Utakata
登録
Login
サイトのご案内
美美庵
フォロー
92
フォロワー
64
投稿数
806
最近、ある方の影響で、三十数年ぶりに、
詠みはじめてみました。
拙く、荒削りなものばかりですが、
一日一首を目標に頑張ってみます。
よろしくお願いいたします。
1
2
3
4
5
…
次 ›
最後 »
絶海の無人島にて一人きりあなたはやはり歌詠みますか
16
つんのめり下りる坂道ただ独り破棄したファミリースナップショット
11
万雷の拍手のなかで軽く手を上げたあなたと眼と眼が合った
17
ゆっくりと君を想える電車今出たばっかりのプラットホーム
14
意味がない生を生き抜く最後までそのことだけに意味があるから
17
何となく微笑み合える知られずに同じキャンディ口にしてたら
17
沢山の真顔をくれてありがとうそちらにいなきゃダメですからね
13
パンプスの先に茶色にひからびた落ち葉がついて冬は間近し
22
来し方の愛と呼べない形骸の余白せいぜい愛しんでいる
17
いやいやと眉に唾つけ聞きますよ人間万事塞翁が馬
15
十五歳あの三叉路を渡ってた高校デビューしくじっちゃって
13
片の付く死を数えては事務処理し冷たい街の冷たい心
10
笑うこと教えてくれたあの人の背中はいつも哀しげだった
20
哀しみを表情だけで振り向けて幾多の
少女
(
ひと
)
が往き過ぎ去った
13
巨大なる駅ターミナル冷える陽に老若男女分断される
17
死がいつもどうぞといって待っている無様な生を醒めた目で見て
16
明日
(
あす
)
世界滅ぶとしてもカゴのものレジ袋へと詰め込んでいけ
16
君は何?あなたは誰?と生涯は真白きままに下降してゆく
12
おしゃべりが次第次第に苦しみになる年ごろに差し掛かかってる
11
娘でも妻でもなしにうら若き夫婦と幼児眺めおるとき
11
右の手をギブスで固定し左手でシャボン吹き上げ少女空へと
14
想い人いないしじまの灯下にて死を落ち着いて想念してる
9
人知れぬ裏街道の細道で醸成される愛を隠して
13
冬の夜の彼方に見えるタワマンの最上階も灯りがつきて
17
次兄住む養子先にて仮寓して戦火のなかに消えた伯父あり
8
月明かり目と目が合って無感情窓はぴしゃりと閉めますからね
7
何ゆえか父が私にくれたのはヘミングウェイの老人と海
12
世に処せぬ負傷兵みなここに来て心楽にし安心なさい
9
何事か寒風だけが囁いて私の住居誰も知らない
8
つゆほどのためらいもなく光浴びあなたの指を折らせてみたい
9
1
2
3
4
5
…
次 ›
最後 »