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川野三郎
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歌人であるよりも、三十一文字の詩人でありたい。
かつて朔太郎曰く「詩はただ、病める魂の所有者と孤独者との寂しいなぐさめ」と……
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小さなる箱を手にしたラスコーリニコフをあおる顔なき声よ
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カーテンの裾から朝はしのびこみ盗まれてゆくぬくもりの夜
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群衆のうちに孤独をたしかめてとけこんでゆく水彩絵の具
9
人類は滅びたとしてその先に羽ばたいてゆくはるか火の鳥
9
海底をつたひつながる亜空間しづみてゆくは人類の夢
9
幸福の欠けらちらばる世界にてうっかり踏んだら痛いよ
硝子
(
ガラス
)
10
鳥の影かすめてゆきしふりかへる空とほくして
去
(
い
)
にし青春
10
鼻をつく黄はだの空にうかんでる青い太陽わたしの母星
10
現実を影絵のごとく見せてゆくSNSによりしたまし火
8
のみくだす空しき泉もうるほへと心の痛みどめとして酒
11
玻璃こしに冬の日ざしはあたたかく世界のわだかまったるおつむ
5
月光を
轢
(
ひ
)
いてどこゆくトラックよ冬の寒きに第三京浜
11
存在はもろくはかないものですがどこかで未来をゆらす変数
11
とっぷりと眺めてをりぬ幸福のシーン生まれながらの寡婦のごと
5
恋人の脱ぎしコートの粉雪のふけゆくままにとけはゆる藍
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ふるさとを思ふ林檎のあき箱につまりてありしその赤や青
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かたぶきし日ざし照りつく国やぶれ蝿取紙の四畳半まで
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腐ったらそれで終はりさ口笛にみづみづしくもひびきゆく沢
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おとうとは墓に幾とせ海原をわたりとついだ鷗のいもうと
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ただ生まれおちてはつちとかへりゆく道にさざんかまた寒椿
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世界には知らないことがいっぱいでだから明日も生きてゆけるね
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そこ冷えにおもはずかぶる羽毛ふとん夢へとおちてはばたけ鳥よ
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とびきりのSNSをあげましょう檻にあなたはぼっちの主演/人間園
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色彩に世界はひらかれてゆくかこころ惹かるる額縁の窓
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闘争の傷はいえたか人といふ
性
(
さが
)
をかかへて河馬に噛まれて
7
ヒーターのほこりの焦げてゆくときに燃えてしまえよこぞの悲しみ
8
見せかけの愛はいらないでもやっぱ嘘でもいいから優しくしてよ
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南北の諸国産物くらひをり世界の結び目として私
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終電にあすへと生きるたくさんのあはれいのちは涙ぐましも
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隣国の戒厳令に在りし帝国におもひはす令和六年
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