
37
帰り道
妙義
(
みょうぎ
)
の山が
朱
(
しゅ
)
に映える 綺麗な夕焼
朱鷺
(
とき
)
色の空
38
マッチ売る少女の灯す温もりも絶望も無し電子の煙草
49
悪くない風が吹いてる小春日は会えない人に会いに出かける
59
今宵また 眠れる夜に 想うこと ごくごく普通 夢のまた夢
11
冬空に明星一つ煌々と遺す光は地上を照らす /追悼 谷川俊太郎様
48
にびいろの冷たい空に湧き上がる憂鬱の霧わたしを閉ざす
43
車窓より見ゆる景色は夢模様 映る我が身はうつつに立てり
17
ファミレスに行って帰っただけだけど じぃじ・ばぁばと大切な今日
37
「良かったら」席譲る声一駅ごとに心遣いの下町トラム
16
心なる野生があって私なる中途半端な生き物がいる
50
ラブレター書く癖ついた春の夜にしたのはあいつ明日逢うけど
5
隣人のいびきに起こされ午前四時思いもかけず満天の星
30
今日という特別な日よ吾子からの人生最初の〝おかえり〟の日よ
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きび糖の熱い珈琲牛乳の甘さは記憶いつかの冬の
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