すずきβ
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三十年の  想い放てば  置き去りの  日々は心の  ページに刻まん
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はめ直す  指輪の重み  知りながら  届かぬ君の  平安を祈る
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あと五分  家路へ急ぐ  人波に  君を見つけて  心躍り出す
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朝夕の  涼しき風に  秋来ぬと  君の健やか  切に願えり
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中秋の  月に願いを  託す夜  届かぬ君に  光満ちゆけ
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つれなさに  傷つく胸の  痛みさえ  君に焦がれる 証(あかし)とぞ知る
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君の目に  映る満月  想ふ夜  注ぐひかりの  なんと優しき
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鈍色の  天裂く雫に  打たれつつ  我の偽りの こころ剥がれり
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閉じ込めし 三十年(みそとせ)()の想い 時超えて 君の面影 現実(うつつ)()をさらう
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君送り 帰りし駅の 道すがら 裸眼に溢れる 右の横顔
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暁光に  染まりし凍てつく  襟を立て  届かぬ街の  君に幸あれ
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いにしえの  陽光秘めた  年輪の  揺らぐ炎に  過ぎし日還らん
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蒼穹へ 消えゆく糸の ひとすじを  誰か紡がん 青の続きを
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