Utakata
登録
Login
香月董花
フォロー
5
フォロワー
5
投稿数
23
すずの音のふるえる翅を 触るるとき 胸に痛しや おののきてやむ
10
街の灯は そらの雲にも恋すれば よるも見るべし べからざるとや
5
病みいては 数えるふしもやむなくて 節々といい 端々という
4
復讐の味も知ったる髑髏杯 月にそそぐも 今はさびしき
6
月みれば心さいなむ夜な夜なに 王の悩みはいとどまされる
5
輪舞せる月下の宴を蹴散らすは あれが蹄よ 狂喜のぬしよ
6
月の夜の孤独な僧のまぼろしは 聖母まりやのみちびきと見ゆ
7
尾根道で おれと月とが会ったとき やつめ 怒って追ってきおった
8
さえわたる菩薩の光明あまねきて幾千億を一夜に照らす
9
ヘカテーの神の鏡は乙女子の恋する人をかくあらわさん
4
あれ武蔵 二刀流とは何ごとぞ 小次郎討ったも騙しと聞くぞ
7
宮島は御とぐいせりと 音に聞くからすの子らも聞きて伝えむ
6
ふれずとも 割れなば割れて 散るものを ふしぎのままに わだかまるもの
12
雨のあと あきあかねきて 見あかねど みずの浅きは あだとならずや
11
店長の姪御さんとはつゆ知らず ついついつらく しはしたけどね
5
この島にかつてきたるは誰やらん 緑の縁の ここな十字は
7
思いきや いきて帰るは反作用 作業続行 左に右に
4
はんみゃうは ねこの一種と聞きけれど 人待ちがおを言うにゃあらむ〈ハンミョウ〉
4
砂とかげ 風の走りきて 影と消ゆ みちばしり見ゆ 見よ、あれがそれだ〈ミチバシリ〉
6
葉の上の玻璃の細工と見あやまる翅はあかがね 肌えはあかね〈ミヤマアカネ〉
9
雨のひに傘まで置いてく陰謀論 意味不明なり 意味不明なり
6
おもかげは思いのほかの年々に偲ぶ心はまことのことと
10
あおぎあおぎ 待つ宵 心さわがしく 夏の名残りもなお蒸し暑し〈アオマツムシ〉
7