Utakata
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沢西紺々
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決断を、うとうとスワイプ先送り上へ上へちょっと未来へ
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撫子のほとばしる色は可能性目を瞑らなきゃ手に余る赤
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ズッキーニへたに込めたる圧力はアフリカゾウの前脚の爪の
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時にはここに居るってこと知らせたく傘の石づき道に弾ませ
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ため息ははあ、と響く一方で不安はふ、からやってくること
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雨水を吸って滲んだ紫陽花の青ぽつぽつと梅雨の街角
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電線の影の上だけ綱渡りナマケモノのごと寝そべりたいけど
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空も地も花から何から全部「きれい」でまとめたい暑すぎる朝
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急くぼくのてっぺん撫でるアンダンテ街灯たちの過保護なリズム
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のしかかる湿気の重き指で繰るきらめくインスタ涼やかなラメ
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夕飯時路地をふわふわ横切るは幸せはこぶ煮魚の群れ
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解像度落としたようないわし雲 平成恋し夏の夕暮れ
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愛くるし歩くすずめの二本足夏草揺らし木の根の上へ
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雑草をなぎ倒しながら吹き荒れるビル風使って飛んで行けそう
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止まぬ雨水晶のごとき雨垂れよ明日の私は笑っていますか
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布団よりみしみし染み込むぬくもりは一日分のきょうのさみしさ
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シナモンの甘い香りで朝が来る昨日の傷は知らんぷりのまま
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雨模様錆びた心を動かそう日の目見ずとも力の限り
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晴れたらば歌詠みたがり雨ならばまだ知らぬ語の多きに微笑み
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布団上融けてくるくるバターの身夢とうつつを行きつ戻りつ
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情報の海で溺れて息詰まるそれでも何かを求めて潜る
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蒼穹をすらり一閃夏鳥が澄んだ翼で切り裂いて行く
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眩しいなパンジーの花の目はきっと
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キロ先の海も見渡す
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右は右左は左前は前蹴躓かずに生きて行けたら
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報われないささくれだった心にはまろやか味噌汁ほっと一口
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午後八時本を開けば手のひらの上に鎮座する 今
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足下にリーフ文様くっきりとこれこそ初夏の始まりの道
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水溜まり立ってるだけでも二重丸バチャバチャそんなに褒められてもな
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歓声を食した後のわびしさよ薄暗がりで冷めゆく手鍋
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ほうじ茶の熱い香気にすがりつき不安の嵐やり過ごす夜
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