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川野三郎
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歌人であるよりも、三十一文字の詩人でありたい。風に羽ばたく鳥にあこがれて。
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泥じあひ疑心暗鬼になりましたありありありが歩いています
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界隈は瓦解しましたしかすがにきれるわけでもなく人のなか
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腹痛のおちてくを待つときのまにおもふ革命、その可塑性を
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はたらけるうちははたらくそのあとで原にはらばふ亡骸となれ
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なぜそれをいいねしたのかわからずに私はここにいますあなたを……
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あとかたもなくなりましたそれでよい夢も記憶も更地となって
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属性で人をわかった気になって僕はおろかなソクラテスです
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そんな気もないのに君に恋をしてきみどり色のシャツがおにあひ
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そのさきのことはしらんよどうとでも砂塵まきあげ風のふくふく
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この恋はかたちをかへた自己愛とおもへばさむるこころかしらん
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戦後てふときにくくられつづくいまいつまでなのかいまだしらずも
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けふまでの命ではなししかすがにいつかしらない絶壁にたて
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なにをやってもだめなのだとたしかめて旅の終はりにそれならそれで
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三たび伏す夏の盛りにをれもせでををしくぞある石ばの草は
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動乱の血にかざられる予感をばはらんで咲きしこの
百日紅
(
サルスベリ
)
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炎天に孤独の影はくっきりと詩人のすてた句のひとつある
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こほらせたペットボトルも汗をかくそれを結露と呼ぶ合理主義
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君もまた未来の日本人ならばともに喰らはん世界のカレー
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鳥海山われを待つらんゆく夏の旅路のさきにわれを待つらん
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現代はおつむまで戦場らしく霧のかくさふ五里の銃口
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ゆこうかなどこかここではないどこかあすの予報は雨のち晴れだ
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資本主義的空間にまどろんでみた革命は夢か黙示か
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おもいでの夏にふたりは交差してふとしたときにコップがおもい
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時代とは何であったか夢かうつつかつかのまの我がふるさとよ
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欠けてゆくだけとおもへばはかなくも見ゆる今宵のみちみちた月
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知ってるかいこんにゃくゼリーを氷らせるそこにおいしい夏があります
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国鉄のないターミナルながめてるわたしの手にはなぜ
「革あ革」
(
1968年の革命史論
)
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終末はおちてきませんまたけふも見つめてました空にどうして
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実存よいつまでつづく夢なのかきのふの酒のまだぬけてない
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疲れたなねるかあしたはなにしよう酔って笑ってゆくりかであれ
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