Utakata
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香月董花
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金木つけ金輪の箍の たがえせず吾が
守
(
も
)
る際も 人に逢はむか〈#金輪際 -「鉗着け」〉
5
ひよと鳴く可愛げなるも なくもなく 窓に待つねもしらねずの空
9
古びたる隣家は
破
(
や
)
りて 新しきマンション立たむ 日に日に立たむ
14
いにしえに女王ありとは伝えたる塚も築きし そのかみひとは
7
いにしえの女王は失せぬ たわむれに小蛇も恋いし そのひとかみに
7
こんぜんとかぼちゃも芋も大鍋のたぎつ市中にわれも混じらば
9
この道のつつじの花は 時もなく いまをさつきと咲いて迷える
11
靴先に舞い落つものは 枯れ色のそれと見る間に いなご舞い立つ
9
遠き日の初恋なれば 人の名も顔も覚えず 処も知らず
12
なにごとも上の空なるなりゆきに眺めも果てぬ秋のきぬ雲
11
天体は
静寂
(
しじま
)
の空に恨まるる 風と夜とが争う街を
5
銀杏の降り落つ頃のこの通り 行きも難儀とかえりみる道
10
天つ神 イリスの神の使いしてふみも留める夢の夜殿ぞ
10
ふわり行く傘の軽みに引かれつつ 降る降るばかり雨道を踏む
8
夜にとぶ蛾は星の灯に恋すれどあだに身を焼く数をも知らず
9
さだかにはしるべもなくてまよう日のうつるも知らずうつり気のまま
9
古人の詞書にも事のなき たれのたれにかこの恋歌は
6
盗人の仏を彫りて堂に据え 功徳の跡も積みぞかさねる
8
くるくると日に日をたどる いつの日に いつか色めく秋の日めくり
9
寂しさの砂漠に迷うおおかみの 砂に足あと おお やわらかい
9
おもてには表わさねども うらみつつ仲の止まじは 悩ましかりき
5
音にのみ聞きし
都市
(
みやこ
)
は 年ふりて 遠きたよりにたびをかさねる
9
日もすがら 形にかたどり 日も
経
(
ふ
)
れば ここにこうして 器となりぬ
5
遥か見てなお果ても見ず 先ゆくに幸あり ここはいと良きところ〈古事記 天孫降臨〉
7
遠くよりとどく響きは たえまなき 車の行き来 うたたまどろむ
7
そとに来て 囁き そっとくりかえす 栗色かみの ふたりの子ども
7
ひとたびも落つる一葉は ふたたびは帰ることなき もとの葉むらに
10
系統の枝をいろどる末の葉に 幾千劫の隔てをぞ知る
7
音響に残す未完は 遅れ来て溶暗のあと 満ちて溶けゆく
7
すずの音のふるえる翅を触るるとき 胸に痛しや おののきてやむ
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