成久敦也
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二十八歳資格浪人生

武田山古戦こせんの跡をしのぶれば澄み咲き誇る勿忘草わすれなぐさ
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春の世にひとりたたずむ夜桜の散りゆく様は夢にこそ似る
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降りしきる雨に打たれし桜花さくらばな色落ちもせず散りもせぬかな
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川のさかのぼりてはおもほゆに幼心の澄みしおぼえを
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くずの香はしといとうも見返せばなほその色ぞ美しきかな
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いつ見ても 清流 せいりゅうにして三篠川みささがわ我が心にも派川はせんたま
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待ち人よ待たれる人は今何処いずこ雪積もる道足跡も無く
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いにしえさかえし村も今はただ雨降り溝に水が流るる
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みやびやか川面かわもに踊る大鷺おおさぎの群れには音も波も立たざる
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嘆かせし藤の枝垂しだれに涙落ち紅雨こううの空は我が心似て
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花冷えてかすみころも待ちぬれど白粉おしろいつける初春の朝
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紅葉落ち枯葉も朽ちて似たり咲くかえでの色は春の兆しか
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幻か水面に浮かぶ鳥居とて潮が引ければそれうつつかな
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