Utakata
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一秋
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初心者です。よろしくお願いいたします。
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草を刈る 面影の父と 山の墓地 夏の背に汗と ただ蝉時雨
12
土砂降りに 燕のごとく
廂
(
ひさし
)
から 雨の世界へ 消えていく人
9
もう一度 夏空の夢 叶うなら 走れ麦わら 幼き夏の日
11
梅雨空の 垣に
一叢
(
ひとむら
)
真っ白に 狂うがごとく 夾竹桃咲き
9
初夏
(
はつなつ
)
の 子らの嬌声 空に
上
(
あ
)
ぐ プール開かれし 夏至の青空
8
風青し 朝日の沼に そよぐ花 しづかにしづかに
紫陽花
(
アジサイ
)
揺れて
10
ベランダの 未明の闇に ひとつ花 くきりと
小
(
ち
)
さく 朝顔白く
9
夜も更け 音無しの雨に 町は濡れ 窓は人恋しく ぼうっと
灯
(
とも
)
りをり
4
流れ星 落ちゆく夜を 寂しげに 眠りながらも なぜか涙ぐみ
6
巣作りの 燕帰りて 花曇り いつの日か
我
(
われ
)
居
(
お
)
らぬ家想い
8
傘たたむ 道行く人の 空模様 雨のち心 緑清らか
5
静謐を ポチャリと跳ねた 池の空 野鯉隠れて
後
(
のち
)
の静けさ
8
川岸の 風に吹かれる 散り桜 水面に浮かび 春は流れて
8
はらはらと 桜並木に 散りぬるを 空仰ぐきみの 春は遠くに
7
満開の 桜樹の下 三人の 新しき黄帽
含羞
(
はにか
)
みて立ち
7
青空に 満開白き
桜花
(
さくらばな
)
儚き老いの 目に焼き付けて
7
この空が
温
(
ぬく
)
きひかり 届かせば 哀しきこの世 春来たるかと
3
薄暮なり 仄かな湿り
掌
(
てのひら
)
に 匂うがごとく 細き春の雨
8
ひな祭り 女雛真似する 孫娘 お澄まし上手に うれし淋しく
7
冬サラダ セロリ刻みし まな板の 立てるリズムに もうすぐ春が
7
残雪の
静寂
(
しじま
)
なる町 水音と 通勤の影 黙々とゆく
8
降りつづく 野辺にしづかに冬の雨 地蔵の我も 雨音のなか
7
餌つつく 灰茶の鳥 ふたつあり 春香るまで 寒空青く
9
ポックリと 逝くが理想と 妻は言い ときおり寝顔 覗かれしこと
6
また今度 隔てる窓に 呟いて 白く曇る さよなら哀し
6
小魚が うららの
陽光
(
ひかり
)
受け キラリ跳ねた側溝に
小
(
ち
)
さき春よ来い
6
傘重く 雪の交差点 それぞれの 孤独が無口で 渡りおり
6
降る雪に
頭
(
こうべ
)
垂れゆく 菜花ゆれ 呼ぶ声絶えて 綿雪の里
9
あと幾度 年を越せるかと 澄む夜空 家族と見上げる 冬月の夜
9
東雲
(
しののめ
)
の 遠き山なみ 町のひと 冬ざれのいまに 朝の粉雪
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