しらすごはん
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コンビニで テールランプを 見送れば 吸い込まれていく 深海の底
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それもまた いまの自分と 思えたら ふるえる手のひら それさえも良し
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どちらでも 本気の顔が 見たいだけ 怒るにしても 笑うにしても
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瓶ジャムの 底をさらった ゴムべらは 驕らずもとの 水切りかごへ
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達筆で イカの塩辛 目に良いと どこで聞いたか 母からの宅急便
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歯ブラシの 替え時さえも 持て余し 日がな一日 旗日が終わる
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ベーコンが パチパチ音を 立てながら もう朝ですと リマインドする
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ベーコンが パチパチ音を 立てながら 僕らの朝を 祝福してる
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終夜(よもすがら) 思ひあぐねた ところとて 壁掛け時計の 振り子のままで
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美術館の 学芸員のように 澱みなく キャベツを語る 君の熱量
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筍を かるく炒めて 炊いてみた 気づいてくれるか 賄いの昼
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朝まだき 夢の途中に 雨音が あの夜と今日を 掻き混ぜていく
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高架下 電車の音に 掻き消され 送信取り消し 下書きのまま
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納豆の 辛子のような 気づかいを 持て余してる 冷蔵庫の中
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言いかけた あの言の葉は 今日もまた 山手線の 網棚の上
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飲み込んだ あの言の葉が 堆積し 今日一日も あの日に生きて
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ミサイルの 飛び交う空の 下よりも 「お花畑」が いいじゃない?
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もう既に お気づきかとは 存じます それでも明日 言語化します
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ガラスペン 折れないように 紡いでも 結局朝には 引き出しの中
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ガラスペン 割れないように あのひとに 今日も出せない 手紙を綴る
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駐車場 手持ち無沙汰の 両の手を 隠しきれずに ポケットのなか
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目の前の 君の眉毛が 1センチ さがったならば 死んでもいいや
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からまった イヤホン解(ほど)くも もどかしく 繰り返し聞く 留守電の聲
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からまった イヤホン解(ほど)く もどかしさ 本音の声の 一歩前
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からまった イヤホン解(ほど)く もどかしさ 本音を訊くのも 難儀なことぞ
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あのときの 理由(わけ)を訪ねて しまうのは 朝の光を 待っているから
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こんなこと バレたらマズイ おしまいだ 留守電の声 何度も聴いて
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泣きながら パンを齧った そのひとに 月明かりみて 影を重ねる
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友たちと 桜のもとに 集いしも なお淋しくて 夏、待ち侘びる
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明け方に キミの残した オリーブを 手掴みで食べる 気づかれぬよう
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