川野三郎
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533

歌人であるよりも、三十一文字の詩人でありたい。風に羽ばたく・鳥にあこがれて。

花柄のワンピ・黒髪かかりたるしとやかにして秘めしふくらみ
6
そそりたつファルス・あなたにアテンション・私のなかの乙女の叫び
4
SNS世界は密になりすぎて人のさかひにいとどいさかひ
6
白熱を声につたふる隣室のラジオいづこか砂塵に馬が
5
烏鳴くあさよあしたはいかならむ我が一生はいかにはてなむ
5
夏すぎておちてゆく冬ひらひらと時をながれてゆくはもみぢは
5
いまはまだもろいやさしさくだけてもわれてもすゑにさざれ石とは
3
言説の水面をゆらすときのまに思弁の底にしづみゆく石
5
界隈にめだっておいてあさ露にぬれし武蔵野馬なめて去(い)ね
4
夏なのか秋かはしらずただけふは入道雲の白におどろく
8
民族の歴史はかなしたむくにも美はいまだしに彼岸花まだ
3
さようなら時よきのふのおもかげよ風のかなたで鳥鳴きつづく
2
横書きのSNSで憂ふくにいつ見きとてか思ひそめてし
3
界隈の離・合・集・散はげしくてながれにあへず我が身よにふる
6
傲慢なホモサピエンス対宇宙/祈ることしかできない/僕は
6
あのバスに乗れば綱島をかこえていつかつくらんあの火葬場に
6
こころとはノート/あなたの似顔絵を書きとめておくけふも・あしたも
3
むなしきは生そのもののさだめかはしらずあしたはあすか・飛ぶ鳥
3
愛ゆゑに人を憎まばかへりみよ岸ベはるかに白波ぞたつ
12
母の国せにしてゆかむ風と波 時のまにまに真砂となりぬ
6
虚しさをおよがせているブルジョワの初夏はまだよいそのひだまりに
3
SNS人間じゃない僕だから通知はいらない非・通知でいい
4
なつかしの駅みおくった車窓にはあなたの影のない土曜日に
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うちとくる人よあなたはどこからか舞ひおりたのか生田よきひと
6
思ひでは焼いてしまおう馬なめし武蔵野原とかへりゆくまで
6
心にもない雨がふる花がちる憂き身はともにながれて海に
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客観と云って可なりや・SNS・小さな窓にうつる世界は
7
節水のせせらぎ春の雨まちの人のいとなみおもひやらるる
12
資本主義、豆まき恵方巻喰らひバレンタインには恋も商売
5
将棋でもさせば自由のわかるてふ西部邁はすでにいない世
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