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川野三郎
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歌人であるよりも、三十一文字の詩人でありたい。
かつて朔太郎曰く「詩はただ、病める魂の所有者と孤独者との寂しいなぐさめ」と……
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無器用に好きとつたへた言の葉の座礁したままあなたの沖に
9
ゆく春にとどまる人にたまさかにめぐりあひしをいのちといふか
7
恋するとこころは弱くなりましてあなたの膝にもたれてる夢
7
ゆくりかに果たされました逢瀬にはあらはれてゆく足が冷たい
5
解釈は自由ですよといふほどにまばゆき星の海に溺れて
8
こころから貴方のことに惚れましたそれは嘘ではないけどあすは
6
消灯の時間ですよと声がした * こころをオフにした * 僕は寝た
5
否定形でしか語れぬ愛があり虚空にゆれるあてどない手は
4
朝まだきこころは憂きにたえかねて啾々として落つる涙は
7
なんてことない歌ですがいちおうは書きとめておくけふのメモワール
6
めくるめく魔術にたばかられまして馬の踊りて化けたのは鹿
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その道を誰のものでもない道を太陽のもとあゆむ二人は
10
外形的行為によって飾られたこころといふは私の絵画
7
紫のしたたるみづはあでやかにいのちうるほすあなたの巨峰
7
存在はほつれた糸の断片と化してをさまるデータセンター
8
雪よもう君は忘れてしまったか記憶のつちに春の雨ふる
10
まだ見ざるたそかれときの思はれてすでにさみしきあかつきの城
9
歌いくつよみすてたまま野ざらしになってはくれてゆく春ですね
6
ふくらんではじけて消えた風船の私はどこにいたのだろうか
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ラテアート*ハートつらぬく愛あらばうれしからましを君がからだを
4
寂しさは自らけがすことなのかそれとも君のない生活か
7
わかるてふこと葉のかるさ*わかるてふ気がしただけと知らない風に
5
本を手にしてはねころぶ空のした旅してゆこうひろきこころを
5
いくつかの詩歌をうちにはらみつつ実を結ぶかは知らない花瓶
3
ぽっかりとのぞきこんでた幸福はいとしき人の大きなあくび
10
壁といふものに囲まれあやしくも庇護されてある人のこころは
7
いのちとはいたはしきものしかすがに人のことには思ひかけない
4
君の背を抱いて跳躍したせつな夢から落馬した僕でした
4
閉ぢられた本にサインはありません。しかし余情はいまだくゆりて
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塔はないいまはもうない記憶には燦然としてまがひかねつも
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