美美庵
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最近、ある方の影響で、三十数年ぶりに、
詠みはじめてみました。
拙く、荒削りなものばかりですが、
一日一首を目標に頑張ってみます。
よろしくお願いいたします。

意味がない生を生き抜く最後までそのことだけに意味があるから
7
何となく微笑み合える知られずに同じキャンディ口にしてたら
14
沢山の真顔をくれてありがとうそちらにいなきゃダメですからね
12
パンプスの先に茶色にひからびた落ち葉がついて冬は間近し
20
来し方の愛と呼べない形骸の余白せいぜい愛しんでいる
15
いやいやと眉に唾つけ聞きますよ人間万事塞翁が馬
14
十五歳あの三叉路を渡ってた高校デビューしくじっちゃって
12
片の付く死を数えては事務処理し冷たい街の冷たい心
9
笑うこと教えてくれたあの人の背中はいつも哀しげだった
20
哀しみを表情だけで振り向けて幾多の少女ひとが往き過ぎ去った
13
巨大なる駅ターミナル冷える陽に老若男女分断される
17
死がいつもどうぞといって待っている無様な生を醒めた目で見て
16
明日あす世界滅ぶとしてもカゴのものレジ袋へと詰め込んでいけ
16
君は何?あなたは誰?と生涯は真白きままに下降してゆく
12
おしゃべりが次第次第に苦しみになる年ごろに差し掛かかってる
11
娘でも妻でもなしにうら若き夫婦と幼児眺めおるとき
11
右の手をギブスで固定し左手でシャボン吹き上げ少女空へと
14
想い人いないしじまの灯下にて死を落ち着いて想念してる
9
人知れぬ裏街道の細道で醸成される愛を隠して
13
冬の夜の彼方に見えるタワマンの最上階も灯りがつきて
17
次兄住む養子先にて仮寓して戦火のなかに消えた伯父あり
8
月明かり目と目が合って無感情窓はぴしゃりと閉めますからね
7
何ゆえか父が私にくれたのはヘミングウェイの老人と海
12
世に処せぬ負傷兵みなここに来て心楽にし安心なさい
9
何事か寒風だけが囁いて私の住居誰も知らない
8
つゆほどのためらいもなく光浴びあなたの指を折らせてみたい
9
握った手開けてみても言葉にはならない欠片かけらキラキラこぼ
14
民家からソナチネ聴こえ私には幸福などはそれで充分
14
この世とは切れてしまうよ白々と線路伝いにすすきほの揺れ
13
憐憫の涙友に流させる神よ日月ついに終わらず
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