美美庵
93
57
投稿数
545

最近、ある方の影響で、三十数年ぶりに、
詠みはじめてみました。
拙く、荒削りなものばかりですが、
一日一首を目標に頑張ってみます。
よろしくお願いいたします。

生涯を不体裁なる境涯に身を屈しつつ耐え忍んだ
12
巨大なリボン雲と揺れてる地上のレジャーに見向きもされず
7
懐かしき聖地巡礼無事済ませ独りの生を生きて悔いなし
15
宗教のパンフを束ね差し出す手仏頂面の不機嫌ガール
14
少年の聖歌とともに流したい娑婆の漂流いざさようなら
13
約束よ春が来たなら身のすくむ寒波に向かう反古はないから
9
工場裏ママさんたちの自転車自転車自転車自転車
12
ぼくらには及ばぬ力働きぬ知らずぶつかる 固有の悲劇
13
庶民の街の向こうに落ちる紅い夕日私の偽り道連れに
9
嘘も弱さも脆かった?琥珀色の潮騒が浜を濡らすみたいに
7
あと3年そう決めたの何を?何が?いいえとくに意味はないの
13
むなしさの埋め合わせではないかしらその美辞麗句巧い優しさ
13
本読めず映画も観れずテレビ無しさあて一体どうしたものか
14
はじめてのややハスキーなきみの声心で軽くハイタッチ音
13
格子戸を開けるだけの古茶房いかす風味のフレンチブレンド
13
薔薇園でぼくの業苦を摘む人よ見えすぎている最期みたいに
8
カフェの席我が家の如く悠然と裁縫される御婦人ありき
18
六年の昔は要らずこんなにも幾種の薬キティちゃんポーチ
15
朝方のあまりに酷いドライアイほろほろ泣きて朝パンかじ
17
フワついた耳鳴りありて父母よ孤独な朝のゆるウォーキング
13
小学校ってどこですかと小学校の真横で尋ねるわれ道化者
13
葦原あしはらの風のまとわる眺望を天よりどこかわら在りて
10
乖離かいりする心と身体の闘いよぼくは死を抱き起きるしかない
15
香り立つ鉱石の白取りすまし惨禍のぼくが通り越しても
14
森深くミルタザピンの眠りまでぼくはもうほら愛にはいない
7
行き交える車道の流れその隙に一瞬きみがいた交差点
11
スタンプは互いの安否確認のツールと化して浮き世は寂し
11
消え果てたきみはやっぱり化身なの癒えないぼくのただ哀しみの
8
独り在る独り在るから愛がある独り在るから愛が生じる
8
死ぬべきを澄ましうべない涙目ですすり上げたるカップヌードル
8