Utakata
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りっとう ゆき
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2024年12月中旬に『りっとう ゆき 歌集 こぼれ落ちた夢がすこし燃えてる』をAmazonとBOOTHで販売予定です。(税込1000円+送料)
よろしくお願いいたします。
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どっちからでも行けるけどそっちにはさびしい声で鳴く鳥がいる
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重いはずだ、リュックの中にいつからか罪とか罰とか愛だとかって
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『未来』って落書きされた塀の上をのらねこたちが走って行った
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「脳がないクラゲはつまり無我なのか」「無我ってこんなにうつくしいのね」
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あの時の記憶と夢の境界ではためくきみの水色のシャツ
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しゃぼん玉すいこんじゃって死ぬかもとせきこむ サイケデリックな空
7
静電気みんなおこしててびりびりの教室 ぼくはねんどこねてた
6
きのうぼくが校庭にかいたうずまきの上につばきがならべてあった
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「責任の所在はこちらでございます」と開けられた冷蔵庫 西瓜が
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途中まではできてたのにそこで夏が来て何もかも曖昧になった
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塩まみれだったおれらは夕立に打たれてすこし光ってたよな
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「このままじゃだめだ」とあいつは太陽を水鉄砲で三回撃った
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「眠いんだ、まだ寝かせてよ夕暮れに咲けたら咲くよ」そんな朝顔
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可能不可能可能不可能ってささやきながら色づく紫陽花
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きみとぼくの海を交換してみてもこんなにさびしい深海魚たち
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「聞き違いじゃない?東京東京と鳴く山鳩は絶滅したわ」
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「さよなら」ときみが名づけたあの花が売れない売地にたくさん咲いてる
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ロックだった ライブハウスの片隅でずれたヘドバンしてたあの子は
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レントゲン画像にうつる良心や偽善ごちゃごちゃ…「はい、異常なし」
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「この星は気まぐれなので
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時をお知らせしない夜もあります。」
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今ぼくの前頭前野を象に乗るあの子が通り過ぎ、砂嵐
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「春と修羅・序」を先生が読むうちに生徒らは静かに発電していた
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おれがおれのふりして体操服をきてとんだりはねたりする5時間目
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水族館みたいな夜だ江ノ電の窓に無数の記憶たゆたう・
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めくるめく空をめくるとああここはデジタルリマスター版世界か・
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空っぽの水槽のなか空っぽのぼくが揺れてる ぼくじゃないのか・
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あきらめてあきらめなくて揺られてる山手線がしずかに吠える
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つぎつぎとクジラが泳いでるんだろう ぼくが不在のタイムラインに・
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「ビタミンが足りてないね」と渡されたレモンを湯船に落とす真夜中・
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映画館の明かりが消えて無重力 みんな浮かんでみんなひとり・
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