Utakata
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りっとう ゆき
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渋滞のバスから見えるベランダに村上春樹
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シャツ五枚
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「そう言えばこないだそこで転んだ」ときみが指差す先に蒲公英
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「このサイトは安全ではありません。ご自愛下さい。あらあらかしこ。」
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味方とか敵とかルールとかもはやわからなくなってホットケーキ焼く
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通販で買った『ピンク』のパーカーと『ベージュ』のコート、同じ色だった
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会議用資料丸めてきみのその春の背中をぽかぽかしたい
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バスがアイドリングストップして気づく となりの人がギンギツネだと
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「変わってる人に見られたいんでしょ?」と自称動物占い師が言う
8
言いすぎるか言わなすぎるか極端なぼくらの星は星にもなれず
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野となって山となっても気にかけてけっきょく小屋を立ててたあいつ
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申し訳ございませんとお辞儀して顔を上げると向日葵だった
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「こんとんをことばにすればこわくない、こわくない」って歌う少年
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街角の女子高生のつけまつげが受信している刹那の切なさ
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「落としましたよ」と言われて振り向いたけどそれぼくの猫耳じゃない
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春 is…(定義づけできないなんかもわもわの ぼく、きみ、彼ら、他)
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「うそみたいな世界ね、ここ」ときみが言い「はい、カット!」ってすぴるばーぐが
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できかけの粘土細工を「正しすぎる」ときみが言うからぎゅうと壊した
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ねむれずに焼いたケーキはふくらんでしぼんで何もなかったように
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退去日に初めて見つけたコンセント やれなかったこと やらなかったこと
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機嫌そこねたコピー機を撫でるあいだ夏が窓際に迫り来ていた
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怒ってる人のスーツにねこの毛がついてて「あっ」と言うと「あっ」と言った
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新しい街のきれいなゴミ置き場でイケボのカラスが歌う 朝焼け
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北風の中「走るより歩くほうがはやいよ」とペコちゃんがささやく
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「春なんて信じないで」と耳打ちをしてきた椿ぽつんと落ちる
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だからその充電器こわれてるって 充電するとよけいな夢見る
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ふざけるのも真面目ぶるのも違う気がしてだれもかれもイルカになった
5
「泣きたけりゃ泣けばいい」って騒いだあとぼくの代わりに泣いて眠った
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長すぎる手紙を短くするうちに句読点だけの涙になった
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だめだって思ってたけどいや待って、なんでだめなんだ?ってからす鳴く
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そっけないきみがかわいい顔文字を使う世界線 流れる火球
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