Utakata
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美美庵
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最近、ある方の影響で、三十数年ぶりに、
詠みはじめてみました。
拙く、荒削りなものばかりですが、
一日一首を目標に頑張ってみます。
よろしくお願いいたします。
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疲れたら休むだけだと臨済の一喝やたら胸に優しく
12
打ち放し廃墟のような空間で音無く彼女に髪切られ
5
夢を見ることなど至極退屈で彼女は独り老いていった
12
絶望もサラリと流し行きましょう銀の刺繍と陽射しとあなた
14
私ではないことなのよ物語みんな片付きちゃんとなったよ
10
安穏も安心もない道のりをよく歩いたねよく
堪
(
こらえ
)
えたね
20
いいことよ自分に何が来るのかを心得て待つ鎮まりの
時間
(
とき
)
14
三通
(
みとお
)
りの終点だけがあると知り存外こころ
鷹揚
(
おうよう
)
となり
12
一瞥
(
いちべつ
)
は何ぞ含みてさにあらん彼も彼女も世間
背
(
そむ
)
きて
8
仮借なく重ねられたる沈黙に私の青い
蝶
(
ゼフィルス
)
舞いて
7
奥さまの黒い自転車在りしとき無きとき
他人
(
ひと
)
のリズム推しはかり
7
荒涼と日夜を過ごす独り身に迫る師走にもう慣れ果てて
17
海の夢そう当て字してみゆちゃんと呼ぶ
少女
(
こ
)
のことを思惟しており
7
妻を待つベレーの男性顔しかめ小さきスマホに難渋しおり
8
救いなくこんな惨めに彷徨った日々が幸福だったと知れる日が来る
17
こころとは骨肉でなく臓器でもなし厳かにそこに在るもの
10
泣いてるか怒ってるかのような目で熱い緋色のマグカップ持ち
9
真実の自分たること第一義要らぬ苦悩が膨れ上がって
5
袖口に蝶が止まりて時間止みまた音もなくひらと
翔
(
と
)
びたち
15
理由
(
わけ
)
もなく
冴
(
さ
)
えない男イエーツの面差し掠め消え去る午後に
8
堪忍土
(
かんにんど
)
目にすることが愛ならばそれはつまりは天使の派遣
6
歌はまだ歌われてない風だけが不用意なキミさらっていくわ
8
花びらのように浮かんだ優しさの波紋静かに今透き通る
12
騒然たるカフェの喧騒只中に独り居れればキミは詩人だ
11
知己のない街で安否の確認を頼みし遠く輝ける日々
9
記憶ある青い麦穂の踊る田にボクが見たのは愛の結晶
7
嗚咽して無垢であるだけアスファルト蹴り続けてた黒のローファー
11
キラキラのネイルチップの指さばき携帯ショップで命からがら
8
人波という名の波は寂しさも俄然つのりて行く手それぞれ
12
労
(
ねぎら
)
いも意味も理屈もないドアがラストロードの果てに待ってる
8
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