Utakata
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香月董花
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心象をつくります 現代語の頭脚韻とリフレイン
作歌作業所
https://z.wikiwiki.jp/katka/topic/9
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秋雨の洗える朝の通りには後の寒さに
寂
(
さみ
)
しさもあり
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川上に風は向かえり風の
上
(
へ
)
に飛ぶとんぼらは風に向かえり
9
舞いおれば蝶舞いおればおれんじの緋色の花の花のうてなに
9
行き会えば会うと見る間に立ちゆきてしばしも留む微かの羽風〈オオスカシバ〉
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街の灯の暮れえぬ空に梁かけて赤色みっつ星もあざむく〈タワークレーン〉
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はからずは炎夏に雨のよるべなく線引きならぬそらを過ぎゆく
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やみくもに会えば当たるはやむを得ず夜道に虫は先も見ず飛ぶ
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こおろぎも試しだめしに鳴くころはおのれの音にためらうものか
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先々の予報によれば八月はなおも長らく真夏の続く
9
川上に高足立ちて
居
(
お
)
る鷺の差し足歩くそのたたずまい
12
ひとすじの線路に沿って風走るうわべの
宙
(
そら
)
にとんぼとどまる
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かねたたき叩くやみ間にたずねきく
応
(
いら
)
えを持てばともどもに
推
(
お
)
す
7
雨音にまぎれて待つ間きれぎれに聴こえて遠く声を待つ虫
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かねたたき夜雨に叩く たちまちに雨音立てばしばしまた止む
7
つゆほども先行き知れぬ気のままに
精霊雨
(
しょうりょうあめ
)
は日を延べてふる
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影深む街は夕さり暮れゆけば灯火に遠く形を留めむ
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八棟の光り輝く夏雲の十一階の影深む街
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百年も続く日照りはこの星も滅ぼすことにひとりでになる
8
風に乗る微かの雨はふくまでを睫毛の端に宿る間もなく
7
触れるとも触れぬともなく 唇にくすぐるほどにとどめゆく指
7
赤く濁る夏雲なびき狂い来れば真昼の街をまぼろしに見る
8
窓を打つ風ははたはた軒に垂る雫ほとほと いつしか止みぬ
8
アスファルト朝まで濡れて雨上がりひるほどまでの涼風通る
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道ゆきて影さすものを見あげれば光に返るエナメルの翅
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金網に留まるまでにはからすにも思うことあり おもむろに飛ぶ
10
風立てば風に逆らい風はらむ翼つばめの様々に飛ぶ
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燃えまさる影のない道 網膜の動画の傷に川とんぼ飛ぶ
9
雲を呼び風が走れば雨となり跡立つ波の今は行くという
7
立ち騒ぎうつる
暇
(
いとま
)
の水かがみ ゆうべの雲はひとときに行く
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ほの白く昔のわれは空蝉の葉裏に宿り羽となるまで
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