美美庵
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最近、ある方の影響で、三十数年ぶりに、
詠みはじめてみました。
拙く、荒削りなものばかりですが、
一日一首を目標に頑張ってみます。
よろしくお願いいたします。

無であって肩身狭い身であるをふと有り難く思い電車発車す
10
生と死は生と死として生と死のどちらに心引き締まるのか
11
密やかに文化なるもの永訣し滑稽な世に澄まして混じる
13
稼動する他人の生をあまた観る老い始めても止まぬ業あり
15
厳冬にこの様ならば当面は天使モードになれそうもない
8
冬疲れ大儀な朝に唐突にユッサと傾ぐ地震ひと揺れ
16
色眼鏡配慮体裁特別視好奇白眼玩弄排他
8
破滅から衆愚を救うそのためにたった一人で磔刑を受く
12
視線とは言葉以上に人を刺し鋭利な刃物ちらつくようだ
13
目は虚ろ独言する私には場所あけたげるしか出来なくて
10
淋しさの濃度や種類歳ごとに変節するを風が知らせて
14
ほほなでる元日の風何かしら超克される気配よぎりて
11
洗脳と変節の果てこの廃墟私は未だ立ち尽くす者
9
いつまでも生きていないと鳩の群れ見つつ冬陽に定命思う
13
優しさが信じ難いとなるほどの情の壊れし国となる冬
13
ゾクゾクと震えるほどの高揚があると仮定し布団をかぶる
11
対座するあなたを見てるだけだけど遥かな旅路歩いてきたのよ
13
クヌルプは雪原のなか吐血して神に抱かれて微笑み死んだ
13
たとえもしあなたが私あやめても依然あなたを思慕するでしょう
10
人間が人間らしく楽しめた昭和を生きし果報を謝して
14
うわの空私笑いて膝の上落されたらしパインキャンディー
14
生まれ落つ場所時親も選べ得ず死ぬる場所時因も等しく
18
言葉でも行為でもなくその人の佇まいから滲み出る愛
16
感動も驚愕もなく生きるとは実に奇妙な境涯だこと
12
しゃがんでた君がゆっくり立ち上がりまた歩き出す僕が手をとり
17
集まって笑う写真は無いだろう過去現在も未来永劫
10
泣き顔であっても箸を手に持ちて口に運ぶは生者の定め
16
いつの日かあなたが懸念したとおり巷にほおり出されましたよ
12
水面に触れてはすぐに飛翔せよ雄々しく永遠とわにひとりぼっちで
10
あのねジョン愛では世界救えない僕らそこにはもういないんだ
9