ゆき    フォロー 25 フォロワー 31 投稿数 198

気まぐれにきます。
「うたの日」で詠んだ歌もあげています。

置き土産 なんで今ごろこんなに ずっと咲かないままだったのに 

嫌いとか好きとかそういうことじゃなくラストシーンの霧雨の中 

なんか急にさびしくなって秋色のセーターの袖に手を潜らせた 

百日紅かも知れないし違うかも知れない ぜんぶ嘘かも知れない 

誰もいないプラネタリウム ぼくたちがつぶやけなかった言葉ばかりの  

九九を知らないあの人が引き出しに入れてる81個の星 きれい 

可もなく不可もなくただ意味もなく歩く転ぶそこに曼珠沙華 

ユニコーンは記録係が書き忘れたから存在しないことになった 

撫でられることに慣れてないその天使は拗ねたふりして宙返りした 

秋雨が変なリズムで窓を打つから降りそこねてバスは前世へ 

トムヤムフォー頬張りサワーで流し込み「世界はオレを分かってない!」と 

予感ばかりだった真夏は過ぎ去って空気の抜けた浮き輪がひとつ 

ハイヒール脱ぎ捨てて闇を叩いてるあの子が欲しいのはその愛じゃない  

「このうさぎは人参などは食べません、やわらかい思考を好みます」 

クロネコのトラックは五回ワープする、朝と二時四時六時七時に 

きみが着てるシャツのロゴ調べたらわりと前向きな意味だったな  

雷鳴がぼくとぼくではないものに分かち睡蓮広がっていく 

ディスコディスコ まだ見ないものに憧れてベッドの上で跳ねてるだけの 

「どれくらい鳴けば淋しくなくなるの?」蝉は夕焼け色に染まって 

でもあれは観測史上最大のエモーションだった 夏の終わりの 

あの人はゴッホが描いた向日葵を一本持ってどこに行くのか 

メリーゴーランドの馬が夕立のなか駆け出した きみの町まで 

嘘みたいに真っ赤な林檎差し出されて噛ってしまう もう戻れない 

叫んでも走ってみても海は海 ぼくがひとりで思ってるだけ 

グーを出すとわかってたのにチョキを出す、みたいな しかも無意識にさ 

月面で開催された盆踊り 死者も生者も一緒になった 

いっさいは過ぎていきます繰り返し目覚めるうちにもう朝顔が 

窓ガラスが割れて輝き出すようにあの子は泣いた なんかよかった 

とてつもないことばかり考えながら素麺を食べ続けてる夏 

そんなことあるわけなくてもう一度反対の手でカードをめくる