ゆき    フォロー 23 フォロワー 26 投稿数 194

気まぐれにきます。
「うたの日」で詠んだ歌もあげています。

満月じゃないから吠えることさえもできずにひとり静かに泣いた 

列車遅延 とけたバターのような朝きみに借りてた本を読んでる 

すっぱいって予感しかない夏みかんむいてしまってすっぱいよ夏 

どの傘もどこか壊れてビル風の中をぼくらは強いふりして 

どうにでもなれと134号線走ればクジラが追いかけてくる 

捨てられたあのテーブルが支えてた生活ってなんだったのかなあ 

この星の真ん中でぼくは愛だとか叫べずにただ眠る、夢見る 

萌えていた 廃屋の庭で幾千のひなげしたちがだれか想って 

好きなものについて語っているきみが降らすうすべに色の花びら 

雨音で目覚めたはずが晴れていてわけがわからずきみに電話を 

静けさ コンクリートに雨粒と声にならない気持ちがしみこむ 

寝入りばな何かとてつもないものに頭なでられ、笑って、泣いた 

何を言う?何を言わない?新緑の道をぼくらは行けるとこまで 

「首都高速湾岸線25世紀方面ここから別料金です」  

さっき見た西の空にはマジックで大事なことが書かれてたのに 

理解とかじゃなく感じてほしくってノートに書いた文字を夜空へ  

午後三時 逃げる季節を自転車で追いかけてたらふと青木立 

ここじゃない改札口を出てここじゃない場所にいる、気がした五月 

不忍池の河童にスマートフォン向けたら蓮がざわめき豪雨 

もう二人は一つの生き物に戻れない 抱きしめ合っていてもさびしい 

小数点以下の感情四捨五入なんてできずに黙りこむしか 

だれもいない車内にアナウンス流れる もう少し遠くへ参ります、と 

灼かれてもかまわないってきみは言う きみの幸いがぼくの幸いなのに 

永遠が今夜この町に来ますのですべての窓を開けてください…  

難しいことじゃないのにかたいアイス力まかせにすくってしまう 

靄の中もうないはずのファミレスのテーブル席にみんな一人で 

カラフルなグミが降る夜はしゃいでるふりしてぼくら動画撮ってた 

くれないのワインわたくしとめどなくこぼれる そんな目で見るから 

洗濯を終えた洗濯機が夢想してる永劫、宇宙、輪廻など  

透きとおる夜は雨雲レーダーがきみのほんとの涙を映す